能登でココロもどる旅

ぶなの森エコツアーのスタッフブログです。
能登の海・山・里で日本の原風景に帰る旅を楽しみましょう。

スタッフブログ

インタープリター山崎の日常、スタッフブログ「ゆらりぶらり」も日々更新中です!

長野大学の学生さんをお迎えして 

2010年06月27日 | エコツアー能登
長野大学環境ツーリズム学部の学生さんと先生方総勢29名に講義する機会がありました。
場所は輪島市三井の福島邸。能登半島内陸のかやぶき屋根が今も点在するところです。

はじめに当社エコツアー生みの親の高峰がエコツアーを始めるに至った理由とその経緯を語りました。
エコツアーは地域や経済に貢献する仕組みですが事業として運営することの課題にも触れました。

私の番ではインタープリター(エコツアーガイド)としてプログラムをご紹介しました。
「森をさぐる・森ですごす・森にかかわる」がテーマの3本柱をスライドでお見せしました。

それから現場を担う者の「想い」を率直にお話ししました。
若い彼らには体温を感じる体験談が心に響くだろうと考えたからですが、少々熱かったかな(汗)。

エコツアーのキラーコンテンツはそれを伝えたいという愛をもつ人間が関わっている場所であること。
「エコツアーは愛」が原動力であります(笑)。

本当は皆さんを鉢伏山へお連れして「竹取物語」のプログラムを行う予定でした。
しかし前日からの強い雨により、中止するという判断を下さざるを得ませんでした。
事前準備をする中でよいプログラムになりそうな確信があったのでたいへん残念でした。
自然派のエコツアーが天気に左右されてしまうのは仕方がありませんね。

今回の中止と講義の余韻が若い学生の内面で醸成されて、一層の興味でいつか
能登の山へ回帰してくれることを信じたいと思います。

金蔵 オープンカフェ木の音

2010年06月23日 | 店・施設
先日、今井は輪島市金蔵地区にあるオープンカフェ木の音(きのこえ)で、一人楽しくランチしてきました♪
能登事務所から車で10~15分ほど。金蔵は棚田が美しいところでした。

なんと、オープンカフェは約600年の歴史がある慶願寺の一角にあります。

わたり廊下を活かした空間は、心地よい風が吹き抜けていました。

こちらがおにぎりランチ。
シンプルな白おにぎり、五穀米のおにぎりとお味噌汁、旬の野菜を中心にしたおかずは彩も美しい。
よーく味わって、全て完食。大変美味しく頂きました(^^)
最近はめっきり自前弁当だったので、久々の外出ランチに満足満足♪
予約で木の音ランチもあるそうなので、今度はそちらもいただきたいです。

能登の風景はどこもきれいですが、ここ金蔵もおすすめです。(今井)

鉢伏山 幻の滝

2010年06月21日 | 鉢伏山
「鉢伏山には幻の滝がある。山の懐深くに抱かれているためその姿を目の当たりにした者は少ない。
 うわさだけで、幻の滝と呼ばれている」 と、山に詳しい方から聞いてはいた「白滝」の存在。

今日、いつも活動している上流から沢づたいに下りてその伝説を確かめてみることにしました。
とはいっても行程は困難を極め、もう弱気になってきた頃・・・
せせらぎとは違う太いしぶきの音が聞こえてきました。もしや?!

共に苦難を乗り越えてたどり着いた広報マンも男を見せる激写、興奮中です。


これが私たちの目の前に現れた鉢伏山の幻の滝「白滝」の全貌です。

高さ約10メートル、2段に分かれ上段の滝つぼは滝修行ができそうです。

垂直に落ちる滝らしい滝で記念写真(笑)。

私たちがエコツアーのフィールドと見定めた鉢伏山。
時間をかけて深く知れば知るほどいろいろなことが見えてきます。
山はそれを求めるものに少しずつその懐を開いてくれています。

森林療法研修 能登の森編

2010年06月19日 | 研修・講習
能登町で進めている自然を使ったツーリズムの創出事業で
継続的に行われている「森林療法」の研修に参加しました。
今回は山梨県清里での活動で長い実績を誇る(財)キープ協会の
増田直広さんが講師です。

「森療時間」プログラムの一端をレンジャーの”みけ”さんがガイドしてくれました。


あることばに響く自然素材を探すアクティビティでは
人それぞれで違う感性をお互いに知ることができました。


自然を使った傘アートです。

自然の中で五感を豊かにするいろいろな遊びを楽しみました。

あいにくの天気・・・というところですがもやのかかった森は涼しく快適でした。
湿度100%の心地よい湿り気が人も森も潤いで包みこみ、雨のよさ、雨の日ならではのよさを実感しました。


森の中で癒されるとは五感を瑞々しくして自分そのものに戻ることだと思います。
森で健康になることは予防医学の観点からもこれからますます重要になります。

私たちも能登の森でそのようなプログラムを始めていますよ!(笑)

鉢伏山 ムカシトンボ

2010年06月17日 | 鉢伏山
郷土の水生昆虫を長い間研究している谷口正成さんが能登の五山の山系を中心とした調査記録を
著書『この川にこんな「いのち」が』にまとめています。
それによると鉢伏山にはムカシトンボの生息が確認されています。


そこで鉢伏山山域の水系でムカシトンボを探しました。
谷口先生もお久しぶりのご様子です。まるで探検隊です。

以前にムカシトンボのヤゴを確認したとされる場所で底をすくい始めました。
小石を丁寧によけながら何度も繰り返し辛抱強く探し続けます。

でも簡単に見つかるものでもありません。そろそろ私たちもあきらめかけていたころ・・・

「ありましたっ!」と。

ホントにムカシトンボのヤゴを採取しました。お見事!

