なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

生態園で咲いていた草花(前編)~京都府立植物園2019年4月 (6)

2019-04-13 07:44:21 | 植物

なんとも芸のないタイトルですみません。
お花見に行った時に撮った写真を眺めて色々特集を考えたのですが、目まぐるしく花が咲いてくるこの時期にぐずぐずしてはいられない!
えーい、道草記録の生態園バージョンやぁ!
とばかりに、並べ立てることにしました。
(単に手抜きと言うウワサも・・・)

すでにご紹介した花は除いて、今回写真を撮った花を基本五十音順に並べますね。
例外で、同じ仲間の花は近くに並べました。
また、スミレの仲間が色々咲いていたのですが、今年の目標は「スミレの見分け方の勉強をする!」なので(今決めた)、
名前が分かってからご紹介したいと思います。
1回で全部載せてしまうつもりでしたが、案外種類が多かったので、2回に分けますね。

ということで、前編トップバッターはこの花です。
イチリンソウ(一輪草;キンポウゲ科イチリンソウ属)
まだ早かったようで、咲いていたのはこの2輪だけでした。
北海道以外の日本全国に分布する・・・そうですが、私はまだ野生のイチリンソウを見たことがありません。




お次はこれです。さて何でしょう。



そう、オドリコソウ(踊子草; シソ科オドリコソウ属)です。
ここのオドリコソウはピンク系が多いのですが、野生では白い花も見かけます。
昔は地元にも普通に雑草として咲いていたのですが、最近はめっきり見かけなくなりました。
花が踊っているように見えることから「踊子草」。
全体像はこちら。生態園の旬はこれからです。

        


つづいてこちら。カテンソウ(花点草; イラクサ科カテンソウ属)です。
小さいけれど、よく見ると花の形が面白く、何気に気になる花です。
今回はガンガン日が当たっていたので写真は撃沈。
特徴的な雄蕊も撮れず・・・でした。 宇治川にも去年は沢山咲いていたけれど、今年はどうでしょう・・・




つづいて、こちらも何度かご紹介している花、カワセミソウ(翡翠草;ハエドクソウ科サギゴケ属)。
ムラサキサギゴケに似ていますが、首が長いのが特徴。
2000年に偶然京都でムラサキサギゴケの群れの中から見つけられたそうです。



ちなみに、桜林の下にムラサキサギゴケも咲いていたので、比較のために載せますね~
こうやって見ると、首だけではなく、全体の雰囲気もがっちりしていますね。

        


つづいてイカリソウの仲間を2種類。
最初は、キバナイカリソウ(黄花碇草;メギ科イカリソウ属)
キバナというわりには、クリーム色で優しい感じです。イカリソウの名前は花の形が碇に似ているから。
近畿以北~北海道の日本海側に分布しているそうです。




次もイカリソウの仲間で、トキワイカリソウ(常盤碇草; メギ科イカリソウ属)です。
トキワという名前は、冬でも落葉しないことから。
「東北〜山陰の日本海側の多雪地の山野の林内」に生えるとありましたが、確かに11月新潟旅行に行ったとき、弥彦山で沢山葉っぱを見かけました。
春は綺麗だろうな~




お次は、寺社の林などで一面に咲いているのをよく見かけるシャガ(射干;アヤメ科アヤメ属)です。
結構あちこちで見かけるので有り難味がないのですが(失礼!)、よく見るとすごく美しい花です。
こちらは古い時代に日本に入ってきた帰化植物だそうで、なんと今全国でみかけるシャガはどれも同じ遺伝子を持つそうです。
人為的に広がったと考えられていますが、可愛い顔をして、すごい繁殖力ですよね。




本日ラストはこの2種類。
前回行ったときにご紹介したモミジチャルメルソウ、チャルメラおじさんが刷り込まれた~という声も聞こえましたが、
今回は、普通のチャルメルソウ(哨吶草;ユキノシタ科チャルメルソウ属)を初めて見ることができました。
・・・とはいえ、超しょぼい写真なので、サンプルにもなりません。
それでも載せる(笑)



全体はこちら。名札がないと分からない・・・

        


ちなみに、モミジチャルメルソウも数は減ったものの、まだ咲いていました。
こちらの方が綺麗です。




これで半分。
明日は続きを載せますね~


〔撮影:2019/4/6  京都府立植物園〕

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生態園の枝から群生~京都府立植物園2019年4月 (5)

2019-04-12 05:07:49 | 植物

昨日は小さい花の群生でしたが、今日は木々の群生・・・に見立てた、芽吹きと開花です。
(こういうのは群生とはいわないよって。 分かってますが、対にしたかったので^^;)
ということで、今日も5種類、行ってみましょう!

まず最初はこちら。 沢山ぶら下がっています。
全然分からなかったのですが、樹名板でアサダ(カバノキ科アサダ属)と判明。
すごく背が高い木でしたが、望遠で覗いてみると、まるで降ってくるような花(雄花)に圧倒されます。



なお、雌花は葉と一緒に入っているそうで、葉の展開と同時に見られるそう。
どっちにしても、小さすぎて分かりません。

木を見上げたところ。




もうひとつ、ぶら下がり系を。
こちらは、アカシデ(カバノキ科クマシデ属)
ほお!名前のとおり赤い!



と思いましたが、アカシデの名はこの花の色によるものではなく、冬芽や樹皮などが赤みがかっているから付いた名だそうです。
この花は雄花で、少ししたら黄色くなってもっと垂れ下がるそう。
枝の先に小さく付いているのは葉ですが、そこから黄色く垂れ下がっているのが雌花とのことです。
カバノキ科の花ってこんな風になってるんですね~

        


ぶら下がり系はこのくらいにして、ここからはお楽しみ、新芽の今!です。
最初は、あなたにハートのプレゼント♪ のカツラ(カツラ科カツラ属)。



あれれ、裏側からでしたね。 でも少しはハートに見えるかしら。
引いてみてみると、こちらはお馴染み、路線図ですね!



少し赤みがかった新葉がいい感じです。


お次は、こちら。
正面玄関前のケヤキ並木で見上げて撮ったケヤキ(ニレ科ケヤキ属)の新葉と花。
雌雄同株で、枝の上の方に雌花、下の方に雄花が付くそうですが、この写真ではサッパリわかりません。
仕組みを調べてから写真をとらねば・・・



駐車場渋滞で、待っている車の行列が・・・ 滅多にみられない光景です。
それにしても、冬芽から顔を出した葉は、どの木も少し赤みがかっていますね。
葉の赤ちゃんですものね。




最後はこちら。
一見何もないようにみえたのに、近づくとあのLED電球のような冬芽の先が綻んで緑の芽が。
そう、イチョウ(イチョウ科イチョウ属)の芽生えです!




新芽のアップ。見事にたたまれた葉が格納され、その周りには雄花でしょうか。
これまた、きちんと収まっています。



喜んで写真を撮っている間に、日が沈んできました。
前にも載せましたが、今回もイチョウのシルエットがとても素敵でした。




この時期の木を見ると、生命の息吹に包まれて、元気が出ますね。


〔撮影:2019/4/6  京都府立植物園〕

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生態園のミニ群生~京都府立植物園2019年4月 (4)

2019-04-11 05:32:38 | 植物

先週末にお花見に出かけた京都府立植物園。
今日からは、私の行きつけの生態園の花や木々の芽吹きをご紹介したいと思います。
第一回は、生態園で見かけた春の花の群生です。
群生といっても、他の皆様が投稿されているような、林下一面に広がるような群生ではありません。
ほんのささやかなものです。
それでも、ほんの2週間前には何もなかったところに、ここまで花が咲き乱れるなんて、誰が想像できるでしょう。
普段よりは混んでるとはいえ、桜林に比べたら人も少ない生態園のちっちゃな群生をどうぞご覧くださいませ。

最初はこちらです。ちょっと分かりにくいですが、みんな大好きニリンソウ(二輪草;キンポウゲ科)です。
花弁のように見える白い部分は萼片だというのは有名な話。
また、二輪だけではなく、三輪になっているものも多数みられました。
花言葉は「ずっと離れない」だそうですよ~

        

花のアップです。別の場所のものですが、少しピンクがかって可愛かったです。




お次はこちら。 なんだか雑然と白いものが散らばっているように見えますが、何でしょう。
近づいてみます。

        

こちら、スズシロソウ(蘿蔔草;アブラナ科ヤマハタザオ属)でした。
いつもは他の花に混じって、雑草然と咲いていますが、こちらでは単一で群生していました。
近くでみると結構可愛い花です。
それにしても、漢字名の難しいこと!




三つ目も白です。
小さくて見難いですが、セントウソウ(仙洞草;セリ科セントウソウ属)です。

        

セリによく似た切れ込みのある葉に、白い小さな花をつけます。
よく見るとこちらも可愛いです。比較的地味ですが、春の訪れを感じさせる花の一つです。
銭湯草ではなく、仙洞御所の仙洞が正解です。





4つ目は、前にも咲き初めを紹介したレンプクソウ(連福草;レンプクソウ科レンプクソウ属)です。
半月ですっかり花が咲ききってしまったようです。
緑一色の群生。



前にも紹介しましたが、最初に天辺の花が咲き、その後、側面の4つの花が咲きます。
上の写真は、天辺の花がもう枯れてしまい、横の花だけが残っている状態です。
福が連なるという名前は、縁起がいいですね。

下の写真は、2週間前に投稿した、天辺のみ咲いている初々しい花です。

        


最後が一番感動した群生。 まずは説明ナシにご覧くださいませ。



いかがでしょうか? 
先月はたった一輪しか咲いていなかったラショウモンカズラ(羅生門葛;シソ科ラショウモン属)が満開になっていました!
腕の切り口のような花とのことですが、どうでしょう。
近くから見てみました。




お髭が生えていますね~
私には綺麗な花としか見えません。
横顔はどうでしょう?

