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ねこらい堂  「おやじマニアの日常」

NEKOのブログです。最近は更新が滞りがちですが気長にお付き合いくださいませ

「戦都の陰陽師」武内涼著

2012-10-28 22:39:08 | 日々雑感

表紙の絵が気に入ったので買った。

カバーだけ取って置いてあとは処分するかと

思ったが勿体無いので取り合えず読んでみたら意外な拾い物だった。

 

美少女の陰陽師が、都に出現した強力な妖怪を倒すべく

七人の忍者の護衛のもと、出雲の山中に隠された破邪の剣を

取りに向かうが・・・・、というありきたりな同人誌並みのストーリー。

 

ペラペラで内容のないラノベかと思いきや、

忍者が登場し、妖魅に誑かされた毛利、尼子の敵忍者軍団の真っ只中

いかに包囲網を突破するか、という段になって

途端に描写が生き生きとしてくる。

 

忍者対忍者の知力、体力、忍術を尽くした忍者大戦の様相を呈するのだ。

作者はおそらく大の忍者好きであり、

美少女の陰陽師というのは釣り餌で、

本当は忍者大戦を書きたかったのでは、と勘ぐりたくなる。

それくらい忍者対忍者の描写は生き生きとしており

七人の忍者のキャラも立っている。

この頃になると主役の安部晴明の子孫・土御門光子wも単なる足手まといキャラに見えてくる。

忍者や忍術の描写も、考証や取材を十分に行ったと思われる

重厚なもので

「ドカーンときて、ガキーンときて、バーンとなった」みたいな

ことは全くない。

まるでハードボイルドで乾いた描写の「カムイ外伝」や「サスケ」を読んでいるようだ。

 

忍者の描写も、白土三平風の昔ながらのイメージをふまえつつ

行動、思考様式に今風の新しさもあり

中々に引き込まれる。

 

まあ21世紀も十年を過ぎた今日、まさか痛快無比な忍者小説を読めとは

思っていなかったのでそれがお手柄の第一。

重厚な描写、綺羅星のような登場人物の豊富さで

全4巻位かかりそうな克明な場面設定と登場人物の描写が

意外と発展せずあっさりと処理されていったり、あれ何のために出て来たの?

という腰砕け的な部分もままあり、

全体的な構成にやや難があるのが課題。

だが、忍者描写の面白さだけでも十部に読む価値ありと思う。

 

追伸

意外と売れたのか、同じ陰陽師が主役の続編が出た(る?)ようだ。

忍者はまた出るのかな?


謎の旨いオランダメニュー"Babi Pangan"

2012-10-03 23:58:14 | 日々雑感

オランダで旨い物は?

と問われれば、迷わず"Babi Pangan"と答えます。

「バーピ・パンガン」と発音します。

オランダと北部ベルギーの中華料理屋だけで味わえる

裏メニューみたいなもんです。

自分がオランダ滞在中に、現地の人と一緒に中華料理屋で

食事した際に食して、病み付きになったものです。

 

「これは何という名前の料理だ?」と聞くと

「"Babi Pangan"だ」

「英語では何と言うのだ?」

「英語の名前はないと思う」

「ではオランダ語では?」

「オランダでも"Babi Pangan"と呼んでいる。インドネシア語だと思う」

 

謎である。

中華料理屋でインドネシア語の料理名とはこれいかに?

 

実際の料理は、ポークをカリカリに揚げたものに

トマトベースの甘酸っぱいソースをかけた物で

フツーに旨い!ていうか、凄く旨い!

馴染みがあるようであり、かつ新鮮な味。

 

広東風料理にインドネシア料理が混ざった感じだ。

酢豚っぽくもあり、油淋鶏っぽくもあり、

サテ(インドネシア風焼鳥)っぽくもある。

オランダでは、中華料理としてフツーに食されるという。

他の中華料理屋でも、試しに「バーピ・パンガンを」と

オーダーしても普通に出てくる。

だが、メニューを見ても漢字での料理名は不明である。

裏メニューなのか?

 

オランダはかってインドネシアの宗主国であった関係で

インドネシアからの移民が多い。

インドネシア系中国人の人が中華料理屋を開き

インドネシア料理っぽい広東料理を出したのが

由来ではないかと睨んでいる。

 

確かにオランダの中華料理屋では

チャーハンはナシゴレンと呼んでおり

焼きそばはバミと呼んでいる。

バミは中華風のカリカリ揚げ麺ではなく

キシメン風の柔らかい麺で、スパイシーなインドネシア風。

オランダまたは北ベルギーのフラマン語(オランダ語の方言)圏に行かれて、

中華料理屋に入られることがあれば是非お試しあれ。


天高く、NEKO肥ゆる秋

2012-09-05 02:25:48 | 日々雑感
最近なんか、四六時中腹を減らしている感じがします。
何でだろう?
 
