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【ネタバレ】舞台"Inside No.9 Stage/Fright"を観る!【Spoiler】

2025-03-23 | TV/9から始まる奇妙な物語

  

※内容を忘れてしまう前に先に投稿しておきます。

■2025年3月3日(月)

今回の旅の最大の目的である”Inside No.9 Stage/Fright”
BBC TWOで10年間に渡り放送されていたTVシリーズInside No.9(邦題は「9から始まる奇妙な物語」)を舞台化し、
全エピソードの脚本と出演を担当している二人組、
スティーヴ・ペンバートンリース・シェアスミスがこの舞台でも主演します。

劇場は地下鉄レスター・スクエア駅を出てすぐのウィンダムズ劇場
今回は発売初日に予約した、前から3列目のほぼ中心、ストールの最良席。
真正面から二人の姿を拝むことが出来ました。
出来ればもう1公演くらい見たかったけれど、渡航前にはすでに全公演完売!
このシリーズと彼らの人気の高さが伺えます。

客層は見た感じ40代以上が多そうな年齢高めな雰囲気。女性よりは男性の方が若干多い印象。

販売していたグッズの内容は

  • 未公開台本付きプログラム=£15
  • マグカップ=£14
  • Tシャツ(2種)=£25
  • A3ポスター=£15

この他にも通常の劇場プログラム(£5)も販売していたそうですが、
こちらはよく舞台で売っているスチール写真と広告が半々ぐらいの一般的なプログラムで、
公演が始まった頃はこちらを購入してしまった人もいたみたいです。

以下、本編の内容を振り返ります。
劇場内でもSNS上でネタバレをしないように再三周知が出ていたので、内容を知りたくない方はご注意ください。
記憶が曖昧な部分もあるので、鑑賞された方の投稿や劇評も参考にしています。
場面が前後していたり間違っている部分があるかもしれませんが、ご了承の上でお読みください。

■No talking. No noise.■

客入りが終わると、突然 どーん!という雷鳴のような大きな音が鳴り暗転。
その後、沈黙があり、観客は驚かせるための音だと気づいて笑い始めます。
と同時に「あと1分で開演します。携帯電話はオフにし…」という注意喚起のアナウンスが流れると、
舞台が明るくなり、私たち観客と向かい合うように何列かの客席が段になって現れます。

舞台上の客席には、2列目に青年が一人座り、その後、足元の覚束ない老人を連れた女性がやってきます。
この女性、金木り声で父親らしい老人に喋りかけ、
(彼らが見ている)舞台ではすでにハムレットの上演が始まっているのに、
itsu(日本食を中心としたファストフード店)の紙袋からガサゴソ大きく音を鳴らしながら
取り出した寿司を父親に食べさせようとする、わかりやすい迷惑な観客。
すぐ後ろにいる青年がピーナッツ?のおつまみを食べようとすると、
「うちの父はアレルギーがあるんだからやめてちょうだい!」と文句を言います。
不快に思った青年はその席を後にし、入れ替わりに別のスーツを着た男性(リース)がその席に座ります。

これだけでは終わらず、今度はビジネスマン(スティーヴ)が最後列にやってくると、
彼の携帯電話の着信音が何度も鳴り響き、リースが冷ややかな視線を向ける中電話に出ると
「今劇場にいるから話せないんだよ!」と大声で会話。
通話を終えたかと思うと、スマホの音声文字変換でテキストのやりとりを始め、
ついにはパソコンを広げて客席で仕事をし始めます。

堪忍袋の尾が切れたリース演じる男性は、女性が離席したタイミングで老人の手にする寿司にピーナッツをふりかけ、
それに気づかず寿司を食した老人は泡を吹いてガックリ
そしてビジネスマンのスティーヴに水を浴びせかけて、パソコンを通じて感電死させ、
最後に戻ってきた女性の頭を水筒?で強打
他の観客が息絶え、血まみれになったリースは最後に一言
「皆さん、ここは劇場です。携帯電話での通話、迷惑行為はご遠慮ください」

≪感想・引用ネタ≫
リースの内なる怒りが大爆発するプロローグ(笑)。
次々と舞台上の迷惑な観客たちを残虐に成敗していく様を見て、観客は大爆笑
こんなに舞台で人が始末されて大喜びしてる観客たちも珍しい(笑)。
スマホの音声変換場面は「Hope that's OK」というと「Ho that's so gay」とテキストが誤送信するといった、
スティーヴお得意のダジャレネタ
リーグ・オブ・ジェントルマン(以下TLoG)ライブツアーでの観客を迎えた
必ず英語の下ネタに聞こえてしまうドイツ語授業を思い出しました。

■Bloody Bellの呪い■

深紅の幕が閉じると、左右のボックス席にスポットが当たり、2人のヴァイオリニストが番組のテーマを演奏!
舞台から普段着風のスティーヴとリースが本人として登場します。

見終わった後は外でネタバレしないでくださいね!という注意喚起とともに、
劇場スタッフが注意パネルを持っていて、そこに書かれているのは「No M*******」(劇場内自慰禁止)の文字
そして二人はこの劇場にまつわる怪談を語り始めます。

なんでも、昔この劇場で「精神病院の恐怖」”Terror in the Asylum”という演目を上演中に
主演女優が演出上の事故で亡くなってしまったとか…
そしてその霊”Bloody Bell”が今でもこの劇場に取り憑いているというではありませんか…
呪われたウィンダムズ劇場で恐ろしいことが起こるのはその霊が原因だとか。
(スティーヴ曰く、ケネス・ブラナーの「リア王」が酷評だった?のもそのせいらしい。笑)

リースはこの怪談を信じている様子ですが、スティーヴは懐疑的で、
悲しみの記憶が霊として現れるのであって、愛する人の思い出の記憶なんだと自論を展開します。
そしてスタンドランプを持ち込むスティーヴ。
このランプが光っている時は、霊が近くにいる証拠らしい。

説明の途中で黙って舞台袖にはけようとするリース。
「どこに行くんだよ?」とスティーヴに訊かれると、「いや、次のシーンの衣装替えだけど?」

リースを見送ったスティーヴは劇場に霊を呼び出すため、
観客に3回「Bloody Bell」と唱えさせます。
すると、客席に幽霊が出た!とF9席にスポットライトが。
(その席に座る何も知らない観客は注目を浴びるはめに…)

≪感想・引用ネタ≫

素の姿で登場したリースは確かジャケット姿、スティーヴは黒いセーター。
数年ぶりに間近でみる二人はめちゃくちゃカッコ良かった!!
ドレスアップしたヴァイオリニストによるお馴染みのテーマの生演奏も
「本当に”Inside No.9”の舞台を見にきたんだ!!」と気持ちが昂りました。
最後の観客席にスポットが当たる客弄りは、去年見に行ったナイロン100℃の演出を思い出したなー。

■"Bernie Clifton's Dressing Room" 再び■

リースが着替えていた衣装は「アングリートマト」の創設者トーマス

そう、TVシリーズの名作エピソードの一つ"Bernie Clifton's Dressing Room(以下BCDR)"の再演が始まります。
別々の人生を歩んでいる、30年ぶりに再会したお笑いコンビ「チーズ&クラッカー」が久しぶりのネタ合わせ。

Inside No. 9 -

Inside No. 9 - "Bernie Clifton's Dressing Room"

Inside No. 9 - "Bernie Clifton's Dressing Room" [エンターテイメント] イギリスのコメディ・チーム「リーグ・オブ・ジェントルマン」のメンバー2人(リ...

ニコニコ動画

 

セリフはほとんどTVシリーズと同じですが、
リース演じるトミーがアングリートマトの従業員数を話していた時に、
「それじゃあ、お尻がくすぐったいだろう?」とスティーヴ演じるレンがトミーの尻を叩いたり
レンが一人芝居でパントマイムをするシーンは、
コートの人物が無理やりレンにキスしたり股間を揉んだり(笑)、動きが激しめ。

途中、ブリテンズ・ゴット・タレントにエントリーしたと告げたレンが煙草を吸いに行っている間、
レンから新ネタとして手渡された台本をトミーが読み始めます。
それが次のシーンにつながっていくのです。

 

≪感想・引用ネタ≫

BCDR…ファンにとっては何度も鑑賞しているエピソードのはずですが、
私としては理解出来ているストーリーを追えるのはとても楽ちんだし、
何より大好きなエピソードを生で見られる幸せで胸がいっぱい。

この舞台の観客はTVシリーズをほとんど視聴済のダイハードファンばかりが集まっていると思い込んでいたのですが、
意外にもこのシリーズ内の名作の一つであるBCDRを初めて観る観客も少なくなかったらしく、
トミーがなんのためにレンに会いに来たか分かる場面ではハッと息を呑む声があちこちから聞こえました。
一人で映像を見る時には感じることの出来ない、ライヴならではの空気感。

■"A Quiet Night In"のコンビとゲストの共演!■

レンが考えた台本のト書きをトミーが音読すると、劇場の幕に文字が映し出されます。
その新ネタとは、TVシリーズの人気エピソード"A Quiet Night In"のコソ泥二人組
レイ(リース)エディ(スティーヴ)が登場するスケッチ(コント)。
テレビでは一切喋らなかった二人ですが、この舞台では普通に会話します。

指示役の元、指定の家から住人を誘拐してきたエディ。
頭に袋をかぶせられたガウン姿の人質の顔を覗き込んでびっくり。
状況を確認しにきた共犯者のレイに、人質の名前をジェスチャーゲームで伝えようとします。
うまく伝わらず、頭から袋を取り外すと、そこにはジェーン・ホロックスが!
どうやらエディは住所の6と9番地を間違えて有名人を連れてきてしまったようです。
別人を連れてきてしまった2人はスマホの向こうにいる指示役に本物の人質だと取り繕おうと、
ジェーンにフラメンコを躍らせたり、トランペットを吹かせたり。
結局、解放されたジェーンは悪態を吐きながら(笑)2階へと階段を上っていきますが、
レイが掲げた銃が意図せず暴発し、被弾したジェーン(の人形)が階段を転がり落ちます。

オチがついた後、トミーがレンの台本の出来の悪さを嘆いていると
レンが戻ってきて、"BCDR"のエピソードの終盤へ。

£25を受け取ったトミーがレンへの感謝の言葉をつぶやくと
冒頭でスティーヴが舞台に持ち込んできたスタンドランプが舞台後方でビリビリと光り輝きます
「…レン?」
トミーが呼びかけても、奥からは誰からも返事はありません。
気のせいかと部屋を後にするトミー。

そこに突如、舞台上に”Bloody Bell”の幽霊が出た!!! 

ぎゃー!!!

…ここで第一幕は終了。

≪感想・引用ネタ≫

日替わりスペシャルゲストのコーナー!
サー・イアン・マッケランデヴィッド・テナントマイケル・シーン
マーティン・フリーマンサイモン・ペッグなどなど、
毎日豪華ゲストが出演し、アドリブでこのシーンに臨んでいます。
もちろんTLoGの仲間、マーク・ゲイティスも2月22日に出演。

毎日ゲストが違うので、レイに有名人の名前を伝える際もゲストによってジェスチャーが違います。
観客との絡みに強いスティーヴが得意そうなコーナーですね!
ジェーンの時にどうやって伝えようとしてたか忘れちゃったけど、
マーク・ゲイティスの時は「マーゲート(Margate)」と伝えようとしていたらしい。

エディは登場する有名人のファンを自称し、一方のレイは顔を見ても全くそれが誰か分からないので、
エディがゲストの代表作を伝えようとするのですが、それが毎回間違っていて、
ジェーンの場合は「アブソリュートリー・ファビュラス」を何度も間違えられてました。
マークはTLoGを言い間違えられて「お前も出てただろうが!」と怒ってたみたい(笑)。

(ウェールズ出身で知られる)マイケル・シーンの場合は、「最も優れた”イングランド”の俳優」と紹介され
「グッド・オーメンズ」「グッド・ローマンズ」と間違えたエディに怒り、
去り際に「人生でこんなに屈辱的なことはなかった…デヴィッド・テナントと仕事したこともあるのに!」と言ったとか。

リースが自分の演技に自信満々なのか、ちょいちょいドヤ顔してるのが面白かったですが、
相変わらずゲストとのやりとりの間で役を忘れて笑ってしまう場面もありました。

このコソ泥二人組はもちろん"A Quiet Night In"の登場人物ですが、その他にもTVシリーズの引用が沢山あります。
誘拐犯が6と9で家を間違えたのは”Once Removed”と同じ。
タンスの中に片方だけの靴や、何故かキャストが隠れているのは、"Diddle Diddle Dumpling""Sardines"の引用。
劇中に登場したものは必然性がなければならないという「チェーホフの銃」発言は"The Riddle of the Sphinx"にも登場。
誘拐された有名人は"Mulberry Close”に住んでいて、
舞台となる部屋が18号室になっていたらしく、Inside No.9の劇中劇だから倍になっている??
それにトミーが受け取った25ポンド入りのカードのデザインは"Wise Owl"だったらしい。
TVシリーズで毎回小道具として置かれている野兎像は階段においてありました。

