自分の命令一つで、何千何万人もの兵士を、戦場へ送り込む…
本来の兵士はもちろん、召集されて戦地へ赴いてきた人々には、それぞれの人生があり、家庭には愛する家族が待っていて、大成したかも知れないやり残した仕事があって…そんな人々を、国のため、を大義として、死が口を開いて待っている場所へと進ませなければならない…
乃木希典という人は、そのような自分の立場がとても苦しかったのでしょう。
それら兵士を納得させるため、いや、そんな命令を下す自分自身を納得させるために、ただひたすら「徳」を極めようと、自らを追いつめんとばかりに生活を律し、まるで、死に場所を求めているかのような悲壮な人生…
そして、運命に翻弄されつつも懸命に彼を支えた家族…
日本では、能力主義が唱えられ、人格者な人は必要とされない社会となりつつあった時代の中で、彼を認めたのは、彼が忠誠を誓ってきた人であり、少年時代の昭和天皇の指導教育を彼に任せた明治天皇だったのです。
以前、別の本を読んで、乃木希典という人は現代の日本に必要な人だ、と思ったのですが、まさに今、現れてほしい人だと痛感しました。
もしかすると、時代が彼を、いや彼が無理だとしても、彼のように立派な人を近いうちに生み出してくれるような気がします。
この本はとても読みやすく、乃木希典という人の入門書に適していると思います。
本来の兵士はもちろん、召集されて戦地へ赴いてきた人々には、それぞれの人生があり、家庭には愛する家族が待っていて、大成したかも知れないやり残した仕事があって…そんな人々を、国のため、を大義として、死が口を開いて待っている場所へと進ませなければならない…
乃木希典という人は、そのような自分の立場がとても苦しかったのでしょう。
それら兵士を納得させるため、いや、そんな命令を下す自分自身を納得させるために、ただひたすら「徳」を極めようと、自らを追いつめんとばかりに生活を律し、まるで、死に場所を求めているかのような悲壮な人生…
そして、運命に翻弄されつつも懸命に彼を支えた家族…
日本では、能力主義が唱えられ、人格者な人は必要とされない社会となりつつあった時代の中で、彼を認めたのは、彼が忠誠を誓ってきた人であり、少年時代の昭和天皇の指導教育を彼に任せた明治天皇だったのです。
以前、別の本を読んで、乃木希典という人は現代の日本に必要な人だ、と思ったのですが、まさに今、現れてほしい人だと痛感しました。
もしかすると、時代が彼を、いや彼が無理だとしても、彼のように立派な人を近いうちに生み出してくれるような気がします。
この本はとても読みやすく、乃木希典という人の入門書に適していると思います。