リッスン・トゥ・ハー

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山崎トミ子は本性を隠せない

2010-12-06 | リッスン・トゥ・ハー
「さあ、私の本性を、存分に見てもらうわよ」

「いいですって、別に見せてもらわなくてもいいですって」

「いやよいやいや、さあ見て」

「なんですかそのロングコートは」

「これは本性を見てもらうための小道具よ」

「まさかそれを開いたら、下に何も着てないってんじゃないでしょうね」

「そんな変態みたいなまねしないわ」

「そうですかあ?」

「腐っても山崎トミ子よ」

「腐ってって、腐ってるんですか?」

「腐る寸前のちょうどいいころよ」

「そうすか」

「で、つうわけで本性を見てもらうわ」

「強引だなあ」

「強引でも何でもいいのよ」

「じゃあみますよ、どうぞ」

「そら見なさい」

「ああ!コートをひらいたらそこにサソリの群れ」

「これよこのもぞもぞ、死と隣り合わせ!」

「サソリの群れが死っていう字を織りなした!」

「飼いならしているの」

「サソリの下は何も着ていない」

「カ・イ・カ・ン」


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