議会雑感

国会のルールや決まりごとなど、議会人が備忘録を兼ねて記します。

決算の提出時期

2016-02-01 | 憲法
○日本国憲法第90条1項

国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。

○財政法第40条1項

内閣は、会計検査院の検査を経た歳入歳出決算を、翌年度開会の常会において国会に提出するのを常例とする。

決算重視の参議院で、1月20日の参議院本会議で国務大臣の報告に関する件として、平成26年度の決算概要報告を聴取し、本会議で質疑が始まったことを紹介しました。

昨年「決算の審査」で、その概要について触れるとともに、審査の進め方についても紹介しましたので、詳しくはそちらをご覧いただければと思います。

決算は予算と異なり法規範性は有しませんが、決算審査の意義は、国会で議決された国の予算の執行実績を審査することにより、その結果を後年度の予算編成や政策遂行に反映させることにあります。

そのために、決算が早期に国会に提出されることは、審査の充実や後年度の予算編成等に反映させるにあたり、必須条件であるといえます。

財政法上の提出時期は、翌年度の常会とされていますが、平成15年1月の決算早期審査のための具体策についての参議院改革協議会の報告、平成15年5月の内閣に対する参議院議長からの要請を受けて、平成15年度決算は平成16年秋の臨時会に提出され、以後、原則として秋の臨時会への提出が定着しています。

というわけで、最近の検査報告書総理手交日と決算書の国会提出日を紹介します。

[検査報告総理手交と決算書の国会提出日の関係]

          検査報告総理手交  決算書の国会提出

平成14年度決算   15年11月28日   16年1月19日 (常会冒頭に提出)
平成15年度決算   16年11月9日   16年11月19日  約2か月前倒し

   (以降、会計年度翌年の11月20日前後に国会に提出)

平成25年度決算   26年11月7日   26年11月18日
平成26年度決算   27年11月6日   28年1月4日 (常会冒頭に提出)


平成26年度決算は、臨時会が召集されなかったために、決算書の国会提出が今年に入ってしまったということになります。

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