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シャーロック公式コンベンション "Sherlocked the Event" 三日目 マーク&アンドリューとの写真撮影

2015-09-16 | 2015年春、英国の旅
■シャロコン 三日目 続き■

※"Ladies of Sherlock"と"Steven Moffat & Mark Gatiss"のトークの記事は事情により後から作成します。

15:00-16:30 15:15-16:45 アンドリュー・スコット Photo Session》



渡航前にアンドリュー・スコットが出演している「パレードにようこそ」を見た影響で、
アンドリューと接触したくなり、本当ならサインがよかったのでしょうが、勢いで写真券を購入。
その後に発表されたスケジュールではトークと時間が被っていたので、
チケットは購入したものの、諦めるしかないかな…と思っていました。



ところが当日になってみると、タイムテーブルが変更になり、
アンドリューとの撮影に並ぶことが出来るようになりました。
といってもギリギリの時間帯だったので念のためスタッフに確認。
被ってないから並んで大丈夫だよ、と言ってもらえたので安心して待機出来ました。



場所はAria 1
まず例によって、Gold以上のチケットホルダーから入り、通常券を持つ人はBatchの番号順に並びます。
私はBatch 2。駆けつけた頃にはすでに皆並び始めていたのでその最後尾へ。
Batch 2のホルダーが並び終わった後に続いて3のホルダーが並ぶことになるのですが
スタッフが「Batch 3、準備はいいかー」「いぇーす!」のかけ声の後、
徒競走のスタートのように、よーい、ドン!で並ばせたり、ちょっと遊び心があります。


↑並んでよし!の図。

フォトブースの中は前日のマークの時と同じように、
ベルトコンベアの如く、一人数秒で次々と進んでいきます。
その視線の先に、トークで見たままの、革ジャンを来たアンドリューがいるのでした!

アンドリューはその間常に笑顔を絶やすことがなくて、
車椅子のファンとの撮影の時には、椅子に座るのを助けようとしたり、
付き添いの人に楽しんでますか?と声をかけたり。
あのモリアーティを演じてる人物とは思えない好青年ぶり。

前日のマークとの撮影では顔が硬直していたので(笑)、
アンドリューとの撮影では、とにかく笑顔で挨拶して、
笑顔で写真に写ろうと心に言い聞かせていました。
自分の番でも、アンドリューは'Hello!'と爽やかスマイルで迎えてくれて、
腕の力も優しく、目標通り笑い顔で写ることが出来ました。
見直すと大変こっぱずかしいですが、いい記念になりました。
本当は「パレード〜」の感想も伝えたかったな。

15:30-16:15 16:45-17:00 マーク・ゲイティス on Mycroft office set Photo Shoot》
16:45-17:45 17:15-18:00 マーク・ゲイティス Photo Session》

お次はマイクロフトのオフィスでマークとの撮影…
前日撮ったのにまたマークと撮るのか?と言われても仕方ない…
自分一人でオフィスの中で写真が撮れるチケットもあったのですが、
どうせ撮るなら英国政府と一緒の方がいいではないですか…。

それに、チケットを購入した時は、タイムスケジュールがいつになるか分からないし、
他のチケットと被らないために通常の撮影チケットは土日ともあらかじめ確保しておいたのでした。
余ったチケットは使わなくていいかとも思っていたけれど、
途中まで同行した美夜さんに撮った方がいいと勧められたこともあり、全部使うことにしたのです。
(と、人に責任を押し付けてみたり・苦笑)
だって、マークの写真なら自分が写っていようがいまいが何枚でも欲しいでしょ!

オフィスのチケットは他の写真チケットとは別に後から販売されたもの。
既にマークとの通常のチケットを購入していたファンも多かったため、
購入した人数が少なかったらしく、撮影は45分から15分に短縮されていました。
実際、列で待っていたのは20人前後だったと思います。
ネット上で知っているマークのファンもいましたし、
マイクロフトのコスプレをしてる人も何人かいました。




再現されたオフィスの真ん中の椅子にマークが座っていて、
ファンはその後ろでポーズを撮ります。
(写真で見る以上に中は暗い…)
人によっては肩越しにマークへ簡単なポーズを頼んだりしていたようです。
私はもうガチガチに緊張して失敗するのはごめんなので、
後ろに立ち、背もたれに手をかけ、すまし顔をして、
終わったら逃げるようにセットを出て行きました。
こちらから何も言わずに終わると、マークも後ろがどうなってるのか気になる様子でした。(笑)

