たすくの空中散歩

七草店主、相沢たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

酒税法の矛盾に異議有り!!だけど感謝!!<2>

2013年03月23日 19時16分15秒 | 一喜一憂
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<税務署への問い合わせのいきさつあらすじ>

一日目:

小麦の栽培をしていて、将来的に酒種パンやまんじゅうを販売するお店を開いてみたいと考えていること、
現行の酒税法では、酒種づくりは違法であるが、それだと世の中の天然酵母のパン屋も違法になってしまうことを説明。

ところが、最初に電話に出た酒税担当者は、アルコール発酵って何ですか?酵母って何ですか?っていう感じで単語の説明から、酒の作り方から何から、一から説明する羽目に。
折り返しでかかってきた電話でも、また単語の説明から先に進めないので、さすがに上の人に代わってもらう。
驚くなかれ、お役所ってこういうものです。お酒の造り方を知らない人が酒税法の案内をしているし、野菜を作ったことの無い人が農政課や農林水産省で農家さんの問い合わせの対応をしているのです。

次に電話に出た方Aさん。ようやく本題に入ることができた。スムーズに話を理解していただけたが、しかし、さすがにパンづくりやまんじゅうづくりにアルコール発酵が関わっているとは知る由も無く、一通り説明をしたあと、「検討してみます」と言われ、電話を置く。

昼過ぎにAさんから電話。酵母を起こした原料(酵母液=もろみ=酒種)を保管したりせずに、一連の流れの中ですぐに使用するのであれば問題ないとのこと。

しかし実際は、酵母を活性化させるのには条件にもよるが日数が必要であり、さらに言えば、より活性化させるということが、すなわちアルコール発酵を盛んにさせることでもあり、「一連の流れ」と「保管」との線引きが難しい旨を説明。
現行の酒税法が、『文面通りなら違法だけど、実際には違法だと言うわけにはいかない』状況に置かれている、ということをようやく理解してくれた。

結局、違法とも合法とも結論を出さず、曖昧にしてなんとか電話を終わらせようとするが、
自分がこの先お店を開いてから、違法だと言われて営業停止になったり、罰金になったりするかもしれない不安を残したままでは困る、と食い下がる。
以前農林水産省に、商品への無農薬の表示に関して問い合わせたときは曖昧にされて終わってしまった。
(現在の日本では、無農薬の作物に無農薬と表示して売ってはいけないことになっている。このことについてもそのうち書きたい。)
今回は直接の死活問題なので、何としても引き下がるわけにはいかない。
違法なのか合法なのか「国としての公式な回答」を断固として求める。

パン協会みたいなところがあるならそちらに聞いてみて下さい、と言われるが、
法の解釈をするのはパン屋ではなく、税務署の仕事である。
自分が向こうの立場だったとしても、同じような方法で何とか電話を終わらせようとするだろう。
良くも悪くも、そちら側の立場と気持ちは解っているのだ。
税務署に聞いてわからないと言われるのなら国民はどこに聞けばよいのか、と問い詰めるが、曖昧なまま、会話は平行線。
結局「国税庁に直接聞いてみることにします」と言って電話を終わる。

しかし、Aさんの言うように、このまま国税庁に聞いたって答えは一緒だろう。
さて、今後どうしたものか、と思っていると…

二日目:

翌朝、Aさんから電話があり、あのあと気になっていろいろ調べて考えてみたとのこと。
酒種パン、まんじゅうの製造工程をチャートにして送ってもらい、具体的な材料や製造工程を見て、酒税法的にどうなのか検討してみたいとのこと!

レシピを作りつつ、酒種あんぱんで有名な銀座木村屋に、酒税法との兼ね合いを、どう折り合いをつけているのか問い合わせてみる。
お返事しばらくお待ちください、とのことで一旦電話を置く。
夕方近くになっても返事が来ないので、税務署にレシピと、何故天然酵母を使うのかについての簡単な説明と、
エイ出版社の『パンの基本』から、一般的な「天然酵母起こしの手順→パンづくり」までの載ったものをFAXで送る。以下がそれ。

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<酒種パン、まんじゅうの製造工程>

炊いた(あるいは蒸した)米と、米糀と水を合わせる。

酵母が起きるまで、10~30℃前後で、2~20日程度保管する。

酵母が活性したもろみを、ザル等で濾して酵母液と生地(小麦粉+砂糖+塩+油分等…)を合わせる(あるいはもろみごと生地に合わせる製法もある)。

30℃前後の環境で1~5時間程度発酵させ、生地を膨らませる。

生地を焼く、あるいは蒸す。

完成。
アルコール分は飛ぶが、もろみの風味は残る。


<なぜ天然酵母を使うのか>

そもそも、どうしてパンやまんじゅうが膨らむかと言えば、生地の内部に気泡状のものができるからなのですが、現在一般的に、パンやまんじゅう作りにはベーキングパウダーや重層(水と反応して化学的に気泡を作る)や、市販のドライイースト(酵母菌を純粋培養させ乾燥させたもの)が使用されています。