ムカシトンボは巨大恐竜がのし歩いていた中生代からそのままの姿の「生きている化石」です。
恐竜は絶滅しましたがムカシトンボは2億年も命をつないできたのです。
しかも世界中で日本とヒマラヤにしかいないそうです。
夏でも18℃までの低水温と陽の差さない森林が生息環境でムカシトンボの幼虫(ヤゴ)は8年かけて育ちます。
だからその地域が少なくとも10年は環境が変わっていないことを示す「指標生物」です。

ムカシトンボに魅せられて水生昆虫の研究をしてきた谷口先生でさえも
成虫のムカシトンボが飛んでいるのを見たことがないといいます。
希少種ではありませんが自然豊かな環境にひっそりと生息している虫なのです。

能登のあそびかた

2010年06月13日 | 能登 旅の目
今年も中能登のいまい農場さんへお願いして会社による稲作を5月29日から始めました。
ゴロを転がしていた田植えした田んぼも

2週間経った6月12日、この通り順調です。今年は有機栽培米への挑戦なので手作業による草刈りが必要です。

これがオモダカ。

これはセリ。

まだ目立たないくらいの量ですが、小さいうちに抜いておくのが効果的で後々作業が楽になるそうです。
主に手作業でしたが手押し除草機もありました。昔なつかしいという人もいましたが私は初めて見ました。

水面を攪乱するのもよいそうで、合鴨(アイガモ)農法などでもその効果は実証済み。
子どもたちを合鴨代わりに放し飼いにすることに・・・と思ったら(この子のシャツの色に注目)

田の横にためてある用水に入ってしまいました。

まるで野生のカバをみているようでした。

子ども絶頂、親絶句。

帰りは素晴らしい天気だったので七尾湾の海沿いをドライブ、まさに「里海」でした。

それから能登町波並の「ふらっとベーカリー」へ立ち寄ってパンを買ってました。
すると目の前の海でお友達が遊んでいたので子どもたちも合流!

海に田んぼにどっぷり「浸かった」一日でした。それにしても能登は楽しいところです。
私も子どもに戻りたい・・・。

山里に湖現れる時期

2010年06月11日 | 能登 旅の目
遅い田んぼも5月末頃までには田植えが終わります。
この辺りは6月に入って田植えをしても本当は大丈夫なんだそうです。
それからしばらくの間、田には水が引き込まれ水田となります。

この時期はまるで湖のほとりのような美しい山里の風景となり、毎年楽しみにしています。

岩井戸神社

黒川

十郎原 西谷

五十里

当目の事務所の周りやここに至る道は能登でも有数の「山里シーニックロード」=美景の道だと自負しています。

鉢伏山 ブナの誕生

2010年06月09日 | 鉢伏山
これはブナの芽です。種から生えた新芽です。よく見ると下が双葉になっています。

まだまだ小さいですが、こんな大きな木になるまで何年かかるのでしょうか。

そっと見守り観察しています。

はじめて気が付いたのは5月中旬ごろでした。なんだか小さな芽がよく見ると林床にいっぱいありました。

もしやと思いながらよく探したら、殻をつけたままの芽を発見し、ブナであることが決定的になりました。
実はこれ、今年ならではの光景なのです。

昨年はブナの実の豊作年でした。去年の春はそこらじゅうブナの花盛りでした。
といっても地味であまり目立ちません。これが雄花(雄花序)、

これが雌花、風媒介による受粉です。

秋になると成熟して中にふたつの種ができます。

これがポロッと落ちてひと冬越して芽を出しました。

ところが今年の春先には新芽と同時に咲くブナの花をほとんど見ることができませんでした。
だから今年は不作です。
ブナは5~6年に一度豊作になる他はずっと不作になり、それが広範囲で同様に起こるのです。
もちろん鉢伏山は狭い分布域ですからすべてのブナが同調しています。
個体だけみていても絶対に分からない、種族全体の意志のようなものがあるのでしょうか。
不思議です。

歩こう歩こう鉢伏山 2010

2010年06月07日 | エコツアー鉢伏山
岩井戸公民館&柳田小学校PTA共催の恒例行事「歩こう歩こう鉢伏山」が昨日6月6日に開催されました。
毎年この日は鉢伏山に最も多くの人が集まる日です。