続いて、通常の撮影ですが、
オフィスセットとPhoto Boothが隣り合っているので、
マークは移動せずにすぐに続きの写真撮影に挑むことになります。

先ほどの暗いセットと違って、マークの姿もしっかり見ることが出来、
やはりこの日の彼は舞台の予定もなかったせいか、
非常にリラックスしていて、ポーズも少しバリエーションが増えていたようでした。
黒いジャケットがスマートさをより際立たせます。

前回思い切ったおねだりをして失敗してしまったので、
今回は絶対に断られないおねだりをするつもりでした。
それは、
「変な顔してもらえますか?」(笑)
もちろんこれには快く「いいよ!」と言ってもらえました。
負けじと私もおかしな顔をして、周りから笑いが起こる中、撮影は終了。
出て来た写真を受け取ると、ちゃんと程よい変顔をしてくれていました。

希望通りの写真に上機嫌だったのですが、
よくよく見たら、マークより自分の方が遥かに変な顔でドン引き(笑)
学生時代にプリクラ撮るときは程よい変顔が出来たのに、
最近変顔スキルが低下していたらしい…。
それでも、宿に帰った後に前日に一緒にラーメンを食べたゆうさんに写真を送ったら
爆笑してもらえたので、(笑ってもらえたなら本望だわ…)と満足したのでした。

さあ! これにてすべての日程終了!
いやー文字通りシャーロック三昧な三日間でした!
ひとつの番組で三日間イベントが出来るなんて考えたらすごい集客力ですよね。

帰りがけにサブステージを見ると、
ラース・ミケルセンがトークに参加していました。
気が抜けて最後まで見られませんでしたが、こちらのステージも最後まで賑わっていたようです。



シャロコンも終わって、今回の旅も終了。
親しんだ街の姿を名残惜しく眺めながら宿ヘ。
後は日本へ帰るのみ。シクシク。

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シャーロック公式コンベンション "Sherlocked the Event" 三日目 マーク&アンドリューのトーク

2015-09-13 | 2015年春、英国の旅
2015年4月26日

シャロコン三日目。
前日にお酒を控えたにも関わらず、一発目のトークに遅刻。
写真撮影が午前中にない分、完全に気が緩んでましたね。

エクセルのメインステージの入口に付くと、正面ゲートは閉まっていました。
(あれ、途中入場不可?)
スタッフに声を掛けてチケットを見せると「こっちに来て」と通用口に案内されました。
細い廊下を歩いて出ると、Q&Aの真っ最中。
30分程の遅れでした。

《10:00-10:45 Rupert Graves & Jonathan Aris》(以下敬称略)




実際にトークを聞けたのは15分程度だったので、
写真を撮って終わってしまった感じですが、
二日目以上に力の抜けたルパートと、アンダーソンとは似ても似つかない(笑)笑顔の素敵なジョナサンの
スコットランド・ヤード組を一目見られて満足でした。

ルパートの頭のテッペンが髪の毛針のように尖っていたのが気になったのですが、
お洒落なのでしょうか。可愛かったです。

内容の詳細は是非ゆうさんのブログを参照のこと。
(結局、現地でも聞き取りはろくに出来なかったので、後でゆうさんに内容を聞いたのでした…///)



覚えているのは、シャーロックはグレッグの名前を知っていると思いますか?って質問から。
ルパートの回答は、覚えていないというものでしたが、
私は、本当は覚えているってことにしておきたいです。



途中、レストレードコスプレの子が司会者になる場面がありました。
司会者がトークに口を挟んだことが反感を買って
「私の方が上手く司会出来る!」と立候補したとは知らなかった。
でもステージにルパート&ジョナサンと一緒に並ぶなんていい思い出になりますよね。



それと、2日目には徹底的に排除されてたマイストレード系の質問ですが、
今回はルパートがマイクロフトとレストレードの関係について答えていました。
ファンが抱いている想像ほどではないにしても、
シャーロックのために連絡を取り合っているのではないかという
関係は否定されない公式な(笑)発言が得られたのはMystrade好きには収穫ではないでしょうか。



ちなみに、個人的にはルパートが今までやった仕事の中では、
舞台の「ピッチフォーク・ディズニー」に思い入れがあるというのが意外でした。
また舞台をやってくれたらいいですよね…。



ルパート&ジョナサンのトークが終わった後は、
またすぐにメイン・ステージに戻るため、外のロビーへ戻り、列に並びました。
次が私にとっての注目トーク。


《11:00-11:45 Andrew Scott & Mark Gatiss》

アンドリューとマークのトークは、しっかりレポします(笑・訳は自信なし)

とにかくこの2人は観客そっちのけで2人だけで盛り上がってる場面が多くて、
一番イベントのことを忘れて勝手に楽しんでるように見えるトークでした(笑)。
陽気な高校の先輩と気に入られてる後輩が、
放課後集まって携帯電話見せ合いながら喋ってるような雰囲気。
時には観客も置いてけぼりな状態に(笑)。

マークは黒いジャケットにグレーのボトム、
アンドリューは黒のインナーの上に革ジャケット。
前日の2日目はアンドリューの生の姿を見ていませんでしたが、
マークは芝居も掛け持ちしていた2日目と比べてずっとリラックスした雰囲気でした。



早速Q&Aが始まると、2つ目くらいの質問がたしかフランスの女性だったのですが、
ご機嫌に「ボンジュール!」と挨拶したにも関わらず、
質問の内容がアンドリューだけへのものだったので、
マークが拗ねてうろうろし始めて、本棚の本を読み始めたりしていました。

その時の質問は脚本の印象についてだったと記憶していますが、
アンドリューは「酷いなーと思ったね!」と冗談をいいつつ、感慨深げに続けます。

アンドリュー「5年後にここに座っているとは想像もしなかった。
       『シャーロック』程上手く書かれた脚本を見つけるのは珍しい。見つけることは出来ないよ。
       だから、僕はこれは特別なものなるし、皆が反応するとは思った。
       でも、世界的な成功を収めて、皆の心に入り込むとは思いもよらなかった。
       全ての負うところは…(マークを見て)君の名前なんだっけ」
マーク「僕も忘れた」


Q&Aの定番とも言える、劇中のお気に入りの台詞について、
マークは"All lives end. All hearts are broken. Caring is not an advantage."と回答。
「でも、愛がなくてはぼくたちはどうなるだろう? …なんて。歌の歌詞みたいだね」
アンドリューはたくさん名台詞があるために迷いつつ、
"Did you miss me?"と最新の台詞を披露!
「第1シリーズで僕が言った"That’s what people do."「人は死ぬもんだ」、
 これは素晴らしいと思った。彼がどれだけ邪悪に振る舞えるか明らかにさせるものだから。
 心臓をあぶり出す、という台詞の前だね」




こんなクールとも冷酷とも言える名台詞を残して来た自身のキャラクターたちに会ったら、
2人はどんな質問を投げかけるのでしょう?
マーク「(アメリカ訛りで)どうしていつもかっこいいのかな?」
アンドリュー「(アメリカ訛りで)美容法は何?」
マーク「運動してるの?」
アンドリュー「"Are you beach body ready?" …一体どういう意味なんだろうね、これ!」


※この後も、2人は何度もこの"Are you beach body ready?"というフレーズを面白がって使っていました。
 私は最初、英語にそういう決まり文句でもあるのかと思っていたのですが、
 後で地下鉄に乗っていて気付きました。



 あちらこちらに貼ってあったダイエット・サプリメントの広告のコピーだったのです。
 ビーチに行くボディの準備は出来てる?というようなコピーですが、
 この広告は後に海に適した体が特定のスタイルでないといけないと決めつける広告だとして、
 多くの取り下げを求める反対署名を集めました。
 さらに批判が高まるとパロディ広告まで出回る程話題になり、ポスターを目にされた方も多いはず。
 マークとアンドリューもこの違和感のあるフレーズをからかい半分で、わざとらしく多用していたのでした。



続いて、ファッショナブルだと思うキャラクターは?という質問には、
プールサイドのあの手振りを見せながら答えてくれました。
アンドリュー「ウエストウッド!」

このモリアーティのスーツについては、実は他のブランドが候補になっていたようです。
マーク「元々この台詞はプラダだったんだ。でも使うことは出来なかった」
アンドリュー「ウエストウッドの方がずっといいよ」
マーク「そうだね」


