だから、ここに来た!

いらっしゃいませ! 英国旅行記の他、映画や音楽、テレビドラマ、演劇のレビューを中心にお贈りしております!

【涙の?最終回】「9から始まる奇妙な物語」最終話『Plodding On』【ネタバレ注意】

2024-06-16 | TV/9から始まる奇妙な物語

 

2024年6月12日に最終回を迎えた「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)
各シリーズのエピソードリストを作成中ですが、
この最終回については独立した記事を作ることにしました。
というのもこのエピソード、これまでの出演者が再登場したり、過去のエピソードの引用が満載なのです!
ストーリーの感想を交えつつ、どこからの引用なのか触れながら振り返りたいと思います。

ちなみに、タイトルの『Plodding On』は”Love's Great Adventure”(S5E3)の仮タイトル。

【かくれんぼ、再び】

IN9全シリーズの打ち上げパーティで貸切中のクラブ「#9」。
男女共有トイレの個室でコカインを吸い始めた
キャサリン・パーキンソンティム・キー

キャサリン・ケリーが出演した"Ctrl Alt Esc"(S9E4)の撮影中にスティーヴ・ペンバートンが病院に運ばれたという噂や、
英国の俳優は誰もが興味津々な、Amazonが進行中のダンテの「神曲」を元にした新作ドラマについて話す。

●感想/引用元●

キャサリン・パーキンソンティム・キー、そして最後に入ってくるアン・リード"Sardines"(S1E1)の出演者。
キャサリンがトイレで鏡を見たり石鹸の匂いを気にする仕草や、
ティムと狭い個室で異様な近距離で押し込められるのは"Sardines"と全く同じ。
液体石鹸をポンプごともぎ取るキャサリン、大胆すぎる(笑)。

ヤクの吸引のために取り出したボディショップの割引券は"Tom & Gerri"(S1E2)にも登場。
途中で"Paraskevidekatriaphobia"(S8E3)に出演していたアマンダ・アビントンがトイレに入ってくるけれど、
ティムがアマンダのことをキャサリンだと勘違いして「私がキャサリンなんだけど…」と突っ込まれるのが気まずい(笑)。
でもこれも"Sardines"の引用。

Amazonの新作ドラマを説明するキャサリンが「ダンジョンズ&ドラゴンズみたいな」と説明するところは
"Simon Says"(S6E2)のエージェントのセリフからの引用。
トイレの個室のドアに貼られている「9」の文字も、全て過去のエピソードのオープニングで使われた「9」がそのまま使われています。

 

【幻のエピソードの復活?】

スティーヴを探しにきたリース・シェアスミスはトイレでロビン・アスクイズに遭遇。
リースはIN9が終わった後はスティーヴとBBCのクライムコメディドラマ『Plodding On』を手がけることをロビンに明かす。
一方、ロビンはリースにフェイクとして発表されていた幻のエピソード"Hold on tight"をドラマ化しようと持ちかけ、
企画メモ持参で下ネタ満載なアイディアを提案。

●感想/引用元●

"Hold on tight"は視聴者が待ち焦がれていた? バスを舞台にしたS8エピソードの一つとして
ロビン・アスクイズがゲスト出演すると発表されていましたが、
実はこれがフェイク情報で、実際に放送されたのは全く違う、クイズ番組を舞台にした"3 by 3"(S8E5)だったのです。
リースは長年「9番のバスを舞台にしてと言われるけど、そんなの作れるかよ!」と言い続けていたので、
ついにバスエピソードが!とみんなの期待が大きかったこともあり、すっかり騙されたのでした。

ロビンのアイディアはほとんど下ネタばかりで
「クレバーな部分は2人でやってくれ。死んでるとか幽霊とか…いつもやってる手だろ」と人任せ。
リースは「("実は死んでる"ネタは)3回しかやってない」と答えますが、
この3つは"Tom & Gerri"(S1E3)"The 12 Days of Christine"(S2E2)"Bernie Clifton's Dressing Room"(S4E2)でしょうか。

【スティーヴの野望】

スティーヴは電子タバコを吸いながらトイレの洗面鏡に向かって役作り。
実は"Ctrl Alt Esc"(S9E4)の撮影中に倒れたのは、ダンテの「神曲」のショーランナーと会うために使った仮病で、
役を得ただけでなく、LAとカナダで7年間にわたる撮影に参加することになったとロージー・カヴァリエロに明かす。

●感想/引用元●

ロージー"The Understudy"(S1E5)でスティーヴ演じる舞台俳優トニーの着付け係に扮していたため、
ここでもスティーヴの忠実な着付け係に徹しています。
ロージーがバーから持ってくるカクテルは、"Diddle Diddle Daiquiri""Bloody Merrily Merrily"
"Riddle of the Aprerol Spritz"といった過去作をもじった名前ばかり。
こんなカクテル出すお店を作って欲しい!
ちなみにこの後に出てくるバーカウンターにあるメニューには
"Mothers Ruin Martini""Whisky Sourdekatriaphobia""Last Night of the Pimms"といったものもあったみたい

靴箱の中に💩が入っているのは”La Couchette”(S2E1)の引用で、
スティーヴは「(出演者だった)ジャック・ホワイトホールへのプレゼントだ」と説明しています。
(テーブルの下にあるスティーブの靴は"Diddle Diddle Dumpling"(S3E5)の引用だという説を見ましたが、
 そのカットが今のところ見当たらず…)

スティーヴがロージーに「電話番号知ってる?メイド役にぴったりだと思う」と聞くモニカ・ドラン"Once Removed"(S4E3)の出演者。
ロージーがメイドの役のためにビデオを送ったって言ってるのに、彼女に電話番号を聞くなんて残酷〜。
そして冒頭に出てきたアン・リードがタクシーに乗せられてるとサラッと言及されてるのが面白い。

 

【コンビ解散の危機】

ニック・モハメッドはポッドキャスト"Mountain to Mohammed"第279話をトイレで収録中。
インタビューされるスティーヴはAmazonのドラマに出演することを明かすが、偶然個室に入っていたリースに聞かれてしまい、
動脈瘤の疑いで倒れたのはオーディションのための仮病であったことがバレてしまう。

●感想/引用元●

つい最近までチャンネル4のゲーム番組"Taskmaster"でスティーヴが仲良く共演してたニックの登場!
ニックは出演したエピソード"Simon Says"(S6E2)のようにポッドキャストを録音しています。
全部自分の話にすり替えがちなニック(笑)。
合間に唐突にCMを入れるのはポッドキャストあるあるですね(笑)。タイミングが絶妙。
そのCMの中に"Wills Unlimited"と出てきますが、これは"Dead Line"(ハロウィーンSP)のラジオで流れる保険会社名と同じ。
スティーヴがパーティーについて表現した'I feel like my life is flashing before my eyes'は、
"The 12 Days of Christine"(S2E2)のクリスティーンのセリフを彷彿とさせます。

個室から出てきたリースにニックが「大きい方小さい方、どっち?」と聞く身振りは”A Quiet Night In”(S1E2)からの引用。
ニックがスティーヴのオーディションの日にちを正確に覚えているのは、
最近見たばかりのニックの「トランプの全部の絵柄を順番に記憶するテクニック」の動画を思い出しました。
そしてニックが去り際に残した「BAFTAで頭を殴らないようにね」は、やはり"Simon Says"(S6E2)で凶器に使われたNTAのトロフィーの引用。
リースがスティーヴを詰る’You lying f*cking monster!’は"The Bill"(S3E2)からの引用。

一触即発となるリースとスティーヴですが、
スティーヴへの想いを話すリースの様子はお笑いコンビの再会を描いた
"Bernie Clifton's Dressing Room"(S4E2)を思い出させます。
「ちっぽけな仕事部屋でコーヒー2つ持ってくるとお前が死んだふりをしてて一緒に笑う」というのは、
実際に2人が仕事前にやっているお約束の儀式。

仮病を使われていただけでなく、7年もの間、離れて撮影することを知らされていなかったリースは
"Bernie Clifton's..."で演じていたトーマスとはまた少し違った、
愛情と憤りと戸惑いの入り混じった感情を込めてスティーヴに訴えます。

「お前は親友なんだ」
「今度は"Merrily Merrily"の引用か?」
「違う、俺は本気だ!倒れた時は本当に怖かったよ。倒れたふり、だったか。
 お前が死ぬんだと、失ってしまうんだと思った。
 そしてまた失おうとしてる。本当の友達はほとんどいないのに!」
「リース。長いこと一緒に仕事をしてきた。もう僕らが友達なのかわからないよ」

(スティーヴは実際2015年に倒れて病院に運ばれたことがあったので、リースが本気で心配するのも無理はないのです…)
そして気まずい雰囲気の中、"Bernie Clifton's..."と同じようにシアン・ギブソンが2人を呼びにきます。

 

【'Time To Say Goodbye'?】

フロアでは全シリーズのエピソードから編集したフィルムが上映されている中、
リースはエミリー・ハウレットと手話で会話を交わし、
スティーヴはバーでジェイソン・ワトキンスから「神曲」への出演を祝われる。
離れたところからリースの様子を気にするスティーヴだったが、
ロビン・アスクイズに引き留められ、話すタイミングを失ってしまう。

●感想/引用元●

クラブの壁には"Misdirection"(S5E4)"Mr. King"(S7E2)等の過去のポスターが飾られています。
テーブルには"Nana’s party”(S2E5)のケーキが。
前述のカクテルと同様に、フードメニューの中にもシリーズにちなんだもので、
"Zanzibar"(S4E1)で催眠術師がかける魔法の言葉「スパゲッティボロネーゼ」
"To Have and to Hold"(S4E4)に登場する「カップヌードル」
"Lip Service"(S6E3)のホテルに置いてある「ロータスビスケット」
"How Do You Plead"(S6E5)の会話の中に登場する「みかん」
"Kid/Nap"(S7E4)の合言葉の一つ「グラノラ」
"Mulberry Close"(S9E3)に出てくる犬の名前「ポップコーン」があるとか。(解読した人すごい!)
 また、バーのテーブルには"Wuthering Heist"(S6E1)のコメディア・デラルテの仮面や
"Mr King"(S7E2)のマスクも置いてあります。

ビデオに使われている曲は"The 12 Days of Christine"(S2E2)で使用された'Time To Say Goodbye'。
鑑賞しているゲストもこれまでの出演者ほとんど勢揃いで豪華! よくこれだけのメンツが一堂に会したもんだ!
そしてスクリーンには亡くなったThe Harrowing”(S1E6)ヘレン・マックロリーの姿も…(涙)

ジェイソン・ワトキンスがバーで「コーラ2本分支払った」と呟いているのは、
彼が"The Bill"(S3E2)で演じた財布の紐の堅いケビンの再現。
エミリー・ハウレットは、リースと手話で会話しながら
"Empty Orchestra”(S3E4)に登場する間違った文句と同じく’C*ntgrotalations’とお祝いの気持ちを伝えています。

そして毎エピソードに登場する最野うさぎ像、最後はスクリーンの横に置いてあります。いつもより大きい!
(ちなみにパーティーゲストのクレジット中央に載っているEuropa Lepusは野うさぎ像のこと!)

