さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

春の水揚げ、始まる 地域の味「わかしらす」

2014-03-23 22:40:01 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

前号では収穫の最盛期を迎えている和歌山オリジナルの苺「まりひめ」を紹介した。 昨今、同様に注目されているのが和歌浦漁港で獲れる「わかしらす」。 現在、3~5月に漁獲される春しらすの水揚げが始まっている。

わかしらす」は和歌山の海和歌浦の「和歌」の文字、いわしの稚魚であるという「若」いという意味が込められているという。 和歌浦湾しらすをブランド化し全国へ発信、地域の活性化につなげようと、旅館組合や漁協、加工業者などが集まり発足した「和歌浦湾のわかしらす協議会」が主体となり、和歌浦漁港交流拠点施設おっとっと広場」を中心に「釜揚げしらす」や「生しらす」の販売に力を入れている。

農林水産省の調べ(平成24年度)によると、和歌山県におけるしらすの漁獲量は全国10位、生産額は全国7位で、国内シェアの約4%を占める。

漁獲量全国2位、生産額全国1位を誇る静岡県を訪ねてみた。 焼津駅近くの海鮮料理専門店では、漁協が定めた「生しらす」の幟を店頭に設置。刺身定食などのメニューを注文した客に、小鉢の一品としても提供するなどご当地ならではの新鮮さをアピールした展開が行われていた。

 

 【写真】生しらすを用いた料理(焼津)

しらす丼も販売されており、ネギと土ショウガが盛られ、所によっては紫蘇の葉が添えられているのが特徴。 何件か専門店を覗いてみたが、筆者が知る範囲では、和歌山のように梅肉と短冊切りにした紫蘇の葉、海苔をふんだんに用いたケースを見ることは無かった。

同じ食材を用いた料理であっても、その地域の特産品を取り入れ、複数の食材をコラボレーションさせることで地域色・独自性が生まれ、ブランドが確立されていく。 和歌山ならではの しらす料理を、より多くの方々に味わってもらいたい。

(次田尚弘/静岡)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする