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【ネタバレあり】「パシフィック・リム: 暗黒の大陸」で気になるアレコレ

2021-03-05 | movie/DVD

3月4日からNetflixで公開された「パシフィック・リム:暗黒の大陸」。

怪獣の襲撃で壊滅状態のオーストラリアで、
イェーガーに乗って助けを呼びに行ったまま失踪したパイロットの両親の帰りを待つ、兄妹のテイラーとヘイリー。
5年間、仲間とともになんとか生き残り、訓練用のイェーガー(アトラス・デストロイヤー)を見つけた2人は、
両親を探すために旅立ちます。

(この記事はパシフィック・リム シリーズのネタバレを含みますのでご注意ください。)

パシフィック・リム: 暗黒の大陸 | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

怪獣の襲撃により壊滅状態となったオーストラリア。両親を捜すためイェーガーに乗り込んだ兄妹を、未知の生物との遭遇や、怪しい人物や仲間との出会い...

 

 

パシリムのアニメ化は2018年にニュースになり、
パシリム・ユニバース大好きな私も楽しみにしてました。

OGPイメージ

『パシフィック・リム』Netflixでアニメ化!兄妹がイェーガーを操縦|シネマトゥデイ

大手動画配信サービスNetflixは8日、人気映画『パシフィック・リム』のアニメーションシリーズを配信することを、シンガポールで開催された「...

シネマトゥデイ

 

解禁された後はいっき見。
兄妹が乗るメインのイェーガーが武器を搭載していない訓練用なのが面白いし、最終的に武器を手に入れる流れも納得。
不正売買組織のシェーンが神経ドリフトを利用して「自白」させたり、部下のメイの記憶を操っている点や、
テイラーが単独操縦「ゴースト・ドリフト」を試みる際に、
スタッカー・ペントコスト、ハーク・ハンセン、ローリー・ベケットの記録が出てくるのも嬉しかった。
(ジェイク・ペントコストは単独操縦「失敗」の記録に入ってるんでしょうね。)
前半は長い感じがしたので、1話絞って全6話くらいでもいい気もしたけど、ともあれ楽しみました。

S2まで製作が決まっている、つまり、続編があるのでまだまだ謎は残ったままです。

Netflixアニメ「パシフィック・リム」2020年配信、2シーズン製作決定 ─ 『GODZILLA 怪獣惑星』ポリゴン・ピクチュアズが製作 | THE RIVER

新たなストーリーで世界観拡大

THE RIVER

 

 

ところで、見る前からずっと気になっていたのが、
「このアニメは『パシフィック・リム(以下、無印)』後の世界か?
それとも『パシフィック・リム:アップライジング(以下、PRU)』後の世界か?」
と言う点。

前情報では時系列について全く触れられていませんでした。
これは結構重要な問題です。

怪獣が出現しているということは、
①『無印』怪獣撃退(ピットフォール作戦成功)前(2025年)
②『PRU』でのドローンイェーガー襲撃〜メガ怪獣退治後(2035年)
③『PRU』後
のどこかというになります。

②だとあまりに短い時間なのでありえなさそう。

①なら知られざるシドニーシャッタードーム絡みのパイロットの話なのかもしれないし、
③なら2035年以降、怪獣退治がずっと続いていることになる。

で、結局蓋を開けてみたら③だったわけです。

シドニーのPPDC本部が廃墟になっているのを見た時になんとなく分かっていましたが、
第6話「破棄場」で、アトラス・デストロイヤーが見つける怪獣とイェーガーの"墓場"を発見し、
そこでAIのロアが解析すると、そこに『PRU』に登場する第6世代イェーガー、
ノーベンバー・エイジャックス、バロー・オメガ、タイタン・リディーマー、
そして「アップライジングの」23体のドローン・イェーガーが破棄されていることが明らかになります。
つまり、「暗黒の大陸」の世界は『PRU』のかなり後ということに。

ノーベンバー・エイジャックス、好きだったのにもう捨てられてるなんて…(号泣)

