関東生まれの私は「ブナ林」をブナリンと読んでいましたが、能登の人はブナバヤシと読みます。
ブナリンは熱帯雨林とか保安林とか、科学用語・専門用語的な響きがしますが
ブナバヤシは雑木バヤシや杉バヤシのように生活に密着している感じがします。
そこで愛情を込めて能登にあるブナ林を「ノトノブナバヤシ」と呼びたいと思います。
鉢伏山のノトノブナバヤシは今、まさに芽吹きの時を迎えています。
芽吹きは一年のうちで最も大きな楽しみのひとつです。
植物が再生するエネルギーが枝いっぱいに満ちています。
できたてほやほやの新芽はよく見るとこんなふうになっています。
葉っぱの横にあるのはその形から
雌花のようです。→後で雄花だと分かりました。
ブナは雄花の花粉が風にのって雌花に届いて受精する風媒花です。
数年に一度しか実をつけないブナですが今年は期待できるかも! 楽しみです。
二週間もするとこの空はブナの輝く若葉に覆われてしまいます。
まだ見通しのいい森は一見冬のようですが気温が確実に高く晴れの日はポカポカのんびりできます。
座って休んでいると、そばに鳥の巣が落ちているのを見つけました。
カラの群れをはじめ野鳥が活発に動き出し、さえずりも聞こえ始めました。キツツキのドラミングも森にこだまします。すでに小鳥たちは恋の季節、これから6月まではバードウォッチングに最適の季節ですが、特にGWまでの時期は葉が少ないので鳥がよく見えますよ!
雪が消えた落ち葉の地面には、冬の間ブナの新芽を守っていた殻(芽鱗)が
その役目を終えて散っていました。
ブナ林も春です。