 

【第三の選択】

トイレに篭るリースはテレビ電話でマーク・ゲイティスに『Plodding On』への出演を打診するが、やんわり断られてしまう。
途方に暮れているところにスティーヴが個室をノックする。
果たして2人は別れ別れになってしまうのか? それとも…

●感想/引用元●

マーク出てきたー!! しかも”The Motive and the Cue”のジョン・ギールグッドの格好で!!
それにしてもドラマの話に興味のないマークの力のない表情といったら!表面的な愛想笑いもたまらない。
そしてクライムドラマの誘いを断っておいて、現実世界では今クライムドラマ"Bookinsh"を撮影しているマーク(笑)。
通話が切れてないまま「危ないところだったわ…」と呟いているのをリースに聞かれたマークが
「マーク… 電話切れてないよ…」と言われ、画面に通話を切る指だけがオロオロと映るのが最高。
視聴者の「指だけで恥ずかしそうに見えるもんなんだ」ってツイートを見て笑ってしまった。さすがオリヴィエ賞俳優(笑)。

トイレのドアをノックするスティーヴにリースが答える'I’ve taken some tablets.'は"Cold Comfort"(S2E4)の"クロエ"のセリフで、
'My mum's ordered me biryani.'は"Once Removed”(S4E3)からの引用。
二人が'Fortunately'と'Unfortunately'を交互に使うのは“The Stakeout”(S5E6)の引用で、
スティーヴが呟く'Plodding on - Double D'は
“A Random Act of Kindness”(S7E5)に出てくる連続した文字を続けて言ってしまう口癖の再現。
スティーヴが歌い出す'If you're going to cry...'は(リースとスティーヴが自分の葬式にかける予定の)
"Bernie Clifton's Dressing Room"(S4E2)でチーズ&クラッカーが歌う"Tears of Laughter"。
リースが“There is a third option”と提案するセリフは、”The Trolley Problem”(S9E2)から。

結局、冒頭でキャサリンが「神曲」の話をして、ティムが興味を持ったことで
スティーヴが再オーディションする羽目になる…と言うのが、最初に戻っていて面白いですね。
そしてリースとスティーヴはも元鞘に…

最後に出てくる「第三の選択」であるドラマのオープニングは、前述のバスエピソード"Hold on tight"そのもの!
スティーヴが玉ねぎを齧っているのはリーグ・オブ・ジェントルマンのタブスの真似で、車両番号には“3 by 3”(S8E5)の文字が!
"The Referee’s a W***er"(S5E1)のようにサッカーチームのマフラーを巻いているところにも注目!
シアンが出てくる背後には”The Trolley Problem”(S9E2)に出てくる「ソンディ・テスト」の額が。
キャサリン・パーキンソン(字幕はティムの間違えと同じ、アマンダ・アビントンになってる!)は
“Hurry Up and Wait”(S6E4)ドナ・プレストンの役と同じ牛乳でついたヒゲがあるし、
横に“Wise Owl”(S6E6)の"WASH YOUR HANDS"ポスター!
アマンダ(こっちはキャサリンの字幕になっている)がニンジンを齧っているのは、リースによると"Mr King"(S7E2)の引用。
ロビンの横のバスの広告"Visit summerland"は"Seance Time"(S2E6)のアリソンのセリフから。
ティムの持っているネズミは“The Trial of Elizabeth Gadge”(S2E3)、に出てくるネズミSnowflakeにちなんで。
ロージーの横には“Curse of the Ninth”(S9E5)エディ・マーサンが演じた作曲家の鏡像が置いてある。
ニックが持っている新聞の見出し"Lonely Hearts Killer"は“Love Is a Stranger”(S8E4)からの引用。

以下はその他のパーティー出席者(+電話出演のマーク)↓

 

…とまあ、ざーっと見かけた引用元を並べて見ましたが、
エピソード全体がまるでデジャヴのようで、懐かしいようなまさに走馬灯のような不思議な感覚でした。
苦笑しちゃう気まずさを交えながら、熱い友情でほろりとさせつつ、最後にはやっぱり笑わせてくれる。
最後の最後にこんなファンも参加した関係者も楽しめるようなエピソードを作ってしまうなんて、
やっぱりリースとスティーヴは天才!

それと同時に、今は舞台上演に向けて準備中なのはわかっているけれど、
最後まで密度の濃いエピソードが書けるのに、ここでTVシリーズが終わってしまうのが残念で仕方ない。
2人は今のテレビ界に必要な人材であることは間違いないと思うのです。

10年間、このシリーズが始まってからずーっと楽しみに見続けてきました。
私が彼らに興味を持って英国へ旅行し、英国でしか放送されていないテレビやWEの舞台を見始めた歴史と同じ時間。
その間に、2人に直接「Inside No.9の新作を楽しみにしています!」と伝えることも出来ました。
始めは誰の目にも、BAFTAの目にもとまらず、リースのようにイライラしてましたが(笑)、
だんだん英国での評価も知名度も高まり、愛されるシリーズとなって嬉しかったし、
(いまだに日本ではS2までしか配信されていませんが)
だからこそお別れを言うのが辛い。
間違いなく、これからもずっと、私の人生の中で大切なテレビシリーズの一つであり続けるでしょう。

 

 

【参考資料】

 

Every Single Inside No. 9 Episode Was an Easter Egg in the Series Finale

Here’s how all 54 previous episodes were included via a guest star, a poster, a prop, clip or a quoted line of dialogue…

Den of Geek

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【更新中】「9から始まる奇妙な物語」第9シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】

2024-06-03 | TV/9から始まる奇妙な物語
 
※この記事はシリーズ放送中のため、現在編集途中です!※
 
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9) から最終第9シリーズのリストです。
日本語のタイトルは私が勝手につけています。
まだ投稿していないリストがありますが、鑑賞したばかりで記憶が新しいところで先に投稿しておこうと思います。
「ポイント」はネタバレを含んでいる場合があるため、未見の方は注意してください。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
 
↓シリーズ予告編

以下、RadioTimesのインタビューより。

スティーヴ
「終えると決めたことに後悔はしていない。シリーズ数的にはInside No.9のS9っていう僕らのちょっとしたジョーク。
 S5で終えることも出来たが、僕らはその目標までは辿り着こうと決意していた」
リース
「最終回がiPlayerだけで見られるようになったら完結した気にもなるだろう。
 悲しさもあるだろうけど、自分たちで掲げた高いハードルを妥協なしに最後まで成し遂げたという大きな安堵感もある。
 今55の物語を終えて、焼き直しをせず衰えることもなかったのは偉業。僕たちは誇りに思っている」

 

第1話
"Boo to a Goose"「臆病者」(30 April 2024) 

あらすじ:
深夜の地下鉄が故障し、乗り合わせた客は車両の中で閉じ込められることを余儀なくされる。
そんな中、電灯が消えたタイミングで看護師の財布が盗まれてしまう。
ある男はホームレスを犯人と決めつけ身体調査を求めるが、他の乗客はそれに反対し…
 
オススメ度:
 
ポイント:
シリーズの最初のコンセプトだった「閉鎖空間に閉じ込められた人たち」という設定に原点回帰したエピソード。
地下鉄という英国らしい場所を舞台に、これまたお馴染みの「急な運行休止」に巻き込まれる乗客を描いている。
日本では考えられないけれど、ホームレスが紙コップを手に歩いて回るのもよく見る光景。
ドラァグクイーンに扮しているスティーヴのメイクがものすごい!一瞬誰かわからないけれど似合ってる!
最後に出てくる"See it. Say it. Sorted."(見て、言って、解決する)は、ロンドンに生活した者が1日に何回も地下鉄で耳にするフレーズ。
あまりに何度も聞くので、意味も考えなくなってしまっているけれど、
このエピソードを見た後だと、とても重い意味に思えてきてしまう。
 
 
 
 
第2話
"The Trolley Problem"「トロッコ問題」(7 May 2024) 

あらすじ:
セラピストのブレイク(スティーヴ)は雨の中、橋の上で憂鬱に佇んでいたドリュー(リース)という男を家に連れ帰る。
友好的に接しようとするブレイクだったが、ドリューの腰に拳銃が挟まれているのを見て、
手渡したマグカップで鎮静剤を飲ませようと試みる。
しかしドリューもブレイクが目を離した隙にさらに強力な鎮静剤を仕込んで…
 
オススメ度:
 
ポイント:
スティーヴ&リース、ふたりだけの芝居のぶつかり合い。
S3E3 ”The Riddle of the Sphinx”のような後味。
最後のブレイクの眼鏡に映るドリューの姿が残酷ながらも目に焼きついてしまう。
 
 
第3
"Mulberry Close"「マルベリー・クローズ」(14 May 2024) 

あらすじ:
新婚のデイモン(リース)とヴァル(ヴィネット・ロビンソン)がマルベリー・クローズに引っ越してくる。
デイモンたちの新居からの不審な音を聞いたラリー(エイドリアン・スカボロー)は
詮索好きな斜向かいに住むシーラ(ドロシー・アトキンソン)とケン(スティーヴ)を巻き込み、
ヴァルがデイモンに殺されたのではないかと彼らの新居に乗り込もうとするが…
 
オススメ度:
 
ポイント:
防犯カメラからの映像を利用したS2E4 "Cold Comfort"のように、玄関の防犯カメラから見える風景で語られるエピソード。
隠蔽された恐ろしい殺人事件なのかと思いきや、お節介なご近所さんたちによる滑稽な勘違い。
しかし、そこで単にコメディで終わらないのがこのシリーズ。
それぞれの思い込みや秘密が重なり合って、悲劇が起こる。
笑えて且つ日常的な恐ろしさも孕んでいるブラック・コメディの名作。
「SHERLOCK」のドノヴァンことヴィネッテ・ロビンソンや
「英国万歳!」のエイドリアン・スカボローがゲスト出演なのも嬉しい。
 
第4話
"Ctrl Alt Esc"「コントロール/オルト/エスケープ」(21 May 2024) 

あらすじ:
娘のミリーとエイミーを連れて脱出ゲームにやってきたジェイソン(スティーヴ)とリン(キャサリン・ケリー)の夫婦。
スタッフのダグ(リース)の説明を受け、ジェイソンは足首を鎖でベッドに繋がれたまま、
家族は陰鬱で不気味な部屋から脱出するためのヒントを探そうとする。
 
オススメ度:
 
ポイント:
リーグオブジェントルマンのメンバー、ジェレミー・ダイソンが手がけた映画「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」や、
マーク・ゲイティスが出演した映画「ファーザー」を思い出させるような、
実はジェイソンの意識の中の、逃げ場のない悪夢の物語であると分かります。
S2E2の"The 12 Days of Christine"的でもありますね。
最後のオチがこのドラマを総括するようでしんみりしちゃう。
放送後、ジェイソンのように悪夢の中もがいて覚醒する事例の投稿を見かけて興味深かったです。
 

Reddit - Dive into anything

Reddit - Dive into anything

Tumblr

 

 

 
第5話
"The Curse of the Ninth"「第九の呪い」(5 June 2024) 

あらすじ:
舞台はエドワード朝時代。
作曲家ナサニエル・バーナム(エディ・マーサン)は作曲中の交響曲第九番が未完のまま、呪いに取り憑かれて自ら命を絶ってしまう。
数年後、資金繰りに窮した未亡人リリアン(ナタリー・ドマー)はピアノ調律師のジョナ(リース)に墓荒らしをし、作品を完成させるよう仕向ける。
 
オススメ度:
 
ポイント:
「第九の呪い」はベートーベンやドボルザークなど、交響曲第九番を完成させると死んでしまうという実際にあるジンクス。
グスタフ・マーラーが有名にしたジンクスだそうです。
 
 

クラシック音楽、作曲家を死に導く「第9の呪い」…命と引き換えに人生最高傑作を生む?

「交響曲第9番を作曲すると、僕は、もう死んでしまうかもしれない」そんなことを考えながら、本当に交響曲第9番を完成したのちに死んでしまったのは、1911年に生涯を...

ビジネスジャーナル/Business Journal | ビジネスの本音に迫る

 

 

第6話
"Plodding On"「足取りあわせて」(12 June 2024) 
 
あらすじ:
IN9全シリーズの打ち上げパーティで貸切中のクラブ「#9」。
スティーヴはIN9の撮影中に仮病を使ってAmazonの大作ドラマの役を獲得していた。
トイレでポッドキャスト録音中のニック・モハメッドに今後の予定を明かすと、
事情を知らないリースが個室から出てきて…
 
オススメ度:
 
詳しい内容は以下のページにまとめました!↓
 

【涙の最終回】「9から始まる奇妙な物語」最終話『Plodding On』【ネタバレ注意】 - だから、ここに来た!

2024年6月12日に最終回を迎えた「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)。各シリーズのエピソードリストを作成中ですが、この最終回については独立した記事を作ることにしまし...

goo blog

 

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「9から始まる奇妙な物語」S7にマーク・ゲイティスがゲスト出演!

2021-09-17 | TV/9から始まる奇妙な物語

アンソロジー・シリーズ9から始まる奇妙な物語」"Inside No.9"の第7シリーズに
クリエイターのスティーヴ・ペンバートンリース・シェアスミスと同じく
「リーグ・オブ・ジェントルマン(以下TLoG)」のメンバーであるマーク・ゲイティスが出演するとのこと!!
やったー!!

いずれ出て欲しいと思ってたけど、もう実現してしまうとは!

Mark Gatiss amongst Inside No. 9 Series 7 guest stars

Filming is underway on Series 7 of Inside No. 9. Guest stars joining S...

British Comedy Guide

 

S7の撮影は進行中で、放送はBBC TWOにて来年2022年に予定されています。

その他に発表されたゲストは「DES(デス)」のダニエル・メイズと、ロン・クック
「ハリー・ポッター」シリーズのジェイソン・アイザック
「ナイル殺人事件(2022)」のソフィー・オコネド
「SPACED ~俺たちルームシェアリング~」のジェシカ・ハインズ
「アフターライフ」のダイアン・モーガン
"Breeders"のデイジー・ハガード
「ドクター・フー」『悲しきスリジーン』のアネット・バッドランド
「埋もれる殺意」のシボーン・レドモンド など…

スティーヴリースのコメント

「皆さんが僕たち、そしてもう一人の素晴らしい役者とともに
 顎が落ちるような、背筋ゾクゾクのさらなるサプライズを一緒に楽しんでくれると嬉しいです。
 頭が転がるかもしれないし、頭じゃなければ目玉かも」

 

マークとスティーヴ&リースの共演は最近だとグッド・オーメンズがありましたが、
シェイクスピア役のリースだけ別のシーン(グローブ座での撮影)に出演していました。

彼ら自身が手がけている作品で、3人揃っての出演となると、
TLoGのアニバーサリー特番や、2018年のライヴツアー以来となるはず。

OGPイメージ

リーグ・オブ・ジェントルマン アニバーサリースペシャル - だから、ここに来た!

ついに!2017年12月にリーグ・オブ・ジェントルマンのラジオ・シリーズ放送から20周年を記念した、アニバーサリー特番がBBCTWOで放送さ...

リーグ・オブ・ジェントルマン アニバーサリースペシャル - だから、ここに来た!

 

 

OGPイメージ

【2018年9月27日】リーグ・オブ・ジェントルマン、ハマースミス公演【鑑賞1回目】 - ミウモのロンドン留学体験記

[Thursday] 11:30 今日も晴れ☀️ pic.twitter.com/4ykinZG7u7 — ミウモ mewmo (@notf...

ミウモのロンドン留学体験記

 

 

ちなみに「9から始まる奇妙な物語」の前のスティーヴ&リースのダークコメディ・シリーズ
"Psychoville"(2009-2011)にもマークがゲスト出演しています。
この時は、マーク・ゲイティスとしてではなく、
「ドクター・フー」のオーディオドラマでたまに使っている変名、サム・キスガート名義で出演。
(サム・キスガートはマーク・ゲイティスのアナグラム。)

殺人鬼好きの息子と、彼が殺人を起こしたと信じてしまった母が、
色々と行き違いがあった末に事実を知るだろう人物を次々と始末する羽目になり、
その現場に突然現れた刑事がマークの役。

↓マークのゲスト出演回。2:10頃から"登場"。
Maureen and David's Superman Dance Off - Psychoville - BBC

このエピソードはヒッチコックの映画「ロープ」の影響を受けた
ワンカットエピソードであることも話題になりました。

今回のゲスト出演は放送前からキャストとして明かされているので、
その共演の期待に違わぬ野心的なエピソードを繰り出してくるはず!

 

逆に、マークの作品にスティーヴ&リースが出演した作品は、
マークが制作総指揮・脚本を手がけたテレビドラマ"The First Men in the Moon (2010)"で、
ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」に出てくるような
太陽(スティーヴ)月(リース)で出演しています。
2人の個性にぴったりの配役(笑)。

後は「ドクター・フー」で脚本を担当したエピソード『もう眠らない』と、
製作総指揮・脚本を担当したドキュドラマ"An Adventure In Space and Time"にリースが出演。

OGPイメージ

ドクター・フーの誕生物語 "An Adventure in Space and Time" - だから、ここに来た!

ドラマ「シャーロック」の製作者、スティーブン・モファットとマーク・ゲイティスが、共にイギリスが誇るSFドラマ「ドクター・フー」の脚本家であり...

ドクター・フーの誕生物語 "An Adventure in Space and Time" - だから、ここに来た!

 

スティーヴとは、彼が製作・脚本を手がけた"Mapp and Lucia"で共演してますね。

OGPイメージ

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

我らが敬愛するマーク・ゲイティスの現時点での最新出演作、"MappandLucia"が2014年12月29・30・31日...

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

 

そんなわけで

僕らは"Psychovilleに呼んだのに、(マークは)『SHERLOCK』に呼んでくれたことがない!」(スティーヴ)

なんて言いながらも、TLoG以外にも、意外と声を掛け合って共演してるお3人。
しかし、第1シリーズからじわじわと評価を得てきた"Inside No.9"
満を持してマークが登場!となると、興奮も特別です。
今から待ちきれない… なんとしてでも生き延びねば!!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】

2021-06-19 | TV/9から始まる奇妙な物語
 
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9) から放送されたばかりの第6シリーズのリストを作りました。
日本語のタイトルは私が勝手につけています。
第4〜5シリーズのリストはまた作っていませんが、
鑑賞したばかりで記憶が新しいところで先に投稿しておこうと思います。

結末に触れる場合はその前にネタバレ注意!と記載しています。
第6シリーズ放送前の関連インタビューやイベントについてはこちらへ。
今回Q&Aは実施されなかったので、ポッドキャストからの小ネタに触れています。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
 
↓シリーズ予告編

 

第1話
"Wuthering Heist"「アラシが丘」(10 May 2021) 

あらすじ:
パンタロン(パターソン・ジョセフ)は1200万ポンドのダイヤモンド原石の盗難を計画。
一方で、アジトの倉庫に集まった子分たちはそれぞれの思惑を抱えていた。
スカラムーシュ(リース・シェアスミス)はパンタロンの娘のホレンシア(ローザ・ロブソン)にゾッコンだが、
彼女は別の男性へ恋文を渡すようアルレッキーノ(ケヴィン・ビショップ)に頼む。
その相手と思われるマリオ(ディノ・ケリー)はスカラムーシュに好かれていると勘違い。
その父親のドクター(スティーヴ・ペンバートン)は盗んだダイヤを偽物とすり替えようと企んでいた。
 
オススメ度:
 
ポイント:
仮面喜劇のコメディア・デラルテと強盗を掛け合わせたエピソード。
登場人物のコードネームもコメディア・デラルテのキャラクターから引用されています。
狂言回し役のコロンビーナ(ジェマ・ウィーラン)が「フリーバッグ」のように
第4の壁を破って、視聴者に語りかけたり(彼女曰く「フリーバッグじゃなくてミランダやってるの!」)
登場人物が台本を飛ばしたことを明かしたり、メタな描写が多いのが特徴。
S4のシェイクスピア喜劇風の"Zanzibar"を思い出します。
 
Caught! Scaramouche & Mario. (The brilliant Dino_Kelly).
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1396545701367238661

 

第2話
"Simon Says"「サイモンの思うがままに」(17 May 2021) 

Simon says watch tonight at 9.30pm on BBCTwo
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1394251487593779204

あらすじ:
ファンタジー・ドラマ"The Ninth Circle"のショーランナー、
スペンサー・マグワイア(スティーヴ)は、自宅で服や体についた血を拭き取っていた。
そこに、番組のファンを名乗るサイモン(リース)が訪れる。
彼は、スペンサーがナイトクラブで別の番組ファン、ギャビン(ニック・モハメッド)と揉めて
殺害した現場の一部始終を携帯で撮影したと言う。
事故であると警察に証言するとスペンサーに申し出るサイモンだったが、
その代わりに、不評で終わった"The Ninth Circle"を作り直すよう要求してきて…。
 
オススメ度:
 