ニュートン "ニュート" ガイズラーとハーマン・ゴットリーブの博士組が好きな私は、
『PRU』の後、裏切り者として捕らえられたニュートがどうなったのか、
そこだけは!今後!必ず!はっきりしてくれよ!ニュートを救ってくれ!
と、いつも、常に、日頃から思ってるのですが、
映画3作目の前に、それより先の世界が先にアニメ化されるなんて!キイテナイヨ!
しかも無印時代と変わらず普通に裂け目が出来てるし! 全然アポカリプスがキャンセルされてない!
一体博士組はどうなってしまったのか… もやもやが止まりません。

それと、単独操縦のためにハークの記憶とドリフトしたテイラーが、
第6話「破棄場」でタイタン・リディーマーの名前を聞いた時に、記憶が混同して
「一緒にヤマアラシと戦った」と言っていましたね。
ヤマアラシはニュートが腕に刺青を彫っていた怪獣です。

タイタン・リディーマーは『PRU』でドローン・イェーガーに倒されたイェーガー。
(モーニングスターを装着しているのが特徴でしたが、襲撃後にブレイザー・フェニックスに付け替えられています。)

でも、ヤマアラシと戦ったのはハンセン親子のストライカー・エウレカじゃなくて
ベケット兄弟のジプシー・デンジャーじゃなかったっけか??
それにタイタン・リディーマー以外に「タイタン」とつくイェーガーは第一世代にないはず。調べた限りでは。
じゃあなんでタイラーはあんなこと言ったんだろう…。

とまあ、なんとなく気になる部分がありました。

あとハンニバル・チャウが使っていた怪獣マークと、
「ぼうや」が街で見つけた怪獣のマーク(怪獣メシア)が似ているので比べてみましたが、同じではありませんでした。
無印にもPRUにも出てくる怪獣信者の末裔が「シスターズ」なのかもしれませんね。
シリーズ作品を思い出させるアイコンが出てくるところも嬉しいところです。

それにしても「ぼうや」を開発?していたなんて、シドニーのPPDCはなかなか危ないことしますね。
ニュートがさぞかし羨ましがるだろうな。それとも関与してたりするのだろうか。
せっかくのアニメ化なんだから、何かしら関わっていて欲しいのがファンというもの…。

とにかく、第2シリーズの展開が楽しみです。

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待ってました、『ハウルの動く城』DVD

2005-09-10 | movie/DVD
終電手前で帰宅し、ぼそぼそ夕刊を読みながら食事をしていましたら、
おおおっ!
『ハウルの動く城』がDVD発売?
なんだか最近、
「ハウルはいつソフト化するんだろう…」
なんてぼんやり思っていたんですよ!
感動です。発売すること自体に。
なんでこんなに待ち焦がれてるんでしょう、私は。

実際、映画館でも私は三回見ております。
これは『魔女の宅急便』『スターウォーズ・シスの復讐』とタイ記録。
でも、そこまで観るほどのストーリーかというとそうでもなく、
自分でも何に惹かれているのかイマイチ分からない。
宮崎駿らしさとか、街並みの美しさとか、そういうところではなく
本質的な胸を打ってくる部分。

そういえば、今は亡き母が『ハウル…』を観て
「これは愛の物語なのよ」と熱く語っていたっけ。
私はその感動がなんなのか、やっぱり分からなかった。
愛かぁ? そんな根本的な一言で片付けちゃっていいのかぁ?
…そして、三回見たのです。

でも、そうだな。愛なんだろうな。
ソフィーは始め、愛に飢えていたし、
ハウルもきっと誰かを守る愛を知りたかった。
愛に飢えれば誰だってちょっと押したら泣けてくる。
美しくなけりゃ意味がない、なんて言って緑色のドロドロしたものが出てくるんだ。

今回、イトイ宣伝プロデューサーのフィルムを特典にするって発想と、
それを「正しい株券」といった発言は感心しました。
ジブリ美術館でもチケットのフィルムはもらえるけど、あれとはまた違うからね。
実際に使われてたフィルムっていうのが泣かせます。
これ、みんな持ってる人が繋がれたら楽しいね。
そんな企画までやってほしい。
この瞬間は東京の誰が持ってて、次の瞬間は北海道に住む誰かが持ってて、
へたしたら外国の人も持っているわけで、
何万人もの人たちで一つの映画を共有しているって、
そのままフィルムじゃなくて映画のことを表現できてるのね。
(そういえば昔「イトイ式」っていう深夜の番組が好きでよく観てましたが、
 あれにはキムタクが出てましたね。懐かしいなー。
 なーんて言ってたら見つけちゃった。
 私はあんなに見ていたのに、視聴率はあんなに悪かったなんて。
 ちなみに最近「MOTHER 2」が恋しくなり、またやり直してます。smaaaaaaaash!)

