日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

楽しいことは、どこにある?

2008-02-22 11:22:00 | Weblog
今日は仕事が午後からなので、何か楽しいことがないかな~って、検索エンジンに「何か楽しいこと」と打ち込んで色々探してみました。

それで目にとまったのは、「楽しいことは自分で探す」とか「楽しいことは身近なところにある」とかいう文章が出てきたので、「もしかしたらそうかも」と、とりあえず家の中の読みかけの本やら、購入したまままだ読んでいない本を漁ってみることにしました。我が家の蔵書は3000冊はゆうに超えているので、たしかに楽しいものがこの中にあるのかも知れません。

で、いつ買ったか覚えてもいないブックオフ価格105円で購入した「世界の日本人ジョーク集」という本を手に取り、読んでみました。


●あるアメリカの子どもの幸福な休日

 待ちに待った日曜日。今日は学校も休みだ。いつもより遅く起きた僕は、まずソニー製のテレビのスイッチを入れる。毎週楽しみにしている日本のアニメを観るためだ。
 それが終わると、マンガを読む。でも、今日はゆっくり読んでいられない。パパとハロウィンの衣装を買いに行くのだ。
 パパ自慢のトヨタに乗り、ショッピングセンターへと向かう。カーラジオからはイチローがまたヒットを打って新記録を作ったというニュース。いったい何度目の新記録?
 買ってもらったのはポケモンの着ぐるみ。これで人気者間違いなしだ。それにクリスマスに欲しい新しいニンテンドーのソフトもしっかりチェックしておいた。でも、プリンセス・テンコーのフィギュアも欲しいんだけれど。
 ランチにおいしいスシを食べてから家に帰った。僕はまたマンガの続きを読む。パパはトヨタを洗いだした。これから、前から観たいと言っていた『ラスト・サムライ』を観るためにママと一緒に映画館に行くらしい。
 お兄ちゃんはホンダのバイクでガールフレンドの家にでも向かったようだ。夕方にあるカラテの練習まではデートでもするのだろう。
 僕は思う。アメリカとはなんて豊かな、いい国だろうって。僕はアメリカに生まれて本当に良かった。僕はアメリカを心から愛している。そしてアメリカの文化を誇りに思っている。

(引用終わり)

ううむ。

上の文章がジョークだとしても、確かに、世界中でポケモンは大人気だし、「ドラゴンボール」の鳥山明や、「スーパーマリオ」の宮本茂はもっとも尊敬される日本人だし、中国人やロシア人がスシを食べ始めるなど世界的な日本食ブームで、日本製バイクは世界でも圧倒的シェアで乗られていて、パナソニックやソニーの電化製品がアメリカの家電メーカーを淘汰させたのも事実ですし、トヨタの生産台数はとうとう世界一になりました。

そんな豊かな国に住んでいるはずなのに、長年の不況で今の日本人は、高騰する小麦価格に何ら対処もできず、中国産の毒入り食品におびえ、中国製の衣料品を着て、お金がないので軽自動車か中古自動車にしか乗れなくて、中国や韓国で製造された家電製品を使うようになり、民法のつまらない番組や、違法コピーやファイル交換で音楽や映画を観るしか楽しみがなくなり、優秀な野球選手はアメリカに取られていって、なんだかとても暗い世の中に住んでいるような気がします。

話を分かりやすくいうと、これだけ供給能力があっても、日本人の可処分所得が減り続けて、需要能力がなくなってしまったので、質の良い国内供給力は景気の良い海外の需要に渡り、安くて質の悪い海外の製品を貧乏な日本人の生活のために、供給力を海外に求めざるを得なくなっている歪んだ図式が、とてもよくわかるというものです。

構造改革というものが、経済の需要サイドではなく、供給サイドに向かって「頑張れ頑張れ」と言い続けてきたことの、とてつもなく大きな間違いを、新聞なりテレビなりで、そろそろ指摘されてもいいと思うんですけどねえ。

今日探してみた、「何か楽しいこと」は、身近なところにあるようですが、日本人には手に入りづらい現状があるような気がしました。