入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’18年「秋」 (18)

2018年09月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 日の射さない第1牧区から見た空は、雲が二層になって遠くまで広がっていて、経ヶ岳や守屋山、その奥に見える美ヶ原、さらにもっと北方の北アの北部、五竜や白馬なども、上下の雲の間に浮かぶように見えていた。驚いたことに、大沢山からは富士山が、灰色の空の一画に居座っていた。
 昨日「秋といえばつい秋晴れの日を思い描く」などと呟いたが、きょうのような曇り空もまた味わい深くていい。特に静まり返った森の中を歩いていれば、こういう天気の日の方が気が落ち着く。山はじっと黙しているが、その静けさの中にあってこそ、この時季の山気が与えてくれる深い趣が身に沁みる。いつもよりも少し遠くの森へ行ってみたら、そこにも先日の台風のせいだろう、何本かの倒木や、吹き折られた枝が目に留まった。
  
 囲いの中の4頭の牛の中で、1頭だけがホルスで他は和牛だということはもう何度も呟いた。大概の場合、1頭だけのホルスも和牛と一緒に行動しているのだが、それでも4頭の仲は微妙に違う。今もホルスだけが置いてきぼりにされていたが、急に走りだした。その先に和牛がいるのだろうがここからは見えない。気になったのでしばらくして様子を見にいってみたら、上部の草の中に4頭が揃って顔を覗かせていた。反芻の時なのだろう、腹ばいになった胴以下の部分は草の中に埋まっていた。
 言葉を持たぬ牛たちがどうやって親分を決め、それに従うようになるのか、不思議に思っては眺めている。第1牧区の、これまでいつも5頭でいた群れには、きょうから1頭増えて6頭になっていた。これもどういう加減でそうなったのかは分からない。

 朝から霧が立ち込めることが多かった。そんな中、作業道の気になっていた石、これまで何度も挑んだがそれでも掘り出せない大石らしく、ならばと玄能(大金槌)で小憎らしい頭部を砕きに砕き、ようやく思いを遂げた。満足。クク。

 赤羽さん、通信多謝。その計画、天候を考えると来週の方がまだよろしいんじゃないですか。

「今はもう秋」です。小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする