リッスン・トゥ・ハー

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梅雨を知らせる女の子が舞う

2006-07-16 | リッスン・トゥ・ハー
同じ映画を見てすぐ前を歩いていたカップルは不満そうに笑っていたけど、音楽がとても素敵な映画で、物語の最期をとても綺麗に彩ったので、それだけで私は十分満足していた。映画館を出るともう薄暗くなっていて、通り過ぎる車はライトをつけようか、それとももう少しこの大自然の光を信じてみようか、その境界線に立っているようにあいまいにライトをともしていた。雨は降り続けている。きっとこんなふうに、毎日は過ぎていくだけなのだと思う。目の前を、水玉模様の傘を差した女の子が、ふざけてくるくる回りながら通り過ぎていく。女の子は楽しそうにワルツを踊ろる。雨はオーロラのようにやさしく街をつつんで、それから、私は、確か昨日から梅雨に入ったということを思い出した。

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