なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

木苺属花盛り ~宇治川散策2019年4月 (6)

2019-04-22 05:16:24 | 植物

宇治川散策シリーズもそろそろ終盤に近づいてきました。
宇治川を歩いているとあちこちで見かけたこの白い花、そう、キイチゴの花が光を浴びて輝いていました。
キイチゴと一言で言っても、バラ科キイチゴ属には色々な種類があります。
どれもジューシーな液果を付け、生食やジャムで美味しくいただけます。

今回みたのはこちら。

その1.クサイチゴ



じいちゃんのお庭でもひと月近く前から沢山咲いているくらい、ありふれたキイチゴです。
宇治川の山肌でも一面咲き乱れる・・・はずなのですが、まだ早かったのかあまり花は見られず。
仕方ないので、去年の様子でお茶を濁しましょう・・・


(2018/4/21 宇治川左岸上流山側)

ところでクサイチゴの実は食べられるのですが、あまり野生では見かけたことがありません。
きっと、野生の鳥などが食べてしまうのでしょう。
じいちゃんのお庭で一つだけ実がなっていました。ジャムにしたら美味しそう。


(2017/5/20 宇治市)


その2 ナガバモミジイチゴ



葉がモミジのように三裂しており、葉が細長いことから、この名が付けられたそうです。
葉がもう少し太いモミジイチゴが東日本に分布するのに対して、中部以西に分布。
なるほど~です。

実は黄色いのですが、残念ながら写真がありません。
花が下を向くので写真を撮りにくい・・・とありましたが、ちょうど見上げる位置に生えていてよかったです。




その3 これはなにイチゴ?? → 多分ビロードイチゴ。 最後まで読んでくださいね~

歩いていると、こんな木を見つけました。 よく見ると、小さい白い花が咲いています。



花の感じはキイチゴっぽい。 葉に切れ込みはありません。
こんな木も見つけました。
やっぱり白い花を咲かせています。

        

こちらもキイチゴの仲間。
でも何イチゴなのかが分かりません。
その後も、歩いているとこんな花や・・


                こんな花など。
                

上の写真はこのイチゴのトップ写真によく似ています。
一方、下の写真は葉が3裂(または3枚)しており、ひょっとして違う木なのかも・・と思いました。
葉を触ってみると、柔らかい手触り。
ひょっとしてビロードイチゴ!
帰宅後少し調べてみると、葉は全縁だったり切れ込みが入ったり、変異が多いそうです。
特徴的なのが葉の手触り。
本当にビロードのよう。これは間違いなくビロードイチゴですね!

去年撮った実がこちらです。
撮った時はなにイチゴが分かりませんでしたが、今はビロードイチゴと分かりました。



ということで、何種類あるのかと一瞬思ったキイチゴ、結局3種類で落ち着きました。
あとは実のなるころに行って、試食してみたいです^^

この3種類だけではちょっと寂しいので、番外編として、この日に見かけたその他の木の花をどうぞ!

番外その1 アケビ(木通; アケビ科アケビ属)

葉はいつの季節でも見かけるのですが、実際に花が咲いたところはそれほど見かけません。
今回はちょうど旬の時期に行けて本当に良かったです。
雌雄同株で、この写真に写っているのは雄花だと思います。
ミツバアケビと違って、葉が五枚あります。



あちこちに巻きつく蔓。




番外その2 ミツバアケビ(三葉木通;アケビ科アケビ属)
確かに葉が3枚です。
こちらは下の粒々が雄花、上のお花っぽい花が雌花だそうです。
その名の通り、葉は三個一。




番外ラストはこの花。
ヤブサンザシ(藪山櫨子; スグリ科スグリ属)
葉のときから何の木か気になっていましたが、先日京都府立植物園で同じ木を見つけてヤブサンザシと分かりました。
目立たないけれど可愛い花が咲いていて感激です。



雌雄異株で、この木は雄蕊があるので雄株のようです。



わずかな時間で沢山の木を見ることができました。
行った時は本格的な新緑にはまだ早かったですが、まだまだ早春の花がみられてラッキーでした。
違う季節にも行って観察してみなくては・・・です。

次回はいよいよ最終回です。


<撮影:2019/4/13  宇治川左岸上流>

コメント (10)
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