さんぽみちプロジェクト

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和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

新幹線への想い、技術を伝える FGTなど展示 鉄道文化館「南館」

2018-10-14 16:04:27 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では四国で初の鉄道博物館として人気が高い、西条市の「鉄道歴史パークin SAIJO」にある「四国鉄道文化館 北館」を取り上げた。
今週は伊予西条駅を隔てた南側にある「四国鉄道文化館 南館」を紹介したい。

四国鉄道文化館の北館は2007年に開館。南館は2014年に開館。予讃線の線路を越す跨線橋が架けられ、北館と南館を行き来することができる。
館内には鉄道ファンから貴婦人の愛称で親しまれる「C57形蒸気機関車」や、急行列車として活躍した「キハ65形気動車」、四国エリアで活躍した「DE10形ディーゼル機関車」の1号機をはじめ、鉄道標識や信号機、動輪の展示をはじめ、四国の風景を表現した大型の鉄道ジオラマ、レトロ感を味わえる木造駅舎を再現したコーナーなど充実。

さらに屋外には、軌間可変電車と呼ばれるフリーゲージトレイン(FGT)の第2次試作車を展示。
新幹線の標準軌(1435mm)と在来線の狭軌(1067mm)、それぞれの軌間に車輪の幅を変えられる特殊な電車で、新幹線と在来線を直通で運転することが可能となる技術をもつ。


【写真】四国鉄道文化館(南館)

2007年にJR小倉工場で作られ九州管内の在来線や九州新幹線で試験走行を実施。
2011年からは四国の予讃線を試験走行し、カーブ区間での試験を実施。2013年に走行を終え、南館のオープンに伴い、車両は西条市に譲渡され展示されることになったという。

かつて西条市の市長を務め、その後、国鉄総裁として新幹線の開業に大きく貢献し、新幹線の生みの親の一人として知られる十河信二氏と縁の深い「新幹線」をキーワードに、新幹線区間が無い四国で十河氏の功績と共に、新たな技術や仕組みづくりへ挑戦する人々の強い思いを、来館者に向け発信している。

(次田尚弘/西条市)
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