↓↓↓アマゾンの『ハウル…』ページです。
みんなで買ってどこのシーンが入ってたか語ろうぜ!
『ハウルの動く城 特別収録版 1/24second付き』

さて。今日は『Angel Heart』の16巻が出たので
真っ先に出勤前にコンビニで買っておきました。
アニメは10月から日本テレビでは火曜の25:25~で決まったらしいですが、
10月の何日なのよ? 25日あたりだったりして。

『Angel Heart』第16巻

『Angel Heart』よみうりテレビのホームページ
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『博士の異常な愛情~40th記念 スペシャルDVD 』

2005-08-25 | movie/DVD
職場でネットを見てたら『博士の異常な愛情』の特典つきDVDが出ることを知り、慌てて買って帰りました。

特典内容は作品に関するドキュメンタリーと
Pセラーズ、J・C・スコットのインタビュー、劇場予告、あとフォトブックです。

私としてはPSのインタビューがついてるだけでこれは買いです。すごく短いけど。
大体これインタビューなのか…
コックニーから上流階級、スコットランドまで
イギリスの訛りを止まることなくいくつも再現して見せてるんですが、
その声の変化する様が奇妙で恐いくらいです。
(アップで寄るとなおさら笑顔が恐い)
そういう恐さがキューブリック作品の狂気の中で生きるから面白い。
ピンクパンサーの可笑しさなんてこの面白さの足元にすら及ばないと思う。

ドキュメンタリーはロバート・マクナマラ元国防長官か出てきて驚きました。
25分のインタビュー付き。
この映画がシャレではなく、公開当時も今も十分キワドイ問題を提示していることに気付きます。
そういう鈍い自分が特に危険ですが。

当時キューバ危機、ケネディ暗殺と敏感な時期だったにも関わらず公開した裏には、
他の映画と公開が被らないように訴訟を起こしたり、
コメディとして描くかどうかの葛藤があったりとやはり一筋縄ではいかなかったようで、
それでもこれが素晴らしい作品になったのは
敏感に空気を読むキューブリックの鋭い判断と想像を越えるスタッフの熱意、
それと条件にあった俳優の演技だったんだなーと分かりました。

キューブブリックとジョージCスコットがチェスをして、
勝負に勝った監督がスコットの敬意を獲得したって話は、
お二人ともさぞかしキレル頭を持ってるんだろうなー。
とアホみたいに想像して妙に納得してしまいました。
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CANTINAに行きました。

2005-06-28 | movie/DVD
ジャッキー・チェン主演『ヤング・マスター/師弟出馬』DVD発売記念上映会ということで、
恵比寿にあるCANTINAというお店に行ってまいりました。
CANTINAといえば、スター・ウォーズ…?
まず、店の前に行くとマスターヨーダが出迎えてくれます。
上から見下ろすとどことなく哀しい表情をしています。
店に入ると酒が出てくるのを待ってるおじさんが…
あ、ショーン・コネリーじゃん!(インディ・ジョーンズですね、スター・ウォーズじゃありませんが。)
で、階段を上がると突き当りにはカーボナイト冷凍?のハン・ソロが。
振り返ってみると天井にぶら下がったインディ・ジョーンズと、その奥にはC-3PO。
なんか、ちっとも落ち着きません!
ところで、映画はどうだったかというと、期待しないで行ったのですごく楽しめました。
ジャッキーおもろい! 最後の決闘のシーンがおすすめです。
水タバコで俄然パワーがついちゃうんだよ? どういうこと?
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『FAWLTY TOWERS』

