もちろんこの立派な野菜たちは私の畑でできたものではない。
フェンス一枚隔てた隣の畑でできたものだ。
以前は年配のおばさんが作っていたがこの2年ほど前より畑の様子が変わりおじさんの姿が見えるようになり息子さんが作り始めたのかと思っていた。
野菜はそのおじさんよりいただいた。
おばさんが亡くなり空き家にしていた家をおばさんの息子の友達であるおじさんの娘が高い家賃のマンションに住んでいたが畑付きの空き家をマンションの家賃の半額ほどで貸してくれ住んでいるようだ。
おじさんはその畑を土日などで作っているが山にも自分の畑があるようで食べごろになったばかしの野菜を気前よくくれた。
ほんの一か月ほど前のように思うが立派に作られた畑に50センチ間隔ぐらいに植えられた苗を見た記憶はあるが大きく育ったものだ。
以前も立派な野菜をいただいたので住んではいないのを知らなかったのでお返しのハヤトウリや激辛トウガラシハバネラを入れた袋をフェンスにかけておいた。
それは娘さんを通じおじさんには届いていたようでカポスもいただいているのに摘み残しのカポスをフェンスにかけておいてくれるというので”こちら側にかかっていたらおじさんからで向こう側にかかっていたら私からね”と言ったらうなずいていた。