すでにナラ枯れの被害を受けている珠洲の宝立山へ行ってその実態を確認しました。
大きなミズナラがほとんど茶色くなって景観上、目立ちます。
一見紅葉のようですがミズナラは「黄葉」するのでそれではありません。
ミズナラの根元におがくずのような粉が大量にあった場合はカシノナガキクイムシが入った証拠です。
このフラスは木屑と虫のフンなどが一緒になったものです。
そういう木を見上げてみると枯れ葉ばかり・・・すでに枯れていました。
発生の原因は一説によれば炭焼きをしなくなったことだといいます。
山に手が入らなくなって大木化したミズナラはこの虫にとってのごちそうです。
そんな山ばかりなのでカシノナガキクイムシが日本中で大繁殖してしまったというのです。
人がやめてしまった山の手入れ(?)を虫と菌がやっている、という自然の摂理でしょうか。
この宝立山は鉢伏山の近い将来の姿でしょう。
この現実を受けとめるのはたいへんつらいのですが、自然現象である以上仕方がありません。
そういった現実をお伝えし考えて頂くこともまた、私たちのエコツアー・プログラムが目指すことです。