ポイント:
"Simon Says"は英語圏の子供の遊びの一つで、
一人がサイモン役となり、彼の言う通りに動かないといけないというゲーム。
王様ゲームのような感覚でしょうか。
タイトルの通り、スペンサーはサイモンのいいなりに。
"The Ninth Circle"は最終回が酷評を受けた設定で、
同じく最終回が賛否を呼んだ「ゲーム・オブ・スローンズ」を思わせます。
他にも"The Ninth Circle"やサイモンの言い分のモデルになった作品があるそうですが、
サイモンがキャラクターのシッピングに意見するあたりなど、
「SHERLOCK」も入ってるんじゃないかなーと思ったりして。
ちなみにその「SHERLOCK」でレディ・スモールウッドを演じていた
リンジー・ダンカンがエージェント役でゲスト出演しています。
 
Our brilliant director Guillem Morales getting into position with the equally brilliant nickmohammed filming this weeks episode.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1395112580528627714
 
 
 
第3話
"Lip Service"「リップ・サービス」(24 May 2021) 

あらすじ:
薄暗いホテルで一人悲しみにくれるフェリックス(スティーヴ)。
彼が女を連れ込むのではないかとしつこく詮索をしてくる支配人(リース)の訪問にうんざりしつつ、
ある目的のために雇った女性アイリス(シアン・クリフォード)を招き入れる。
実は、彼女は遠くにいる人の話す内容を読み取る「読唇術」の専門家だった。
 
オススメ度:
 
ポイント:
個人的に今期一番好きな回。むしろ全エピソードの中で1位を争うかも。
リースたちも「IN9らしいエピソード」と評しています。
スティーヴいわく、玉ねぎの皮を剥くように
「フェリックスはなんでホテルに泊まってるんだろ?」「アイリスは何しに来たんだろ?」
と視聴者を段階的に引きつける構造を意識したとのこと。
フェリックスとアイリスに親しみを感じ始めたところで訪れるエンディングが衝撃的。
メイクでいつもよりお目ぱっちりしてるスティーヴが可愛い。
「フリーバッグ」の姉クレアことシアン・クロフォードの演技も素晴らしいです。
 

Please vacate all rooms by eleven sirdy.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1397225319535423494

 

第4話
"Hurry Up and Wait"「待ち時間」(24 May 2021) 

James is a meek actor with three lines in a new ITV drama. His co star in the scene is Adrian Dunbar, so ... you know, good for the showreel. Tomorrow night - 9.30pm on BBC Two.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1398928727069822976

あらすじ:
実話を基にしたITVの刑事ドラマに端役で出演することになったジェームズ(リース)。
出番を待つ間、控え室として使われているトレーラーハウスで、そこに住む三人家族と過ごすことになる。
一家の様子を伺ううちに、ジェームズにドラマの基になった事件と一家に関する疑念が生まれてきて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
一般人が住むキャラバン(トレーラー)で出番を待つことは英国のテレビ業界でよくあるそうで、
この一家との会話はリース&スティーヴが過去の撮影で実際に体験したエピソードをもとにしているそう。
元々S3あたりでこのアイディアは出ていたそうですが、
楽屋や賞の選考委員会など、テレビ業界の話が多くなってしまうのを避けて保留していたそう。
人気の刑事ドラマ「ライン・オブ・デューティー」に出演する
エイドリアン・ダンバーが本人役で出演しているのも見どころ。
彼はこの番組への出演を熱望してたそうです。
 

 

第5話
"How Do You Plead?"「どう弁明する?」(7 Jun. 2021) 

あらすじ:
介護士のアーバン(リース)は癇癪を起こした著名な法廷弁護士
ダニエル・ウェブスター(デレク・ジャコビ)の呼び出しを受ける。
アーバンが駆けつけると、ウェブスターは誕生日パーティーの来客を全て追い返していた。
なんとか落ち着いたウェブスターは閉まってある資料を取り出すようアーバンに頼むが、
引き出しには鍵がかかっていて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
元ネタは映画「悪魔の金」"The Devil and Daniel Webster"(1941) 。
弁護士の名前をそのまま引用しているため、心当たりがあれば悪魔との取引をテーマにしていることがわかる。
アーバンの名前のモデルは魔女裁判で火あぶりにされたフランスの聖職者Urbain Grandier。
ウェブスター氏を献身的に介護するアーバンは、
リースが座長の付き人を演じた舞台「ドレッサー」を思い出させます。
(以下、ネタバレ注意!)
個人的にはなぜアーバンは善良ではない故に救われたのか?という部分が疑問。
善良な魂だけ肩代わり出来るって契約なのかな?

Urban. Between takes.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1402680010595573760



BBC Studios (@bbcstudios) June 7, 2021

 

第6話
"Last Night at the Proms"「プロムスの夜」(14 Jun. 2021) 

あらすじ:
BBCプロムスの最終日。ドーン(サラ・パリッシュ)と夫のミック(スティーヴ)は、毎年恒例のパーティーを開き、
姉妹のペニー(デブラ・ジレット)の家族と共に居間でプロムスを鑑賞する。
渋々参加する夫のブライアン(リース)との仲が冷え切って愛情に飢えているペニーは、
家の外で立ち尽くす男(バムシャッド・アベディ・アミン)を皆に黙って招き入れる。
 
オススメ度:
 
ポイント:
スティーヴはこのエピソードのように父親に呼び出されて一緒にBBCプロムスの最終日を鑑賞していたそう。
演奏される曲の由来や、聴衆の反応の意味などを登場人物が説明してくれるので、
私たちのようにこのコンサートにあまり馴染みのない私たちにも解りやすくなっています。
このエピソードの脚本が書かれたのはBrexit論争も終盤の2019年で、
愛国主義者が集まる中によそ者が入ってきたらどうなるか?がテーマ。
リハーサルが行われた2020年3月中旬頃はロンドンが不穏な雰囲気になりつつあり、
その頃のスティーヴは、リースがハンドジェルを使っている意味がわからなかったらしい(笑)。
COVID-19の影響で中止された撮影は10ヶ月後に再開されましたが、
ドーン役のサラは再開前とお尻の大きさが同じが気になってたとか(笑)。
ちなみに、キッチンに行ったドーンたちが戻ってきて、
ペニーが男に縋り付く場面からが再開後のシーンのようです。

 

その他番組の記事はこちら
リース&スティーヴ関連の投稿は「リーグ・オブ・ジェントルマン」をご参照ください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「9から始まる奇妙な物語」英国アカデミーTVコメディ賞受賞!!

2021-06-07 | TV/9から始まる奇妙な物語

2021年6月6日に行われた英国アカデミーTV賞授賞式
9から始まる奇妙な物語(以下IN9)スクリプテッド・コメディ賞を受賞しました!!
やったー!!

2019年にクリエイターのスティーヴ・ペンバートンがコメディ男優賞を受賞しましたが、
今回は番組全体としての受賞です。
(同じくリース・シェアスミスも今回男優賞にノミネートされていましたが、惜しくも受賞は逃しました。)

※留学中の2019年に見に行った、レッドカーペットの様子↓↓

2014年に番組が始まってしばらくはノミネートもされず、
「こんなに面白いのに何でBAFTAも誰も気づかないの!?」とやきもきしまくっていましたが、
ここ数年でやっと時代が追いついてきた! 遅い! 遅すぎ!

でもIN9は新シリーズが製作されるたびに過去のシリーズをさらに上回った
素晴らしいエピソードを生み出しているので、
放送開始当時よりも現在の作品で評価されているのは納得出来ます。
日本でも早くS3以降が配信されるといいんだけどなー。

ちなみにIN9は過去に、技術部門のTV Craft賞でも
2019年にマルチカメラ演出賞(Barbara Wiltshire "Dead Line"演出)、
2018年にコメディ脚本賞を受賞しています。

 

↓↓受賞コメントの動画はこちら↓↓

Inside No. 9 Wins Scripted Comedy | BAFTA TV Awards 2021

新型コロナウイルス感染防止のため、リースが会場のテレビジョン・センターに出席し、
スティーヴ、製作のアダム・タンディ、演出のMatt LipseyGuillem MoralesはZoomでの参加。
会場もソーシャルディスタンシングを確保してます。
Zoomでコメントするスティーヴが「最低なGoggleboxのエピソードみたい」って言ってますね(笑)。
("Gogglebox"は英国各地の家族やグループがテレビを見て実況する姿を映すチャンネル4のリアリティ番組)

 

↓↓レッドカーペットでのリースのインタビュー↓↓

Reece Shearsmith Chats Inside No.9 on the BAFTA Red Carpet | BAFTA TV Awards 2021

2019年の時を思うとレッドカーペットもちょっとばかり寂しいですが、仕方ないですね。
リースは受賞したら人が来る度にトロフィーの顔をマスクのようにかぶって過ごすらしいです(笑)。

 

↓↓オンラインで行われた記者会見↓↓

Scripted Comedy Winner Inside No. 9's Press Conference Interview | BAFTA TV Awards 2021

よく見ると、各エピソードに登場する野うさぎ像もスティーヴたちのパーティーに参加してますね!
閉鎖空間を舞台にしている設定上、屋内での撮影が多いIN9ですが、
ZoomやロックダウンといったCOVID-19の影響を受けた生活を思い出させないように脚本を書いていたようです。
実際、現在(2021年6月)放送中の第6シリーズも、COVID-19に関連する設定は全く出てきていません。

 

↓↓会場でのインタビュー↓↓

Reece Shearsmith on his personal 'number 9s' after Inside No. 9 wins Scripted Comedy | Virgin Media

自粛生活で皆が映像作品を楽しんでいる昨今、
リースは「Your Honor/追い詰められた判事」「ザ・テラー」
そして今回コメディ賞を争った「ゴースト~ボタン・ハウスの幽霊たち」
楽しんでいる作品として挙げています。

リースたちと親しく、共演も多い「ゴースト」のメンツも、ライバルの受賞をお祝いしてます。
次は「ゴースト」の番だといいな!

 

ところでZoomで参加していたスティーヴの衣装ですが、
本物のタキシードではなく、タキシード柄にプリントされたTシャツなのです。

これはS5のエピソード"The Misdirection"に出てくる
ミステリアスな服装にこだわるマジシャンのネヴィルと、その妻の台詞、

「タキシード柄にプリントされたTシャツ着てよ」
「ロドニー・ビューズか? やだね!」

にちなんでなのですが、
元々はリーグ・オブ・ジェントルマンのツアー中に、70年代のクイズ番組"Who Dunnit?"を見てたら、
俳優のロドニー・ビューズがこのタキシードプリントのTシャツを着て出ていて、
「これ覚えてるぞ!」とメンバー同士で盛り上がったのがきっかけだったそうな。

スティーヴはリースを笑わせるためにこのTシャツを用意したみたい。
通常の授賞式だったら着られないけど、Zoom参加にはぴったりの衣装ですね!!(笑)

仕事場でお互いを驚かせるために毎回死んだふりをしたり、衣装で笑わせようとしたり、
基本的には観客より先にまず相方を喜ばせようとしてるのが本当に微笑ましい。

そして無事スティーヴと合流したリース。

2人とも本当におめでとう!!(涙)
乗りに乗ってるIN9が、これからも出来うる限り長く続いてくれることを願うばかりです!

