リッスン・トゥ・ハー

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猫走り

2010-03-08 | 若者的詩作
自分がどれだけ蔑まされて生きてきたのか、すっかり忘れて野良猫は走る。
走ることで存在する。
猫はそれでも、引きずっている劣等感を。
拭い去れないほどの劣等感を抱えて猫走る。
走ることで存在する。
草むらを、アスファルトを、歩道橋の上を、二本足で猫走る。
走っているのは猫だ。
二本足で走っているのは犬ではなく猫だ。
猫である。
走る猫である。
止まることはないだろう、猫は走ることで存在するのだから。

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