
映画「風立ちぬ」を観に行きました。
実は父方の祖父は、劇中で堀越二郎氏が設計した『九試単座戦闘機(後の96式艦上戦闘機)』のテストパイロットだったのです。
写真は空母「加賀」上、96式艦上戦闘機をバックに。前列右から二番目が祖父です。

歴史的名機として有名な零戦(零式艦上戦闘機)の影に隠れて、あまり一般に知られることのなかった96式艦上戦闘機ですが、それまで欧米の模造品、あるいは輸入、ライセンス生産でしかなかった日本の航空技術を自立させただけでなく、一躍凌駕してしまった記念碑的航空機なのです。
そんな隠れた日本の誇りにまつわる話を広く知ってもらえて、きっと祖父も、堀越二郎氏も喜んでいると思います。

自分の名前「翼(たすく)」は、そんな祖父を大尊敬している父がつけたものです。
戦後、基地のそばにあったおかめ納豆で修行して、アイザワ食品を立ち上げた祖父は、絵を描き、尺八を吹き、書をたしなみと、ものすごいマルチっぷりの人だったようです。
写真は、自分の名前と生まれた日が記された、祖父の描いてくれた零戦の絵です。
祖父は自分が2歳のときに亡くなってしまったので全然記憶はありませんが、有形無形を問わず、沢山のものを自分に残してくれていっているように思います。

96艦戦は、日本陸海軍航空機近代化の先鞭をつけた機体として画期的な存在であり、本機以後に出現した新型機のすべては何らかの形で影響を受けている。日本人だけの力で欧米列強国機に対抗できる機体を実現するという目標は、96艦戦によって達成された。―中略― そして96艦戦の成功によって、堀越技師をはじめとする設計スタッフは、近代戦闘機がいかにあるべきかを完全に把握し、それは次作零戦という奇跡的とも言える万能戦闘機を生む母体となった。
その意味では、堀越技師自身が主張するように、零戦よりもむしろ96艦戦こそ、日本航空技術史上特筆すべき機体ということであろう。
~世界の傑作機96式艦上戦闘機(文林堂) エピローグより抜粋~
零戦の会HPhttp://www.npo-zerosen.jp/index.html*題字を祖父が書いています。
こちらの記事を拝見し、驚いて書き込みをさせて頂きました。
私は、相澤様の御祖父様のような操縦練習生出身の戦闘機搭乗員であられた方々の経歴を調査している者です。
貴ブログの趣旨とは外れてしまうかもしれませんが、海軍当時の御祖父様についてお話をお聞きすることはできませんでしょうか?
コメント欄が非表示にして頂けるのであればこちらの連絡先を書き込まさせて頂きます。
ご検討よろしくお願いいたします。
祖父は私が一歳の時に亡くなっており、申し訳ございませんが、私はあまり詳しくはないのです。もしよろしければ、父の連絡先をお伝えいたしますので、下記アドレスまでご連絡下さいませ。
nana-kusa@jcom.zaq.ne.jp
ご厚意感謝いたします。
御尊父様に連絡してみます。
ありがとうございました。
失礼しました。
メールを父に転送しておきました。
祖父達の想いが、世代を越えてちゃんと受け継がれていることに感動しました。
お返事をお待ちくださいませ。