「9から始まる奇妙な物語」エピソードリストは以下の記事、

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」第1シリーズ エピソード・リスト【クリエイターによるQ&Aつき】 - だから、ここに来た!

「9から始まる奇妙な物語」見放題配信を記念し、各回を振り返りながら、放送当時にツイッター上で行われた、クリエイターのリース&スティーヴによる...

「9から始まる奇妙な物語」第1シリーズ エピソード・リスト【クリエイターによるQ&Aつき】 - だから、ここに来た!

 

第6シリーズの最新ニュースは以下の記事を御覧ください!

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ最新情報 - だから、ここに来た!

※この記事は新シリーズのタイトルや内容について触れています。ネタバレが気になる方はご注意ください。BBCTWOにて2021年放送の「9から始...

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ最新情報 - だから、ここに来た!

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「9から始まる奇妙な物語」宝探し企画

2021-05-10 | TV/9から始まる奇妙な物語

「9から始まる奇妙な物語」"inside No.9"の第6シリーズ放送を前に、
5月9日(日)、オンライン上でちょっとした謎解き(宝探し)イベントがありました。

ヒントの中からアルファベット5文字を見つけて、
その単語をBBC iPlayerで検索すると未公開クリップが見られるという企画。
(日本からだとジオブロックがかかって見られませんが、内容は後で説明しますね。)

 

 

最初のヒントはBBC iPlayerのアカウントから投稿されました。

この記事では、その答え合わせを載せていますので、
謎解きを自力で解いてみたい方は、最後まで読まないでくださいね!

画像に描かれている内容は、

「1文字目は第6シリーズのゲスト出演者のツイッターアカウントに隠されている
 …彼女はスティーヴ・ペンバートンが脚本を書いた他の番組でアイリーンを演じた」

 

ここから答え合わせを始めます!ネタバレ?注意

 


アイリーンというと、スティーヴが脚色を担当したドラマ"Mapp and Lucia"。

OGPイメージ

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

我らが敬愛するマーク・ゲイティスの現時点での最新出演作、"MappandLucia"が2014年12月29・30・31日...

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

 

アーティストのアイリーンを演じているのは「ゲーム・オブ・スローンズ」などで知られるジェマ・ウィーランです。
そして彼女のツイッターアカウントを覗くと、ヒントの投稿が。

文章の中には1文字目のアルファベットのヒントと、次のヒントの置き場所が示されています。

まず、注目すべきなのは"YouTtube"のスペルミス。一つ目のアルファベットは"T"と推測出来ます。
そして次のヒントのある場所はYTでDavid John Sowerbuttsのリアクションビデオを見てねと書かれています。
これは、すでにスティーヴがアップしている、自身の演じるデヴィッド・ソワバッツ名義の動画のことです。

これがその動画。

my first eraction video: INSIDE NO.9 trailer series 6

前述のジェマが「いいね!とコメントを忘れずに」と言っている点、
またスティーヴからのヒント、

ビデオの中にはないけど、多分そこにコメントを残しているというツイートから、
コメント欄の中を探してみると、1件、スティーヴが返信しているコメントがありました。

"Thank you, I’m glad you enjoyed my videoE. Have you thought about following the previous regular of this show 👑🏘 on Twitter? 
She's also in series 6 and sent me a letter today. #InsideNo9 #Clue2"

"videoE"と書いてるので、2つ目の文字は"E"だと分かります。
そして、3つ目のヒントの出題場所は「コロネーション・ストリート(👑🏘)に出ていて第6シリーズにゲスト出演している」俳優。
ということで、第6シリーズのエピソード"Hurry Up and Wait"に出演するBhavna Limbachiaが投稿しています。

以下が彼女の投稿していたツイート。

このツイートの中で、twitterのeが5に置き換えられています。

さらに、スティーヴからのヒントも、

同じくletterのeが5に置き換えられています。
そして「答えが9なら、 l5tt5rはどうなる?」と言っているので、
アルファベット順に数えて、5番目は"e"、とすると、9番目の"I"が正解。

次の行き先は、ツイートに”this legendary YouTuber”とあるように、
第5シリーズのエピソード"Thinking Out Loud"に出てくる架空のYouTuber、Angelのアカウントへ。

彼女のプロフィール欄を見ると、

"ViewS my own (from my window!) Come join uS - it'S fun in here! Look out for my YT channel Sooooon... LUSMS x"

と"S"だけすべて大文字になっているので、4つ目のアルファベットが"S"だと分かります。

そして、彼女のツイートを見ると、

'Ask me anything'ということで、AngelにDMすると、
"The next clue is definitely hidden in the Twitter account of the show which follows the letter of the law. The letter!"
とメッセージがきます。

「法律を遵守する」BBCの(第6シリーズの出演者が出ている)番組というと「ライン・オブ・デューティー」

 

「ライン・オブ・デューティー」の公式アカウントが最後のヒントを投稿しています。

(実は私はこの投稿を1つ目の回答を探している間に見つけてしまいました。)

投稿の中のgifは、動く指にクローズアップしています。
この動きを見ていると、モールス信号で「・・・・」すなわち"H"を示しています。

 

すべての答えを合わせると、TEISH

 

でもこれでは意味が通じないので、最初と最後を入れ替えて、HEIST
(一番初めに貼り付けた動画が反対向きになっていたのがヒント!)
つまり第6シリーズの第一話"Wuthering Heist"Heistだとわかるのでした。
勘のいい人なら5文字って聞いた時点でわかったかもしれないなー。

 

BBC iPlayerの検索でHeistを検索するとCongratulations!と動画のリンクが出てきます。

動画の内容は、スティーヴが仕事部屋からリースに電話して、
「宝探しの正解者にお祝いのビデオを撮らなきゃ」と伝える動画と、
"Wuthering Heist"からの本編映像でした。

いかがでしたでしょうか。
わたしはどうしても④がどこにあるのかわからなったので、
いろいろヒントを探し回ってしまいました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ最新情報

2021-04-17 | TV/9から始まる奇妙な物語

※この記事は新シリーズのタイトルや内容について触れています。
 ネタバレが気になる方はご注意ください。

BBC TWOにて2021年放送の「9から始まる奇妙な物語(以下IN9)」第6シリーズ。
放送決定についてのニュースは以前の記事で取り上げていますが、

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」 Amazonプライムビデオで見放題始まった! - だから、ここに来た!

我らがリース&スティーヴのオムニバス・ドラマ"InsideNo.9"が「9から始まる奇妙な物語」の邦題でいつの間にかAm...

「9から始まる奇妙な物語」 Amazonプライムビデオで見放題始まった! - だから、ここに来た!

 

その後の関連ニュースについてこの記事でまとめています。

 

2021年4月17日投稿

BBC TWOで放送が予定されている「9から始まる奇妙な物語」(Inside No.9)第6シリーズについての最新インタビューが
2021年4月15日発売のEMPIRE誌に掲載されました。

スティーヴ&リース
「2014年に『9から始まる奇妙な物語』を始めた時には、
 "Countryfile"ほどのエピソード数になるとは思っていませんでした。
 私たちはほら話(tall tales)と身の毛もよだつ寓話の2シリーズの展望に(at the prospect of)
 喜びを感じるのと同時に(in equal measure)ヘトヘトです。
 しかしながら、BBCがあらゆるジャンルにおいて
 30分のストーリーテリングとまあまあの(half-decent)カツラで出来る

 最高の作品を披露するよう努力します。
 "Countryfile"にもチャレンジするかも。誰も期待してないでしょうが」

※"Countryfile"=BBCで放送されている英国の農業や環境問題を取り上げている番組。

第6シリーズの撮影は、2020年3月から開始されましたが、
3日撮影したところで、新型コロナウィルス感染拡大の影響で中断し、
そのエピソードは撮影再開後、10ヶ月後の2021年1月にやっと完成。
クリエイターで出演者のリースは、つなぎの部分がバレてしまうのではないかと心配していたそうですが、
うまくわからないように出来上がったそうです。

今回ウェブ上で公開された場面写真は"Wuthering Heist"というエピソードから、
もう一人のクリエイター、スティーヴ演じるドクターと、リース演じるスカラムーシュ(Scaramouche)
スカラムーシュはコメディア・デラルテ(イタリア発祥の仮面即興劇)に登場する高慢で臆病なキャラクター。
"Wuthering Heist"というタイトルは「嵐が丘(Wuthering Heights)」のもじりですね。
大学時代に学んだ仮面劇に、強盗(Heist)映画の要素を取り入れようというアイディアらしい。
スティーヴ曰く「コメディア・デラルテとタランティーノの融合ってどんな感じだろ?」

他には、テレビの世界とファンと関わる作家を描いた"Simon Says"というエピソード。
サイモン役がリース、スペンサー・グドール役がスティーヴ。

そして、1月に公開された場面写真のエピソードは"Hurry Up and Wait"

リースはジェームズ役、スティーヴはスタン役。

今回のシリーズも、過去のシリーズと同じく、
スラップスティック的なものもあり、心理的な物語もあり、
舞台もみすぼらしいホテルや静止したトレーラーハウス?だったりと、
全く異なる6つの物語になるようです。

スティーヴ
「(新しいアイディアを見つけるのは)確かに簡単なことではありません。
 必要は発明の母。この番組では6つの異なる物語を考える必要があり、
 すでにやった他の物語の足を引っ張らないようにしなければならない。
 全ては1つの場所で起こるんです。
 S1から僕らは『このシリーズくだらねえ!もう飽きたわ!』と言われるのを恐れてきた。
 そんなプレッシャーの中の執筆は大変だけど、自分を奮い立たせてくれる。
 僕らは自分たちのために高いハードルを課すようにしているんです」

リース
「僕らは視聴者がどう『9』を見るか工夫を凝らしている。
 でも、大事なのは僕らが語るストーリーなんです。
 よく『"9番バス"をやるべきだよ!』なんて言われるんですが、
 『いいね、でもどんなストーリー?』となる。
 これは単に建物に9をつけるんじゃなく、実際の面白いストーリーを解明することなんです。
 執筆はもっと巧みじゃなきゃ」

 

2021年4月20日更新
S6予告編公開

S6の予告編が公開されました。

Inside No. 9 | Series 6 Trailer - BBC Trailers

S6には「ライン・オブ・デューティー」のエイドリアン・ダンバー、「フリーバッグ」のシアン・クリフォード
「ピープ・ショー」のパターソン・ジョセフ、「SHERLOCK」のリンジー・ダンカン
「ゲーム・オブ・スローンズ」のジェマ・ウィーランらがゲスト出演しています。