       

写真の撮り方が悪いのか、こちらも切り落とされた腕には全く見えませんね。
名前を付けた人は、相当想像力が豊かだったと思われます。
花言葉は「幸せを招く」ですって。 確かに、招いているような花の形ですね!


さて、生態園特集第一回はミニ群生でした。
次回は何が出てくるでしょうか?
明日は都合によりお休みするかもしれませんが、期待しないで待っていてくださいね!

〔撮影:2019/4/6  京都府立植物園〕

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夕方の桜たち、お友達とのコラボも~京都府立植物園2019年4月 (3)

2019-04-10 05:07:17 | 植物

先週末は暑いくらいだったのに、今日は寒いですね。
雨風もあるみたいなので、ついに桜は散ってしまうのでしょうか。
それとも、気温が低いので、何とか持ちこたえてくれるでしょうか・・・

さて、今日もその暖かい日に撮った京都府立植物園の桜林の様子です。

ほんの半月前までは何もなかった桜林、まさに魔法をかけられたように大変身していました。
歩いているだけでウキウキ。
最初は混んでるから軽く見るだけ・・・なんて言ってましたが、結局夜桜までに全体くまなく歩いてしまいました。

少し日が傾きかけてきた時間帯、東の空の淡い水色によく映えるソメイヨシノです。




この濃いピンクの桜、夜桜でもご紹介した「陽光」。
遠くからでもよく目立つので、いつも人だかり。



           結構大きな木です。

           


こちらは「うみねこ」という品種だそうです。
白い小さい花が可憐です。




さて、この桜は何でしょう? ヒント:前回の桜特集にも出てきました♪



答えは、ジュウガツザクラです!
前に行ったときにはたった1、2輪咲いていただけでしたが、今回は淡いピンクの花が沢山。
これを見ると、八重と言うのもよく分かります。


こちらは前回蕾しか見られなかったホソイザクラ。
なんと、今回はほぼ花が散ってしまっていました。
仕方なく、少しだけ残っていた名残の花を・・・




ホソイザクラの写真の右奥に写っているのはボケの花。
サクラに混じって、今まさに満開。
ソメイヨシノとのコラボです~



満開です。

        

おまけでもう一つ。サクラが写っていないのですが、サクラに付き物のレンギョウも満開。

        


さて、池の方に移動しました。
夕暮れを映す池の畔に、ソメイヨシノとイロハモミジのコラボが素敵。




いよいよ日も傾いてきたので、夜桜に備えて食事を取るため、正面入口方向に移動します。




夕焼けに染まるソメイヨシノ。
後ろの建物は観覧温室です。
こんな光景が見られるのはこのタイミングだけ。
一期一会に感謝です。




ということで、一昨日の投稿に続く・・・(笑)

〔撮影:2019/4/6  京都府立植物園〕

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昼の桜はこんな感じです~京都府立植物園2019年4月 (2)

2019-04-09 05:25:40 | 植物

昨日は速報で夜桜を先にご紹介しましたが、昼の様子はこんな感じでした。
昼は昼で、青空の下の桜を見ると、明るい気持ちになりますね~

まずは正門を入ったところ。
正面花壇のポピーの向こうに桜林が見えます。
この時期に来るのは2回目ですが、前に来た時よりずっと人が多い気がします。




桜林のところに着きました。 人が多すぎて写真が撮れない・・・
しかも、歩いているうちに気付きましたが、外国人の方の多いこと!

        


結果、見上げる桜の写真ばかりになりました。 青空だったのが救いかも。
左手に張り出しているソメイヨシノ。




こちらは夜の写真も出しましたね。 ソメイヨシノ(手前)とヤマザクラ(奥)。




そのヤマザクラ。 薄ピンクの花に濃い赤の葉が点々と混じる風情がなかなかのもの。
ソメイヨシノと同じくらい好きな桜です。




ヤマザクラの花束どうぞ!




昨日も書きましたが、桜の根は傷みやすいので、普通桜林の中には入れませんが、ここだけは入ることができます。
こんな感じで皆さん静かにお花見中。




それにしても、歩いているとあちこちから老若男女の「綺麗!」、「来てよかったね~」などの歓声が聞こえてきます。
前に来た時はほとんどが関西弁だったと思いますが、今年は違う地方の言葉や、外国語も沢山!
(外国語で何と言っているのかはわかりませんが・・・^^;)
そして、桜の前で記念撮影。
本当に平和な光景です。
日本に桜があってよかったな~、日本人に生まれてよかったな~と思う瞬間。

去年の台風で桜の枝も沢山折れてしまったようですが、それでも残った枝で精一杯咲いていました。
ソメイヨシノの古木




華やかな淡いピンクのグラデーションの桜は大人気。
写真待ちの行列ができています。
名札を見ると「アメリカ」の品種名。 
アメリカから来たと思われる若い女性たちがキャーキャーいいながら記念撮影をしていました。




私も大好き、とっても可愛いヤエベニシダレ。 




迫力のシダレザクラの巨木。




広い桜林、まだまだ見たい桜が続きます。
長くなるので続きは明日に・・・

〔撮影:2019/4/6  京都府立植物園〕

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