オラくらいの歳になったら、そうそうガッツかない
筈なのに・・・。
 
やっぱ食欲の秋なのか?
 
 
ツマミっぽい料理と、
ビールでガーっと行きたい!
 
ってなわけで、極私的お酒のアテになる
マイナB級グルメなどをつらつら書き綴ってみます。
 
まず今日は、バミから。
 
昔住んでたオランダ。
ちょっとしたビアパーティをやる場合には
まず、ハイネケンやらアムステルやらのビールを
マーケットでダースで買う。
 
そのあと、チャイニーズレストランでテイクアウトだ。
オランダのチャイニーズレストランは半ばインドネシア料理屋となっている
 
定番はナシとバミだ。
自分らはナシバミと呼んでいた。
 
バミは
正しくはバーミーと発音するらしいが、要は
インドネシア風ヤキソバ。
 
ナシはナシ・ゴレンが正式な名前のインドネシア風ヤキメシ
ナシはご飯という意味だそうなので
ナシとだけ言うと白飯が出そうだが、デフォでヤキメシが出た。
 
 
これだけでおごっそうだった。
 
バミはすこし、キシメン風の平べったい麺を炒めるのだけど、
中国炒麺風でも、日本ソースヤキソバ風でもないインドネシア風。
 
塩味というか、東南アジア風醤油味で
ちょっとベチャとした感じ。
具はなぜかモヤシが一杯。あと鶏肉。
 
なぜかトッピングでエビセン(かっぱじゃなくて、大きい揚げたヤツ)が乗ってる。
 
 
 
ナシはまあ、あんまり中華風とは大差ない炒飯。
 
 
これらがドッサリ、パックに詰められる。
 
素朴な味わいだが美味い。
 
バミとナシという、炭水化物コンビでオランダビールを飲るのが
独身赴任者の定番酒盛り料理。
 
 
ちょっとデンプン物ばっかで単調な場合はスプリングロール(春巻)をつける。
春巻も、どちらかというとベトナム風の味わい。
 
ギョーザはあまりポピュラーではないようでした。
 
ちょっとしたアテをテイクアウトしようとすると
便利なのが、インドネシア料理。
 
インドネシアでお手軽なのは
ナシ、バミ、サテの三種の神器。
 
あと、更に物足りなければ
自動販売機でも売っていたクロケトでしめる。
 
これは、日本のコロッケの原型とも呼ばれているもの。
ジャガイモの代わりにコーンビーフのようなものがぎっしりでうまい!
 
うーむ!オランダ独身飯で一杯と、またシャレこみたくなった!!

調子が出ない近況の報告

2012-06-09 23:51:16 | 日々雑感

最近は仕事が忙しいのと、身の回りがバタバタしてるのと

あと体調があまりよろしくないので、調子が出ない。

そのせいか、あまりお出かけもしていないし、お酒も飲んでいない。

 

マンガもあまり描けていない、なぁ・・・。

そうこうしているうちに、また海外出張です。

 

しばらく日本さよならです。

ときに、コミケの当選発表はあったのかな?

ウチは超僻地なんで、さいたまの真ん中あたりに比べると

郵便は確実に2、3日遅いです。

海外便なんか、一週間以上遅い。

 

なんか物流上の問題ですかしら?

 

 

 

 

 


パゴス好きー

2011-12-18 23:08:32 | 日々雑感

ウラン怪獣パゴス

とにかく、こいつが大好き!

ウルトラQの後期の傑作「虹の卵」に登場したウラン怪獣。
ウルトラQ怪獣の中では、一番怪獣らしいフォルム。

千年に一度竹の花が咲くと復活する、という設定もミステリアス。
ウラン運搬車両がパゴスに襲われ、
卵状のウランカプセルが谷底に転落。

竹の花が咲く時、虹の卵を手に入れると願いが叶う、
という御伽噺を真に受けた少女が
歩けない祖母の足を直すため、
たまたま見つけたウランカプセル(虹色に反射していた)を
持ち帰ろうとする。

カプセルには輸送時固定用の鎖が付いており
少女は鎖を引きずりながら、ウランカプセルを運ぶ。

ウランが好物のパゴスは、少女ともどもウランを食おうと
追い掛け回す。

少女の運命は?

という、ハートウォーミングなプロットと
怪獣らしいフォルムのパゴスの大破壊シーンが
絶妙なブレンドに。


2位、3位は同点でネロンガ、マグラー
ウルトラマンに登場の怪獣だが、パゴス着ぐるみを改造した
ものなのでやはりカッコいい。

マグラーなどはレッドキング以下5大怪獣登場の「怪獣無法地帯」の中では
ワキの扱いで非常に影が薄いのですが、そのフォルムはため息が出るほどカッコいい!!
うーむ・・・。

怪獣を語りだすと、これもまた止まらないなぁ。


面白かった小説、有川浩「海の底」 

2011-12-13 23:33:12 | 日々雑感

有川浩「海の底」がおもしろかった!