 

2021年4月23日更新

スティーヴが"Psychoville"で演じ、IN9のS5にも登場した
連続殺人鬼マニアのデヴィッド・ソワーバッツに扮する
S6予告編のエラクションリアクション・ビデオが公開されました。

miy f1rst eraction viddeo: INSIDE NO.9 trailer seeriees 6

予告見ながら全くリアクションしてない(笑)。

デヴィッドにとってのハイライトはグレープフルーツをナイフで切るところや、
男がヘヤピンを拾って、引き出しに聖書とドライヤーが入っていたところらしいです。
ワードローブで雑誌を読む女性が彼女に似ているので気になった様子。
「ライン・オブ・デューティー」を見ているので、テッド・ヘイスティングスが出ていることはわかったみたいですね。

 

2021年4月23日更新

過去のエピソードから人気投票で決まった3本を
リースとスティーヴが新たに音声解説を収録するとアナウンスされていましたが、
最終的に"A Quiet Night In""The 12 Days of Christine""The Riddle of the Sphinx"の3作品が選ばれました。

個人的には"Bernie Clifton's Dressing Room"が選ばれなくて悲しい。
でもこの3本は手堅い人気作なので、納得の結果ではあります。
音声解説に当たって、ユーザーからの質問も受け付けしています。

各エピソードの聴取はこちらから↓
BBC Sounds - Inside Inside No. 9 - Available now

 

2021年4月27日更新

「9から始まる奇妙な物語」に影響を与えた作品について、
スティーヴ&リースがガーディアン紙に語っています。

From Ken Loach to Big Brother: the twisted minds behind Inside No 9 on their influences

As a new series of the dark comedy begins, creators Steve Pemberton an...

the Guardian

 

 

2021年4月27日更新

ツイッターでスティーヴがお気に入りのエピソードトップ4を投稿。

スティーヴが劇中のクロスワードを手がけた"The Riddle of the Sphinx"、
シェークスピア喜劇を思わせる"Zanzibar"、ハロウィーン生放送特番の"Dead Line"、
芸人コンビ愛を描いた"Bernie Clifton's Dressing Room"が選ばれています。

2021年4月29日更新

第6シリーズが、BBC TWOにて5月10日9:30pmに放送されることが発表されました。

また、第5シリーズが英国アカデミーTV賞に
スクリプトコメディ賞コメディ男優賞(リース)でノミネート! めでたい!

OGPイメージ

BAFTA TV 2021: Nominations for the Virgin Media British Academy Television Awards and British Academy Television Craft Awards

Explore the nominations for the 2021 Virgin Media British Academy Tele...

 

 

授賞式は6月6日に行われます。

⬇️⬇️⬇️結果⬇️⬇️⬇️(追記)

男優賞は惜しくも逃しましたが、スクリプトコメディ賞を受賞!
関連情報を別記事にまとめました!!

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」英国アカデミーTVコメディ賞受賞!! - だから、ここに来た!

2021年6月6日に行われた英国アカデミーTV賞授賞式で「9から始まる奇妙な物語(以下IN9)」がスクリプテッド・コメディ賞を受賞しました!...

「9から始まる奇妙な物語」英国アカデミーTVコメディ賞受賞!! - だから、ここに来た!

 

 

2021年5月5日更新

リース&スティーヴと、製作者のアダム・タンディ、キャスティング・ディレクターのトレイシー・ギラムが
BFIのYouTube生配信に出演し、第6シリーズについて語り合うようです。
配信日時は、5月7日(金)19時(日本時間翌3am)

アーカイブはこちら↓
BFI At Home | Inside No. 9

2021年5月10日更新

新シリーズ放送を前に、ツイッター上で謎解きイベントが開催されました。
詳細は別記事で。

2021年5月14日更新

スティーヴがポッドキャスト"BLANK"に出演。
"Inside No.9"や2018年のリーグ・オブ・ジェントルマンのツアーについて触れています。

2021年6月19日更新

第6シリーズのエピソードリストを作成しました。
簡単なあらすじや裏話はこちらからどうぞ。

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】 - だから、ここに来た!

「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)から放送されたばかりの第6シリーズのリストを作りました。日本語のタイトルは私が勝手につけています。第...

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】 - だから、ここに来た!

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「9から始まる奇妙な物語」第4シリーズ Q&A特集

2021-04-01 | TV/9から始まる奇妙な物語

「9から始まる奇妙な物語」第4シリーズepリストで入りきらなかった番組クリエイターのQ&Aのまとめ。
リース・シェアスミスは青スティーヴ・ペンバートンは緑で表示しています。

(2024-06-28 最終投稿)

火曜の最終回放送後にスティーヴとQ&Aをやるかも。
質問がある人は準備して
(2018年2月3日 午後4:13) 

Tues 6 Feb 10.30pm(#ASKIN9)

【執筆について】

制限があるのも魅了のうち。なんでもありだと台無しにしてしまうかも

(どのように分担して執筆してるの?)
 一緒に部屋に座って、すべてのステップを一緒に書いてる。一人がタイプして、交代する

2人のどちらともダークなネタを考えてきた。これは競争じゃない

(新しいアイディアに苦労することは?)集中力と思考力がいる。
 目の前に物語があってそれを視聴者としてバラバラにするのは簡単。
 難しいのはプロットを考えること。サプライズや面白さも

(書くのが難しかった回は)テーブルを囲むものは難しい。単純そうに見えるけどね

(ブレインストームに最適な場所は?)僕らは仕事場で数日だまりこむこともある

(いつもプロットやツイストを考えてるの?)アイディアはいたるところに泳いでるんだよ

(自分自身で怖くなったことは?)ない。僕らはそう簡単に怖がらない

どのエピソードも誰かの作品を真似る習作だとは思ってない。それぞれが独自のものだと思いたい

(子供向けチャンネルCBBCにも優しいIN9を考えたことは?)ほとんどのエピソードで!

嫌いなエピソードはない。全部いいアイディアだと思ってるから

(以前見たテレビや映画のスタイルでシリアスなホラーを作ろうと思ったことはある?)多分

("No.9"を選んだのには重要な意味が?)ただ番号を選んだだけだ。選ぶ時間はかかったけどね

 

自然に完成する台本もあれば、しぶとくて満足のいかないものもある。
 問題を乗り越えるルールはなくて、ただ深く考えるのみ

(結末で意見が合わないことは?決定権は誰に?)
 いつも意見が合うわけではないけれど、その回にぴったりの結末になったと感じるまで色々と検討して、話し合います

(好きな執筆環境は?)外に出るのはいいね。もしくは小さくて簡素な仕事部屋。僧侶の庵のような

(人物の名前はどうやって決める?)いい質問だ!
 知ってる人やあったことのある人を思い浮かべて、何度も使わないようにしてる

(視聴者を混乱させるのが好き?)議論することはいいことだけど、
 プロット・ポイントを明確にして改善できた場合はそうでもない

(S4はダークさが軽減されている?)S3が暗かったこともあり、意識的にそうしてる
 でもバランスを取ることが大切です。

(「猿の手」の他に影響を受けた短編は?)ジェレミー・ダイソンの"Never Trust a Rabbit!"、
 ヒューバート・セルビー・ジュニアの"Song of the Silent Snow"、レイモンド・カーヴァー

(エピソードは放送順で撮影された?)
 いい質問だ。制作の都合に沿って撮影し、すべて終わったら放送順に並べなおす

(脚本で修士号を取得したばかりの私にアドバイスを!)
 書き続けて。既成概念にとらわれず、他の人を興奮させる企画に自分自身の情熱を注いでね

 

【番組の今後について】

(続編を作るなら)ほとんど前日譚になりうる。
 でもヘクターとタバサの家に戻って「地獄降り2」なんていいかも

(ダウニングストリートを舞台にすることは)話し合ったことはある

(エピソードの舞台として)9番バスはわかりやすぎる。でも他の交通手段は考えたことがある…

(第5シリーズが放送されるまでの助言は)暗闇に静かに座り、床から顔を上げない

(長編映画版を書く予定は?)もし誰かが興味を持ってくれたらね

(生放送回を考えたことは?)あります。アイディアがあればいつかやるかも

(1時間版をやろうと思ったことは?)はっきりはしないけど、物語が良ければ否定はしない

スーパーヒーローにはあまり興味がない

 

【コラボレーションについて】

(ゲストライターを招くことは)多分ない

(マーク・ゲイティスが出演したり脚本に参加することは?)わからない

(マークとジェレミーに脚本を書かせて作業を減らしたい?)
 もし誰かを探すとしたら当然彼らから始めるだろうね

(チャーリー・ブルッカーと一緒に仕事したい?)
 「ブラックミラー」は大好きだけど、彼はどんな役者になるだろう?
 彼が僕らをキャスティングしてくれるのがベストじゃないかな

 

【毎回登場する野うさぎ像について】

(野うさぎ像はどこで手に入れたの?)箱の中

(野うさぎに名前は?)ない。名無し

(野うさぎは背景に留まらず今後も活躍する?)見てのお楽しみ

 

【自分自身について】

(好きなポテトチップスは)Quavers

(本を脚色するなら?)ノディ

(2人はどうやって知り合ったの?)学校ではシャイだった。
 でも同じことが好きな人たちに出会ったことが自信になった

(好きなアクセントは)28年の北ロンドン経験付きのチョーリー(スティーヴの故郷)

(お気に入りの高速のサービスステーションは?)チャーノック・リチャード

 

【配役・キャラクターについて】

(配役は)脚本を書いた後に決める

(共感できる登場人物は)「地獄降り」のヘクター

(過去作のように女性役を演じようと思ったことは?)
 いいや。コントより、現実世界に根付いたものにしようと思ってる

(IN9で実在の人物をモデルにしたことは)ない。すべて作り上げた人物だ

違うキャラクターを演じるために見た目を変えるようにしている。
 もし同じだったら「なんで全部同じに見えるんだ?」「なぜカツラをかぶらない?」となるだろう

(検閲された回やキャラクターは)ない。僕らは責任を持って振舞ってると思う

(何故最後にいつもリースがスティーヴを殺すの?)うまくいくから

(過去作のキャラを登場させようと思ったことは?)
 彼らはそれぞれの世界にいるのであまり考えたことはないけど、絶対ないとは言わないよ

(どのカツラがお気に入り?)"The Bill"(S3)のマルコム

(断られたゲストは?)スタンリー・アンウィン博士

(ヒュー・ローリーとイドリス・エルバが出演するとしたら)張り込みする2人の警官

 

【演技について・相方について】

(演技のアドバイスは)ほどほどに

(お互いに見るのが楽しかった登場人物は?)
 "Diddle Diddle Dumpling"でスティーヴが演じるクリスを見るのが楽しかった

(お互いのどんな演技に感心する?)肉体的なコメディ、真実性、柔軟性、辛くも隠された怒り 

(一番好きな俳優は?)リース・シェアスミス。…彼も僕だと言うべき

(この先10年も一緒に仕事する?)もちろん。ここまでやってきたんだから

 

