能登でココロもどる旅

ぶなの森エコツアーのスタッフブログです。
能登の海・山・里で日本の原風景に帰る旅を楽しみましょう。

スタッフブログ

インタープリター山崎の日常、スタッフブログ「ゆらりぶらり」も日々更新中です!

鉢伏山 竹取の翁

2009年05月31日 | 鉢伏山
鉢伏山の頂上(標高543.6M)付近を明るい森にするために手入れをしています。
日本海と七尾湾のふたつの海を望むといわれている鉢伏山ですが、
ネマガリダケ(チシマザサ)が繁茂して見通しが悪くなってしまっています。


わが社のスタッフがそれを枝切りバサミで切り倒しています。
まさに「竹取の翁」と化して、継続的に手入れしています。
単純でキツイ仕事ですが遠くの山まで見えて風通しがよくなると
なんかうれしい。

作業後は少しさっぱりしました。


刈り倒しているとへびがのたうち回ったような不思議な木が現れました。
夜空のへび座にも似ています。へびの木ではなんなんで「竜の樹」と
勝手に名付けました。視界が開けて見つかりました。


鉢伏山は奥能登の魅力を伝える山。人の往来を回復したい。
ここをわざわざ訪れてくれる人が楽しく過ごせるように、
地元の人がちょくちょく遊びにこれるように、
と願いを込めて手作業による長い道のりは続きます。

鉢伏山 インバウンド

2009年05月26日 | 鉢伏山
5月初めにイギリス人のクリスが遊びに来ました。そこで一日奥能登を案内しました。
田植えの時期の美しい田園風景は欧米人にとって日本を感じる価値ある風景です。

自宅で奥能登一おいしい妻の紅茶(!)を飲みながら身の上話をしたり、
夢一輪館でおいしいおそばを食べました。猿鬼伝説の岩井戸神社にもよりました。

それから鉢伏山のブナ林を一緒に歩いて新緑を満喫しました。


 

本国では古城のお化け屋敷で人を脅かしたり、
クリスマスのサンタになったりする俳優(?)だそうです。
 
本領発揮です(笑)。

キリコ会館で能登の勇壮な祭りの一端を垣間見て、
白米の棚田を歩きまわりました。曽々木海岸と塩田なども見学、
海と山のマン・メイド・ネイチャー"OKUNOTO"の真髄であります。

外国人旅行客誘致のことを業界用語でインバウンドといいます。
(反対はアウトバウンド=日本人の海外旅行のこと)
これから日本は国をあげてインバウンドを推進するそうです。

奥能登は日本らしい日本を伝えるという意味で、
インバウンドのよい舞台となることを実感しました。

鉢伏山 柳田こども隊。

2009年05月25日 | 鉢伏山
新緑萌えるみどりの日に柳田小3年生の女の子5人と一緒にブナ林で半日過ごしました。
おともだちのるなちゃん、ひなちゃん、りりかちゃん、めいちゃんと娘のしょうなです。


「きつつきの商売」というお話が三年生の国語の教科書にあります。
ブナをたたくことを商売としている「音屋」のきつつきが
雨の日の静寂を特別メニューで楽しむというお話です。
ちょうどいいからみんなで大きな声でブナの森の中で朗読しました。

その後、すがすがしい木漏れ日のブナ林で静寂を楽しみました。


それからプログラム盛りだくさんで個性豊かな5人組と楽しく過ごしました。
虫眼ごっこ・鳥目ごっこ・犬鼻ごっこ・やまびこ大会もしました。

 
ブナは大きくてふしぎなかたちをしています。  きつつきはどこだろう。   

「目かくし木さがし」です。
目かくししたまま木をさわって、あとでその木を当てるんです。

そうしたら大きな木とおともだちになりました。

これは子供が見つけた「顔の木」です。

さすが子供!右脳で見てます(笑)。
いままで気が付きませんでした。

おみやげは
ブナの落ち葉と若葉のセット。
いい香りのする枝。
森の妖精のサプライズプレゼント(内緒)もありました!