活字中毒で、読む本がなくなったので
「ラノベでも純文学でもいいから、貸してくれー!」ということで
娘っちから「車輪の下」「太公望」「こころ」「涼宮ハルヒ」なんかに混じって
借りた一冊だが、これがまあ大当たり!


図書館戦争の有川浩なので、ゆるーいラノベかと思って読んだら大違い。
なんと今時珍しい大怪獣小説。


四月。桜祭りで賑わう横須賀米軍基地を、赤い巨大な甲殻類の大群が襲う。
巨大ザリガニの目的はただひとつ、人を捕食すること。

人が無造作にチョキチョキ切られ食われる中、
潜水艦へ逃げ込んだ見習い自衛官2人と少年少女13人。

湾と基地が、ザリガニで埋め尽くされ
潜水艦は身動きすらできない。

ザリガニは更なる餌を求め横須賀市街地に侵攻する。

少年少女の運命は、はたまた神奈川県民の運命やいかに、というお話。


お話の半分は潜水艦版十五少年漂流記といった風情で、ラノベというより
ジュブナイルっぽい展開なのですが、残りの半分がすんごい秀逸。

完全な怪獣制圧シミュレーション小説なんです。

レガリス(!)と命名された巨大ザリガニの侵攻を食い止めるために出動するのは
神奈川県警の機動隊。

自衛隊の出動は、政府内で災害出動なのか防衛出動なのかの議論が
延々と続き、許可が降りない。

災害出動であれば武器の携行は不許可であり、怪獣の侵攻は防衛出動の定義に含まれない
などという小田原評定である。

機動隊は治安維持出動のため、携行を許可されたのはアクリル盾と催涙弾のみ。

この絶望的な状況で、なんとか活路を見出すのが
神奈川県警警備部警備課、警備の鬼と呼ばれたはぐれ警官・明石。

持ち前のオタ知識とネット、チャットを活用し、徒手空拳の機動隊で活路を見出していく。


対策本部の現場に派遣された警察庁警備部のくせ者キャリア
烏丸警視正との掛け合いがおもしろい

「高圧電流による足止めとは奇想天外な策だが、貴官の発案か」
「前例に倣いました」
「前例とは何か?」
「ゴジラ・・・」
「明石くん!不真面目な!」

てな具合。

巨大ザリガニ・レガリスの生物としての弱点を探るため、
海洋生物学者・芹澤を登用するくだりも面白い。

「こういった場合、その道の権威より
 見てくれの悪い変わり者の学者の方が当りです。
 まず、名前がいい。」

明石はチャット仲間の軍事オタから、米軍が独自に空爆を計画しているのを察知。
閉じ込められた少年少女たちの軋轢。お約束のように
リチャード・チェンバレンみたいなイヤーなヤツが状況を悪化させる。

そして恋愛。


警察の面子に拘り容易に現場を明け渡さない警察上層部、
レガリスに破られる第一次防衛網。

米軍の空爆をいかに阻止するのか、
警察は面子を捨てて、自衛隊に指揮権を引き継ぐのか、
自衛隊はどんな名目で出動可能となるのか
そして潜水艦に取り残された
少年少女13人と見習い自衛官2人の運命は?


こんな面白いシミュレーション怪獣小説は読んだことがない!
大変な拾い物でした。

ちなみに娘っちは、人間がチョキチョキ切られて食われる描写の
冒頭部分でもうアウトだったらしい。

まあ、レガリスはアンガールスの田中が真似をするカニの風情で人間をムシャムシャ食うんで
スプラッタ好きにはたまらんですけど・・・。

もとより女流作家・有川浩の作品なんで、スプラッタ描写は思ったより控えめです。

あ~、これは女性にしか書けんなー、っていう部分が多いですね。


今、食べたいこの一品

2011-12-01 23:45:47 | 日々雑感
なんといっても、大阪は江坂の「薩摩っ子」のラーメン!


http://r.tabelog.com/osaka/A2706/A270602/27011172/


一回食せば
強烈なニンニクの旨味に病みつき!

食事後に電車に乗ると周りが迷惑千番という強烈さ。


なので、江坂泊まりかつ翌日客先と会議なしの時に
限りますが・・・。


同じ江坂の「とりTON」という、オタク心をくすぐる名前の店で
しこたま飲んで、
「薩摩っ子」のラーメンで締める、というのが定番でした。


「とりTON」のブタ料理も旨し

http://www.hotpepper.jp/strJ000017772/


興が乗った乗った時は、さらに日本酒の専門店
江坂の「酒友」に行って、日本酒飲って悪酔いする、というパターンか・・・。

http://www.sakatomo.jp/


以前の職場での仕事で一時、毎週のようにこのルーチンを繰り返してましたが
仕事の変わった今ではさっぱりご無沙汰だ。

また行きたい!

どなたか、ご一緒しましょう!
(ニンニクの強烈なにおいが気にならない方限定)