 

■精神病院の恐怖〜Terror in the Asylum■

第二幕の舞台は、ヴィクトリア朝の精神病院
雷鳴が響き渡る中、実験室のような病院の手術室に引かれたカーテンに、
何者かがベッドに横になる人物に刃物を振り上げ、血飛沫が飛び散る様子が映し出されます

その後場面は変わり、偏頭痛に悩まされているブロンドボブヘアーの若い女性シュゼット(ミランダ・ヘネシー)が
不気味な看護婦長クラッグ(アンナ・フランコリーニ)に連れられて診察室へとやってきます。
クラッグ曰く、診察室に飾られた肖像画は首を切られて亡くなった医師の妻のものだとか。
不穏な話を聞かされた後に一人薄暗い診察室に残されたシュゼット。
そこにマッドサイエンティストのようなヒューゴ(リース)が飛び込んできます。
彼は狂ったように元素記号の歌を歌い始めますが、
先ほどの婦長が現れ、実は彼は医者ではなく入院患者だということが判明。

 

ヒューゴが連れていかれると、本物の担当医グードロン(スティーヴ)が登場し、
偏頭痛に悩むシュゼットに頭蓋骨にドリルで穴を開ける穿頭術を勧めます。
不安になるシュゼットに、グードロンは催眠術を使うために痛みはないことを説明。
すっかり大人しくなったヒューゴが車いすで連れてこられると、
効果を証明するためにグードロンの催眠術にかけられ、自らのこぎりで片足を切り落とします。
グードロンが催眠を解くと、ヒューゴは痛みに絶叫し、再び連れていかれるのでした。

シュゼットは恐怖のあまり診察室から逃げようとしますが閉じ込められ、
かつてこの病院の患者だった彼女の姉をグードロンが虐待し、
その事実を知った妻に手をかけるグードロンの姿を目撃したショック
彼女の偏頭痛の原因だとグードロン自身から明かされます。

シュゼットの記憶を抹殺するため、穿頭術を実行しようと迫るグードロン。
彼女は自分の顔に酸をかけると脅しますが、誤って居合わせた婦長の顔にかけてしまいます。
クラッグは絶叫し、その顔は溶け、手のひらの上に目玉がこぼれ落ちて…

そこに、差し入れのコスタコーヒーを持ってきた劇場スタッフのアビー(ギャビー・フレンチ)が客席から登場。
そう、実はこれは舞台「精神病院の恐怖」のリハーサルの最中だったのです。

≪感想・引用ネタ≫

ここからは舞台オリジナルの、コテコテのホラーストーリー。
ヒューゴが披露した元素記号の歌は、Tom Lehrer"The Elements"という曲らしい。
個人的にはミュージカルドラマ”Galavant”でリースが披露したTime Is of the Essenceを思い出しました。
グードロン医師に扮したスティーヴは、それまで登場した役柄とガラッと変わり、
爬虫類のような青白い肌色に尖った眉をしていて全くの別人になりきっている!百面相!
そして、リースが自ら足を切るのは”Mother Ruin”の引用。
実際に間近で見ると、ヒューゴの朦朧とした表情と合わせてそら恐ろしかったです…

■不穏なリハーサル■

アビーが入ってきたことによって舞台「精神病院の恐怖」のリハーサルは中断。
休憩する俳優たちの会話から、それぞれの立場が明らかになってきます。
ベテラン俳優らしいヴィンス(スティーヴ)は、シュゼット役の歌手シェリー(ミランダ)を
TikTokでバズってるだけの馬鹿な女とみなしていますが、
演出家であるマーカス(リース)は彼女の知名度を生かして公演を成功させようと目論んでいます。
アマゾン製作の「神曲」シリーズのオーディションを受ける予定のシェリーは
役者志望のアビーにシュゼット役のアンダースタディにしてもらえるようマーカスに頼んではどうかと提案。

中断を経て、マーカスは診察室のセットを取り払い、カメラを持ち込んで
舞台上の巨大スクリーンでも役者を映し出すという、現代的な演出を試みることに。
しかし、今じゃ目新しい演出でもないと皮肉るヴィンス。
「シャフツベリー・アベニューを歩けばカメラを持ったバカばかりだ」

穿頭術のシーンからリハーサルは再開し、これまで以上に大袈裟に演技する役者たち。
本当に死んでしまったのではないかと勘違いさせたいとマーカスが言い出すと、
シェリーはその提案に反応せず、本当に死んだように見せかけて周囲をドキリとさせますが、
アビーが実際にこの劇場で同じ演目を上演中に主演女優が亡くなったのだと明かします。
シェリーは初めて聞く幽霊の話にショックを受けてリハーサルを去り、
一方、ヴィンス(というよりもスティーヴ)の様子もおかしく、
ダニエル・デイ・ルイスがハムレットの上演中に父親姿を見て降板したエピソードを話しながら、
マーカス(というかリース?)にハグをしてリハーサルを離れます。

≪感想・引用ネタ≫

舞台にカメラとスクリーンを持ち込む演出が最近流行っているという言及は
ジェイミー・ロイド演出の「サンセット大通り」を示唆しています。
そして、スティーヴがリースにハグをして立ち去った時に、
なんだかセリフが唐突で変、後の場面に繋がってるのかな?と思ったのですが、この理由は後で説明されます。
シェリーがオーディションを受ける「神曲」は、
”Plodding On”でスティーヴがオーディションを受けて出演する予定だったドラマシリーズ。
また、舞台上のテストスクリーン右下にウサギのシルエットhare productionsの表記がありました。

 

■マーカスの企み、そして…■

劇場に戻ってきたシェリーは”Ninth Circle”というシリーズのオーディション用のビデオ撮影に挑みます。
「精神病院の恐怖」で使われているカメラで撮影を手伝うアビー。
舞台と同じように撮影中の映像はスクリーンに映し出されます。
しかしその途中、ハッとしてシェリーの背後に何かがいた、と立ち上がるアビー。
映像データを巻き戻し、スクリーン上で再生しながら、
シェリーは自分の背後の舞台袖にゆっくりと近づいていきます。
映像の中に影を認めたアビーは他のスタッフを探しに行きますが、
残されたシェリーはカメラを手に取り、カメラの付属ライトをつけて舞台裏へ
カメラの映像は舞台上に映されたまま、劇場の奥へと進んでいくシェリー。
物音のした方に目を向けると、そこに小道具の帽子用の箱を見つけます。
シェリーが恐る恐る中を開けると、中には野兎像が
と、その瞬間、舞台の天井から生首がドン!!と落下!
カメラを持って戻ってきたシェリーは舞台上に転がった生首を見つけるのです。

「畜生!こんなもんで怖がったりするもんか!」

ブチギレたシェリーは啖呵を切りますが、その背後に”Bloody Bell”が出現! 
驚いたシュゼットは劇場から逃げ出していきます。

「よくやった、上出来だ」

劇場にアナウンスが流れると、”Bloody Bell”が扮装を脱ぎ、そこにはアビーが。
実は演出家マーカスとアビーはシェリーを追い出すために、”Bloody Bell”の怪談話を利用したのです。
シェリーが怖がって逃げたことで、より公演の話題性が増すと語るマーカス。
二人の雰囲気から親密な関係であることが感じ取れますが、
アビーの期待をよそにマーカスはシェリーの代役にはシェリダン・スミスが適役だと語り、
アビーはグードロン夫人を配役するからと、自分の部屋に誘います。
彼女の頬に手を添えるマーカス。
しかし、アビーはその瞬間、両手でマーカスの首をへし折ります
崩れ落ちるマーカスを置いて、一歩一歩、舞台奥へと去っていくアビー。
そして最後にまた!!本物の”Bloody Bell”の幽霊が!!! 

ぎゃー!!!

≪感想・引用ネタ≫

”Ninth Circle”は"Simon Says"で言及されるテレビシリーズ。
シェリダン・スミスはこちらも名作回"The 12 Days of Christine"で主役を演じています。
シェリーがカメラを持って舞台裏を見回るシーンは、もちろん生放送回"Dead Line"の再現そのもの。
真っ暗な中、音もなく、揺れるカメラのライトだけが観客も照らし、
突然何かが飛び出してくるのではないかと、最高に緊張感が高まる場面でした。
首が落ちてきた時には、覚悟していたものの、やっぱり怖かったー。
リース演じるマーカスがアビーにいちゃつくシーンは貴重だからもっと見たかったけど、
すぐに首をへし折られちゃって残念(笑)。

■悲しみのカーテンコール?■

カーテンコールでキャストが舞台に登場。
ところが、あれ?
何故かスティーヴの隣にリースがおらず、代わりに出演者の一人トビーが立っています。
スティーヴは一人前へ出て観客に感謝を表すのですが、「リースがここにいないのが残念です…」と報告。
なんでも、リースは上演中に落とし扉から落下するという不慮の事故に遭い、亡くなったらしい…。
スティーヴは「先ほどは途中で舞台を降りてすみません」と詫びながら、
代役のトビーに「親友のリースが本当にそこにいるように見えて、心が乱れるほどでした」と感謝を述べます。
そしてリースを偲んで、舞台上には彼のポートレートと共に
「Reece Shearsmith 1969-2025」という文字が映しだされます。

カーテンコールが終わっても、出演者のマイクは生きたままで、
スティーヴと共演者たちはリースが居ない公演を続けられるのかを話し合い。
ところが、今度は幕に映し出されたスティーヴのシルエットに、
天井から照明が落下してきて…!

≪感想・引用ネタ≫

リースが死んでしまったという設定も、生放送回"Dead Line"の再現。
プロローグでリースがトビーと入れ替わって入ってきたり、
愛する人の思い出が幽霊になると言う発言や、
第二幕でスティーヴが唐突にリースとハグして舞台から去ったりしたのは、
リースに見えたり見えなかったりしていたっていう、この設定のためだったのか!
もちろん観客は、彼らがこの後の展開をまだ隠しているんだろうと分かっているので、
真面目にトビーへの感謝とリースを失った悲しみを語るスティーヴを見ながらクスクス笑い始めます
私も、どこからかリースが出てくるのではないかと、ヒントを探して劇場中をキョロキョロ探してしまいました。
相方が死んだ体で遺影が出てくるのって、とんねるずの木梨憲武追悼特番を思い出すなぁ…

■大団円■

再び幕が開くと、そこには倒れたスティーヴと落下してきた照明が転がっています。
そこに死んだはずのリースが白い服を着て、二人分のコーヒーを持って登場。

「いつも通り、床に転がって死んだふりだな」
「お前…トビーなのか?」
「トビーじゃねえよ!」
「…まさかお前がずっと幽霊だったってオチだとは思わなかった…」
「ひでえよな。ネタ切れだよ」

リースが迎えにきて自分が死んだことを自覚するスティーヴ。

「これからどうしたらいい?」

するとリースは"Bernie Clifton's Dressing Room"の最後をカットしてただろ、
それを終わらせなきゃとスティーヴに提案します。

そして二人が去ると、舞台は天国のような明るい雲の背景になり、
白いスーツやタッセル付きのレオタードに身を包んだキャストが
羽付き扇を手に、軽やかに舞台へと躍り出ます。
そして、白いタキシードに身を包んだスティーヴとリースが再登場。
二人は手に手を取ってステップを踏みながら壮大なミュージカル調にアレンジされた
"BCDR"に登場する名曲"Tears of laughter"を歌います。

二人はLaughter is my memory of… ♪まで歌った後、
最後に客席を指して…

YOU!

そうして、"Inside No.9 Stage/Fright"は大喝采の中で本当のカーテンコールを迎えたのでした。

≪感想・引用ネタ≫

"Tears of laughter"! スティーヴとリースが葬式にかけて欲しい曲というほどお気に入りの曲です。
それを「天国」で二人が披露するなんて!
まるで「モンティ・パイソン 人生狂騒曲」のChristmas in Heavenみたい!
二人ともミュージカル映えしてて、二人ともまたミュージカルもやれるんじゃないの??
いつもの死んだふり、と言うのは、二人がネタづくりをする時に、
先に仕事部屋に入った方がドッキリを仕掛けて後から来た相方を驚かせるという
お決まりのルーティーンのことを指しています。

実はこの舞台のチケットを取ってから本当に見にいくか、色々あってかなり迷っていたのですが、
彼らのおかげで私のこの英国を旅するという挑戦が始まったんだよなと思い出し、
初心に戻った気分で、やっぱり来てよかったと心底思いました。
近くで見た二人の姿は自信に満ち溢れ、輝いていて、本当にかっこよかった…
TVシリーズの焼き直しなんて書いている劇評もありましたが、
TLoGでも名スケッチは何度やってくれても全然飽きないし、
引用を散りばめながら新しい素材も出してくれて、
この番組のファンにとってこれ以上ない贈り物だったと断言出来ます。
番組を始めから応援してきてよかったと、心から思いました。

ちなみに出待ちも長蛇の列
たくさん話す余裕はなさそうだったのでサインだけ頂いてきましたが、
スティーヴに一言「素晴らしかったです」と伝えたら
あの素敵な青い瞳をこちらに向けて「ありがとう!」とニッコリ微笑んでくれました

(2025-03-23 03:25:44 投稿)

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【涙の?最終回】「9から始まる奇妙な物語」最終話『Plodding On』【ネタバレ注意】

2024-06-16 | TV/9から始まる奇妙な物語

 

2024年6月12日に最終回を迎えた「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)
各シリーズのエピソードリストを作成中ですが、
この最終回については独立した記事を作ることにしました。
というのもこのエピソード、これまでの出演者が再登場したり、過去のエピソードの引用が満載なのです!
ストーリーの感想を交えつつ、どこからの引用なのか触れながら振り返りたいと思います。

ちなみに、タイトルの『Plodding On』は”Love's Great Adventure”(S5E3)の仮タイトル。
本編でもセリフとして登場していました。

【かくれんぼ、再び】

IN9全シリーズの打ち上げパーティで貸切中のクラブ「#9」。
男女共有トイレの個室でコカインを吸い始めた
キャサリン・パーキンソンティム・キー

キャサリン・ケリーが出演した"Ctrl Alt Esc"(S9E4)の撮影中にスティーヴ・ペンバートンが病院に運ばれたという噂や、
英国の俳優は誰もが興味津々な、Amazonが進行中のダンテの「神曲」を元にした新作ドラマについて話す。

●感想/引用元●

キャサリン・パーキンソンティム・キー、そして最後に入ってくるアン・リード"Sardines"(S1E1)の出演者。
キャサリンがトイレで鏡を見たり石鹸の匂いを気にする仕草や、
ティムと狭い個室で異様な近距離で押し込められるのは"Sardines"と全く同じ。
液体石鹸をポンプごともぎ取って持ち帰ろうとするキャサリン、大胆すぎる(笑)。

ヤクの吸引のために取り出したボディショップの割引券は"Tom & Gerri"(S1E2)にも登場。
途中で"Paraskevidekatriaphobia"(S8E3)に出演していたアマンダ・アビントンがトイレに入ってくるけれど、
ティムがアマンダのことをキャサリンだと勘違いして「私がキャサリンなんだけど…」と突っ込まれるのが気まずい(笑)。
でもこれも"Sardines"の引用。

Amazonの新作ドラマを説明するキャサリンが「ダンジョンズ&ドラゴンズみたいな」と説明するところは
"Simon Says"(S6E2)のエージェントのセリフからの引用。
トイレの個室のドアに貼られている「9」の文字も、全て過去のエピソードのオープニングで使われた「9」がそのまま使われています。

 

【幻のエピソードの復活?】

スティーヴを探しにきたリース・シェアスミスはトイレでロビン・アスクイズに遭遇。
リースはIN9が終わった後はスティーヴとBBCのクライムコメディドラマ『Plodding On』を手がけることをロビンに明かす。
一方、ロビンはリースにフェイクとして発表されていた幻のエピソード"Hold on tight"をドラマ化しようと持ちかけ、
企画メモ持参で下ネタ満載なアイディアを提案。

●感想/引用元●

"Hold on tight"は視聴者が待ち焦がれていた? バスを舞台にしたS8エピソードの一つとして
ロビン・アスクイズがゲスト出演すると発表されていましたが、
実はこれがフェイク情報で、実際に放送されたのは全く違う、クイズ番組を舞台にした"3 by 3"(S8E5)だったのです。
リースは長年「9番のバスを舞台にしてと言われるけど、そんなの作れるかよ!」と言い続けていたので、
ついにバスエピソードが!とみんなの期待が大きかったこともあり、すっかり騙されたのでした。

ロビンのアイディアはほとんど下ネタばかりで
「クレバーな部分は2人でやってくれ。死んでるとか幽霊とか…いつもやってる手だろ」と人任せ。
リースは「("実は死んでる"ネタは)3回しかやってない」と答えますが、
この3つは"Tom & Gerri"(S1E3)"The 12 Days of Christine"(S2E2)"Bernie Clifton's Dressing Room"(S4E2)でしょうか。

【スティーヴの野望】

スティーヴは電子タバコを吸いながらトイレの洗面鏡に向かって役作り。
実は"Ctrl Alt Esc"(S9E4)の撮影中に倒れたのは、ダンテの「神曲」のショーランナーと会うために使った仮病で、
役を得ただけでなく、LAとカナダで7年間にわたる撮影に参加することになったとロージー・カヴァリエロに明かす。

●感想/引用元●

ロージー"The Understudy"(S1E5)でスティーヴ演じる舞台俳優トニーの着付け係に扮していたため、
ここでもスティーヴの忠実な着付け係に徹しています。
ロージーがバーから持ってくるカクテルは、"Diddle Diddle Daiquiri""Bloody Merrily Merrily"
"Riddle of the Aprerol Spritz"といった過去作をもじった名前ばかり。
こんなカクテル出すお店を作って欲しい!
ちなみにこの後に出てくるバーカウンターにあるメニューには
"Mothers Ruin Martini""Whisky Sourdekatriaphobia""Last Night of the Pimms"といったものもあったみたい

靴箱の中に💩が入っているのは”La Couchette”(S2E1)の引用で、
スティーヴは「(出演者だった)ジャック・ホワイトホールへのプレゼントだ」と説明しています。
(テーブルの下にあるスティーブの靴は"Diddle Diddle Dumpling"(S3E5)の引用だという説を見ましたが、
 そのカットが今のところ見当たらず…)

スティーヴがロージーに「電話番号知ってる?メイド役にぴったりだと思う」と聞くモニカ・ドラン"Once Removed"(S4E3)の出演者。
ロージーがメイドの役のためにビデオを送ったって言ってるのに、彼女に電話番号を聞くなんて残酷〜。
そして冒頭に出てきたアン・リードがタクシーに乗せられてるとサラッと言及されてるのが面白い。

 

【コンビ解散の危機】

ニック・モハメッドはポッドキャスト"Mountain to Mohammed"第279話をトイレで収録中。
インタビューされるスティーヴはAmazonのドラマに出演することを明かすが、偶然個室に入っていたリースに聞かれてしまい、
動脈瘤の疑いで倒れたのはオーディションのための仮病であったことがバレてしまう。

●感想/引用元●

つい最近までチャンネル4のゲーム番組"Taskmaster"でスティーヴが仲良く共演してたニックの登場!
ニックは出演したエピソード"Simon Says"(S6E2)のようにポッドキャストを録音しています。
全部自分の話にすり替えがちなニック(笑)。
合間で唐突にCMを入れるのはポッドキャストあるあるですね(笑)。タイミングが絶妙。
そのCMの中に"Wills Unlimited"と出てきますが、これは"Dead Line"(ハロウィーンSP)のラジオで流れる保険会社名と同じ。
スティーヴがパーティーについて表現した'I feel like my life is flashing before my eyes'は、
"The 12 Days of Christine"(S2E2)のクリスティーンのセリフを彷彿とさせます。

個室から出てきたリースにニックが「大きい方小さい方、どっち?」と聞く身振りは”A Quiet Night In”(S1E2)からの引用。
ニックがスティーヴのオーディションの日にちを正確に覚えているのは、
最近見たばかりのニックの「トランプの全部の絵柄を順番に記憶するテクニック」の動画を思い出しました。
そしてニックが去り際に残した「BAFTAで頭を殴らないようにね」は、やはり"Simon Says"(S6E2)で凶器に使われたNTAのトロフィーの引用。
リースがスティーヴを詰る’You lying f*cking monster!’は"The Bill"(S3E2)からの引用。

一触即発となるリースとスティーヴですが、
スティーヴへの想いを話すリースの様子はお笑いコンビの再会を描いた
"Bernie Clifton's Dressing Room"(S4E2)を思い出させます。
「ちっぽけな仕事部屋でコーヒー2つ持ってくるとお前が死んだふりをしてて一緒に笑う」というのは、
実際に2人が仕事前にやっているお約束の儀式。

仮病を使われていただけでなく、7年もの間、離れて撮影することを知らされていなかったリースは
"Bernie Clifton's..."で演じていたトーマスとはまた少し違った、
愛情と憤りと戸惑いの入り混じった感情を込めてスティーヴに訴えます。

「お前は親友なんだ」
「今度は"Merrily Merrily"の引用か?」
「違う、俺は本気だ!倒れた時は本当に怖かったよ。倒れたふり、だったか。
 お前が死ぬんだと、失ってしまうんだと思った。
 そしてまた失おうとしてる。本当の友達はほとんどいないのに!」
「リース。長いこと一緒に仕事をしてきた。もう僕らが友達なのかわからないよ」

(スティーヴは実際2015年に倒れて病院に運ばれたことがあったので、リースが本気で心配するのも無理はないのです…)
そして気まずい雰囲気の中、"Bernie Clifton's..."と同じようにシアン・ギブソンが2人を呼びにきます。

 

【'Time To Say Goodbye'?】

フロアでは全シリーズのエピソードから編集したフィルムが上映されている中、
リースはエミリー・ハウレットと手話で会話を交わし、
スティーヴはバーでジェイソン・ワトキンスから「神曲」への出演を祝われる。
離れたところからリースの様子を気にするスティーヴだったが、
ロビン・アスクイズに引き留められ、話すタイミングを失ってしまう。

●感想/引用元●

クラブの壁には"Misdirection"(S5E4)"Mr. King"(S7E2)等の過去のポスターが飾られています。
テーブルには"Nana’s party”(S2E5)のケーキが。
前述のカクテルと同様に、フードメニューの中にもシリーズにちなんだもので、
"Zanzibar"(S4E1)で催眠術師がかける魔法の言葉「スパゲッティボロネーゼ」
"To Have and to Hold"(S4E4)に登場する「カップヌードル」
"Lip Service"(S6E3)のホテルに置いてある「ロータスビスケット」
"How Do You Plead"(S6E5)の会話の中に登場する「みかん」
"Kid/Nap"(S7E4)の合言葉の一つ「グラノラ」
"Mulberry Close"(S9E3)に出てくる犬の名前「ポップコーン」があるとか。(解読した人すごい!)
 また、バーのテーブルには"Wuthering Heist"(S6E1)のコメディア・デラルテの仮面や
"Mr King"(S7E2)のマスクも置いてあります。

ビデオに使われている曲は"The 12 Days of Christine"(S2E2)で使用された'Time To Say Goodbye'。
鑑賞しているゲストもこれまでの出演者ほとんど勢揃いで豪華! よくこれだけのメンツが一堂に会したもんだ!
そしてスクリーンには亡くなったThe Harrowing”(S1E6)ヘレン・マックロリーの姿も…(涙)

ジェイソン・ワトキンスがバーで「コーラ2本分支払った」と呟いているのは、
彼が"The Bill"(S3E2)で演じた財布の紐の堅いケビンの再現。
エミリー・ハウレットは、リースと手話で会話しながら
"Empty Orchestra”(S3E4)に登場する間違った文句と同じく’C*ntgrotalations’とお祝いの気持ちを伝えています。

そして毎エピソードに登場する野うさぎ像、最後はスクリーンの横に置いてあります。いつもより大きい!
(ちなみにパーティーゲストのクレジット中央に載っているEuropa Lepusは野うさぎ像のこと!)

