
スマッシュヒットを記録した前作『ジョン・ウィック』でデビューしたスタントマン出身のチャド・スタエルスキー、デヴィッド・リーチはハリウッドアクションのトレンドを更新せん勢いだ。“身体能力の高い俳優を徹底的にトレーニングし、なるべくカットを割らずにコレオグラフィで魅せる”というコンセプトはその後、リーチが単独監督した『アトミック・ブロンド』で驚異的な長回しへと昇華され、そしてスタエルスキーによる本作では様式美へと進化している。ダリオ・アルジェントや鈴木清順を彷彿とさせる映像美はハリウッドアクションとして近年、類を見ない個性だ。
そんな突出した映画のスタイルは没個性的とも言える主演キアヌ・リーヴスと親和性が高い。防弾加工されたオーダーメイドスーツを身にまとい、銃器を“テイステイング”、そして意固地とも言えるこだわりで標的を追い詰めるジョン・ウィックのキャラクターは独自の作品選びゆえにスター街道を避けてきたキアヌのストイックさそのものでもある(それにしてもこんなに演技が下手だったのかと、さらに愛おしさがこみ上げてしまった)。さらなる修羅道に踏み込んでしまったジョンの行く末が案じられる。現在、第3弾が撮影中。彼がどんな落とし前をつけるのか、注目だ。
そんな突出した映画のスタイルは没個性的とも言える主演キアヌ・リーヴスと親和性が高い。防弾加工されたオーダーメイドスーツを身にまとい、銃器を“テイステイング”、そして意固地とも言えるこだわりで標的を追い詰めるジョン・ウィックのキャラクターは独自の作品選びゆえにスター街道を避けてきたキアヌのストイックさそのものでもある(それにしてもこんなに演技が下手だったのかと、さらに愛おしさがこみ上げてしまった)。さらなる修羅道に踏み込んでしまったジョンの行く末が案じられる。現在、第3弾が撮影中。彼がどんな落とし前をつけるのか、注目だ。
『ジョン・ウィック:チャプター2』17・米
監督 チャド・スタエルスキー
出演 キアヌ・リーヴス、コモン、ローレンス・フィッシュバーン、ルビー・ローズ、ジョン・レグイザモ、イアン・マクシェーン