午前10時の開幕。
いつもだと、これから2時間は暇な時間帯なのです。
もっぱらお客さんは、有名な「大手」と呼ばれるサークルさんを
まず第一のお目当てにまわられるので、
うちのような無名かつマイナーなサークルは、
昼を過ぎてお目当てのところ一通りまわった後で
というケースが多いのです。
ところが、今回は比較的出足が良かったのです。
最初のお客様は10時15分頃。
時間帯から考えて、サークル参加者の方かも。
「ブログ、拝見してます」のお言葉を頂く。
女性のお客様だ。
その後も何故か、女性のお客様が続く。
コミケット1日目は、女性の比率が多いとのことだが、
それにしても7:3の比率で女性のお客様が過半だ。
「バルディオス」という作品は、やはり女性のファンが多いのかなぁ。
首を捻っていると、まもなくその理由が判明しました。
表紙を眺めて通り過ぎていった女性のお客様が、戻って来られて
「どうしても気になったんで・・・」と
中身をペラペラとご覧になってご購入。
あと、他の女性のお客様が、お買い上げ後しばらくして戻ってこられ
すわ、乱丁か落丁か、はたまた内容のクレームかとドギマギしていると
内容についての好意的なご感想をひとしきり頂戴しまして、
「後編もぜひ頑張ってください」
とのお言葉。
小生の「新約バルディオス・アフロディアに花束を~前編」は、
アフロディアの視点から、情感を込めて作品を進めるという
フェミニンな作風を、意識してとらせて頂いたのが、
少しは受け入れて頂けたのかなあと思う次第であります。
描線も、なるべく丁寧に奇麗にしたつもりでして
(あくまでも「つもり」です。本人的には汚くてがっかりしています)
それも受け入れていただけたのか、と胸をなで降ろしております。
極めつけは、外国の女性のお客様。
合衆国から来られたとの由のお二人連れで、
日本に留学された時に「バルディオス」を観られてファンになられたとか。
ここ数年、コミケで「バルディオス」の同人誌は見たことがない。
今日は、非常にハッピーです。
アイ・ラブ・マリーン。
と、日英チャンポンでおしゃられる。
当方、非常に感激したので、
リーマン生活でかじったトホホ英語で、
「あなたは、さらにもうひとつのバルディオス・サークルを見つけることができる。
それは、私の友人のうちのひとりです。
私は、その場所を知っているので、あなたに教えることができる」
という、トンチンカンな内容の会話をし、岬さんの「共闘三世社」の場所を
お教えした次第。
更に感動したのは、閉会間際再び弊スペースにやってこられ
「あなたのおかげで、BALDIOSの同人誌をmany getできました。
ありがとう。
また、次のコミケで会いましょう」
とのご挨拶。
今まで、コミケにはそれなりの回数に参加させて頂いたつもりですが
今回ほどお客様とコミュニケートさせて頂いた回は初めてです。
非常に感じるところがありました・・・。
「Flowers For Aphrodia1」を
コミケットでお求め頂いた方、弊スペースにお運び頂いた方、
どうもありがとうございます。
ねこらい堂店主・NEKO、改めまして
厚く御礼申し上げます。
つたない作品ではございますが、
是非ご笑納くださいませ。
共闘三世社さんの、男らしいバルディオス作品に対し
今回、自ら再認識した「フェミニンなバルディオス」・・・。
アフロディアのはかなさ、けなげさ、切なさ、美しさを描く、
ということを主眼に置いたのですが、上手くいっておりますでしょうか。
映画版では残念ながら、バッサリとカットされた
ベリシア平原のエピソードでのアフロディアの心の揺れ、というものが
少しでも伝わっていれば、この上ない喜びであります。
新約版ということで、原作のイメージを変えている部分に
賛否両論あろうかと思いますが、
「バルディオス愛」「アフロディア愛」については、
劣るところはないと自負しておりますので
ご容赦頂けたらと思います。
後編が、怒涛のシリアス、悲恋、悲劇の結末になる予定なのですが、
まだどう脚色するか迷っている最中です。
一人でも二人でもお待ち頂いている方がいらっしゃるのであれば
必ず描きますので・・・。

午後3時を過ぎると、客足もパッタリと途絶え、
黄昏ておりました。
午後4時、
「これにて、コミックマーケット73、1日目を閉会致します」のアナウンスと
再び一斉の拍手。
小生も手が痛くなるほど拍手を送る。

「どうもありがとうございました・・・」
オフ・コミケで仲間と食べたスイーツが五臓六腑に
沁みわたりました。