遠くの観光地や都会の商業施設もいいけれど、
住んでいる足元のすてきな場所で遊んで学んだ経験を
もった子供たちが増えるといいです。
故郷を愛し誇れる大人になることを願って。


鉢伏山 ブナ林散策

2009年05月23日 | 鉢伏山
4月上旬、某大手流通グループの労組のみなさんと鉢伏山ブナ林散策へ行きました。
実は「ことば探しの旅」という抒情書家・室谷一柊さん&朱琴さんのプログラムの一環で
森の中でインスピレーションを得るというものでした。

当日は寒さもゆるみ、すがすがしい青空が春のおとずれを感じさせる絶好の日和でした。
まずはブナ林に入って大きなおにぎりとおいしいお茶で昼食をとりました。


この人はミスター鉢伏山=紺谷さん。山を熟知しています。

専門は山で食べられるモノ。山を暮らしの場として関わってきた人です。
伝説のガイドになる素質十分、労組のみなさんも絶賛でした。
やはり地元の人が地元の言葉でガイドしてしまったら、ヨソ者はかないませんね。

プログラムの目玉は自分が共感する木を探すこと。
そして沈黙とともに横にいること。

都会での激務にさらされた心と向き合って静めるきっかけになったでしょうか。

みなさん知り合い同士、話は弾みます。
2回目参加の池島さんはもうすっかりベテランガイドのようです。


この後、参加者は室谷さんの五友宿にて墨と筆を使って「ことば探し」の実践に向かいました。
囲炉裏のある能登の大きな民家で自分の心と向き合ってことばをつむいだようです。

これは孫見せの図・・・ではありません。ベイビー人形で予行練習中(笑)。

田舎にどっぷりとつかりながら体を使って頭を使って。
都会人の心に響くプログラムでしょう?

鉢伏山 早春の源流探し

2009年05月22日 | 鉢伏山
これまでおこなった鉢伏山の散策をご紹介します。
4月初旬に家族と一緒に鉢伏山で早春のブナ林を散策しました。

まだ冬景色のブナ林は葉の芽吹く前で遠くまでよく見渡せました。
静かな森で静けさを楽しみました。妻が木になりきっています。
どこだか分かりますか?


私のお気に入りのブナまで子供を連れて行くと、
さそっく子供は大きなブナに登って「ヤッホーッ」と始めました。
するとエコーが長いきれいなやまびこが見事に聞こえました。
「やまびこの木」と名付けました。

何回か来ていたけれどやまびこをしたのははじめてです。
他のポイントでも試したけれどやはり「やまびこの木」のあたりが
一番よく聞こえました。子供のおかげで新しい発見でした。

「川のはじまりを見に行こう!」と、思いつきから冒険が始まりました。
谷底へと道なき道を下りていきました。急斜面です。
枝をかき分け落ち葉の地面に滑りながらも進みました。


そしてついに沢へ着きました。たぶん誰も来ない深い谷です。
なにか特別な、神秘的な感じがしました。

となりの沢をたどっていくと水源にたどりつきました。

川は落ち葉の堆積の中から始まっていてブナの山の保水力を実感しました。
その源流の姿は・・・
みなさんをお連れする時までのお楽しみです(笑)。

ブナの山の水源をめぐるルートはちょっとした自然探検でした。

鉢伏山 ブナ林の魅力

2009年05月19日 | 鉢伏山
ブナは「森の女王」と言われます。
ブナの森はどこか特別な感じがします。
これがあるとないとではずいぶん森の印象が違います。
幸いなことに鉢伏山には貴重なブナ林が残っていてます!

鉢伏山の稜線にある白滝自然林です。
奥能登の山はもともと落葉広葉樹林の明るく美しい森が多いのですが、
ブナの存在はその魅力をさらに高めてくれます。

ブナの樹皮は白っぽくなめらかで明るくよく目立ちます。


新緑は輝くライトグリーンで爽快です。やわらかな葉で森の天蓋をつくります。


黙して語らず。しかし大木としての存在感と個性。


小規模なブナ林ですが、すてきな森です。

鉢伏山 春の移り変わり 

2009年05月15日 | 鉢伏山
鉢伏山は奥能登地方で2番目に高い(標高543.6メートル)の山で
輪島市と能登町の境界に位置しています。
かつてはブナ林が多く残っていたそうですが
ほとんど伐採されてしまいました。
稜線付近に今も残るブナ林には、旧・柳田村が買い戻して
森を守ったという歴史があります。

鉢伏山は今新緑の季節です。
やわらかくて明るい若葉に360度囲まれています。


その二週間前の4月30日はこんな感じでした。
芽吹きの色が美しくて24色の水彩画がほしくなりました。
淡彩で描くならこの時が最適!


