雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺のいちびり俳句「花魁と彼岸花」

2016-09-11 | 日記
   ◇花魁の 野辺に佇む 彼岸花

   ◇彼岸花 黄金の裾へ こぼれ紅

   ◇花魁や 鏡に紅指す 曼珠沙華

 稲穂が黄金色に変わる頃、野に、畔に、寺の庭にと普通に咲き乱れていた彼岸花も、最近ではさっぱり目にしなくなった。小生の行動範囲が狭くなった所為ばかりではないようだ。

 子供の頃は、この花で「首飾り」を作ったものだ。根元から切り取り、茎を交互に折り鎖状にして首に下げるのだ。 彼岸花の首飾りを下げているところを親に見つかると、えらい勢いで叱られたものである。彼岸花には毒があるからだ。
 もともとこの花は、田圃の畔や、お墓のまわりに故意に植えられたものであり、この毒で田圃を土竜などから守る目的や、寺では土葬した死体を野犬などの動物から守る目的があった。 今では、故意に植えられることはないのだろうか。