日本国民全体の自殺率(おおむね4000人に1人)の14倍近い数字だという。「集団的自衛権の行使」「憲法改悪」を許してはならない。
自民党改憲案は、日本国憲法9条2項の「戦力不保持」規定を削除し、「国防軍」の創設を明記している。これは、海外での武力行使や集団的自衛権行使、国連の軍事活動への参加の「障害」とされてきた「戦力不保持規定」を破棄して、海外での軍事活動を「自由」にできるようにするものである。さらに「国防軍の活動」(改憲案9条の2第3項)として、「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動」をあげ、そもそも「国連」という言葉さえはずしている。これはイラク戦争のように国連憲章のもとでの平和の秩序を踏み破った単独行動に追随するためで、結局、米国と共に海外で戦争する体制づくりである。
←応援よろしく
2013年3月21日(木)
イラク派兵から帰国後、自衛官の自殺26人
赤嶺議員に防衛省回答
陸自19人 国民平均の14倍
イラク特措法にもとづいてイラクに派兵された自衛官のうち、帰国後自殺した人が、14日現在で26人に達することが分かりました。防衛省が日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に明らかにしたものです。
内訳は陸上自衛官19人、航空自衛官7人。陸自の場合、2004~06年まで約5600人が派兵されており、自殺率は295人に1人となります。
これは、陸自全体の自殺率2551人に1人(10年度の場合)を大きく上回ります。日本国民全体の自殺率(おおむね4000人に1人)の14倍近い数字です。
空自は03~08年まで約3400人が派兵されています。自殺率は486人に1人で、これも空自全体の自殺率3562人に1人(10年度)を大きく上回っています。
防衛省は自殺の経緯、イラク派兵との因果関係などは明らかにしていませんが、08年4月時点で明らかにした自殺者は陸自7人、空自1人でした。イラクから撤退した08年12月以後も、毎年のように自殺者が増え続けていることがうかがえます。昨年10月以降も、イラクに派兵した航空自衛官が1人、自殺していることが判明しています。
イラクやアフガニスタンから帰還した兵士の自殺は各国でも深刻化しています。米メディアによれば、米国防総省は昨年1年間で、過去最悪となる349人の米兵が自殺したことを明らかにしています。その原因として、戦闘体験や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、薬物の乱用、個人的な経済問題などが指摘されています。
自衛隊は結果的に、一人の戦死者も出しませんでした。しかし、これだけの自殺者が出ていることは重く受けとめるべきです。政府は対策を講じるとともに、海外派兵が自衛官に何をもたらしているのか、詳細を明らかにすべきです。