さらにその三週間前の4月8日はこんな感じでした。
まだ冬景色で遠くまで見通せます。
早春の日差しはすきとおった森をあたたかく染めていました。


季節ごとによさを知るために定点観測を続けていきます。

奥能登の森

2009年05月12日 | エコツアー能登
能登は海と山と里のクニです。

今、私たちが注目しているのは奥能登の山(森)です。
海はアウトドアで、里はグリーンツーリズムですでに活用されている例がありますが、
山は忘れられているかもしれません。

山は森です。森をよく見ると自然の深いメッセージを受け取ることができます。
奥能登は明らかに自然林が多く、それから学ぶことはたくさんあります。
そこで私たちはまず奥能登の森をエコツアーの舞台として選びました。

奥能登は自然環境や気候が複雑なので比較的狭い地域に
様々なタイプの森が近接・重複しながら存在していて
おもしろいエリアです。
タイプの異なる特徴的な3ヵ所を重点エリアとして現在調査研究中です。


①鉢伏山 能登町と輪島市の境(旧柳田村)
森林浴の森 日本100選。標高400m位のところに小規模なブナ林があります。


②猿山岬 輪島市(旧門前町)
海を望む深山。ケヤキ群落や雪割草が有名です。 


③木ノ浦 珠洲市の外浦側。
海岸線の典型的な植生で大きなツバキもあります。

これからそれぞれの森を紹介していきます。

エコツーリズムによるエコツアー

2009年05月08日 | エコツアー能登
わたしたちは基本をエコツーリズムに置いています。それは・・・

『旅行者がガイドに案内や助言を受けて、自然観光資源の保護に配慮しながら、ふれあい、学び、知る活動のことを指します。』(環境省資料)


具体的には
1.じっくりゆっくり体験する旅です。
2.6人くらいまでの少人数です。
3.ガイドがついて学びや体験を深めます。
4.環境に配慮し自然を過剰利用せず、地域振興につながる仕組みです。
自然や歴史、文化、くらしを体験しながら楽しく学び、その保全にも役立てようという
新しい旅行の形です。


エコツアーは旅行者ひとりひとりが主人公になって
ホンモノの体験をする旅のプログラム。

ありのままの自然や暮らしを
五感を通して学び発見し感動を深める、
じっくり滞在する旅。

それは価値観が多様化し知的好奇心ある
今の旅行者に応える旅行スタイルです。


そのフィールドは3タイプあります。
①知床・小笠原・屋久島のような原初の自然を体験できる地域。
②風光明媚な従来の有名観光地。
③これまで観光地ではなかったところ=里地里山

③の身近な自然・地域の産業・生活文化を活かしてエコツアーを行うことに
私は日本独自の可能性を見出しています。

能登の里地里山がエコツアーの舞台なのです。

能登に来ました。なぜなら・・・

2009年05月07日 | エコツアー能登
それは能登がいいとこだから(笑)。

能登は豊かな里の国です。

半島全域が里山と里海。
派手さはないが美しく統一感ある風景美。


能登は祭りの国です。

大きな町から小さな村まで「自分たちの祭り」に
燃え上がります。数えきれないくらいの個性的な祭りが
春から秋まで祭りの火が途切れることがありません。
深い芸能も息づいています。
それは人と人とのつながりが絶えていない何よりの証拠。


能登人(のとびと)の住まう国。

能登にはホンモノの生きる達人たちが暮らします。
人が育んできた自然と恵み。
旨いものがあり暮らしの技術があり、
かつての日本の感受性が今も濃厚な風土。


これからはじまる私の役目は
この地のよさを体験できるツアーを企画してみなさんをご案内することです!

どうぞよろしくお願いします。