2005-02-19 | movie/DVD
長い足を大げさに振り上げて歩く「バカ歩き」.jpg
『モンティ・パイソン』というタイトルを聞いたことがある人でも、
『フォルティ・タワーズ』という名前は聞いたことがないかもわかりません。(興味がなければ。)

『monty python's flying circus』は、日本でもわりと有名な英国のテレビ番組です。
この実験的なコメディ番組は6人の若者が作っていたのですが、
その中で、放送開始前から比較的視聴者に名前が知られていた一人が、
ジョン・クリーズという人。
ケンブリッジ大で法学を学ぶと同時に、大学内の劇団に参加し、
それをきっかけに、すでに何本かのコメディ番組に出演ながら、
ライターとしても活躍していました。
彼が中心になって出演する番組、
という認知でBBCも『~python~』の企画を進めていたのです。
にも関わらず、J・クリーズは全4シリーズある中で
最後の第4シリーズには出演していません。
その理由として、本人は、番組のマンネリ化に飽き飽きしていたと言っていますが、
たしかに、彼のいなくなった最後の数回は
それまでの笑いのパターンを発展させたスケッチ(コント)で、
マンネリというより、番組として充分円熟した故の離脱だったと思えます。
そして、彼は『python』とは違う、新しいコメディ番組を作ります。
それが『FAWLTY TOWERS』なんです。

昨日、この『FAWLTY TOWERS』DVD-BOXを購入しました!
ビデオを借りてきて何回か見てはいたんですが、
これが本当に笑っちゃう!!
『モンティ・パイソン』は大好きだけど、大笑いはしないんです。
何故なら、ナンセンスでひねくれたギャグと、
オチのない「つなぎ」の手法
が新鮮で楽しいからであって、
笑うというより「味わう」コメディ。
『フォルティ・タワーズ』は「正真正銘の笑えるコメディ」。
J・クリースがさえないホテルの支配人・バジル・フォルティを演じています。
このバジルがどうしようもない人で、
地位のある人や権力者に弱く、それ以外の人は馬鹿にする。
奥さんには頭が上がらず、客や従業員には横柄。

ようするに強いものには弱く、弱いものには強い!
そのくせ勘違いが多くて、いつもドジをふんだり失敗ばかり。
散々媚びへつらって伯爵だと思っていた客が、実は詐欺師だったり、
未婚のカップルの部屋を探ろうとしていると、
逆にどんどん自分がゲイだと勘違いされたり。
でも、憎めないんです。
だって、あるでしょう、だれだって、人にもっとよく見られたいって欲求が。
彼は、なんとかさえない現状をよくしようとして空回りしてしまう、
それは実は悪意ではないんです。
でも人には悪意以外の何物でもないように映る。
そういう誤解されてしまう状況って、ありませんか?
なんかバジル側の人間みたいですが、私(笑)。
バジル以外のキャラクターも個性的で面白いです。
(私はいつも滞在しているマイペースな大佐みたいになりたいな…)

ばら売りしてレンタルでみんながツ○ヤとかで借りられたらいいのに。
たくさんの人に知って欲しい良質のシチュエーション・コメディです。
ちなみに、画像はおまけについていたTシャツ。
『モンティ・~』の中で発明?されたJ・クリーズお得意の「バカ歩き」(ヒットラーの真似をしている)バジルバージョン!
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ピーター・セラーズ映画を見直してます

2005-01-31 | movie/DVD
『ライフ・イズ・コメディ~ピーター・セラーズの愛し方』公開記念ということで、
すっかりPeter Sellers(以下PS)一色になっている私の生活。

最近観直したのは…
『チャンス』(購入)
『ロリータ』(購入)
『赤裸々な事実』(購入)
『ワルツ・オブ・ザ・トレアドールズ』
『トライアル・アンド・エラー』
『別れの街角』
『ピンクパンサーコレクション BOX』