途中で先生やご父兄がいろいろな山の知識をご披露なさっています。

今年は天候に恵まれ北アルプスの白い峰が高く輝いていました。
林道を歩いていると暑いくらいでしたが、コース途中のブナ林に入ると別世界のような涼しさ。

大きなブナを見上げていると・・・人がいました。ずいぶん高くまでのぼっています。(左)
大人が木登りをして遊び出すと、(中)
子どももマネをします。「よい子はマネをしましょう(笑)」(左)

鉢伏山の山頂へもたくさんの方が上りました。
特にほとんどの子どもたちが広い頂上で遊んでくれたことはとてもよかったです。

道を探して探検したり、

バネのようにしなる木を使ってとび跳ねたり

横倒しの低い木に並んだり

大きな木に上ったり、なかよしを楽しんだり

くつろいだり

子どもながらに森と対面し、思い思いの過ごし方でここにいる時・ここにいる機会を楽しんでいました。

今回は「森知り博士の森知りカード」という企画でスタンプラリーを組み込みました。

頂上へ行った人には「よくできましたシール」を貼付。ほとんどの子どもたちが満点でした。
鉢伏山がみんなの思い出に楽しい場所として記憶されたことを願いたいと思います。

第六回 竹取物語

2010年06月05日 | エコツアー鉢伏山
地元の柳田建設の皆様10名と鉢伏山の保全プログラムを行いました。
今回は新機軸、町有地に新たなフィールドを創出する取り組みです。
これまでは鉢伏山山頂エリアを手入れしましたが、今回ははじめて別の場所で行ったのです。

新たな広場を作るためにスタッフを含め総勢13人が太刀バサミを両手に突入!

みるみるうちに二つの広場ができあがりました。

ここが手入れ前。うっそうとした感じがします。

手入れをした後は明るくなって広場と呼ぶにふさわしい空間になりました。


今回の大きな成果のひとつに大きなブナの足元に近寄れるようになったことです。
すばらしい大木だったのですがこれまではヤブをかき分けながら近寄っていました。(写真左)

ヤブが駆逐されたおかげで誰もがすぐ傍らまで行くことができるようになりました。(写真右)

この町有地はかつて旧柳田村の尽力で伐採の危機から救われて保全された自然林です。
そのエピソードを私なりにまとめて朗読させて頂きました。

先人たちのお言葉をまさに守ってくれた森の真ん中で地元の方々へお伝えすることができました。

疲れた体に心地よい山の風・森の空気。作業の後はブナのかたわらでゆっくりと過ごしました。

いつも野外を仕事場としている皆さまですが、今日は森でくつろぐひと時も楽しんで頂きました。

柳田建設の皆様は終始、笑いの絶えない和気あいあいとした雰囲気でした。


快くプログラムにご参加頂き、本当にありがとうございました。

鉢伏山 階段づくり

2010年06月04日 | 能登徒然日記
明日、明後日と地元の方のツアーや地域の行事があり、鉢伏山にたくさんの方がお越しになります。
ということで、とくに滑りやすい部分に階段をつけることにしました。



まずは入り口の階段。
こちらは、いつもお世話になっている佐野さん作。
さすが!美しい!


佐野さんの階段をお手本に、私たちもいざ!作業開始!
干ばつ材などを利用し、地道に作っていきます。
とりあえず3段ですが、悪戦苦闘しながらようやく完成。
初めてにしては、まずまずの出来ではないでしょうか(^^)
   
左がbefor、右がafterです。
「なかなか味があっていいよね」スタッフは自己満足しております。

今後も続けていく道づくりに階段づくりも加えていこうと思っています。
自然さを残した道づくりを目指しながら、要所要所を工夫して安全面に配慮します。
登りやすい道になれば、より多くの方々が鉢伏山を訪れることになるでしょう。(今井)






鉢伏山 水源の森エコツアー

2010年06月03日 | ― 森びと
私たちのエコツアーのメインプログラム「水源の森エコツアー」を最上の季節・最高の天気で実施しました。
ガイドとしてもこのような素晴らしい日にご案内できることに喜びを感じました。

ブナやミズナラの森から下って谷底に向かいます。川の源流まで下りると森の様相が変わります。
イギリス人3人を含む6人のパーティーです。なんだか日本じゃないみたい(笑)。

ダグさんは木製品の職人で、木の種類もかなり詳しくヨーロッパの事情も教えてくれて勉強になりました。

みな好奇心いっぱいです。私もブナを皮きりに様々な森の不思議をご紹介しました。
美しい鳥のさえずりはこの時期ならでは。様々な体験を通して森そのものを感じてもらいました。

詳細は・・・ツアーでお話します(笑)。

アドベンチャラスなコース歩きで自然観察した後は、森を楽しみゆっくりとした時間を過ごしました。
「目隠し木探し」は今回も盛り上がりました。

そうそう、自分の木を見つけられたらすごくうれしいんです。


自分の木に名前を付けてもらいました。
ポールさんは”Family of Friends” 友達の家族。

桂子さんは”マジシャン” 見る場所で見える本数が違うからだそうです。

みなさん、なかなかネーミングがうまいですね。

文音さん、みなさんをお連れ頂きありがとうございました。

また秋にも来て下さい。違う季節も楽しいですよ。