ピッとかざすだけで鉄道やバスを利用できる交通系ICカード。
来る3月23日(土)より10種類が全国で相互利用できるようになる。
例えば、県外からの旅行者が出発地で普及しているカードを使用し、旅先で電車やバスの乗車、物品の購入に使用できる制度。
これまでのような複数のカードを所持、もしくは現金で切符などを購入する必要が無くなることで、旅行者の利便性が大幅に向上。スムーズな観光をアシストできる画期的な取り組みだ。
相互利用が可能になるのは「Kitaca(JR北海道)」「PASMO(パスモ)」「Suica(JR東日本)」「manaca(名古屋交通開発機構およびエムアイシー)」「TOICA(JR東海)」「PiTaPa(スルッとKANSAI)」「ICOCA(JR西日本)」「はやかけん(福岡市交通局)」「nimoca(ニモカ)」「SUGOCA(JR九州)」。
発行総数は約8千万枚。世界でも最大級の規模となり、全国4275の駅と21450台のバスで利用できるという。
また約20万の加盟店で電子マネーによるショッピングが可能(PiTaPaカードを除く)。
県内における交通系ICカードの利用は阪和線と南海線の駅に限られるのが現状。
一定の利用者数を見込めない地域への導入は厳しいものがあるだろうが、観光地において観光協会や商工会などが主体となり、交通系ICカードの電子マネー機能を活用し、土産品などの少額決済を促進することは可能かもしれない。
まもなく訪れるこの機会を、県の観光振興に活かしていきたい。
(次田尚弘/和歌山)