その中で、印象に残ってる映画について。

まず、『ロリータ』!
先日、学生時代の日記を読み直して、
そこに当時見た映画の感想が書いてあったのですが、
コレについては「長いなぁ」と記してありました。
でも改めて見直してみると、
ドローレスみたいな娘はこういう人生たどるんだよな…
というのが今ならよく分かる(笑)。
それにハンバートの可哀想さ加減が染みてくるし。
嫉妬で冷静に分析できない彼に、妙に同情してしまったり。
「シャイニング」もそうだけれど、すごく思わせぶりで、
原作を読みたくさせられるけど、原作のクィルティはあんな感じなのだろうか?
どうも持ち芸披露の場という感じがしてならないですが、
他の映画よりもPSの奇天烈な喋りを味わうにはいい映画です。
たぶん、PSの事を全く知らないで見たら、ここでも好きになっていただろうと確信できます。
I think you're really normal.
よく、友だちとの間で、飛びぬけてではないけど、どちらかといえば面白いというときに
普通に面白い」といったりしているのですが、
バルコニーでハンバートと話すシーンの「normal(普通)」を繰り返すところでそれを思い出して
「普通である」と連呼するのは逆に異常だとハッキリ認識しました。
ということで、これはクィルティの異常な喋り以外は普通に面白いです。

次、『別れの街角』。
以前から観たくて、今回やっと借りて観た作品。

引っ越すために子供を顧みずに仕事に励む父、
末の赤ん坊を見るのに手一杯な母と一緒に住んでいる幼い姉弟と、
埋立地のそばの寂れた建物に年老いた犬と共に住む大道芸人との交流を描いた物語です。

テンポはとてもゆっくりとしていますが、
子供達と老人の心が次第に通う様がよく描かれていて
ちょっとませてる姉とまだ子供の弟のそれぞれの反応がとても好感持てます。
劇中でPSの歌う歌がどれも哀愁があって、イギリスの曇った風景に合います。
『チャンス』と『別れの街角』、棚に二つ並べておきたい作品。

他のDVD作品は、それぞれPSコレクションとして発売されているものです。
(マダム・グルニエ~は鑑賞済み。おすすめではあるけど。)

この中では『赤裸々な事実』が面白いかも。
セレブたちがゴシップネタ脅迫されて、その編集者を殺そうと企てる。
PSはほとんど自分みたいな変装と物まねが得意なスターの役。
特技を駆使して編集者に近づこうとします。

『トライアル・アンド・エラー』は成功を夢見るけど現実では失敗してしまう弁護士の役。
ハッピーエンドのようで全然ハッピーじゃない作品。

200501311344.jpg
『ワルツ・オブ・ザ・トレアドールズ』は退役した好色な将軍の役。
実は妻のほかに思いつづけた若い女性がいたんだけどふられてしまうという、
これももの哀しい話。
なんだか、英国の映画って、どこか哀しいか皮肉に満ちていて、
見終わっても見終わった感じがしないんですよね。
でも、そこが何より好きです。
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『ライフ・イズ・コメディ~』前夜祭?…DVD『求むハズ』を観る

2005-01-20 | movie/DVD

ピーター・セラーズが、昔ソフィア・ローレンを口説いていたという話を知って、
4935円という高価にも関わらず、
『ライフ・イズ・コメディ~』を見る前に観ておきたくなって買っちゃいました…
『求むハズ』!


S・ローレンが扮するのはエピフォニアという大富豪の気の強いお嬢さん。
彼女が、亡くなった父の遺産を受け取るためには、
あるテストを乗り越えた男性と結婚しなければならない…

その条件であるテストとは
「500ポンドを、三ヶ月以内に30倍の15000ポンドにしたものと結婚すること」。

条件を満たすために、好きな男に自分から15000ポンドを都合したりして、
何とか結婚してみたものの、相手は平凡な女性に浮気をして結局離婚へ。
自殺するしかない!と思い込むエピフォニアの前に現れたのが
インド人医師のカビール(P・セラーズ)。
貧しい人たちの為に働き、お金には一切興味のないカビールの、
金持ちである自分に対する態度に、始めは腹を立てるエピフォニアでしたが、
その冷たいところに妙に惹かれて?猛烈にアタックを開始します。