では、それらが登場する以前は何を使って生地を膨らませていたかというと、天然の酵母の、糖質を炭酸ガスとアルコールに変えるという発酵作用です。

天然酵母を使用して、パンやまんじゅうを作る場合は、酵母起こしに手間と日数がかかりますが、起こすのに使った素材の風味や、発酵作用により生まれたうまみを生地に活かせるので、既存製品には無い、奥深い味わいを持った製品を作ることができるのです。

(『パンの基本』エイ出版社よりp.52~55を引用)
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夕方過ぎ、銀座木村屋のBさんから電話がくる。
問い合わせの件、今まで気にしたことは無かったが、改めて酒税法に目を通して見ると、確かにこれは免許なりを取っておいた方が無難であろうということで、今後免許を取る方向で検討しているとのこと。

やっぱり自分の酒税法の解釈は間違いじゃなかった!あの明治天皇に献上したあんぱんですら酒税法に触れている疑いがあるのだ!

自分が将来的に酒種のパンやまんじゅうなどを売る店を開きたいと思っている旨を伝えると、大変興味を持っていただけたようで、銀座木村屋での酒種の管理・仕込みの仕方について、ご丁寧に教えていただく。大感激!!

三日目:

朝、税務署のAさんから電話があったが、用事があったので昼にかけなおす。
結論。送った製法では、材料が米と麹と水だけであり、空気中等の天然の酵母を使って発酵させる場合では、発酵の力が弱く、アルコールはほとんど発生しないと考えられる。したがって、このレシピで出来るものは、甘酒(ノンアルコール)であろうということ。
*現在流通しているお酒は、純粋培養された酒酵母菌を添加して造られている。

果実などを使用した天然の酵母起こしの工程についても、アルコール分は法律で規定するところの「アルコール分1%以上の飲料」には該当しないであろうとのこと。
つまり、
『天然の酵母でつくられた製パン・まんじゅう用の酵母液(=酒種=もろみ)は、酒税法の言うところの「酒類」には該当しない。』
ということを、国として正式に認めたということです。

酒種だけど酒種じゃない、という摩訶不思議な回答なのですが、おかしいのはAさんではなく、酒税法そのものなのですから仕方ないのです。与えられた法律の内側でなんとかしなくてはならない一般公務員としては、ここら辺が精いっぱいギリギリの落とし所でしょう。
とにかくパン、まんじゅう用の酒種造り、天然酵母起こしは合法であるという国からのOKをもらえたので、もう十分目的は達しました。
それにしても、Aさんには、やっかいな国民の相手を最後まで丁寧にしていただき、本当にありがとうございました!!これで心置きなく酵母起こし、酒種パン、まんじゅうづくりができます!!


さて、早速結果を銀座木村屋のBさんにご報告しました。
すると、5月に、免許を取って営業しているという酒まんじゅう屋さんに行ってみるとのこと。
これからもいつでも何でも聞いて下さいと、個人的な連絡先まで教えていただく。

思わぬことから、あの天下の銀座木村屋の酵母管理者との繋がりができてしまった!
結果的には、時代遅れの酒税法に感謝です!!


さて、勘違いされると困るので、最後にまとめておきます。

今回OKをもらったのはアルコール発酵のうち、
・天然の酵母による発酵であること
・パンやまんじゅうづくりの一連の流れの中での工程であること
つまり飲料用につくれば即違法です!

密造はダメ、ゼッタイ!! …今のところは。

(つづく)

銀座木村屋総本店
http://www.kimuraya-sohonten.co.jp/

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酒税法の矛盾に異議有り!!だけど感謝!!<1>

2013年03月20日 22時56分07秒 | 一喜一憂

なぜ突然、こんなタイトルかと言いますと、次に書こうと思っていたブログ記事の内容が、酒税法的にキワどいものだったからです。

酒税法とは、読んで字のごとく、酒の税に関する法律です。
日本では現在、酒税の安定した徴収・確保のために、個人の酒造りを禁じています。
「造った酒を個人で楽しむ分ならいい」と思っている方も多いようですが、自家消費目的だろうが販売目的だろうが、無許可での酒造りは違法です。

この法律ができた明治はじめ頃から、酒税は長らく国の税収の柱(明治32年には地租を抜いて第一位)でしたが、今は全体の3%程度でしかありません。自家醸造を禁じることにどれほどの意義があるのか、物議の種になっています。

さて、次に書こうと思っていた事というのは「酒種まんじゅうづくり」なのですが、その製造工程の途中でできるものは、いわゆる「もろみ=酒母」の初期状態であり、当然アルコールが発生します。
というよりは、後で詳しく書きますが、昔ながらの方法でパンやまんじゅうを膨らませるのには、天然酵母の活性化=アルコール発酵が欠かせないのです。
(*アルコール発酵:酵母菌が糖質を炭酸ガスとアルコールに変える作用のこと)

というわけで、ブログにアップする前に、念のため酒税法に目を通しておこうと思って、見てみてびっくりしました!
では、今回関係している部分を少し引用してみましょう。
まずは、無許可でお酒を作ったらどうなるか。

第九章 罰則 より第五十四条
 
第七条第一項又は第八条の規定による製造免許を受けないで、酒類、酒母又はもろみを製造した者は、十年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。』

では、酒税法のいうところの、「酒類」とはなんなのか。

第一章 総則より(酒類の定義及び種類)第二条
 
この法律において「酒類」とは、アルコール分一度以上の飲料(薄めてアルコール分一度以上の飲料とすることができるもの(アルコール分が九十度以上の…*ここでは関係ないので省略)又は溶解してアルコール分一度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含む。)をいう。』

んん!? 1%以上で違法!?なんじゃそりゃあ!!

あのですねえ、アルコール発酵なんてものは、地球上あまねく存在する「自然現象」なんです。

なにしろ酵母菌(どこにでもいる)と、糖分と水分があれば、お酒は勝手に湧いてくるのですから、酒づくりなんてものは、人類の営みの中でも最も原始的な部類のものなはずです。

だって本来ブドウをつぶして置いておいたものがワインだし、
麦芽、あるいは焼いたパンを水に浸しておいたものがビールだし、
炊いたご飯を水に浸しておけば、それが日本酒です。
(なんと、生玄米を水に浸しておくだけでもアルコール発酵が起きることをうちで確認しました)

そんな地球が人が、生きてりゃ当たり前に起こるようなことを法律で禁じている国とは一体何なんでしょうか?

ちなみに、アルコール1%ってどんなものかなあと思って少し調べてみましたが、1%未満と言うと栄養ドリンクの「タフマン」「チョコラBB」とかだそうです。
つまりは、アルコール臭がしていたらもうやばいってことですよね。たぶん。
というわけで、天然酵母を起こしたことのある方なら、あの匂いはもうアレであることがお解りいただけるかと思います。

つまり、わたくしのしたこと(酒種まんじゅうづくり)は、この法律を文面の通りにとらえるのなら違法ということになります。
ところが、ということはですよ。現行の酒税法だと、世の中の天然酵母を自分で起こしてパンを焼いている人や、パン屋さんは、み~~んな違法!罰金!ということになってしまう可能性があるのです。
こりゃあおかしい!というわけで、税務署に問い合わせてみることにしました。



↑去年の6月にやった自家製苺の酵母起こし。
苺を潰して置いておくだけで、ものすごい勢いでアルコール発酵します。

酒税法原文はこちら→http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S28/S28HO006.html

国税庁「酒税が国を支えた時代」~酒税法の改正の歴史
http://www.nta.go.jp/ntc/sozei/tokubetsu/h22shiryoukan/01.htm

(つづく)


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1月の農閑期振り返り

2013年03月12日 09時29分59秒 | 一喜一憂

留まることなく突っ走ってきた農作業も、ようやくひと段落。
束の間の農閑期です。
去年は暮れのギリギリまで朝市でバタバタしていたので、さすがに1月の間はおとなしく過ごしました。

(1/1)
元旦の畑、今年もよろしくー

(1/2)
年明け早々、大納言小豆の脱穀。


去年のも残っていますが、また沢山採れました。

(1/11)
タカキビは足踏み機で脱穀!
未調整穀物の溜まり場になった部屋がだんだん片付いていきます。
部屋と言っても2Kのアパートの部屋です。
農家さんの空き家募集中!

(1/15)
雪だ―!!


勿論つくりました。

(1/20)
ハクサイはうまく結球したのは2、3個くらいでした。うぬぬ。
別に結球しなくったって普通に食べられるんですけど、やっぱり結球するとかわいいですよね。
ていうか『結球』って『肉球』みたいな、キュンとする響きがあるような気がしてきました。


草木も眠る冬にも、畑に食べ物があるのはなんだかとっても幸せな気分になります。

(1/25)
籾すり木臼用の丸太をついにゲット!
買うと高いので、どこかに落ちていないかな~と思っていたら、人様の畑で発見!
畑の持ち主さんに事情を話したら、別にいいよ~とのこと。お礼に生みたて卵あげました。
少しの間乾かしておくことにします。

(1/30)
おおっ、これは…
しばらくおとなしくしていたかと思ったら、また何か企みをはじめたようです…。
続きは2月編で!



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入籍しました

2013年03月01日 08時28分19秒 | 一喜一憂

大変わたくし事ですが、かねてより一緒に暮らしていた方と、先日入籍させていただく運びとなりました。

妻とは4年ほど前に、音楽活動を通じて知り合いました。
ライブでは、わたくしの散らかった演奏をパーカッションで心強くサポートしてくれていましたが、
ライフでは、わたくしの散らかった暮らしを、隅々までサポートしてくれています。

名字がもともと一緒だったこともあって、あんまりビフォーもアフターも無いのですが、
これからは夫婦として、お互いに助け合いながら、笑顔で長生きしていけたらと思います。

今後とも、夫婦共々よろしくお願い致します。

平成二十五年 睦月  相澤 翼・琴美



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