 

【第三の選択】

トイレに篭るリースはテレビ電話でマーク・ゲイティスに『Plodding On』への出演を打診するが、やんわり断られてしまう。
途方に暮れているところにスティーヴが個室をノックする。
果たして2人は別れ別れになってしまうのか? それとも…

●感想/引用元●

マーク出てきたー!! しかも”The Motive and the Cue”のジョン・ギールグッドの格好で!!
それにしてもドラマの話に興味のないマークの力のない表情といったら!表面的な愛想笑いもたまらない。
そしてクライムドラマの誘いを断っておいて、現実世界では今クライムドラマ"Bookinsh"を撮影しているマーク(笑)。
通話が切れてないまま「危ないところだったわ…」と呟いているのをリースに聞かれたマークが
「マーク… 電話切れてないよ…」と言われ、画面に通話を切る指だけがオロオロと映るのが最高。
視聴者の「指だけで恥ずかしそうに見えるもんなんだ」ってツイートを見て笑ってしまった。さすがオリヴィエ賞俳優(笑)。

トイレのドアをノックするスティーヴにリースが答える'I’ve taken some tablets.'は"Cold Comfort"(S2E4)の"クロエ"のセリフで、
'My mum's ordered me biryani.'は"Once Removed”(S4E3)からの引用。
二人が'Fortunately'と'Unfortunately'を交互に使うのは“The Stakeout”(S5E6)の引用で、
スティーヴが呟く'Plodding on - Double D'は
“A Random Act of Kindness”(S7E5)に出てくる単語の中の連続した文字を見つけて言ってしまう口癖の再現。
スティーヴが歌い出す'If you're going to cry...'は(リースとスティーヴが自分の葬式にかける予定の)
"Bernie Clifton's Dressing Room"(S4E2)でチーズ&クラッカーが歌う"Tears of Laughter"。
リースが“There is a third option”と提案するセリフは、”The Trolley Problem”(S9E2)から。

結局、冒頭でキャサリンが「神曲」の話をして、ティムが興味を持ったことで
スティーヴが再オーディションする羽目になる…と言うのが、冒頭に戻っていて面白いですね。
そしてリースとスティーヴも元鞘に…

最後に出てくる「第三の選択」であるドラマのオープニングは、前述のバスエピソード"Hold on tight"そのもの!
スティーヴが玉ねぎを齧っているのはリーグ・オブ・ジェントルマンのタブスの真似で、車両番号には“3 by 3”(S8E5)の文字が!
"The Referee’s a W***er"(S5E1)のようにサッカーチームのマフラーを巻いているところにも注目!
シアンが出てくる背後には”The Trolley Problem”(S9E2)に出てくる「ソンディ・テスト」の額が。
キャサリン・パーキンソン(字幕はティムの間違えと同じ、アマンダ・アビントンになってる!)は
“Hurry Up and Wait”(S6E4)ドナ・プレストンの役と同じ牛乳でついたヒゲがあるし、
横に“Wise Owl”(S6E6)の"WASH YOUR HANDS"ポスター!
アマンダ(こっちはキャサリンの字幕になっている)がニンジンを齧っているのは、リースによると"Mr King"(S7E2)の引用。
ロビンの横のバスの広告"Visit summerland"は"Seance Time"(S2E6)のアリソンのセリフから。
ティムの持っているネズミは“The Trial of Elizabeth Gadge”(S2E3)、に出てくるネズミSnowflakeにちなんで。
ロージーの横には“Curse of the Ninth”(S9E5)エディ・マーサンが演じた作曲家の鏡像が置いてある。
ニックが持っている新聞の見出し"Lonely Hearts Killer"は“Love Is a Stranger”(S8E4)からの引用。

以下はその他のパーティー出席者(+電話出演のマーク)↓

 

…とまあ、ざーっと見かけた引用元を並べて見ましたが、
エピソード全体がまるでデジャヴのようで、懐かしいようなまさに走馬灯のような不思議な感覚でした。
苦笑しちゃう気まずさを交えながら、熱い友情でほろりとさせつつ、最後にはやっぱり笑わせてくれる。
最後の最後にこんなファンも参加した関係者も楽しめるようなエピソードを作ってしまうなんて、
やっぱりリースとスティーヴは天才!

それと同時に、今は舞台上演に向けて準備中なのはわかっているけれど、
最後まで密度の濃いエピソードが書けるのに、ここでTVシリーズが終わってしまうのが残念で仕方ない。
2人は今のテレビ界に必要な人材であることは間違いないと思うのです。

10年間、このシリーズが始まってからずーっと楽しみに見続けてきました。
私が彼らに興味を持って英国へ旅行し、英国でしか放送されていないテレビやWEの舞台を見始めた歴史と同じ時間。
その間に、2人に直接「Inside No.9の新作を楽しみにしています!」と伝えることも出来ました。
始めは誰の目にも、BAFTAの目にもとまらず、リースのようにイライラしてましたが(笑)、
だんだん英国での評価も知名度も高まり、愛されるシリーズとなって嬉しかったし、
(いまだに日本ではS2までしか配信されていませんが)
だからこそお別れを言うのが辛い。
間違いなく、これからもずっと、私の人生の中で大切なテレビシリーズの一つであり続けるでしょう。

 

 

【参考資料】

 

Every Single Inside No. 9 Episode Was an Easter Egg in the Series Finale

Here’s how all 54 previous episodes were included via a guest star, a poster, a prop, clip or a quoted line of dialogue…

Den of Geek

 

【追記】

この後、2025年3月に舞台版を見てきました。

 

【ネタバレ】舞台"Inside No.9 Stage/Fright"を観る!【Spoiler】 - だから、ここに来た!

※内容を忘れてしまう前に先に投稿しておきます。■2025年3月3日(月)■今回の旅の最大の目的である”InsideNo.9Stage/Fright”。BBCTWOで10年間に渡り放送され...

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【更新中】「9から始まる奇妙な物語」第9シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】

2024-06-03 | TV/9から始まる奇妙な物語
 
※この記事はシリーズ放送中のため、現在編集途中です!※
 
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9) から最終第9シリーズのリストです。
日本語のタイトルは私が勝手につけています。
まだ投稿していないリストがありますが、鑑賞したばかりで記憶が新しいところで先に投稿しておこうと思います。
「ポイント」はネタバレを含んでいる場合があるため、未見の方は注意してください。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
 
↓シリーズ予告編

以下、RadioTimesのインタビューより。

スティーヴ
「終えると決めたことに後悔はしていない。シリーズ数的にはInside No.9のS9っていう僕らのちょっとしたジョーク。
 S5で終えることも出来たが、僕らはその目標までは辿り着こうと決意していた」
リース
「最終回がiPlayerだけで見られるようになったら完結した気にもなるだろう。
 悲しさもあるだろうけど、自分たちで掲げた高いハードルを妥協なしに最後まで成し遂げたという大きな安堵感もある。
 今55の物語を終えて、焼き直しをせず衰えることもなかったのは偉業。僕たちは誇りに思っている」

 

第1話
"Boo to a Goose"「臆病者」(30 April 2024) 

あらすじ:
深夜の地下鉄が故障し、乗り合わせた客は車両の中で閉じ込められることを余儀なくされる。
そんな中、電灯が消えたタイミングで看護師の財布が盗まれてしまう。
ある男はホームレスを犯人と決めつけ身体調査を求めるが、他の乗客はそれに反対し…
 
オススメ度:
 
ポイント:
シリーズの最初のコンセプトだった「閉鎖空間に閉じ込められた人たち」という設定に原点回帰したエピソード。
地下鉄という英国らしい場所を舞台に、これまたお馴染みの「急な運行休止」に巻き込まれる乗客を描いている。
日本では考えられないけれど、ホームレスが紙コップを手に歩いて回るのもよく見る光景。
ドラァグクイーンに扮しているスティーヴのメイクがものすごい!一瞬誰かわからないけれど似合ってる!
最後に出てくる"See it. Say it. Sorted."(見て、言って、解決する)は、ロンドンに生活した者が1日に何回も地下鉄で耳にするフレーズ。
あまりに何度も聞くので、意味も考えなくなってしまっているけれど、
このエピソードを見た後だと、とても重い意味に思えてきてしまう。
ちなみに、スティーヴ演じるウィルマが出演している"The Purple Socks"は
前シリーズの”The Last Weekend”で言及があったゲイバーの名前。
 
 
 
 
第2話
"The Trolley Problem"「トロッコ問題」(7 May 2024) 

あらすじ:
セラピストのブレイク(スティーヴ)は雨の中、橋の上で憂鬱に佇んでいたドリュー(リース)という男を家に連れ帰る。
友好的に接しようとするブレイクだったが、ドリューの腰に拳銃が挟まれているのを見て、
手渡したマグカップで鎮静剤を飲ませようと試みる。
しかしドリューもブレイクが目を離した隙にさらに強力な鎮静剤を仕込んで…
 
オススメ度:
 
ポイント:
スティーヴ&リース、ふたりだけの芝居のぶつかり合い。
S3E3 ”The Riddle of the Sphinx”のような後味。
最後のブレイクの眼鏡に映るドリューの姿が残酷ながらも目に焼きついてしまう。
 
 
第3
"Mulberry Close"「マルベリー・クローズ」(14 May 2024) 

あらすじ:
新婚のデイモン(リース)とヴァル(ヴィネット・ロビンソン)がマルベリー・クローズに引っ越してくる。
デイモンたちの新居からの不審な音を聞いたラリー(エイドリアン・スカボロー)は
詮索好きな斜向かいに住むシーラ(ドロシー・アトキンソン)とケン(スティーヴ)を巻き込み、
ヴァルがデイモンに殺されたのではないかと彼らの新居に乗り込もうとするが…
 
オススメ度:
 
ポイント:
防犯カメラからの映像を利用したS2E4 "Cold Comfort"のように、玄関の防犯カメラから見える風景で語られるエピソード。
隠蔽された恐ろしい殺人事件なのかと思いきや、お節介なご近所さんたちによる滑稽な勘違い。
しかし、そこで単にコメディで終わらないのがこのシリーズ。
それぞれの思い込みや秘密が重なり合って、悲劇が起こる。
笑えて且つ日常的な恐ろしさも孕んでいるブラック・コメディの名作。
何テイクも撮影
「SHERLOCK」のドノヴァンことヴィネッテ・ロビンソンや
"Syphoville"のエイドリアン・スカボローがゲスト出演なのも嬉しい。
 
第4話
"Ctrl Alt Esc"「コントロール/オルト/エスケープ」(21 May 2024) 

あらすじ:
娘のミリーとエイミーを連れて脱出ゲームにやってきたジェイソン(スティーヴ)とリン(キャサリン・ケリー)の夫婦。
スタッフのダグ(リース)の説明を受け、ジェイソンは足首を鎖でベッドに繋がれたまま、
家族は陰鬱で不気味な部屋から脱出するためのヒントを探そうとする。
 
オススメ度:
 
ポイント:
リーグオブジェントルマンのメンバー、ジェレミー・ダイソンが手がけた映画「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」や、
マーク・ゲイティスが出演した映画「ファーザー」を思い出させるような、
実はジェイソンの意識の中の、逃げ場のない悪夢の物語であると分かります。
S2E2の"The 12 Days of Christine"的でもありますね。
最後のオチがこのドラマを総括するようでしんみりしちゃう。
放送後、ジェイソンのように悪夢の中もがいて覚醒する事例の投稿を見かけて興味深かったです。
 

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第5話
"The Curse of the Ninth"「第九の呪い」(5 June 2024) 

あらすじ:
舞台はエドワード朝時代。
作曲家ナサニエル・バーナム(エディ・マーサン)は作曲中の交響曲第九番が未完のまま、呪いに取り憑かれて自ら命を絶ってしまう。
数年後、資金繰りに窮した未亡人リリアン(ナタリー・ドマー)はピアノ調律師のジョナ(リース)に墓荒らしをし、作品を完成させるよう仕向ける。
 
オススメ度:
 
ポイント:
「第九の呪い」はベートーベンやドボルザークなど、交響曲第九番を完成させると死んでしまうという実際にあるジンクス。
グスタフ・マーラーが有名にしたジンクスだそうです。
リースは「カントリーハウスで普段とは違う衣装で撮影するのは格調が高くなる」と撮影を楽しんだそうです
 
 

クラシック音楽、作曲家を死に導く「第9の呪い」…命と引き換えに人生最高傑作を生む?

「交響曲第9番を作曲すると、僕は、もう死んでしまうかもしれない」そんなことを考えながら、本当に交響曲第9番を完成したのちに死んでしまったのは、1911年に生涯を...

ビジネスジャーナル/Business Journal | ビジネスの本音に迫る

 

 

第6話
"Plodding On"「足取りあわせて」(12 June 2024) 
 
あらすじ:
IN9全シリーズの打ち上げパーティで貸切中のクラブ「#9」。
スティーヴはIN9の撮影中に仮病を使ってAmazonの大作ドラマの役を獲得していた。
トイレでポッドキャスト録音中のニック・モハメッドに今後の予定を明かすと、
事情を知らないリースが個室から出てきて…
 
オススメ度:
 
詳しい内容は以下のページにまとめました!↓
 

【涙の最終回】「9から始まる奇妙な物語」最終話『Plodding On』【ネタバレ注意】 - だから、ここに来た!

2024年6月12日に最終回を迎えた「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)。各シリーズのエピソードリストを作成中ですが、この最終回については独立した記事を作ることにしまし...

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「9から始まる奇妙な物語」S7にマーク・ゲイティスがゲスト出演!

2021-09-17 | TV/9から始まる奇妙な物語

アンソロジー・シリーズ9から始まる奇妙な物語」"Inside No.9"の第7シリーズに
クリエイターのスティーヴ・ペンバートンリース・シェアスミスと同じく
「リーグ・オブ・ジェントルマン(以下TLoG)」のメンバーであるマーク・ゲイティスが出演するとのこと!!
やったー!!

いずれ出て欲しいと思ってたけど、もう実現してしまうとは!

Mark Gatiss amongst Inside No. 9 Series 7 guest stars

Filming is underway on Series 7 of Inside No. 9. Guest stars joining S...

British Comedy Guide

 

S7の撮影は進行中で、放送はBBC TWOにて来年2022年に予定されています。

その他に発表されたゲストは「DES(デス)」のダニエル・メイズと、ロン・クック
「ハリー・ポッター」シリーズのジェイソン・アイザック
「ナイル殺人事件(2022)」のソフィー・オコネド
「SPACED ~俺たちルームシェアリング~」のジェシカ・ハインズ
「アフターライフ」のダイアン・モーガン
"Breeders"のデイジー・ハガード
「ドクター・フー」『悲しきスリジーン』のアネット・バッドランド
「埋もれる殺意」のシボーン・レドモンド など…

スティーヴリースのコメント

「皆さんが僕たち、そしてもう一人の素晴らしい役者とともに
 顎が落ちるような、背筋ゾクゾクのさらなるサプライズを一緒に楽しんでくれると嬉しいです。
 頭が転がるかもしれないし、頭じゃなければ目玉かも」

 

マークとスティーヴ&リースの共演は最近だとグッド・オーメンズがありましたが、
シェイクスピア役のリースだけ別のシーン(グローブ座での撮影)に出演していました。

彼ら自身が手がけている作品で、3人揃っての出演となると、
TLoGのアニバーサリー特番や、2018年のライヴツアー以来となるはず。

OGPイメージ

リーグ・オブ・ジェントルマン アニバーサリースペシャル - だから、ここに来た!

ついに!2017年12月にリーグ・オブ・ジェントルマンのラジオ・シリーズ放送から20周年を記念した、アニバーサリー特番がBBCTWOで放送さ...

リーグ・オブ・ジェントルマン アニバーサリースペシャル - だから、ここに来た!

 

 

OGPイメージ

【2018年9月27日】リーグ・オブ・ジェントルマン、ハマースミス公演【鑑賞1回目】 - ミウモのロンドン留学体験記

[Thursday] 11:30 今日も晴れ☀️ pic.twitter.com/4ykinZG7u7 — ミウモ mewmo (@notf...

ミウモのロンドン留学体験記

 

 

ちなみに「9から始まる奇妙な物語」の前のスティーヴ&リースのダークコメディ・シリーズ
"Psychoville"(2009-2011)にもマークがゲスト出演しています。
この時は、マーク・ゲイティスとしてではなく、
「ドクター・フー」のオーディオドラマでたまに使っている変名、サム・キスガート名義で出演。
(サム・キスガートはマーク・ゲイティスのアナグラム。)

殺人鬼好きの息子と、彼が殺人を起こしたと信じてしまった母が、
色々と行き違いがあった末に事実を知るだろう人物を次々と始末する羽目になり、
その現場に突然現れた刑事がマークの役。

↓マークのゲスト出演回。2:10頃から"登場"。
Maureen and David's Superman Dance Off - Psychoville - BBC

このエピソードはヒッチコックの映画「ロープ」の影響を受けた
ワンカットエピソードであることも話題になりました。

今回のゲスト出演は放送前からキャストとして明かされているので、
その共演の期待に違わぬ野心的なエピソードを繰り出してくるはず!

 

逆に、マークの作品にスティーヴ&リースが出演した作品は、
マークが制作総指揮・脚本を手がけたテレビドラマ"The First Men in the Moon (2010)"で、
ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」に出てくるような
太陽(スティーヴ)月(リース)で出演しています。
2人の個性にぴったりの配役(笑)。

後は「ドクター・フー」で脚本を担当したエピソード『もう眠らない』と、
製作総指揮・脚本を担当したドキュドラマ"An Adventure In Space and Time"にリースが出演。

OGPイメージ

ドクター・フーの誕生物語 "An Adventure in Space and Time" - だから、ここに来た!

ドラマ「シャーロック」の製作者、スティーブン・モファットとマーク・ゲイティスが、共にイギリスが誇るSFドラマ「ドクター・フー」の脚本家であり...

ドクター・フーの誕生物語 "An Adventure in Space and Time" - だから、ここに来た!

 

スティーヴとは、彼が製作・脚本を手がけた"Mapp and Lucia"で共演してますね。

OGPイメージ

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

我らが敬愛するマーク・ゲイティスの現時点での最新出演作、"MappandLucia"が2014年12月29・30・31日...

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

 

そんなわけで

僕らは"Psychovilleに呼んだのに、(マークは)『SHERLOCK』に呼んでくれたことがない!」(スティーヴ)

なんて言いながらも、TLoG以外にも、意外と声を掛け合って共演してるお3人。
しかし、第1シリーズからじわじわと評価を得てきた"Inside No.9"
満を持してマークが登場!となると、興奮も特別です。
今から待ちきれない… なんとしてでも生き延びねば!!

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「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】

2021-06-19 | TV/9から始まる奇妙な物語
 
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9) から放送されたばかりの第6シリーズのリストを作りました。
日本語のタイトルは私が勝手につけています。
第4〜5シリーズのリストはまた作っていませんが、
鑑賞したばかりで記憶が新しいところで先に投稿しておこうと思います。

結末に触れる場合はその前にネタバレ注意!と記載しています。
第6シリーズ放送前の関連インタビューやイベントについてはこちらへ。
今回Q&Aは実施されなかったので、ポッドキャストからの小ネタに触れています。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
 
↓シリーズ予告編

 

第1話
"Wuthering Heist"「アラシが丘」(10 May 2021) 

あらすじ:
パンタロン(パターソン・ジョセフ)は1200万ポンドのダイヤモンド原石の盗難を計画。
一方で、アジトの倉庫に集まった子分たちはそれぞれの思惑を抱えていた。
スカラムーシュ(リース・シェアスミス)はパンタロンの娘のホレンシア(ローザ・ロブソン)にゾッコンだが、
彼女は別の男性へ恋文を渡すようアルレッキーノ(ケヴィン・ビショップ)に頼む。
その相手と思われるマリオ(ディノ・ケリー)はスカラムーシュに好かれていると勘違い。
その父親のドクター(スティーヴ・ペンバートン)は盗んだダイヤを偽物とすり替えようと企んでいた。
 
オススメ度:
 
ポイント:
仮面喜劇のコメディア・デラルテと強盗を掛け合わせたエピソード。
登場人物のコードネームもコメディア・デラルテのキャラクターから引用されています。
狂言回し役のコロンビーナ(ジェマ・ウィーラン)が「フリーバッグ」のように
第4の壁を破って、視聴者に語りかけたり(彼女曰く「フリーバッグじゃなくてミランダやってるの!」)
登場人物が台本を飛ばしたことを明かしたり、メタな描写が多いのが特徴。
S4のシェイクスピア喜劇風の"Zanzibar"を思い出します。
 
Caught! Scaramouche & Mario. (The brilliant Dino_Kelly).
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1396545701367238661

 

第2話
"Simon Says"「サイモンの思うがままに」(17 May 2021) 

Simon says watch tonight at 9.30pm on BBCTwo
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1394251487593779204

あらすじ:
ファンタジー・ドラマ"The Ninth Circle"のショーランナー、
スペンサー・マグワイア(スティーヴ)は、自宅で服や体についた血を拭き取っていた。
そこに、番組のファンを名乗るサイモン(リース)が訪れる。
彼は、スペンサーがナイトクラブで別の番組ファン、ギャビン(ニック・モハメッド)と揉めて
殺害した現場の一部始終を携帯で撮影したと言う。
事故であると警察に証言するとスペンサーに申し出るサイモンだったが、
その代わりに、不評で終わった"The Ninth Circle"を作り直すよう要求してきて…。
 
オススメ度:
 
ポイント:
"Simon Says"は英語圏の子供の遊びの一つで、
一人がサイモン役となり、彼の言う通りに動かないといけないというゲーム。
王様ゲームのような感覚でしょうか。
タイトルの通り、スペンサーはサイモンのいいなりに。
"The Ninth Circle"は最終回が酷評を受けた設定で、
同じく最終回が賛否を呼んだ「ゲーム・オブ・スローンズ」を思わせます。
他にも"The Ninth Circle"やサイモンの言い分のモデルになった作品があるそうですが、
サイモンがキャラクターのシッピングに意見するあたりなど、
「SHERLOCK」も入ってるんじゃないかなーと思ったりして。
ちなみにその「SHERLOCK」でレディ・スモールウッドを演じていた
リンジー・ダンカンがエージェント役でゲスト出演しています。
 
Our brilliant director Guillem Morales getting into position with the equally brilliant nickmohammed filming this weeks episode.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1395112580528627714
 
 
 
第3話
"Lip Service"「リップ・サービス」(24 May 2021) 

あらすじ:
薄暗いホテルで一人悲しみにくれるフェリックス(スティーヴ)。
彼が女を連れ込むのではないかとしつこく詮索をしてくる支配人(リース)の訪問にうんざりしつつ、
ある目的のために雇った女性アイリス(シアン・クリフォード)を招き入れる。
実は、彼女は遠くにいる人の話す内容を読み取る「読唇術」の専門家だった。
 
オススメ度:
 
ポイント:
個人的に今期一番好きな回。むしろ全エピソードの中で1位を争うかも。
リースたちも「IN9らしいエピソード」と評しています。
スティーヴいわく、玉ねぎの皮を剥くように
「フェリックスはなんでホテルに泊まってるんだろ?」「アイリスは何しに来たんだろ?」
と視聴者を段階的に引きつける構造を意識したとのこと。
フェリックスとアイリスに親しみを感じ始めたところで訪れるエンディングが衝撃的。
メイクでいつもよりお目ぱっちりしてるスティーヴが可愛い。
「フリーバッグ」の姉クレアことシアン・クロフォードの演技も素晴らしいです。
 

Please vacate all rooms by eleven sirdy.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1397225319535423494

 

第4話
"Hurry Up and Wait"「待ち時間」(24 May 2021) 

James is a meek actor with three lines in a new ITV drama. His co star in the scene is Adrian Dunbar, so ... you know, good for the showreel. Tomorrow night - 9.30pm on BBC Two.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1398928727069822976

あらすじ:
実話を基にしたITVの刑事ドラマに端役で出演することになったジェームズ(リース)。
出番を待つ間、控え室として使われているトレーラーハウスで、そこに住む三人家族と過ごすことになる。
一家の様子を伺ううちに、ジェームズにドラマの基になった事件と一家に関する疑念が生まれてきて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
一般人が住むキャラバン(トレーラー)で出番を待つことは英国のテレビ業界でよくあるそうで、
この一家との会話はリース&スティーヴが過去の撮影で実際に体験したエピソードをもとにしているそう。
元々S3あたりでこのアイディアは出ていたそうですが、
楽屋や賞の選考委員会など、テレビ業界の話が多くなってしまうのを避けて保留していたそう。
人気の刑事ドラマ「ライン・オブ・デューティー」に出演する
エイドリアン・ダンバーが本人役で出演しているのも見どころ。
彼はこの番組への出演を熱望してたそうです。
 

 

第5話
"How Do You Plead?"「どう弁明する?」(7 Jun. 2021) 

あらすじ:
介護士のアーバン(リース)は癇癪を起こした著名な法廷弁護士
ダニエル・ウェブスター(デレク・ジャコビ)の呼び出しを受ける。
アーバンが駆けつけると、ウェブスターは誕生日パーティーの来客を全て追い返していた。
なんとか落ち着いたウェブスターは閉まってある資料を取り出すようアーバンに頼むが、
引き出しには鍵がかかっていて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
元ネタは映画「悪魔の金」"The Devil and Daniel Webster"(1941) 。
弁護士の名前をそのまま引用しているため、心当たりがあれば悪魔との取引をテーマにしていることがわかる。
アーバンの名前のモデルは魔女裁判で火あぶりにされたフランスの聖職者Urbain Grandier。
ウェブスター氏を献身的に介護するアーバンは、
リースが座長の付き人を演じた舞台「ドレッサー」を思い出させます。
(以下、ネタバレ注意!)
個人的にはなぜアーバンは善良ではない故に救われたのか?という部分が疑問。
善良な魂だけ肩代わり出来るって契約なのかな?

Urban. Between takes.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1402680010595573760



BBC Studios (@bbcstudios) June 7, 2021

 

第6話
"Last Night at the Proms"「プロムスの夜」(14 Jun. 2021) 

あらすじ:
BBCプロムスの最終日。ドーン(サラ・パリッシュ)と夫のミック(スティーヴ)は、毎年恒例のパーティーを開き、
姉妹のペニー(デブラ・ジレット)の家族と共に居間でプロムスを鑑賞する。
渋々参加する夫のブライアン(リース)との仲が冷え切って愛情に飢えているペニーは、
家の外で立ち尽くす男(バムシャッド・アベディ・アミン)を皆に黙って招き入れる。
 
オススメ度:
 
ポイント:
スティーヴはこのエピソードのように父親に呼び出されて一緒にBBCプロムスの最終日を鑑賞していたそう。
演奏される曲の由来や、聴衆の反応の意味などを登場人物が説明してくれるので、
私たちのようにこのコンサートにあまり馴染みのない私たちにも解りやすくなっています。
このエピソードの脚本が書かれたのはBrexit論争も終盤の2019年で、
愛国主義者が集まる中によそ者が入ってきたらどうなるか?がテーマ。
リハーサルが行われた2020年3月中旬頃はロンドンが不穏な雰囲気になりつつあり、
その頃のスティーヴは、リースがハンドジェルを使っている意味がわからなかったらしい(笑)。
COVID-19の影響で中止された撮影は10ヶ月後に再開されましたが、
ドーン役のサラは再開前とお尻の大きさが同じが気になってたとか(笑)。
ちなみに、キッチンに行ったドーンたちが戻ってきて、
ペニーが男に縋り付く場面からが再開後のシーンのようです。

 

その他番組の記事はこちら
リース&スティーヴ関連の投稿は「リーグ・オブ・ジェントルマン」をご参照ください。

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「9から始まる奇妙な物語」英国アカデミーTVコメディ賞受賞!!