S・ローレンの可愛いこと! このころはおそらく26歳。
ストーリーはさすがに“20世紀FOX”の映画なのに今まで陽の目を見なかっただけあって、
設定が浅かったり、セリフがイマイチだったりするけれど、
S・ローレンの可愛さだけで見る価値あると思う。
ピーセラは、36歳? いい感じの歳ですね。
彼のインド人、サイコー!! 急激に熱が復活したきた!
カビールは、彼の演じるキャラクターとしてはあまり強烈ではないのですが、
混乱&動揺したときの仕草が最高です。
酔った時の頭のうまく座らない感じとか、
ウケ狙いのところでもないのに見てるだけで笑えて来ます。
エピフォニアとの条件が終わる日に、
お金をどうしたのか答える場面が妙にかっこよくて何度も見てしまいます…。

あと、意外と脇役が個性があって楽しかった。
カビ-ルがお金を渡した教授とか、エピフォニアの弁護士。
もっと面白くしようとしたら出来た内容だと思うのですけれどね。

『求むハズ』と一緒に『赤裸々な事実』も買った。
ふたつで一万円飛びましたよ。信じられん…。
こちらはまだ未見です。そのうち『ライフ・イズ・コメディ』と一緒に感想など。
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マルクス兄弟について・その2

2004-07-12 | movie/DVD
さて、DVD-BOXの感想。
中に入っているドキュメントは、
今年5月に発売されたアメリカのDVDに入っていたものみたいです。
『オペラは踊る』『マルクス一番乗り』の二本に入っていますが、
それぞれの作品の制作までの過程、出演者、名シーンのエピソードなどについての解説などが主で、
私はそれぞれの映画のヒロイン(キティ・カーライルとモーリン・オサリバン)が
語った兄弟達の印象が興味深かったです。

映像は、本当にきれいで、映画館で見たときの酷い映りを思い出したら、
本当に幸せなことです。
エピソードとして、プロデューサーのアーヴィング・サルバーグの
マルクス映画への貢献などは目新しい話題ではありませんが、
トーク番組でグルーチョ本人が語る兄弟の伝説
(サルバーグに待たされて頭に来た兄弟が、
 裸になって暖炉でイモを焼き始めたという有名な話)は説得力があると言うか、
 グルーチョの口から言われると、なんてことないように思えるから不思議。

今回見直してみると、『オペラ』が成功作で、
 あとの作品がその模倣なのだとはっきり思えます。
個人的には、『マルクス二挺拳銃』は好きなのですが、
(始めの、駅でチコ&ハーポがグルーチョを騙す手口や、馬車内のドタバタが面白い!)
後は少し期待はずれです。
ただ、ピアノとハープのシーンはどの映画も変わらずに楽しめます。
(『デパート騒動』のハープのシーンはとってもキュートです。
 でも、デパートにあんな舞踏会場のような売り場があったんでしょうか?
 チコとハーポのピアノ競演も楽しいです。)
損しているのはグルーチョで、ストーリーに無理がある分、ギャグも力を失っています。
もったいない! マシンガンのような冗談が使える環境ではないんです。
チコは(解説でも語られていましたが)普通の芝居が出来ることで、
後期の作品でも好感を持って見ることが出来ます。
グルーチョが映画を早く止めたがっていたのもよく分かるのでした。
やっぱり常に毒のあるグルーチョが見ていたいです。

あとはハーポが主演の最後の作品『ラブ・ハッピー』が出てくれたらいいのですが。

ちなみに、『オペラは踊る』の脚本家であるジョージ・S・カウフマンや、
ハーポ・マルクスが出てくる映画があって、
それが『ミセス・パーカー~ジャズ・エイジの華~』
1920年代に、当時の文化人が集まり、
サロンと化していたアルゴンキン・ホテルの円卓を舞台にした、恋愛中心の映画。
私はマシュー・ブロデリック目当てに見たんですが…
当時のファッション、風俗を知ることが出来ます。
ハーポはここでも女の子を追い掛け回してます(笑)。
カメラがそこにあろうとなかろうと、ハーポはハーポなのです!

他には…
『けだもの組合』『御冗談でショ』『我輩はカモである』『我輩はカモである』以前の三本収録のもう一つのBOX。

読みすぎて、うちにあるのはもうボロボロです…『マルクス兄弟のおかしな世界』。
こちらを見ると、全ての作品の細かいヴァーバルギャグまで分かります。
日本のファンにとっては教科書みたいな一冊。
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マルクス兄弟について・その1

2004-07-11 | movie/DVD
マルクス兄弟に出会ったのは、高校生のときです。
そのきっかけは、今では思い出せないけれど、
おそらく、イギリスのコメディグループ『モンティ・パイソン』の影響からでしょう。
マルクス兄弟とモンティ・パイソン…高校生の私の休日は、
社会を敵視したような、アナーキーでスピード感があり、
突拍子もない展開で笑わせてくれる

彼らの映画を繰り返し見ることで費やされました。

モンティ・パイソンのテレビ・シリーズや映画、ステージがDVD化されたのは
わりと最近の話ですが、私が他に更なるDVD化を心から願っていたのは、
マルクス兄弟の名作『オペラは踊る』です。

その『オペラは踊る』と、後期の出演作品5本がDVD-BOXで発売されました
今日も明日も一日中マルクス三昧です。
ということで、何日かマルクス兄弟についてひとつ勝手にお話しようかと思います。

マルクス兄弟は5人兄弟ですが、後期の映画には3人が出演しています。
太い口ひげをはやし、メガネをかけて、
葉巻をくわえながら落ちたものを探すように身を低くして歩き回るグルーチョ
彼は、女性(特に金持ち)が大好きで、
誰にでも平等に、辛辣なギャグでしか会話をしません。

三人の中で一番年長は、ちんちくりんな上着にヘンテコな帽子をかぶり、
これまたヘンテコなイタリア訛りで人を煙にまくチコ
彼は、得意なピアノ演奏とカードや競馬場などでいかさまをすることで、
生計を立てていると思われます。

最後に、金色の縮れた髪に小汚いシャツとトレンチコート、
ピエロのように大きいズボンを着て、ゴムの警笛とハサミを持ち歩いているハーポ
チコの相棒役であり、決して喋らないハーポは、
警笛や口笛で「会話」し、欲望の赴くままに周りのものを手当たりしだいハサミで切ったり、
かわいい女の子を見れば追い駆け回しますが、
ハープを前にすると、人が変わったように美しい演奏を披露します。

その3人が中心になったマルクス兄弟は貧しいボードビルの芸人時代を経て、
ブロードウェイでの初めての公演を成功させた後、
1929年に「ココナッツ」という、
ブロードウェイでも上演した作品で映画デビューし、
パラマウント映画に5本の作品を残しました。

このパラマウント時代の彼らの作品は、
映画としてはストーリーや構成のバランスが悪いように感じますが、
芸の充実度から言えばとても見ごたえがあります。

特に有名な5本目の作品『我輩はカモである』は、すでにDVDで発売されていますが、
戦争という政治的な素材をおちょくるおかしさと、
ぎっしりと詰め込まれた彼らの芸―

グルーチョのナンセンスで巧妙な話術、
そのグルーチョに劣らないシャレと独自の突飛な解釈で対抗するチコ、
有名な鏡の像やレモネード売りのシーンなどパントマイムがうまいハーポ。
末弟のゼッポもグルーチョの真面目な秘書役で出ていました―
が凝縮されていて、本当の意味で最後のマルクス兄弟映画といえる作品です。

対して、『オペラは踊る』は兄弟が当時最大手の映画製作会社だったMGMに移り、
『我輩は…』の興行的失敗を見直すように、
ラヴ・ロマンスあり、敵対する悪者あり、
大掛かりなミュージカルシーンありの今までにない映画的な要素が含まれ、
全体の構成が重視されている作品

その分、兄弟のギャグは以前より身を潜めています。

今回のDVDではその『オペラは踊る』と『マルクス一番乗り』に音声解説とドキュメンタリー、
他の巻にはグルーチョのインタビュー映像、歌の没テイク、当時の短編コメディが収録されています。

(次回は、DVDの感想など…)
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