すかしっぺとは、日本人の美徳である。

最近、日本人固有と思われる他人に対する思いやりというものが話題になりますね。
例を挙げると、江戸しぐさと呼ばれるものですか。
しかし、実はですよ。この裏には、商売に巧みな日本商人の意図がありそうですね。
「情けは人のためならず」という古来の言葉があるように、この江戸しぐさもそういうものの延長線上かも知れないと思いますね。

なぜこんな話をしているかといったらですね、まぁ毎度お馴染みなんですけど、Ｋとですね、おならの話をしていたんですよ。
どんな話かというと、
「もし、すかそうと思ってしたおならが、す～っと大きなすかしっぺとなってしまったら、それはすかしっぺと言えるのかどうか」
という、極めて生産性の低い話です。
その過程で、すかしっぺとは何なのかという話になったんです。
すると、すかしっぺの"すかす"とは、Ｋ曰く「音を鳴らさないように極力努力することなんだよ」と。
わたしなどは、この"すかす"というのは、「ハズレ」を意味する"スカ"とか、「格好をつける」という意味の"スカス"などと決めつけていたのですが、なるほど。そういう意味だったのかと思い知らされました。
ということは、もしすかそうと思ってした屁が、もし大きなおならがしたとしても、それは立派なすかしっぺではないかと。
わたしはそう思うんです。
そして、そのすかそうとした気持ちは、これは間違いなく江戸しぐさに通ずるものでありましょう。

ということはですよ。
すかしっぺとは、取りも直さず、これ、日本人の美徳といえるのではないでしょうか？