2021-06-07 | TV/9から始まる奇妙な物語

2021年6月6日に行われた英国アカデミーTV賞授賞式
9から始まる奇妙な物語(以下IN9)スクリプテッド・コメディ賞を受賞しました!!
やったー!!

2019年にクリエイターのスティーヴ・ペンバートンがコメディ男優賞を受賞しましたが、
今回は番組全体としての受賞です。
(同じくリース・シェアスミスも今回男優賞にノミネートされていましたが、惜しくも受賞は逃しました。)

※留学中の2019年に見に行った、レッドカーペットの様子↓↓

2014年に番組が始まってしばらくはノミネートもされず、
「こんなに面白いのに何でBAFTAも誰も気づかないの!?」とやきもきしまくっていましたが、
ここ数年でやっと時代が追いついてきた! 遅い! 遅すぎ!

でもIN9は新シリーズが製作されるたびに過去のシリーズをさらに上回った
素晴らしいエピソードを生み出しているので、
放送開始当時よりも現在の作品で評価されているのは納得出来ます。
日本でも早くS3以降が配信されるといいんだけどなー。

ちなみにIN9は過去に、技術部門のTV Craft賞でも
2019年にマルチカメラ演出賞(Barbara Wiltshire "Dead Line"演出)、
2018年にコメディ脚本賞を受賞しています。

 

↓↓受賞コメントの動画はこちら↓↓

Inside No. 9 Wins Scripted Comedy | BAFTA TV Awards 2021

新型コロナウイルス感染防止のため、リースが会場のテレビジョン・センターに出席し、
スティーヴ、製作のアダム・タンディ、演出のMatt LipseyGuillem MoralesはZoomでの参加。
会場もソーシャルディスタンシングを確保してます。
Zoomでコメントするスティーヴが「最低なGoggleboxのエピソードみたい」って言ってますね(笑)。
("Gogglebox"は英国各地の家族やグループがテレビを見て実況する姿を映すチャンネル4のリアリティ番組)

 

↓↓レッドカーペットでのリースのインタビュー↓↓

Reece Shearsmith Chats Inside No.9 on the BAFTA Red Carpet | BAFTA TV Awards 2021

2019年の時を思うとレッドカーペットもちょっとばかり寂しいですが、仕方ないですね。
リースは受賞したら人が来る度にトロフィーの顔をマスクのようにかぶって過ごすらしいです(笑)。

 

↓↓オンラインで行われた記者会見↓↓

Scripted Comedy Winner Inside No. 9's Press Conference Interview | BAFTA TV Awards 2021

よく見ると、各エピソードに登場する野うさぎ像もスティーヴたちのパーティーに参加してますね!
閉鎖空間を舞台にしている設定上、屋内での撮影が多いIN9ですが、
ZoomやロックダウンといったCOVID-19の影響を受けた生活を思い出させないように脚本を書いていたようです。
実際、現在(2021年6月)放送中の第6シリーズも、COVID-19に関連する設定は全く出てきていません。

 

↓↓会場でのインタビュー↓↓

Reece Shearsmith on his personal 'number 9s' after Inside No. 9 wins Scripted Comedy | Virgin Media

自粛生活で皆が映像作品を楽しんでいる昨今、
リースは「Your Honor/追い詰められた判事」「ザ・テラー」
そして今回コメディ賞を争った「ゴースト~ボタン・ハウスの幽霊たち」
楽しんでいる作品として挙げています。

リースたちと親しく、共演も多い「ゴースト」のメンツも、ライバルの受賞をお祝いしてます。
次は「ゴースト」の番だといいな!

 

ところでZoomで参加していたスティーヴの衣装ですが、
本物のタキシードではなく、タキシード柄にプリントされたTシャツなのです。

これはS5のエピソード"The Misdirection"に出てくる
ミステリアスな服装にこだわるマジシャンのネヴィルと、その妻の台詞、

「タキシード柄にプリントされたTシャツ着てよ」
「ロドニー・ビューズか? やだね!」

にちなんでなのですが、
元々はリーグ・オブ・ジェントルマンのツアー中に、70年代のクイズ番組"Who Dunnit?"を見てたら、
俳優のロドニー・ビューズがこのタキシードプリントのTシャツを着て出ていて、
「これ覚えてるぞ!」とメンバー同士で盛り上がったのがきっかけだったそうな。

スティーヴはリースを笑わせるためにこのTシャツを用意したみたい。
通常の授賞式だったら着られないけど、Zoom参加にはぴったりの衣装ですね!!(笑)

仕事場でお互いを驚かせるために毎回死んだふりをしたり、衣装で笑わせようとしたり、
基本的には観客より先にまず相方を喜ばせようとしてるのが本当に微笑ましい。

そして無事スティーヴと合流したリース。

2人とも本当におめでとう!!(涙)
乗りに乗ってるIN9が、これからも出来うる限り長く続いてくれることを願うばかりです!

「9から始まる奇妙な物語」エピソードリストは以下の記事、

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」第1シリーズ エピソード・リスト【クリエイターによるQ&Aつき】 - だから、ここに来た!

「9から始まる奇妙な物語」見放題配信を記念し、各回を振り返りながら、放送当時にツイッター上で行われた、クリエイターのリース&スティーヴによる...

「9から始まる奇妙な物語」第1シリーズ エピソード・リスト【クリエイターによるQ&Aつき】 - だから、ここに来た!

 

第6シリーズの最新ニュースは以下の記事を御覧ください!

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ最新情報 - だから、ここに来た!

※この記事は新シリーズのタイトルや内容について触れています。ネタバレが気になる方はご注意ください。BBCTWOにて2021年放送の「9から始...

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ最新情報 - だから、ここに来た!

 

 

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「9から始まる奇妙な物語」宝探し企画

2021-05-10 | TV/9から始まる奇妙な物語

「9から始まる奇妙な物語」"inside No.9"の第6シリーズ放送を前に、
5月9日(日)、オンライン上でちょっとした謎解き(宝探し)イベントがありました。

ヒントの中からアルファベット5文字を見つけて、
その単語をBBC iPlayerで検索すると未公開クリップが見られるという企画。
(日本からだとジオブロックがかかって見られませんが、内容は後で説明しますね。)

 

 

最初のヒントはBBC iPlayerのアカウントから投稿されました。

この記事では、その答え合わせを載せていますので、
謎解きを自力で解いてみたい方は、最後まで読まないでくださいね!

画像に描かれている内容は、

「1文字目は第6シリーズのゲスト出演者のツイッターアカウントに隠されている
 …彼女はスティーヴ・ペンバートンが脚本を書いた他の番組でアイリーンを演じた」

 

ここから答え合わせを始めます!ネタバレ?注意

 


アイリーンというと、スティーヴが脚色を担当したドラマ"Mapp and Lucia"。

OGPイメージ

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

我らが敬愛するマーク・ゲイティスの現時点での最新出演作、"MappandLucia"が2014年12月29・30・31日...

BBC版"Mapp and Lucia" 〜 女の戦い、最後に笑うのは誰だ?! - だから、ここに来た!

 

アーティストのアイリーンを演じているのは「ゲーム・オブ・スローンズ」などで知られるジェマ・ウィーランです。
そして彼女のツイッターアカウントを覗くと、ヒントの投稿が。

文章の中には1文字目のアルファベットのヒントと、次のヒントの置き場所が示されています。

まず、注目すべきなのは"YouTtube"のスペルミス。一つ目のアルファベットは"T"と推測出来ます。
そして次のヒントのある場所はYTでDavid John Sowerbuttsのリアクションビデオを見てねと書かれています。
これは、すでにスティーヴがアップしている、自身の演じるデヴィッド・ソワバッツ名義の動画のことです。

これがその動画。

my first eraction video: INSIDE NO.9 trailer series 6

前述のジェマが「いいね!とコメントを忘れずに」と言っている点、
またスティーヴからのヒント、

ビデオの中にはないけど、多分そこにコメントを残しているというツイートから、
コメント欄の中を探してみると、1件、スティーヴが返信しているコメントがありました。

"Thank you, I’m glad you enjoyed my videoE. Have you thought about following the previous regular of this show 👑🏘 on Twitter? 
She's also in series 6 and sent me a letter today. #InsideNo9 #Clue2"

"videoE"と書いてるので、2つ目の文字は"E"だと分かります。
そして、3つ目のヒントの出題場所は「コロネーション・ストリート(👑🏘)に出ていて第6シリーズにゲスト出演している」俳優。
ということで、第6シリーズのエピソード"Hurry Up and Wait"に出演するBhavna Limbachiaが投稿しています。

以下が彼女の投稿していたツイート。

このツイートの中で、twitterのeが5に置き換えられています。

さらに、スティーヴからのヒントも、

同じくletterのeが5に置き換えられています。
そして「答えが9なら、 l5tt5rはどうなる?」と言っているので、
アルファベット順に数えて、5番目は"e"、とすると、9番目の"I"が正解。

次の行き先は、ツイートに”this legendary YouTuber”とあるように、
第5シリーズのエピソード"Thinking Out Loud"に出てくる架空のYouTuber、Angelのアカウントへ。

彼女のプロフィール欄を見ると、

"ViewS my own (from my window!) Come join uS - it'S fun in here! Look out for my YT channel Sooooon... LUSMS x"

と"S"だけすべて大文字になっているので、4つ目のアルファベットが"S"だと分かります。

そして、彼女のツイートを見ると、

'Ask me anything'ということで、AngelにDMすると、
"The next clue is definitely hidden in the Twitter account of the show which follows the letter of the law. The letter!"
とメッセージがきます。

「法律を遵守する」BBCの(第6シリーズの出演者が出ている)番組というと「ライン・オブ・デューティー」

 

「ライン・オブ・デューティー」の公式アカウントが最後のヒントを投稿しています。

(実は私はこの投稿を1つ目の回答を探している間に見つけてしまいました。)

投稿の中のgifは、動く指にクローズアップしています。
この動きを見ていると、モールス信号で「・・・・」すなわち"H"を示しています。

 

すべての答えを合わせると、TEISH

 

でもこれでは意味が通じないので、最初と最後を入れ替えて、HEIST
(一番初めに貼り付けた動画が反対向きになっていたのがヒント!)
つまり第6シリーズの第一話"Wuthering Heist"Heistだとわかるのでした。
勘のいい人なら5文字って聞いた時点でわかったかもしれないなー。

 

BBC iPlayerの検索でHeistを検索するとCongratulations!と動画のリンクが出てきます。

動画の内容は、スティーヴが仕事部屋からリースに電話して、
「宝探しの正解者にお祝いのビデオを撮らなきゃ」と伝える動画と、
"Wuthering Heist"からの本編映像でした。

いかがでしたでしょうか。
わたしはどうしても④がどこにあるのかわからなったので、
いろいろヒントを探し回ってしまいました。

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「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ最新情報

2021-04-17 | TV/9から始まる奇妙な物語

※この記事は新シリーズのタイトルや内容について触れています。
 ネタバレが気になる方はご注意ください。

BBC TWOにて2021年放送の「9から始まる奇妙な物語(以下IN9)」第6シリーズ。
放送決定についてのニュースは以前の記事で取り上げていますが、

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」 Amazonプライムビデオで見放題始まった! - だから、ここに来た!

我らがリース&スティーヴのオムニバス・ドラマ"InsideNo.9"が「9から始まる奇妙な物語」の邦題でいつの間にかAm...

「9から始まる奇妙な物語」 Amazonプライムビデオで見放題始まった! - だから、ここに来た!

