俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

目を逸らす

2008-05-06 15:33:49 | Weblog
 子供の頃「キャー」と叫んで目を覆う同級生を馬鹿にしたものだ。目を逸らしても現状は変わらない。むしろ目を逸らしているうちに一層悪い方向へ進行する可能性のほうが高い。凶器を持った暴漢が目の前に現れたら自分の目を覆うのではなく一目散に逃げるべきだ。
 剣道で面を打たれる時に怖がって頭を下げると却って痛い思いをする。逆に打たれる時も目を逸らさずに見上げると正面の金具がガードしてくれるので全く痛くない。
 目を逸らすことは現実からの逃避でしかない。将来、問題が大きくなることが分かっていてもなぜか放置されることが多い。目を逸らしていたら事態が勝手に好転すると思っているのだろうか。
 団塊の世代の定年退職も75歳以上が急増することも昔から分かっていたことだ。分かっていることに対しては対策を立てねばならない。対策を立てないことは怠慢以外の何物でもない。それとも目を逸らしている間の奇跡が起こって総てが解決することを期待したのだろうか。

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