リッスン・トゥ・ハー

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妻の身代わりで、豚の恰好をする

2011-02-15 | リッスン・トゥ・ハー
「豚がいる!」

「豚ですか?」

「そこ!」

「え!」

「背中!」

「ええ」

「ほら、羽ばたいて背中からタンスの裏に!」

「豚じゃないですよ」

「じゃなんですか?」

「ゴキブリじゃないですか、それ」

「豚よ、豚にちがいない」

「豚羽ばたかんでしょ?」

「羽ばたく豚もいる」

「豚タンスの裏に入らないでしょ?」

「入る豚もいる」

「いません」

「なんでわかるの?世界は未知だらけなのに」

「現状ではいません」

「実際いるのに」

「だからゴキブリですって」

「じゃあゴキブリでいい」

「ではゴキブリで」

「ゴキブリが背中に」

「イヤ!!」

「ゴキブリにしたとたんになんなの?」

「イメージの問題です、とって!とって!」

「はいよっと、どうするこれ」

「見せないで!」

「逃がす?」

「叩きつぶして!」

「かわいそうやけど」

「カワイソウなんて言葉かけたら際限なく増えるで!」

「ほらよっと!」

「叩きつぶした!」

「春子ちゃんがそういうたやん」

「だからって全く躊躇なくつぶせるつる子さんがすごい」

「おいは九州男児やでえ」

「男児ちがうでしょ」

「ちがう」

「とりあえず叩いたゴキブリをふいでください」

「あい」


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