 

その後の関連ニュースについてこの記事でまとめています。

 

2021年4月17日投稿

BBC TWOで放送が予定されている「9から始まる奇妙な物語」(Inside No.9)第6シリーズについての最新インタビューが
2021年4月15日発売のEMPIRE誌に掲載されました。

スティーヴ&リース
「2014年に『9から始まる奇妙な物語』を始めた時には、
 "Countryfile"ほどのエピソード数になるとは思っていませんでした。
 私たちはほら話(tall tales)と身の毛もよだつ寓話の2シリーズの展望に(at the prospect of)
 喜びを感じるのと同時に(in equal measure)ヘトヘトです。
 しかしながら、BBCがあらゆるジャンルにおいて
 30分のストーリーテリングとまあまあの(half-decent)カツラで出来る

 最高の作品を披露するよう努力します。
 "Countryfile"にもチャレンジするかも。誰も期待してないでしょうが」

※"Countryfile"=BBCで放送されている英国の農業や環境問題を取り上げている番組。

第6シリーズの撮影は、2020年3月から開始されましたが、
3日撮影したところで、新型コロナウィルス感染拡大の影響で中断し、
そのエピソードは撮影再開後、10ヶ月後の2021年1月にやっと完成。
クリエイターで出演者のリースは、つなぎの部分がバレてしまうのではないかと心配していたそうですが、
うまくわからないように出来上がったそうです。

今回ウェブ上で公開された場面写真は"Wuthering Heist"というエピソードから、
もう一人のクリエイター、スティーヴ演じるドクターと、リース演じるスカラムーシュ(Scaramouche)
スカラムーシュはコメディア・デラルテ(イタリア発祥の仮面即興劇)に登場する高慢で臆病なキャラクター。
"Wuthering Heist"というタイトルは「嵐が丘(Wuthering Heights)」のもじりですね。
大学時代に学んだ仮面劇に、強盗(Heist)映画の要素を取り入れようというアイディアらしい。
スティーヴ曰く「コメディア・デラルテとタランティーノの融合ってどんな感じだろ?」

他には、テレビの世界とファンと関わる作家を描いた"Simon Says"というエピソード。
サイモン役がリース、スペンサー・グドール役がスティーヴ。

そして、1月に公開された場面写真のエピソードは"Hurry Up and Wait"

リースはジェームズ役、スティーヴはスタン役。

今回のシリーズも、過去のシリーズと同じく、
スラップスティック的なものもあり、心理的な物語もあり、
舞台もみすぼらしいホテルや静止したトレーラーハウス?だったりと、
全く異なる6つの物語になるようです。

スティーヴ
「(新しいアイディアを見つけるのは)確かに簡単なことではありません。
 必要は発明の母。この番組では6つの異なる物語を考える必要があり、
 すでにやった他の物語の足を引っ張らないようにしなければならない。
 全ては1つの場所で起こるんです。
 S1から僕らは『このシリーズくだらねえ!もう飽きたわ!』と言われるのを恐れてきた。
 そんなプレッシャーの中の執筆は大変だけど、自分を奮い立たせてくれる。
 僕らは自分たちのために高いハードルを課すようにしているんです」

リース
「僕らは視聴者がどう『9』を見るか工夫を凝らしている。
 でも、大事なのは僕らが語るストーリーなんです。
 よく『"9番バス"をやるべきだよ!』なんて言われるんですが、
 『いいね、でもどんなストーリー?』となる。
 これは単に建物に9をつけるんじゃなく、実際の面白いストーリーを解明することなんです。
 執筆はもっと巧みじゃなきゃ」

 

2021年4月20日更新
S6予告編公開

S6の予告編が公開されました。

Inside No. 9 | Series 6 Trailer - BBC Trailers

S6には「ライン・オブ・デューティー」のエイドリアン・ダンバー、「フリーバッグ」のシアン・クリフォード
「ピープ・ショー」のパターソン・ジョセフ、「SHERLOCK」のリンジー・ダンカン
「ゲーム・オブ・スローンズ」のジェマ・ウィーランらがゲスト出演しています。

 

2021年4月23日更新

スティーヴが"Psychoville"で演じ、IN9のS5にも登場した
連続殺人鬼マニアのデヴィッド・ソワーバッツに扮する
S6予告編のエラクションリアクション・ビデオが公開されました。

miy f1rst eraction viddeo: INSIDE NO.9 trailer seeriees 6

予告見ながら全くリアクションしてない(笑)。

デヴィッドにとってのハイライトはグレープフルーツをナイフで切るところや、
男がヘヤピンを拾って、引き出しに聖書とドライヤーが入っていたところらしいです。
ワードローブで雑誌を読む女性が彼女に似ているので気になった様子。
「ライン・オブ・デューティー」を見ているので、テッド・ヘイスティングスが出ていることはわかったみたいですね。

 

2021年4月23日更新

過去のエピソードから人気投票で決まった3本を
リースとスティーヴが新たに音声解説を収録するとアナウンスされていましたが、
最終的に"A Quiet Night In""The 12 Days of Christine""The Riddle of the Sphinx"の3作品が選ばれました。

個人的には"Bernie Clifton's Dressing Room"が選ばれなくて悲しい。
でもこの3本は手堅い人気作なので、納得の結果ではあります。
音声解説に当たって、ユーザーからの質問も受け付けしています。

各エピソードの聴取はこちらから↓
BBC Sounds - Inside Inside No. 9 - Available now

 

2021年4月27日更新

「9から始まる奇妙な物語」に影響を与えた作品について、
スティーヴ&リースがガーディアン紙に語っています。

From Ken Loach to Big Brother: the twisted minds behind Inside No 9 on their influences

As a new series of the dark comedy begins, creators Steve Pemberton an...

the Guardian

 

 

2021年4月27日更新

ツイッターでスティーヴがお気に入りのエピソードトップ4を投稿。

スティーヴが劇中のクロスワードを手がけた"The Riddle of the Sphinx"、
シェークスピア喜劇を思わせる"Zanzibar"、ハロウィーン生放送特番の"Dead Line"、
芸人コンビ愛を描いた"Bernie Clifton's Dressing Room"が選ばれています。

2021年4月29日更新

第6シリーズが、BBC TWOにて5月10日9:30pmに放送されることが発表されました。

また、第5シリーズが英国アカデミーTV賞に
スクリプトコメディ賞コメディ男優賞(リース)でノミネート! めでたい!

OGPイメージ

BAFTA TV 2021: Nominations for the Virgin Media British Academy Television Awards and British Academy Television Craft Awards

Explore the nominations for the 2021 Virgin Media British Academy Tele...

 

 

授賞式は6月6日に行われます。

⬇️⬇️⬇️結果⬇️⬇️⬇️(追記)

男優賞は惜しくも逃しましたが、スクリプトコメディ賞を受賞!
関連情報を別記事にまとめました!!

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」英国アカデミーTVコメディ賞受賞!! - だから、ここに来た!

2021年6月6日に行われた英国アカデミーTV賞授賞式で「9から始まる奇妙な物語(以下IN9)」がスクリプテッド・コメディ賞を受賞しました!...

「9から始まる奇妙な物語」英国アカデミーTVコメディ賞受賞!! - だから、ここに来た!

 

 

2021年5月5日更新

リース&スティーヴと、製作者のアダム・タンディ、キャスティング・ディレクターのトレイシー・ギラムが
BFIのYouTube生配信に出演し、第6シリーズについて語り合うようです。
配信日時は、5月7日(金)19時(日本時間翌3am)

アーカイブはこちら↓
BFI At Home | Inside No. 9

2021年5月10日更新

新シリーズ放送を前に、ツイッター上で謎解きイベントが開催されました。
詳細は別記事で。

2021年5月14日更新

スティーヴがポッドキャスト"BLANK"に出演。
"Inside No.9"や2018年のリーグ・オブ・ジェントルマンのツアーについて触れています。

2021年6月19日更新

第6シリーズのエピソードリストを作成しました。
簡単なあらすじや裏話はこちらからどうぞ。

OGPイメージ

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】 - だから、ここに来た!

「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)から放送されたばかりの第6シリーズのリストを作りました。日本語のタイトルは私が勝手につけています。第...

「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】 - だから、ここに来た!

 

 

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「9から始まる奇妙な物語」第4シリーズ Q&A特集

2021-04-01 | TV/9から始まる奇妙な物語

「9から始まる奇妙な物語」第4シリーズepリストで入りきらなかった番組クリエイターのQ&Aのまとめ。
リース・シェアスミスは青スティーヴ・ペンバートンは緑で表示しています。

(2024-06-28 最終投稿)

火曜の最終回放送後にスティーヴとQ&Aをやるかも。
質問がある人は準備して
(2018年2月3日 午後4:13) 

Tues 6 Feb 10.30pm(#ASKIN9)

【執筆について】

制限があるのも魅了のうち。なんでもありだと台無しにしてしまうかも

(どのように分担して執筆してるの?)
 一緒に部屋に座って、すべてのステップを一緒に書いてる。一人がタイプして、交代する

2人のどちらともダークなネタを考えてきた。これは競争じゃない

(新しいアイディアに苦労することは?)集中力と思考力がいる。
 目の前に物語があってそれを視聴者としてバラバラにするのは簡単。
 難しいのはプロットを考えること。サプライズや面白さも

(書くのが難しかった回は)テーブルを囲むものは難しい。単純そうに見えるけどね

(ブレインストームに最適な場所は?)僕らは仕事場で数日だまりこむこともある

(いつもプロットやツイストを考えてるの?)アイディアはいたるところに泳いでるんだよ

(自分自身で怖くなったことは?)ない。僕らはそう簡単に怖がらない

どのエピソードも誰かの作品を真似る習作だとは思ってない。それぞれが独自のものだと思いたい

(子供向けチャンネルCBBCにも優しいIN9を考えたことは?)ほとんどのエピソードで!

嫌いなエピソードはない。全部いいアイディアだと思ってるから

(以前見たテレビや映画のスタイルでシリアスなホラーを作ろうと思ったことはある?)多分

("No.9"を選んだのには重要な意味が?)ただ番号を選んだだけだ。選ぶ時間はかかったけどね

 

自然に完成する台本もあれば、しぶとくて満足のいかないものもある。
 問題を乗り越えるルールはなくて、ただ深く考えるのみ

(結末で意見が合わないことは?決定権は誰に?)
 いつも意見が合うわけではないけれど、その回にぴったりの結末になったと感じるまで色々と検討して、話し合います

(好きな執筆環境は?)外に出るのはいいね。もしくは小さくて簡素な仕事部屋。僧侶の庵のような

(人物の名前はどうやって決める?)いい質問だ!
 知ってる人やあったことのある人を思い浮かべて、何度も使わないようにしてる

(視聴者を混乱させるのが好き?)議論することはいいことだけど、
 プロット・ポイントを明確にして改善できた場合はそうでもない

(S4はダークさが軽減されている?)S3が暗かったこともあり、意識的にそうしてる
 でもバランスを取ることが大切です。

(「猿の手」の他に影響を受けた短編は?)ジェレミー・ダイソンの"Never Trust a Rabbit!"、
 ヒューバート・セルビー・ジュニアの"Song of the Silent Snow"、レイモンド・カーヴァー

(エピソードは放送順で撮影された?)
 いい質問だ。制作の都合に沿って撮影し、すべて終わったら放送順に並べなおす

(脚本で修士号を取得したばかりの私にアドバイスを!)
 書き続けて。既成概念にとらわれず、他の人を興奮させる企画に自分自身の情熱を注いでね

 

【番組の今後について】

(続編を作るなら)ほとんど前日譚になりうる。
 でもヘクターとタバサの家に戻って「地獄降り2」なんていいかも

(ダウニングストリートを舞台にすることは)話し合ったことはある

(エピソードの舞台として)9番バスはわかりやすぎる。でも他の交通手段は考えたことがある…

(第5シリーズが放送されるまでの助言は)暗闇に静かに座り、床から顔を上げない

(長編映画版を書く予定は?)もし誰かが興味を持ってくれたらね

(生放送回を考えたことは?)あります。アイディアがあればいつかやるかも

(1時間版をやろうと思ったことは?)はっきりはしないけど、物語が良ければ否定はしない

スーパーヒーローにはあまり興味がない

 

【コラボレーションについて】

(ゲストライターを招くことは)多分ない

(マーク・ゲイティスが出演したり脚本に参加することは?)わからない

(マークとジェレミーに脚本を書かせて作業を減らしたい?)
 もし誰かを探すとしたら当然彼らから始めるだろうね

(チャーリー・ブルッカーと一緒に仕事したい?)
 「ブラックミラー」は大好きだけど、彼はどんな役者になるだろう?
 彼が僕らをキャスティングしてくれるのがベストじゃないかな

 

【毎回登場する野うさぎ像について】

(野うさぎ像はどこで手に入れたの?)箱の中

(野うさぎに名前は?)ない。名無し

(野うさぎは背景に留まらず今後も活躍する?)見てのお楽しみ

 

【自分自身について】

(好きなポテトチップスは)Quavers

(本を脚色するなら?)ノディ

(2人はどうやって知り合ったの?)学校ではシャイだった。
 でも同じことが好きな人たちに出会ったことが自信になった

(好きなアクセントは)28年の北ロンドン経験付きのチョーリー(スティーヴの故郷)

(お気に入りの高速のサービスステーションは?)チャーノック・リチャード

 

【配役・キャラクターについて】

(配役は)脚本を書いた後に決める

(共感できる登場人物は)「地獄降り」のヘクター

(過去作のように女性役を演じようと思ったことは?)
 いいや。コントより、現実世界に根付いたものにしようと思ってる

(IN9で実在の人物をモデルにしたことは)ない。すべて作り上げた人物だ

違うキャラクターを演じるために見た目を変えるようにしている。
 もし同じだったら「なんで全部同じに見えるんだ?」「なぜカツラをかぶらない?」となるだろう

(検閲された回やキャラクターは)ない。僕らは責任を持って振舞ってると思う

(何故最後にいつもリースがスティーヴを殺すの?)うまくいくから

(過去作のキャラを登場させようと思ったことは?)
 彼らはそれぞれの世界にいるのであまり考えたことはないけど、絶対ないとは言わないよ

(どのカツラがお気に入り?)"The Bill"(S3)のマルコム

(断られたゲストは?)スタンリー・アンウィン博士

(ヒュー・ローリーとイドリス・エルバが出演するとしたら)張り込みする2人の警官

 

