さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

紀北地方で盛んに栽培 国内産「ネーブルオレンジ」

2022-04-03 13:30:00 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、すだちに似ているも歴史が古く、用途も異なる「かぼす」を取り上げた。
今週は2月から4月が旬である、国産の「ネーブルオレンジ」を紹介したい。

ネーブルオレンジは、種が少なく香りがよく、果汁が多いことで知られる柑橘。
直径は約8㎝、重さは200gと、温州みかんの倍程度の重さがある。


【写真】ネーブルオレンジ

似た品種としてバレンシアオレンジがあるが、それと比べて甘味・酸味共に濃いのが特徴。しかし、果汁が劣化しやすく日持ちがしないという欠点がある。保存するときは新聞紙に包むなどして乾燥を避けるのが望ましい。

食し方としては、果実を搾ってオレンジジュースとしての楽しみ方もあれば、スマイルカットと呼ばれる切り方で生食するのもよし。マーマレードやピールも人気。

果実のお尻の部分(果頂部)にある、おへそのようなくぼみ。へそを英語で「Navel(ネーブル)」といい、それが名前の由来となっている。

ネーブルオレンジは輸入品が多いイメージがあるが、国内で積極的に栽培されている。
輸入品はワシントンネーブルと呼ばれる品種が多いが、国内産では枝替わりの品種で、大三島ネーブル、白柳ネーブルなどがあり、輸入品とは少し異なる味わいを楽しむことができる。
ビタミンCに加え、糖質の代謝に欠かせないとされる栄養素であるビタミンB1が豊富に含まれるなど、健康志向の方にもおすすめ。

2018年の農水省統計によると、生産量1位が静岡県(34%)、2位が広島県(27%)、3位が和歌山県(19.4%)で、県内での主な生産地はかつらぎ町、紀の川市、和歌山市と紀北地方が主となっている。

今の時期、果物店や産直市場で手にすることができる国産ネーブル。お好みの食べ方で楽しんでみては。

(次田尚弘/和歌山市)
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