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ウイルス感染とアレルゲンは相乗作用で喘息の発症につながる

2016-08-19 06:06:56 | 免疫
Laboratory drug trials could lead to asthma treatment breakthrough

June 27, 2016

https://www.sciencedaily.com/releases/2016/06/160627095019.htm

喘息の発症を無効化するか遅くするポテンシャルを持つ新薬が、クイーンズランド大学(オーストラリア)の研究者たちによってテストされている
研究チームのリーダーである準教授Associate ProfessorのSimon Phippsは、この新薬がIL-33というタンパク質を標的にするものだと言う

「このテストは我々の最近の研究成果、つまりIL-33が喘息の発症において重要な役割を演じるという発見を基にしたものだ
IL-33は喘息患者asthmaticsの気管支に炎症bronchial inflammationを引き起こすことが知られているが、我々の調査によりIL-33は呼吸器のウイルス感染から防御する能力を弱めることが初めて実証された
呼吸器のウイルス感染は喘息の発病/発作attacksの一般的な引き金である」

「我々はこの新薬がIL-33を阻害することにより喘息の発症を覆すか遅くすることができると期待している」


今回のマウスモデルによる研究は、喘息とアレルギー研究に関する一流の学術誌であるJournal of Allergy and Clinical Immunology誌で発表された
筆頭著者lead authorsは研究チームのポスドクpostdoctoral fellowのJason Lynch博士と、PhD studentのRhiannon Werderである
Lynch博士によると、今回の発見は呼吸器ウイルスとアレルゲン、両者への曝露がなぜ人生早期における喘息発症の重要なドライバなのかを理解するために彼が確立した前臨床モデルに由来するものだという

「呼吸器系ウイルスへの曝露と、その後の直近very closelyのアレルゲンへの曝露が、IL-33の放出を誘発することを我々は発見した」
Lynch博士は言う

「過剰なIL-33タンパク質はウイルスからの回復を妨害するだけでなく、より重度で持続的な喘息症状の発症を促進することが判明した
しかしながら、マウスがウイルス罹患の前に一度にアレルゲンに曝露すると、回復プロセスには何ら違いを生じなかった」


Miss WerderはPhDリサーチの一部としてラボで新薬のテストを実施した
「我々の最終的な目標は、喘息の症状をただ単に軽くするだけでなく、発症を覆すか遅くするためのより優れた治療を見つけることだ」


http://dx.doi.org/10.1016/j.jaci.2016.02.039
Aeroallergen-induced IL-33 predisposes to respiratory virus–induced asthma by dampening antiviral immunity.
空中アレルゲンによって誘発されるIL-33は呼吸器系ウイルスによる喘息にかかりやすくするが、それは抗ウイルス免疫を弱体化させることによる


背景
人生早期における頻繁な下気道へのウイルス感染viral lower respiratory infectionsは、喘息発症の独立したリスク要因である
この持続性喘息のリスクと発症は、後に感受性となった子どもにおいて有意に大きい


目的
アレルゲン曝露とウイルス感染との間の相乗的な相互作用の根底にある病原性プロセスを明らかにする


方法
ネズミ科に特異的な肺炎ウイルス種Pneumovirus speciesであるマウス肺炎ウイルス/pneumonia virus of mice(PVM)をマウスに接種inoculateし、低用量のゴキブリ抽出物/cockroach extract (CRE) に曝露させた
時期は寿命の早期と後期in early and later lifeである
気道炎症、リモデリング、過剰反応性hyperreactivityを評価した

マウスには抗IL-33抗体を投与するか、またはIL-33放出を中和するか阻止するためにアピラーゼapyraseを投与した

※アピラーゼ: ATPを加水分解してAMPにする反応を触媒する酵素


結果
PVM感染またはCRE曝露はそれぞれ単独では疾患を誘発しなかったが、PVM/CREの共曝露coexposureは相乗作用して喘息の特徴を誘発した

寿命早期におけるウイルス感染中のCREへの曝露は二相性biphasicのIL-33反応を誘発し、IFN-αならびにIFN-λの産生を損なった
続けてそれは上皮のウイルス負荷量viral burdenを増大させ、気道平滑筋の成長を促進し、タイプ2の炎症を増大させた

CREによって誘発されたIL-33の放出を阻止するか中和した時にこれらの特徴は軽減されたが、CREを外因性IL-33で置き換えると、PVM/CREを共曝露させたマウスで観察された表現型が再現された

機構的に見ると、IL-33はin vivoとin vitroの両方で、形質細胞様樹状細胞/plasmacytoid dendritic cell(pDC)において、viperinとIRF7遺伝子の発現を下方調節し、急速にIRAK1発現を分解した
その結果としてTLR7の応答低下hyporesponsivenessにつながり、IFN-α産生は損なわれた

viperin: Virus Inhibitory Protein, Endoplasmic Reticulum-Associated, Interferon-Inducible(ウイルス阻害タンパク質、ER関連、インターフェロン誘導性)

IRF7: interferon regulatory factor 7(インターフェロン調節因子7)

IRAK1: IL-1 receptor–associated kinase 1(IL-1受容体関連キナーゼ1)


結論
我々はこれまで認識されていなかった抗ウイルス自然免疫を強力に抑制する因子としてのIL-33の機能を同定し、喘息の発症ならびに進行において呼吸器ウイルスとアレルゲン曝露との間の相乗的な相互作用にIL-33が有意に寄与することを実証する



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http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/233a1d0dbc1db96bcc3899d00625122e
マウスをブタクサ花粉の抽出物に曝露させると、気道へ好中球を引き寄せるケモカインの合成が促進されて(花粉─TLR4→CXCL→CXCR4)持続的な酸化ストレスの状態を誘導し、アレルギー感作が増幅された



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https://www.sciencedaily.com/releases/2014/01/140106094430.htm
食物繊維は喘息から保護する



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https://www.sciencedaily.com/releases/2016/06/160621121700.htm
食物繊維を多く食べたマウスほど食物アレルギーの重症度は低い



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http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/37e5826c4c2cb549eed786524b6b002b
腸内の微生物の攻撃で活性化されたタイプ3の細胞は直接タイプ2細胞に作用してその活動を阻害し、その結果タイプ2はアレルギー性の免疫応答ができなくなる



関連サイト
http://www.taiyou-clinic.jp/blog/archives/2251
フィーカリバクテリウム(Faecalibacterium)、ラクノスピラ(Lachnospira)、ベイロネラ(Veillonella)、ロシア(Rothia)という腸内細菌4種の便サンプル中の細菌濃度が低い生後3か月の幼児は、喘息の発症リスクが高い



関連サイト
https://www.sciencedaily.com/releases/2015/09/150903144647.htm
農場で育つとアレルギーに抵抗力がつく理由はA20タンパク質によるもので、A20は体が農場ダストに接触することによって作り出される
肺粘膜中のA20タンパク質を不活化すると、農場ダストのアレルギー反応を減少させる効果はなくなった
アレルギーまたは喘息患者にはA20たんぱく質が欠損していた



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https://www.sciencedaily.com/releases/2016/07/160715113600.htm
喘息で入院する子どもの50%から85%の原因であるライノウイルスCの構造を低温電子顕微鏡で明らかにした
ライノウイルスCの30%が空っぽで「デコイ」だった

 

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