【最後に…】

(何故リースは前回のQ&Aで私を侮辱したことを謝らないんだ?)あっち行けよ、甘えん坊

(プロットを推測したがる彼氏と別れる方法は?)ココアにネズミの毒。
 注:BBCは愛する人を毒殺することを推奨していません。たとえ煩わしいとしても

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「9から始まる奇妙な物語」第4シリーズ エピソード・リスト

2021-04-01 | TV/9から始まる奇妙な物語
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)のリスト、未配信のS4。
日本語のタイトルは私が勝手につけたものです。
今回も、当時Twitter上で行われたクリエイターのリース&スティーヴによるQ&Aも各回ごとに紹介。
リースは青スティーヴは緑で色分けしています。)
 
その他番組の記事はこちら
リース&スティーヴ関連の投稿は、記事カテゴリーリーグ・オブ・ジェントルマン(以下、TLoGと表記)をご参照ください。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
UK版BD/DVDはこちらで購入可。
 

(2024-06-28 最終投稿)

第1話
"Zanzibar"「ザンジバル」(2 Jan. 2018) 


reece shearsmith (@ReeceShearsmith) January 1, 2018

あらすじ:
ホテル・ザンジバルにリコ王子(ローリー・キニア)が宿泊。
同じ9階には、アンバーとガス(ローリー・キニア:2役)のカップルも宿泊するが、
ベルボーイのフレッドはガスがリコ王子と瓜二つのため、ガスを王子の部屋に案内してしまう。
リコ王子はその前に部屋を替わっており、娼婦を用意するようフレッドに注文していたため、
部屋を間違えてノックした認知症気味のアリスを娼婦と勘違いし部屋に招き入れるが、
それを見たアンバーはリコ王子をガスと間違えて平手打ちを食らわせてしまう。
一方、ボディガードのヘンリー(リース)はひそかに王子の暗殺を狙っているため、
到着した娼婦のトレイシー(ターニャ・フランクス)に鎮静剤入りワインを飲ませるよう仕向け、
客室係のコレット(ヘレン・モンクス)は公演後に宿泊する催眠術師ヴィンス(ケヴィン・エルドン)に
アンバーがガスに惚れ直すよう依頼をするが…
 
オススメ度:
 
ポイント:
シェイクスピアが使う韻のリズム「弱強五歩格」を使用したエピソード。
内容もシェイクスピア喜劇のような、媚薬や魔法(マジック)、双子といった要素が含まれています。
シェイクスピアが現代にいて、ホテルを舞台に30分でテレビ用のコメディ書いたらこんな感じかもしれない!
(「グッド・オーメンズ」でリースはシェイクスピアを演じてますよね!)
S1の演出を務め、今回の演出家でもあるデヴィッド・カーはラッセルTデイヴィス版の「真夏の夜の夢」を演出していたりもします。
催眠術をかけられたヘンリーが”The hokey cokey!”と踊り出すのは、
TLoGのポーリーンが登場する時の”Okey cokey, pig in a pokey.”を思い出します。
The hokey cokey自体は手を結び円になって踊る、日本でいう「かごめかごめ」や「はないちもんめ」的な
子供の遊びのことのようです。


https://x.com/SP1nightonly/status/948145149271597056

【Q&Aネタ】

(第4シリーズで一番好きな回は?)"Zanzibar"
("Zanzibar"を弱強五歩格で書くのは難しかった?)
 「型」を作るのは難しくないけど、下手くそじゃない「良い」型を作るのは難しかった。

("Zanzibar"の野うさぎの場所はどこ?)グリーンさんの部屋のテーブルの上

 

第2話
"Bernie Clifton's Dressing Room"「バーニー・クリフトンの控室」(9 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 3, 2018

あらすじ:
離れ離れになっていたお笑いコンビ「チーズ&クラッカー」の2人が30年ぶりに再会。
再結成公演に向けて2人だけでかつてのネタを練習する中で、
何故2人が別れることになったのか、そして何故2人が再会することになったのか、
またバーニー・クリフトンの控室で何が起こったのかが明らかになっていく…
 
オススメ度:
 
ポイント:
タイトルになっているバーニー・クリフトンとは、1970〜80年代に活躍したダチョウの人形を着て笑わせる実在の芸人。
チーズ&クラッカーは、日本の
時代的に言うと、演芸〜漫才ブーム中に番組を持ったことはあるけど、
トップスターまでなれずに解散していったコンビのようなイメージでしょうか。
スティーヴとリースのコンビとしての絆も投影しているような感動的な名作です。
最後に歌う"Tears of Laughter"は2人もお気に入りで、自分の葬式にかけたいと語っています。
登場するコンビ「チーズ&クラッカー」のグッズに載っている昔の写真は、
TLoGの1995年の宣材写真を使っているとのこと。
そして、TLoGにもトリシア役で出演していたシアン・ギブソンがゲスト出演。
ちなみに、スティーヴとリースは2018年のTLoGのツアー中にバーニー・クリフトン本人と記念撮影をしています↓

https://x.com/SP1nightonly/status/1031654129217757186

https://twitter.com/SP1nightonly/status/950763837401305089
 
 
【Q&Aネタ】

(チーズ&クラッカーは何から着想した?)
 チーズ&オニオンと言うコンビが実際にいて、そこまで有名じゃない方がいいかな?と思って。

(連れて帰りたいキャラは?)レン。ブランデー・コーヒーを飲ませて、逸話を聞く。

("Bernie Clifton's Dressing Room"は自伝的?こみ上げるものがあったりした?)あんまり。ただの演技。

 
第3話
"Once Removed"「ひとつへだてて」(16 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 16, 2018

あらすじ:
引越し業者のスパイク(ニック・モラン)は9番地に住むファルシャム夫人を訪問すると、
神経質そうな女性(メイモニカ・ドーラン)とその夫を名乗る鍋つかみをつけた男性(ヴィクターリース)が出迎える。
上階からは彼らの父らしい自分をアンドリューロイドウェバーだと信じる老人(パーシーデヴィッド・カルダー)が降りてくるが、
老人は腹痛を訴えるとその場で吐血してしまう。
スパイクはバスルームにタオルを撮りに行くと、トイレに男(ヒューゴスティーヴ)の死体を発見。
さらに絨毯に巻かれた女性(ナターシャエミリア・フォックス)の死体を発見すると、鍋つかみの男はスパイクを殺そうとするが、
その妻のはずの女性が鍋つかみの男の首にねじ回しを突きつけ殺してしまう。
「私が説明出来るから…!」
そして、物語は10分前に遡る…
 
オススメ度:
 
ポイント:
以前から制作すると話に出ていた倒叙エピソード。
10分前、20分前と時間が戻っていき、
最後まで見終わるとやっとことの真相がわかります。
6番地で認知症の父親と住むナターシャと9番地のチャールズが不倫していて、
チャールズの妻のメイを殺そうとヴィクターを雇うも、
それに気づいたメイがヴィクターの標的がナターシャになるように仕向けた、と言うのが真相。
それを知らずに家の内見のためにやって来た不動産屋のヒューゴもヴィクターの犠牲に。
ナターシャの家にヴォイスレコーダーを忘れたメイが取りに戻ると、
ヴィクターに銃を向けられるが、ちょうどスパイクがやってきて…というのが冒頭のシーン。
順番に見ても面白い話ではありますが、
だんだんとそれぞれのキャラクターの正体が分かっていくのが楽しいエピソード。
 
【Q&Aネタ】

("Once Removed"はストーリーとアイディアとどちらを先に考えた?)
 ストーリーが全てを伝える。その逆はしない。ギミックに偏ってしまうから。

 


https://x.com/SP1nightonly/status/953338384264650752, https://x.com/bbcstudios/status/953219157855756288

 

第4話
"To Have and to Hold"「健やかなる時も 病める時も」(23 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 16, 2018

あらすじ:
ハリエット(二コラ・ウォーカー)はウェディング・フォトグラファーのエイドリアン(スティーヴ)との
冷え切った結婚生活を改善すべく新たに結婚の誓いを準備したり、
ナースのコスプレして夫を奮い立たせようとするが、エイドリアンの満足を満たせない。
その一方で、エイドリアンは地下の仕事場にある秘密を抱えていて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
映画「ルーム」を彷彿とさせるエピソード。
淡白そうな夫の隠している秘密が恐ろしいけれど、同じくらい恐ろしいその結末はちょっとすっきりもするかも?
エイドリアンが買いだめている「ポットヌードル」は日本のカップヌードル的な英国のメジャーなカップ麺。
途中、気乗りしないエイドリアンにハリエットが必死でマッサージするところは、
同じような場面があったスティーヴの出てた芝居"Dead Funny"を思い出させます。
 


https://x.com/SP1nightonly/status/955713668465025025

 

第5話
"And the Winner Is..."「受賞者は…」(30 Jan. 2018) 


reece shearsmith (@ReeceShearsmith) January 24, 2018

あらすじ:
英国王立映画芸術アカデミーの主演女優賞選考のために
代表者のジャイルズ(スティーヴ)を中心に7人の審査員たちが集まる。
その中には一般からの参加で歯科受付の女性(フィービー・スパロー)も。
審査が始まり、8人の候補者の中からまず4人に絞られるが、
脚本家のクライヴ(リース)は台本を送った演出家のゴードン(ノエル・クラーク)に取り入ろうと彼の意見に同調し、
舞台に出演する女優のポーラ(ゾーイ・ワナメイカー)は衣装合わせに間に合うために、
批評家のジューン(フェネラ・ウールガー)の記事をそのまま自分の意見として引用。
ベテラン俳優のルパート(ケネス・クランハム)は黒人の候補者に対して
「一人は必要だ」と発言し、ゴードンの怒りを買う。
 
オススメ度:
 
ポイント:
賞レースへの皮肉満載のエピソード。
結局のところ、誰が受賞者になるかなどあまり関心がない審査員たちは、
自分たちの都合が最優先されることだけを願っている。
その中で唯一の良心が実は…というのが今回のツイスト。
死人も囚われの身も出ない、IN9の中では優しいエピソードと言えるかも。
「ドクター・フー」のミッキーことノエル・クラークがドクター・フーに関わっている演出家というのが面白い。
ちなみにゾーイもレディ・カサンドラ、フェネラもアガサ・クリスティ役でドクター・フーに出演しているけれど。

【Q&Aネタ】
(一緒に書いていて一番笑ったのは?)「おばあちゃんの誕生日会」のキャロル、
 それに"And the Winner is..."のポーラのキャラクターが大好きでした



https://x.com/SP1nightonly/status/958320625633853440, https://x.com/NoelClarke/status/958457652312530949

 

第6話
"Tempting Fate"「運命の誘惑」(6 Feb. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 31, 2018

あらすじ:
役所の請負業者のキース(スティーヴ)、ニック(リース)、マズ(ヴェルチェ・オピア)は
亡くなったフランク(ナイジェル・プランナー)の遺品整理にやってくる。
マズは金庫を発見し、中にはビデオテープと「開けるな」と書かれた小包が入っていた。
再生するとフランクが映っており、小包に入った野うさぎの像は3つの願いを叶えてくれるが、
人生を台無しにするために破壊しろと訴え、亡くなるところまでが撮影されていた。
しかし、死んだはずのフランクが、どうやってビデオテープを金庫に入れることが出来たのか…?
 
