昔話の類型によくでてくるのはAT分類。ただこれは分類を手元においておかないと不便。
ロシアの昔話の研究をしていたウラジミール・プロップによる物語の構造を31に分類する方法がありました。いくつかの要素を選んで整理するというもの。
・物語の構造を以下の31に分類
「留守もしくは閉じ込め」,「禁止」,「違反」,「捜索」,「密告」,「謀略」,「黙認」
「加害または欠如」,「調停」,「主人公の同意」,「主人公の出発」
「魔法の授与者に試される主人公(贈与者の第一機能)」,「主人公の反応」
「魔法の手段の提供・獲得」,「主人公の移動」,「主人公と敵対者の闘争もしくは難題」
「狙われる主人公」,「敵対者に対する勝利」,「発端の不幸または欠如の解消」
「主人公の帰還」,「追跡される主人公」,「主人公の救出」
「主人公が身分を隠して家に戻る」,「偽主人公の主張」,「主人公に難題が出される」
「難題の実行」,「主人公が再確認される」,「偽主人公または敵対者の仮面がはがれる」
「主人公の新たな変身」,「敵対者の処罰」,「結婚(もしくは即位のみ)」
「桃太郎」の例では
「加害または欠如」 ・鬼が村を荒らしている
「主人公の出発」 ・鬼退治に出発
「主人公の反応」 ・いぬ・さる・きじに団子をあげ家来にする
「敵対者に対する勝利」・鬼退治に成功
「主人公の帰還」 ・宝をもって帰還。
とわかりやすい。
・7つの行動領域
登場人物が何をするかに注目して物語を分類するもの
主人公からみた「敵対者(加害者)」,「贈与者」,「助力者」
「王女(探し求められる者)とその父」、「派遣者(送り出す者)」
「主人公」,「偽主人公」
「桃太郎」の例では
主人公・桃太郎
敵対者・鬼が島の鬼
贈与者・おじいさんとおばあさん(きびだんごをくれた)
助力者・いぬ・さる・きじ
研究者ではないので、あまりパターン化する必要もないが、頭の隅に置いておくと便利か?