能登でココロもどる旅

ぶなの森エコツアーのスタッフブログです。
能登の海・山・里で日本の原風景に帰る旅を楽しみましょう。

スタッフブログ

インタープリター山崎の日常、スタッフブログ「ゆらりぶらり」も日々更新中です!

鉢伏山は雪の中 ノトノブナバヤシ

2011年03月28日 | エコツアー鉢伏山
スノーシューで鉢伏山の林道からブナ林へ入りました。(昨日の続き)

杉林の中

自然林のそば

そして耳の長いお友達のおとしもの


長い冬を耐え、新芽を守ってきた冬芽はもうすぐ役割を終えることでしょう。

赤い枝が白い世界に目立つミズキ


マンサク(マルバマンサク)が咲いていました。春で一番早く花をつける木です。


ブナ林へ入っていくと「木の根開く」ブナの根元。

見事に同心円状に根元の雪が融けています。

幹が太陽で暖められて表面の雪が融けたり水分が水となって幹を伝って根元の雪を溶かすのです。


柔らの道で多雪環境に適応した常緑樹・ヒメユズリハ。
まさに雪に埋もれて冬を越す現場を押さえました!

雪が融けるとこうしてゆらゆら~と立ち上がるのです。

雪が融けた後、雪の重みで落ち葉がぺったんこです。

オオイワカガミもアイロンプリントされているかのようです。

雪のブナ林もいいものです。

葉がない森は小鳥の観察には適しています。カラの群成がにぎやかです。

水源地へ下りるルートを望むと地面はまだまだ雪山でした。

しかしブナは春を感知し芽吹き始めています。

鉢伏山は雪の中

2011年03月27日 | エコツアー鉢伏山
今年の冬、1月は毎日雪が降りました。一転して2月は雪が少なくこのまま春かな?と
思ったのはフェイントで3月に入ってから雪がくりかえし降って、今でも寒冷です。
偵察を兼ねて地元の方をお連れする鉢伏山へスノーシュー・ツアーを敢行しました。

渡瀬建設さんが仕事で入るところまでは林道が除雪されているのでその先を歩きます。
いつものスタート地点は日陰の谷底で例年最も雪が深いところですが・・・

唖然としました。ショートケーキのような雪の舌。へそ以上の高さまでとけ残っています。

スノーシューなら蛇行している道も最短距離で上れます。杉林を抜けると

スキー場でした(笑)と言いたくなるくらいの美しいスロープ。

道は谷底を通って平らなので雪が集まってしまうんですね。

今日は対岸の北アルプスも望めました。むこうもまっ白です。

ブナ林のそばまで来るといよいよ雪深い。あれっ?いつもよりも見晴らしがいいぞ。

1メートル以上の雪の上なので自分の視点が高くなっていたようです
入り口はこの通り。

ブナ林の看板も雪圧で傾いてしまいました。

振り返ると道は雪の尾根です。

出口は背丈ほどの段差があるのですが雪で埋まっていたので下りるのが楽でした。

いつも定点観測しているところ、残雪の多さが分かります。

さらに奥へ向かう道もこのありさま。当分融けそうにありません。

4月中にはたして今年のツアーを再開できるでしょうか・・・。

記憶に残る記録的な年になりました。

ノトノハナノミサキ 雪割り草ツアー

2011年03月26日 | エコツアー能登
「ノトノハナノミサキ・猿山岬遊歩道の雪割草ツアー」を実施しました。
金沢大学の伊藤先生や宇都宮先生をはじめ、里山マイスター4名を合わせ総勢6名様のご参加を頂きました。
先生方の専門は植物学。マイスターの面々も草花には興味津々です。

もう3月末だというのに昨日の雪で季節外れの雪景色です。それにかなり寒い。雪割草は大丈夫か?!

まさに雪「わり」草です。いや雪「かぶり」草状態。寒くてつぼみがふくらんだ状態のままです。

雪に埋もれてよく見えない!雪が白すぎて花が分からない!目を凝らせばポツリポツリと。

ところがしばらく歩くと寒さも緩んで緑のところもあります。植生がグルグル変わる。
冬の間いつも北西からの季節風が吹くので風が当たるところと当たらないところで
それぞれ植生が固定されています。

みなさん熱心です。細かな草花に目をやり、わずかな変化にも敏感で、疑問にはすぐ先生が答えてくれます。

アラゲヒョウタンボク(スイカズラ科)

オウレンソウ

フユノハナワラビ

トキワイカリソウ・キヅタ・タチツボスミレ・ギョウジャニンニク・オオユリワサビ・ヤマネコノメソウ・・・
たくさんありました。インタープリターとしては絶好のお勉強の機会です。

よく分からないものもありました。たとえばこれはどうやらキノコのようです。

チャワンタケの仲間のようですが、今日は残念ながらキノコ博士は参加していませんでした。

帰り道に雪割草群落地を見ると、雪が融けてお花畑が見え始めていました。

みなさんも「見れてよかった」と喜んでくれています。

よかった、よかった。

最大の謎は雪割草の名前。スハマソウなのかオオミスミソウなのか。
花粉に詳しい宇都宮先生が解明してくれる(?)かもしれません。

「インタープリターの解説は、ただ目の前にあるものの解説だけでなく、
海からカヤックで見た様子や、違う季節の様子、猿山に関わるいろんな人(盗掘者)の話なども聞くことができ、
想像力をかきたてられるものでした。」
伊藤先生からそんな評を頂きました。ありがとうございました。
これからノトノハナノミサキを目玉ツアーに仕上げていきたいと思います!