オススメ度:
 
ポイント:
W・W・ジェイコブズのホラー短編小説「猿の手」に影響を受けたと思われるエピソード。
1980年代に人気を博したBBCのコメディ番組"The Young Ones"で知られるコメディアン、
ナイジェル・プレイナーがフランク役で出ているのも嬉しい。
他にもBBCの子供番組”Jackanory”やITVの子供番組”Get Up and Go!”に出てくるRoland Ratなど、
80年代を思わせるワードが出てきます。
そしていつも「脇役」の野うさぎ像が今回は珍しく物語の中に関わっています。
 

↓Sunday Brunchにゲスト出演した?野うさぎ像。

https://x.com/SundayBrunchC4/status/949979167092891650
 


Media Centre

 

【2018年の賞レース関連】

"And the Winner Is..."で賞レースを皮肉っていた2人でしたが、
"Inside No.9"でコメディ・アワード最優秀コメディドラマを受賞!

第12回 Comedy.co.uk AwardsのTVコメディドラマ部門も受賞!

さらにはサウスバンク・スカイアーツ・アワードのコメディ賞も受賞!
プレゼンターはTLoGの仲間であるマーク・ゲイティスでした!


https://x.com/BazBam/status/1013434997464760320


https://x.com/ReeceShearsmith/status/1013503176312532993, https://x.com/SkyArts/status/1013482902779236354

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リース・シェアスミスが「ブリティッシュ・ベイクオフ」GBBO有名人大会で優勝した!の巻

2021-03-30 | TV/9から始まる奇妙な物語

「9から始まる奇妙な物語」リーグ・オブ・ジェントルマンのクリエイターである、
我らがリース・シェアスミスがお菓子作りコンテスト番組「ブリティッシュ・ベイクオフ」(GBBO)のチャリティ回に出演すると知って、
3月23日のチャンネル4での放送を楽しみにしておりました。(S7まではBBCで放送してたんですよね。)

↑このツイートは、リーグ・オブ・ジェントルマンでリース演じるエドワードのセリフ
"We'll have no trouble here!"に引っ掛けています。

以前、料理番組に出演していた時に、
普段料理するか訊かれて「子供みたいな料理をする」と語っているのを見たことがある気がしましたが、
実際どれほどの腕前なのかあまり知りませんでした。
(ちなみにスティーヴ(・ペンバートン)やマーク(・ゲイティス)は全然料理しないみたい。)

インタビュー記事によるとコロナ禍でスコーンを焼いたり、番組に備えてスポンジやアイシングの練習をしたみたいです。
目分量ではなく、かなりレシピに厳密に作るみたいですね。
ペイストリーやパンは未経験なので、スポンジ以外を出題されると未知の領域だとも。
家庭科の授業でアップル・クランブル用のりんごを忘れちゃったエピソードが可愛いです。

Reece Shearsmith: "I'm big on following recipes to the letter"

Actor Reece Shearsmith fills us in on his previous baking experience a...

Yours

 

今回のシリーズはStand Up to Cancerと言うガン研究の資金集めのための番組とのコラボ企画で、
全5回のエピソード中に募金先の電話番号が告知されます。
日本で放送している24時間テレビの中にある特番ドラマやバラエティ企画のようなものでしょうか。
他のエピソードではデイジー・リドリーやジェームズ・マカボイも参加してました。

そして今回のエピソードの出場者はラッパーのディジー・ラスカル、心理療法士で作家のフィリッパ・ペリー、
ラジオ・プレゼンターのニック・グリムショー、そしてリースです。


(公式ツイッターアカウントからの画像は元ソースにリンクしてあります)

まず第一回戦は12切れの野菜ケーキ作り。制限時間は1時間

ニックはチョコレート&ビートルート・ケーキ、
ディジーはグラサンをかけた人参の飾りがついたキャロット・ケーキ、
リースはスパイスパンプキン・ケーキ(ステムジンジャーとフォンダンリーフの飾り付き)、
フィリッパはレモンシロップとピスタチオのかかったアボカド・ケーキ

かぼちゃケーキは「毎日ハロウィーンならいいのに」と言うほどハロウィーン好きなリースらしい選択です。

↓ケーキのスポンジを(ひっくり返りながら)ひっくり返すリース。

横のスペースで作業しているフィリッパが気になって仕方ないリースは
「彼女が優勝に決まってる!」「下手なふりしてる!」
「お菓子なんて作らないのー、なんて言いながらピスタチオが出てくる!」
とちょっかいを出しまくっていましたが、
肝心のパンプキン・ケーキの出来栄えは、審査員のプルー・リースにはスポンジが重いと言われつつも、
ポール・ハリウッドには高評価で、握手まで求められていました!

 

第二回戦はレシピ通りに作る4つのクイーン・オブ・プディング作り。制限時間は1時間半

クイーン・オブ・プディングは英国人なら知ってるデザートなのかと思いきや、
出場者でも聞いたことがない伝統菓子のよう。
ベースのカスタードクリームにジャムを乗せ、
その上に小人の帽子のようにとんがったメレンゲキッスをトッピングして焼いたもので、
本家GBBO(S3 Week.6)でも登場したことがあるみたいです。

Mary Berry's queen of puddings recipe

Mary Berry's step-by-step recipe for this retro British pudding o...

BBC Food

 

これは…絶対うまい!! 夜に目に入れちゃいけないスウィーツだ!!

 

「皿をお湯を入れたトレイに立てるぅ…?」とレシピを読みながら、周りの様子を伺うリース。

トレイを入れたオーブンを覗いてメガネを曇らせつつ、

待っている間にフィリッパとピラティスに講じる。

メレンゲを作る間、ディジーがずっと「stiff peakってなんだよ」とつぶやいていたのですが、
beat to stiff-peak「角が立つくらいに泡立てる」の意味だそうです。
Ex.) Put the egg whites in a clean mixing bowl and beat to stiff peaks with an electric whisk.

名詞としても使えるようで、例えば…
Make meringue with egg whites and sugar till stiff peaks are formed.
Whisk the egg whites using an electric hand whisk on full speed until stiff peaks form when the whisk is removed.
とレシピで説明されています。

つまり、メレンゲキスのトンガリを作るのに必要な粘り気ですね。

ジャムの上にstiff peaksしたメレンゲを乗せたら再度オーブンへ。メレンゲがほんのり茶色く色づいたら完成。

結果は、4位が見た目はよかったけどカスタードがスープ状だったニック
3位がメレンゲが足りなかったディジー
2位がメレンゲのトンガリ(kisses)がなかったリース
1位がフィリッパでした!

 

2日目、第3回戦は仕事中の自分を描いた自画像ビスケット! 制限時間:3時間半!

冷やしてデコレーションする時間も大切な課題。

ニックはオレンジとジンジャーブレッドビスケットで作ったグラストンベリーの様子、
ディジーはファースト・アルバムを模したチョコレートガナッシュ&ビスケット、
リースは劇場でセルフィーを撮るハムレットの衣装を着た自分。
ジンジャーブレッドを土台にしてビスケットのプロセニアム・アーチとカーテン、チョコレートの観客付き。
フィリッパはPCでメールに返信する姿をチョコレートガナッシュベースで、レモンビスケットの絵文字と愛猫付きで飾る。

まず土台の大きなビスケットを焼いて、次に装飾のパーツになるビスケットを焼き、
最後にアイシングなどの装飾をつけていく順番。

作品の説明中、
リーグ・オブ・ジェントルマンでエドワードを演じてた時に、
反り返った鼻はどうやって作っていたのかポールに訊かれ、
一日中テープで頭の後ろまで引っ張ってたと答えるリース。
「もう鼻が戻らない!ご覧の通り20年後には豚だ!」

一方で司会のマット・ルーカスはビートボックスにチャレンジ。

30分前になると土台は完成し、デコレーションへと進む参加者たち。

そして終了の声でこの表情。

それぞれの完成品は↓の画像をクリック。

そして、最終審査で出た結果は… なんとリースが優勝!
記事のタイトルでネタバレしちゃってますが。

「信じられる? 誰がはじめに想像出来ただろう!
 優勝してここに立ってるなんて。本当に信じられなくて興奮してる!」

散々リースにちょっかい出されてたフィリッパも
「リースの作品は、本当に賞に値します。よくやったね、リース!」と賞賛のコメントを残してました。

リースの敬愛するヴィクトリア・ウッドもBBC時代の放送で同じエプロンをゲットしていたみたいなので、
(コメディの脚本とは関係ないけど)嬉しいでしょうねー。

司会が気心知れたマット・ルーカスだったのもやりやすかったのかなーなんて勝手に思ったりして、
このコロナ禍で、マットがFeedNHSのチャリティのために作った歌
"Thank You Baked Potato"をリーグ・オブ・ジェントルマンのキャラの一つ、
女優志望のパムに扮してリースが歌い、話題になっていたのを思い出しました。

Matt Lucas & Pam Doove - Thank You Baked Potato #FeedNHS

パムはオーディションに来ては大胆なダミ声演技(笑)を披露して驚かせる子なんですが、
マットとのデュエットでも、その才能を遺憾なく発揮しています(笑)

「パムでもパメラでも(どっちで呼んでも)いいです」
「ちょっと緊張してます」がお決まりのやりとり。

前にも書いたけど、カトケンの歌舞伎俳優コントを彷彿とさせる、ある意味定番のスケッチです。

Jedd Hunter's Commercial | The League of Gentlemen | BBC Studios
↑オレンジジュースのCMのオーディションに来たパム。

それはさておき。
スティーヴもクイズ番組で何度も優勝していたりするので、2人とも多彩だなと感心します。
トーク番組とはまた別で、好きな役者が素で特技にチャレンジする姿が見られるのは嬉しいですよね。
特にリースはコンテストの勝敗にすごくこだわりそうだから(BAFTAとか笑)優勝して本当によかったなー。



個人的には、お菓子作り初心者のディジー・ラスカルが健闘していたのも印象的でした。
自分だったら経験者に囲まれてビビっちゃうわー。
「ソーイング・ビー」もいいけど、たまにはGBBOも楽しいなー。(そもそも本家だし。)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする