■「残業代など不払い」 バイト3人が「すき家」刑事告訴
牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショー(東京)が、残業代などを適切に支払わなかったとして、すき家仙台泉店(仙台市)のアルバイト3人が8日、同社を仙台労働基準監督署に刑事告訴した。契約社員として店長を務めた女性は、管理職を理由に他店での応援分の賃金などをもらえなかったという。
告訴状などによると、3人は時給制のアルバイトとして雇われたが、残業代分の割増賃金などが支払われなかったという。さらに、女性の1人は、店長として他店の応援などを指示されたが、管理職であることを理由に、その分の賃金は支払われなかったという。これらは時間外賃金の支払いを定めている労働基準法に違反しているとしている。
支払われなかったのは、確認できた06年9月勤務分までで3人で計17万円と、女性が店長を務めていた06年2~5月、賃金173時間分計約14万円としている。
3人は昨年4月、団体交渉を同社が拒否しているとして、東京都労働委員会に不当労働行為の救済申し立てをした。
これに対し、同社は昨年11月、都労委に書面を提出。実質は個人を事業主として業務を委託する委託契約であり、割増賃金の支払い義務はないとした。また、店長については、仮に労働契約だとしても、労基法41条の管理監督者で、時間外手当は発生しないと主張したという。 (略)
国会でも早速、とりあげ追求
■「すき家」残業代未払い 「違反企業に厳しく対処」 参院委 小池議員に厚労省
日本共産党の小池晃参院議員は十日の参院厚生労働委員会で、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーが、残業代未払いで労働者から刑事告訴された問題をとりあげ、悪質な労基法違反の企業に対して厳しく対処するよう求めました。
厚生労働省の青木豊労働基準局長は、「是正しない悪質な事例には司法処分を含めて厳しく対処していく」と答弁。舛添要一厚生労働相は、「労働基準関係法令をきちんと守ってもらわないといけない。監督機関が厳正な指導をしていかなければならない」と答えました。
小池氏は、「すき家」が「アルバイトは個人請負だから残業代は生じない」と主張しながら、一方では社会保険に加入させていることを示して、個人請負だという主張がなりたつのかと質問。
青木局長は、「雇用保険の加入者は、労基法上の労働者であることがほとんど」とのべ、個人請負という主張がなりたたないことを認めました。
■牛丼「すき家」は残業代を法律どおり払え!
「不法」がまかり通るような社会ではあかん。声を上げても、上げても仕舞いにならない。そうであればこそ声を上げ続けなければならない。