プールサイドといえば、S1のクリフハンガーとあの着信音。
以前スティーヴンは、実際に「ステイン・アライヴ」の着信音を耳にしてドラマにも取り入れたと答えていましたが、
マーク曰く、ビージーズが好きだというのも理由のひとつだとか。
マーク「誰か倒れた人がいたとして、その人の心臓を再び動かすには『ステイン・アライヴ』なんだよ。
    僕のアイデアじゃないけど、僕らみんな大ファンでしょ?」
アンドリュー「うーん」
マーク「ほら、そう言って!」
アンドリュー「僕は大ファンってほどじゃないんだ」
マーク「僕はビージーズ大好き!」
アンドリュー「歌は好きなんだよ。ただ、あのダブルデニムが…」
マーク「彼らのうち2人は亡くなってるんだよアンドリュー。いいだろ?」
アンドリュー「仕方ない」
マーク「"Are you beach body ready?"」
アンドリュー「(笑)」


そしてアンドリュー曰く、
モリアーティの新しい着信音はテイラー・スウィフトだそうです。
マーク「それが誰なのかわからない…」
アンドリュー「テイラー・スウィフト知らないの? 地球上でもっとも邪悪な人間だよ!(笑)」
マーク「♪男の子にキスして気に入った〜、って人?」
アンドリュー「いや、そうじゃなくて… それ嫌いだな」

※それはケイティ・ペリーの"I Kissed A Girl"です。
マーク「そうだ、ねえ、"Top of the Pops"が戻ってくるんだよ!」

※"Top of the Pops"は1960年代から放送されている音楽番組です。
アンドリュー「そうなの?!」
マーク「そう、金曜の夜に。Fearne Cottonなのが残念だけど。興奮するよね!」

(こんな調子でしばしば話が脱線する2人の会話。)

ロンドン塔を乗っ取るシーンで流れる、ロッシーニの「泥棒カササギ」序曲も、音楽にまつわるシーンとして印象的です。
あの場面でモリアーティが踊っていたのは何故?というアンドリューへの質問もありました。
「モリアーティが踊って楽しんでいることが大胆に見えるってこと以外にはうまく答えられないな。
 彼はおかしな男で、人の人生をめちゃくちゃにする。周りは楽しんじゃいないのに、彼は楽しんでいるんだ。
 そして、音楽が最高だから、踊ろうと思いついたんだ」


ダンスするモリアーティのように、アンドリューは演技の上でも
希代の悪役=モリアーティとして、伸び伸びと演じることが出来ているようです。
アンドリュー「僕らには生み出し作り出す基盤がある。
       だから、とても自由だし、通りいっぺんに演じるのはイヤだ。
       モリアーティは予想外だから、おどけているのが大事なんだ。
       役者として、監督には可能な限りの選択肢を与える。
       観客が求めるものは聞くことと遊び心。だから自由にやってるよ」




そんなモリアーティは、コインの裏表のようなシャーロックと、
彼を慕うジョンのことをどう思っているのでしょうか?
マーク「彼はジョンのことをペットだと思っている。シャーロックの人間の仲間だと。
    何故なら彼らは似ているからね。モリアーティはシャーロックを対等に扱っている。
    彼はおそらくシャーロックの後をついて行って、いかに彼が素晴らしいか話しているジョンが
    とても可愛くて愛らしいと思っている。
    彼にとってジョンは娯楽のようなものだろうな」
アンドリュー「僕は妬んでいるんじゃないかとも思うな」
マーク「ああ、そうだね。モリアーティも仲間を持つべきだよ。誰がいい?
    本当のペットかな、チワワとかそんなの」
アンドリュー「ヤギだ!」
マーク「違うよ、喋るチワワ!」
アンドリュー「どっちもおなじだよ(笑)」


原作では、モリアーティにも忠実な部下、モラン大佐がいます。
ドラマの中で彼を見ることは出来るのでしょうか?
マーク「モラン大佐は原作では主な敵役で、僕らはそのアイデアを玩んだが、モリアーティ程よくはない。
    そんなに悪役ではない副官を立てて、メインの敵を排除することになる。
    彼はロンドンで19番目に危険な男だったと思う。
    可能性はなくはないが、近い将来で使うことは考えてないね」


一方、アンドリューはモランのような副官の存在を考えたことがないと答えていました。
アンドリュー「役を演じる中で思うことの一つはどれだけキャラクターが魅力的かってこと。
       それが僕にとっては重要で、彼を孤独な人間として思うと、あまりそのことは考えたくないんだ」
マーク「彼にいるのは喋るチワワだけだよ」
アンドリュー「あとデイヴ」
※このデイヴというのが分からないのですが、分かるかたは居られるでしょうか?

