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吉宗の四男・宗尹が祖 「一橋家」の史料を展示、歴史館

2020-02-09 17:30:44 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、水戸徳川家の数々の史料を所蔵する「徳川ミュージアム」と、光圀の隠居の住まいとして知られる常陸太田市の「西山御殿」を取り上げた。

今週は、一橋徳川家から寄贈された史料をはじめ、茨城県の歴史に関する展示を行う「茨城県立歴史館」を紹介したい。


【写真】茨城県立歴史館 正門

茨城県立歴史館は昭和49年に開館した文化施設で水戸市に位置する。
旧県立水戸農業高校の敷地に建設され、同校の本館が保存されている。
文書館と博物館の2つの機能をもち、古文書などが収蔵されていることも特徴のひとつ。

敷地内には移築された江戸時代の建築物や、明治時代の洋風校舎「旧水海道小学校本館」が建つ。
同校舎は常総市から昭和46年に移築されたもので建築されたのは明治14年。
明治から昭和初期にかけての教育に関する資料や、日本最古級とされる1865年製のグランドピアノなどが展示されている。

特筆すべきことは歴史館内にある「一橋徳川家記念室」。
同家から寄贈された約6000件に及ぶ美術品や古文書等を収蔵し、昭和62年に開館。
一橋徳川家は、11代将軍・家斉や、15代将軍・慶喜を出したことで知られるが、徳川将軍家の親族にあたる御三卿(ごさんきょう)のひとつ。
一橋家は8代将軍・吉宗の四男・宗尹(むねただ)を祖とする。
享保20年(1735年)に元服した宗尹は徳川を名乗り、元文5年(1740年)江戸城一橋門内(現在の東京都千代田区大手町1丁目付近)に屋敷を与えられたことから、一橋家と呼ばれるようになったという。

記念室は3月中旬まで調査・研究のため休室。開室後の展示物に期待したい。

(次田尚弘/水戸市)
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