さんぽみちプロジェクト

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和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

自然と歴史が共存する学びの場 「青少年国際交流センター」と「加太砲台跡」

2020-12-06 14:17:53 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、自然豊かな景勝地と題し、加太・淡島神社の歴史と魅力を取り上げた。
今週は更に加太エリアの魅力を深掘りし、リニューアルオープンした「市立青少年国際交流センター」と「加太砲台跡」を紹介したい。


【写真】高台に建つ青少年国際交流センター

市立青少年国際交流センターは「少年自然の家」を建て替え、2018年12月にオープンした施設。
これまでは市内の小中学生の利用に限定されていたが、一定の基準を満たせば年齢や居住地域に関係なく利用でき、約130人が宿泊できる。
白を基調しガラス張りで開放的に生まれ変わった姿は空から見てもインパクトがある。

施設から地続きで存在する「加太砲台跡」は歴史的価値が高く、学習の教材としても重要なもの。
大阪湾の防衛を目的に紀淡海峡に設けられた「由良要塞(ゆらようさい)」のひとつで、淡路島の由良地区(洲本市)、友ヶ島地区、加太・深山地区、鳴門地区から構成される。
加太・深山地区では、明治22年から38年にかけ、深山第一、深山第二、男良谷、加太、田倉の5砲台が建設され、由良要塞では合計約150の大砲が配備されたという。

終戦と同時に米軍により撤去されたが、今も砲台跡が比較的綺麗な姿で残され、内部の砲床部には砲台を固定していたボルトが残るなど、かつての軍事施設としての役割を後世に伝えるものとなっている。他にも弾薬庫などの施設が現存する。

筆者が小学生の頃、加太合宿と題した学校行事で訪れた際も、これらの施設で砲台や戦争の歴史を講師の方から聞く機会があったと記憶している。
自然と歴史が共存する学びの場として今後もその役割を発揮することを願いたい。

(次田尚弘/和歌山市上空)

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