アンドリューが孤独と表現したモリアーティの私生活は、謎に包まれています。
「大いなるゲーム」ではシャーロックにゲイだと信じ込ませましたが、
彼は実際にバイセクシャルなのでしょうか? それとも、ただ人を操るのが上手いだけ?
マーク「彼は…一個買って(buy)もうひとつはタダ!」

※Biとbuyを掛けています。
アンドリュー「僕は、レッテルを付けるのは間違ってると思う。人にセクシュアリティのレッテルを付けることは…」
マーク「難しい」
アンドリュー「モリアーティにしてもね。役に立たないと思うんだ」


モリアーティだけでなく、マーク演じるマイクロフトの私生活も同様に謎が多いですね。
特にファンが以前から気になっているのは、マイクロフトの右手薬指の指輪。
マーク本人も常に両手に指輪を身につけていますが、あれは結婚指輪でしょうか?
マーク「結婚指輪じゃないよ。左手じゃないから、つまり結婚指輪じゃない。
    ただの指輪、ファッションだよ。
    (左手をあげて見せて)これは僕の結婚指輪。
    (次に右手をあげて)こっちはただの指輪。ね。もしくは僕が嘘をついてるか!」
(会場笑)




マイクロフトが最も気に掛ける存在は、やはり目下シャーロックということでしょうか。
シャーロックも、対立しながらジョンにさえ教えなかった死の偽装を、兄の計画に頼っていたわけですが、
その作戦名「ラザラス」がマークのアイデアであることも改めて明かされました。
「キリストが初めて死から甦らせたのがラザラス(ラザロ)。
 でも僕がドクター・フーでラザラス博士を演じたということもあって、冗談半分でもあるんだ」


これは原作にはなかったアイディアですが、
もちろん基本的にはコナン・ドイルの"聖典"が彼らの手本となっています。
複数あるエピソードからどうやってストーリーを選択しているのでしょうか。
マークはちょうどイベント中にスティーヴンとS4について話をしていたところだと明かし、
観客は歓声をあげました。
「始まりは僕らがやりたいもの、お気に入りとかそんな感じ。
 でも最近の残りの物語は、我々独自のストーリーでそれにフィットするものになっている。
 いつも言ってきたように、これは始めから都合にあっていた。
 なぜなら、ラスボーン版から影響を受けているからね。
 だから、こっちから少し取って来て、あちらからも取って来る。
 時には多少原作に基づいた大きな部分もあるし、単なる断片の時もある。
 原理は同じ。しかし、お気に入りに導かれることもあれば、
 あまりドラマ化されたことがなくて我々がやってみたいというものもある。
 例えば、死体に鞭打つというような、そんな部分を見つけるのは素晴らしいよね。
 人はよく、僕らがそのアイディアを思いついたと信じるけれど、
 僕らは『違う!全てはコナン・ドイルの聖典にあるんだ』ってなる。
 ただそれらが有名じゃなくて、皆が知らないだけなんだ」




イベントではその日が誕生日というポーツマスから来た質問者のネリーに皆で歌をプレゼントする場面もありました。
観客が「ハーッピバースディートゥーユー♪」とたっぷり歌うので、
マークが「速く速く!」と最後は巻き気味にw
そんなネリーのマークへの質問が「シャーロックのために毛を剃りますか?」
マーク「実際剃るね。どこの毛とは言わないけど」

(全員爆笑)
マーク「最近よく髭を生やしてるから剃らないといけないし、シャーロックのためにね!アンドリューは?」
アンドリュー「…」
マーク「"Are you beach body ready?"」
アンドリュー「(笑)」
マーク「アンドリューはヴァジャズルがあるんでしょ?」