【演技について・相方について】

(演技のアドバイスは)ほどほどに

(お互いに見るのが楽しかった登場人物は?)
 "Diddle Diddle Dumpling"でスティーヴが演じるクリスを見るのが楽しかった

(お互いのどんな演技に感心する?)肉体的なコメディ、真実性、柔軟性、辛くも隠された怒り 

(一番好きな俳優は?)リース・シェアスミス。…彼も僕だと言うべき

(この先10年も一緒に仕事する?)もちろん。ここまでやってきたんだから

 

【最後に…】

(何故リースは前回のQ&Aで私を侮辱したことを謝らないんだ?)あっち行けよ、甘えん坊

(プロットを推測したがる彼氏と別れる方法は?)ココアにネズミの毒。
 注:BBCは愛する人を毒殺することを推奨していません。たとえ煩わしいとしても

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「9から始まる奇妙な物語」第4シリーズ エピソード・リスト

2021-04-01 | TV/9から始まる奇妙な物語
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)のリスト、未配信のS4。
日本語のタイトルは私が勝手につけたものです。
今回も、当時Twitter上で行われたクリエイターのリース&スティーヴによるQ&Aも各回ごとに紹介。
リースは青スティーヴは緑で色分けしています。)
 
その他番組の記事はこちら
リース&スティーヴ関連の投稿は、記事カテゴリーリーグ・オブ・ジェントルマン(以下、TLoGと表記)をご参照ください。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
UK版BD/DVDはこちらで購入可。
 

(2024-06-28 最終投稿)

第1話
"Zanzibar"「ザンジバル」(2 Jan. 2018) 


reece shearsmith (@ReeceShearsmith) January 1, 2018

あらすじ:
ホテル・ザンジバルにリコ王子(ローリー・キニア)が宿泊。
同じ9階には、アンバーとガス(ローリー・キニア:2役)のカップルも宿泊するが、
ベルボーイのフレッドはガスがリコ王子と瓜二つのため、ガスを王子の部屋に案内してしまう。
リコ王子はその前に部屋を替わっており、娼婦を用意するようフレッドに注文していたため、
部屋を間違えてノックした認知症気味のアリスを娼婦と勘違いし部屋に招き入れるが、
それを見たアンバーはリコ王子をガスと間違えて平手打ちを食らわせてしまう。
一方、ボディガードのヘンリー(リース)はひそかに王子の暗殺を狙っているため、
到着した娼婦のトレイシー(ターニャ・フランクス)に鎮静剤入りワインを飲ませるよう仕向け、
客室係のコレット(ヘレン・モンクス)は公演後に宿泊する催眠術師ヴィンス(ケヴィン・エルドン)に
アンバーがガスに惚れ直すよう依頼をするが…
 
オススメ度:
 
ポイント:
シェイクスピアが使う韻のリズム「弱強五歩格」を使用したエピソード。
内容もシェイクスピア喜劇のような、媚薬や魔法(マジック)、双子といった要素が含まれています。
シェイクスピアが現代にいて、ホテルを舞台に30分でテレビ用のコメディ書いたらこんな感じかもしれない!
(「グッド・オーメンズ」でリースはシェイクスピアを演じてますよね!)
S1の演出を務め、今回の演出家でもあるデヴィッド・カーはラッセルTデイヴィス版の「真夏の夜の夢」を演出していたりもします。
催眠術をかけられたヘンリーが”The hokey cokey!”と踊り出すのは、
TLoGのポーリーンが登場する時の”Okey cokey, pig in a pokey.”を思い出します。
The hokey cokey自体は手を結び円になって踊る、日本でいう「かごめかごめ」や「はないちもんめ」的な
子供の遊びのことのようです。


https://x.com/SP1nightonly/status/948145149271597056

【Q&Aネタ】

(第4シリーズで一番好きな回は?)"Zanzibar"
("Zanzibar"を弱強五歩格で書くのは難しかった?)
 「型」を作るのは難しくないけど、下手くそじゃない「良い」型を作るのは難しかった。

("Zanzibar"の野うさぎの場所はどこ?)グリーンさんの部屋のテーブルの上

 

第2話
"Bernie Clifton's Dressing Room"「バーニー・クリフトンの控室」(9 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 3, 2018

あらすじ:
離れ離れになっていたお笑いコンビ「チーズ&クラッカー」の2人が30年ぶりに再会。
再結成公演に向けて2人だけでかつてのネタを練習する中で、
何故2人が別れることになったのか、そして何故2人が再会することになったのか、
またバーニー・クリフトンの控室で何が起こったのかが明らかになっていく…
 
オススメ度:
 
ポイント:
タイトルになっているバーニー・クリフトンとは、1970〜80年代に活躍したダチョウの人形を着て笑わせる実在の芸人。
チーズ&クラッカーは、日本の
時代的に言うと、演芸〜漫才ブーム中に番組を持ったことはあるけど、
トップスターまでなれずに解散していったコンビのようなイメージでしょうか。
スティーヴとリースのコンビとしての絆も投影しているような感動的な名作です。
最後に歌う"Tears of Laughter"は2人もお気に入りで、自分の葬式にかけたいと語っています。
登場するコンビ「チーズ&クラッカー」のグッズに載っている昔の写真は、
TLoGの1995年の宣材写真を使っているとのこと。
そして、TLoGにもトリシア役で出演していたシアン・ギブソンがゲスト出演。
ちなみに、スティーヴとリースは2018年のTLoGのツアー中にバーニー・クリフトン本人と記念撮影をしています↓

https://x.com/SP1nightonly/status/1031654129217757186

https://twitter.com/SP1nightonly/status/950763837401305089
 
 
【Q&Aネタ】

(チーズ&クラッカーは何から着想した?)
 チーズ&オニオンと言うコンビが実際にいて、そこまで有名じゃない方がいいかな?と思って。

(連れて帰りたいキャラは?)レン。ブランデー・コーヒーを飲ませて、逸話を聞く。

("Bernie Clifton's Dressing Room"は自伝的?こみ上げるものがあったりした?)あんまり。ただの演技。

 
第3話
"Once Removed"「ひとつへだてて」(16 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 16, 2018

あらすじ:
引越し業者のスパイク(ニック・モラン)は9番地に住むファルシャム夫人を訪問すると、
神経質そうな女性(メイモニカ・ドーラン)とその夫を名乗る鍋つかみをつけた男性(ヴィクターリース)が出迎える。
上階からは彼らの父らしい自分をアンドリューロイドウェバーだと信じる老人(パーシーデヴィッド・カルダー)が降りてくるが、
老人は腹痛を訴えるとその場で吐血してしまう。
スパイクはバスルームにタオルを撮りに行くと、トイレに男(ヒューゴスティーヴ)の死体を発見。
さらに絨毯に巻かれた女性(ナターシャエミリア・フォックス)の死体を発見すると、鍋つかみの男はスパイクを殺そうとするが、
その妻のはずの女性が鍋つかみの男の首にねじ回しを突きつけ殺してしまう。
「私が説明出来るから…!」
そして、物語は10分前に遡る…
 
オススメ度:
 
ポイント:
以前から制作すると話に出ていた倒叙エピソード。
10分前、20分前と時間が戻っていき、
最後まで見終わるとやっとことの真相がわかります。
6番地で認知症の父親と住むナターシャと9番地のチャールズが不倫していて、
チャールズの妻のメイを殺そうとヴィクターを雇うも、
それに気づいたメイがヴィクターの標的がナターシャになるように仕向けた、と言うのが真相。
それを知らずに家の内見のためにやって来た不動産屋のヒューゴもヴィクターの犠牲に。
ナターシャの家にヴォイスレコーダーを忘れたメイが取りに戻ると、
ヴィクターに銃を向けられるが、ちょうどスパイクがやってきて…というのが冒頭のシーン。
順番に見ても面白い話ではありますが、
だんだんとそれぞれのキャラクターの正体が分かっていくのが楽しいエピソード。
 
【Q&Aネタ】

("Once Removed"はストーリーとアイディアとどちらを先に考えた?)
 ストーリーが全てを伝える。その逆はしない。ギミックに偏ってしまうから。

 


https://x.com/SP1nightonly/status/953338384264650752, https://x.com/bbcstudios/status/953219157855756288

 

第4話
"To Have and to Hold"「健やかなる時も 病める時も」(23 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 16, 2018

あらすじ:
ハリエット(二コラ・ウォーカー)はウェディング・フォトグラファーのエイドリアン(スティーヴ)との
冷え切った結婚生活を改善すべく新たに結婚の誓いを準備したり、
ナースのコスプレして夫を奮い立たせようとするが、エイドリアンの満足を満たせない。
その一方で、エイドリアンは地下の仕事場にある秘密を抱えていて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
映画「ルーム」を彷彿とさせるエピソード。
淡白そうな夫の隠している秘密が恐ろしいけれど、同じくらい恐ろしいその結末はちょっとすっきりもするかも?
エイドリアンが買いだめている「ポットヌードル」は日本のカップヌードル的な英国のメジャーなカップ麺。
途中、気乗りしないエイドリアンにハリエットが必死でマッサージするところは、
同じような場面があったスティーヴの出てた芝居"Dead Funny"を思い出させます。
 


https://x.com/SP1nightonly/status/955713668465025025

 

第5話
"And the Winner Is..."「受賞者は…」(30 Jan. 2018) 


reece shearsmith (@ReeceShearsmith) January 24, 2018

あらすじ:
英国王立映画芸術アカデミーの主演女優賞選考のために
代表者のジャイルズ(スティーヴ)を中心に7人の審査員たちが集まる。
その中には一般からの参加で歯科受付の女性(フィービー・スパロー)も。
審査が始まり、8人の候補者の中からまず4人に絞られるが、
脚本家のクライヴ(リース)は台本を送った演出家のゴードン(ノエル・クラーク)に取り入ろうと彼の意見に同調し、
舞台に出演する女優のポーラ(ゾーイ・ワナメイカー)は衣装合わせに間に合うために、
批評家のジューン(フェネラ・ウールガー)の記事をそのまま自分の意見として引用。
ベテラン俳優のルパート(ケネス・クランハム)は黒人の候補者に対して
「一人は必要だ」と発言し、ゴードンの怒りを買う。
 
オススメ度:
 
ポイント:
賞レースへの皮肉満載のエピソード。
結局のところ、誰が受賞者になるかなどあまり関心がない審査員たちは、
自分たちの都合が最優先されることだけを願っている。
その中で唯一の良心が実は…というのが今回のツイスト。
死人も囚われの身も出ない、IN9の中では優しいエピソードと言えるかも。
「ドクター・フー」のミッキーことノエル・クラークがドクター・フーに関わっている演出家というのが面白い。
ちなみにゾーイもレディ・カサンドラ、フェネラもアガサ・クリスティ役でドクター・フーに出演しているけれど。

【Q&Aネタ】
(一緒に書いていて一番笑ったのは?)「おばあちゃんの誕生日会」のキャロル、
 それに"And the Winner is..."のポーラのキャラクターが大好きでした



https://x.com/SP1nightonly/status/958320625633853440, https://x.com/NoelClarke/status/958457652312530949

 

第6話
"Tempting Fate"「運命の誘惑」(6 Feb. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 31, 2018

あらすじ:
役所の請負業者のキース(スティーヴ)、ニック(リース)、マズ(ヴェルチェ・オピア)は
亡くなったフランク(ナイジェル・プランナー)の遺品整理にやってくる。
マズは金庫を発見し、中にはビデオテープと「開けるな」と書かれた小包が入っていた。
再生するとフランクが映っており、小包に入った野うさぎの像は3つの願いを叶えてくれるが、
人生を台無しにするために破壊しろと訴え、亡くなるところまでが撮影されていた。
しかし、死んだはずのフランクが、どうやってビデオテープを金庫に入れることが出来たのか…?
 
オススメ度:
 
ポイント:
W・W・ジェイコブズのホラー短編小説「猿の手」に影響を受けたと思われるエピソード。
1980年代に人気を博したBBCのコメディ番組"The Young Ones"で知られるコメディアン、
ナイジェル・プレイナーがフランク役で出ているのも嬉しい。
他にもBBCの子供番組”Jackanory”やITVの子供番組”Get Up and Go!”に出てくるRoland Ratなど、
80年代を思わせるワードが出てきます。
そしていつも「脇役」の野うさぎ像が今回は珍しく物語の中に関わっています。
 

↓Sunday Brunchにゲスト出演した?野うさぎ像。

https://x.com/SundayBrunchC4/status/949979167092891650
 


Media Centre

 

【2018年の賞レース関連】

"And the Winner Is..."で賞レースを皮肉っていた2人でしたが、
"Inside No.9"でコメディ・アワード最優秀コメディドラマを受賞!

第12回 Comedy.co.uk AwardsのTVコメディドラマ部門も受賞!

さらにはサウスバンク・スカイアーツ・アワードのコメディ賞も受賞!
プレゼンターはTLoGの仲間であるマーク・ゲイティスでした!


https://x.com/BazBam/status/1013434997464760320


https://x.com/ReeceShearsmith/status/1013503176312532993, https://x.com/SkyArts/status/1013482902779236354

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