※ヴァジャズルとは、毛のない女性器の周りをスワロフスキーのようなガラスで飾ることを言うらしい。知らなかった。
アンドリュー「ヴァジャズルって…やめてよ(笑)」
マーク「僕はシャーロックのためにヴァジャズルやるね」
アンドリュー「それプリントして」
マーク「僕らお客さんを困らせてるね(笑)」


こんな風に、何かと"Are you beach body ready?"を多用するマークに、
観客の一人が「マークのビーチ・ボディの準備は出来ているの?」と訊くと、
「うん。でもどこのビーチのとは言わないよ。(笑)
 モーカムへのビーチ・ボディの準備は出来てると思う。グレンジ・オーバー・サンズと」

※モーカム湾はアイルランドに面した遠浅のビーチで、モーカムから対岸のグレンジ・オーバー・サンズまで歩いて渡れるそうです。



続いての質問は日本人の質問者だったと思うのですが、どの英国俳優と一緒に仕事をしたいか、という内容。
「いい質問だね!」

と言いつつ、しばらく考え込んでしまった2人。
アンドリュー「…もう全員と仕事をしちゃったんじゃない?」
マーク「僕は現在ジュディ・デンチと仕事してる」

※舞台"The Vote"のこと
アンドリュー「ああ、どんな感じ?」
マーク「素晴らしいよ」
アンドリュー「そうなんだ? ジュディ・デンチと仕事してみたいな」
マーク「君はダニエル・クレイグと仕事してる」
アンドリュー「ダニエル・クレイグね、素敵な俳優だよ」
マーク「レイフ・ファインズとも」
アンドリュー「レイフ・ファインズね」
マーク「僕はエディ・レッドメインが好き、彼と仕事してみたい。知り合いではないけど。
    あと、イアン・サマーホルダー(※米国人)っていう俳優と仕事したい。セクシーだから。彼大好き」
アンドリュー「その彼は知らないな」
マーク「見たら分かるよ」
アンドリュー「わかった」
マーク「後で写真見せるよ」
アンドリュー「あ、マークの壁紙で?」

ここで司会者が「次の質問お願いします」と盛り上がる2人を制しましたw

映画や舞台など、他の作品でも多くの役柄を演じている2人。
それぞれ演じた中で好きなキャラクターはいるか問われると、
マーク「アンドリュー・スコット。それはキャラクターじゃなかった。だけど僕が君を…」
アンドリュー「伝記映画で…」
マーク「演じるには背が高すぎる」
アンドリュー「(背丈は)サリー・フィールズとマークの間かな」
(2人爆笑)
アンドリュー「好きなキャラクターだよね? …正直に言うとないんだ、ごめん、答えられなくて」
マーク「(小声で)モリアーティ」
アンドリュー「でもマークは…」
マーク「モリアーティって言え…」
アンドリュー「だけど…」
マーク「いいから言って」
アンドリュー「ジェームズ・モリアーティ!」
(観客喜)
マーク「僕のはピーター・マンデルソン。"Coalition"というドラマで演じた。
    脚本家のジェームズ・グラハムが、つい今朝ほどマンデルソン男爵からのメールを転送してくれた。
    割と気にいってくれたようで、安心したよ」




気の置けない共演者同士、仲の良いやりとりを見せる2人に、
観客から何故2人はそんなにパーフェクトなの?と質問されると、
アンドリューは生真面目に
「完璧なんてまったくくだらないし不快だよ。人間が完璧なんて思わない」

と答え、マークが「誤解しないでね!」とフォローする一幕も。
アンドリュー「君がそういう意味で言ったんじゃないのは分かるよ。でも完璧な人なんていないんだ。
       人間の美しいところは不完全であるからで、とにかくそれを愛する」
マーク「『お熱いのがお好き』の最後の台詞だね。全てを語ってる。
    人間であることの最も美しい要約だ」
アンドリュー「全くもって」
マーク「でも僕は完璧だけどね。言わせてもらうと」
アンドリュー「僕はマークを人間だと思ってないけど」
(会場笑)


例えば、完璧なマークと不完全を好むアンドリューがクイズ番組に出るとしたら、どんなお題を選ぶのでしょうか。
マーク「アンドリュー」
(会場笑)
マーク「Mastermindには2、3回オファーを受けてるんだけど…」

※"Mastermind"は、有名人が自分の得意分野に関する問題を答えるBBC Twoのクイズ番組です。
アンドリュー「出たらいいのに!」
マーク「トラブルに巻き込まれそう…最近くだらないし。
    この間リーグ・オブ・ジェントルマンでやってる人がいて、問題が…
    全部は分からなかったんだけど(笑)、でも基本的なことだった」

※出題されたリーグ・オブ・ジェントルマンの問題は、こちらにまとめました。
マーク「うーん、分からないけど、シャーロック・ホームズかな、多分。
    もしくはジェームズ・ボンドかドクター・フー。そんな感じかな」
アンドリュー「ジェームズ・ボンド?ホントに?」
マーク「そうだよ!」
アンドリュー「そうか、うーむ…」
マーク「イヤな顔しないの!」
アンドリュー「僕のはアートに関する何かかな…モダン・アートとか」
マーク「(アメリカ訛りで)好きな画家は?」
アンドリュー「(同じくアメリカンで)デヴィッド・ホックニー。なんでアメリカ訛りで話してるんだろ」
マーク「なぜなら君がスカボローのアクセントが出来ないからだよ!」
アンドリュー「そのとおり!」




これまでのトークで分かる通り、おふざけが好きで茶目っ気たっぷりな2人。
彼らが演じるのは似ても似つかない、冷静沈着なMI6と、冷酷且つ大胆不敵な犯罪者ですが、
本人と演じる役との共通点についてはこう考えているようです。
マーク「思いやりの欠ける冷たさ?人間に対する軽蔑とか?」
アンドリュー「僕はどちらもパーティが得意だって思いたいな。モリアーティはパーティ上手だと思うんだ。
       モリアーティのパーティみたいなのなんて、他にないよ!」
マーク「モリパーティだ!」
アンドリュー「モリパーティ!」
マーク「第11話『モリパーティ』。
    僕のは…前にも言ったよね。絶妙な洋服センス、そしてとっても素敵なお尻」
(アンドリューと観客笑)


パーティー上手なモリアーティと、小洒落たマイクロフト、
一緒に出掛けるとしたら、2人はどこに連れて行くのでしょうか?
マーク「マンマ・ミーアに行く」
アンドリュー「皆で一緒に行く方がいいよ。マイクロフトとモリアーティ、マークとアンドリュー。
       すっごい変だよね!」
マーク「♪Chiquitita tell me what's wrong♪」
アンドリュー「その後、アンガス・ステーキ・ハウスに行くんだ」
マーク「うまく行くか分からないな。
    誰かアメリカのハリー・ポッターなんとかに行ったことある? エクスペリエンスだっけ?
    写真を見ただけだけど、ロンドンの中心部まで再現してて、その中にはウィンダム劇場も含まれてた。
    でも、ステーキ・ハウスは省いているんだよ。大規模に再現してるのにね、奇妙だよ…

    ※レスター・スクエアのすぐそばにアンガス・ステーキ・ハウスの店舗があります。
    …ごめん、それは別の問題だった。
    マイクロフトと一緒にか…まいったな。
    英国政府の暗部に連れて行ってもらって、何が起こってるのかを見る。
    いや、バスカヴィルに連れていってもらって、馬の大きさの犬を見るかな」


4人揃ってステーキ・ハウスでディナー出来るかはさておき、
2人がそれぞれのキャラクターに着せたいTシャツのプリントも教えてくれました。
マーク「『出てけ!』」
(会場笑)
アンドリュー「分かんないな…『他のシャツはキレイです』」
マーク「『Mastermindを無視し、ロンドンに行き、彼にあるのは汚いTシャツだけ』」
アンドリュー「'Beach body ready'」
マーク「イェーァ!」


最後にアンドリューがモリアーティの不敵な笑いを披露してトークは終了w
私の撮った写真はわりと真面目に語っているものが多いですが、
記憶を辿ると、2人だけが爆笑して満足している場面が思い出されます。
特にマークはスティーヴンとのトークの時は製作者然と落ち着いた態度で話していますが、
アンドリューが横にいる時の会話は完全に友達同士の会話のようになっています。
どちらかというと、スタッフというより役者側のリラックスしたトークが出来たのかもしれませんね。




参考:
http://www.sherlockology.com/news/2015/7/1/sherlocked-mark-andrew-transcript-010715
http://saziikins.tumblr.com/post/117541472948/sherlocked-talks-andrew-scott-and-mark-gatiss
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