俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

不機嫌

2011-07-08 14:17:36 | Weblog
 不機嫌な人には世の中そのものが不機嫌そうに見える。電車のドアは目の前で閉まるし、エレベーターはなかなか来ない。懸賞やクジなど絶対に当たらない。通行人は自分の行く手を拒もうとする。まるで世界が自分に対して悪意を持っているかのようにさえ感じる。
 困ったことに病気が感染するように不機嫌も感染する。不機嫌な人は例えば道を尋ねる時でもこんなぶっきらぼうな言い方をする。「おい、○○駅はどっちや?」尋ねられたほうは、言い方に不快を感じてたとえ知っていても「知らねぇよ」と面倒臭そうに答える。こうして尋ねたほうも尋ねられたほうも不機嫌になる。
 こんな形で不機嫌の連鎖は広がる。職場にたった一人不機嫌なメンバーがいるだけで不機嫌な職場になってしまう。
 松本元復興担当大臣のような品位の無い男がなぜ大臣に選ばれたのだろうか。民主党はそれほど人材難なのだろうか。それだから自民党からの引き抜き工作に励むのだろうか。
 NHKでは放映されなかったが、元大臣は宮城県知事に偉そうに指図したあと記者に「今のはオフレコだ。書いた会社は終わりだ」などと言論弾圧とも思える発言もあった。こんな人が早く辞めてくれて良かったが、できればもう一人日本を不機嫌にさせる張本人も道連れにして欲しかった。

民主党の敵

2011-07-08 13:59:14 | Weblog
 民主党は敵を作るのが本当に好きだ。まず沖縄県民を敵にしてしまった。基地を巡る二枚舌・三枚舌が原因で知事候補の推薦さえできないほど険悪な関係になってしまった。
 次に東北地方を敵にしてしまった。地震・津波・原発事故の三重苦に対する対応の拙さに不満が高まっている中で「知恵を出さない奴は助けない」などといったとんでもない暴言が飛び出した。勿論これは元大臣個人の放言でしかないが菅内閣の姿勢を象徴している。自らは何ら知恵を出さずに思い付きで支離滅裂な指示をして自治体に対して批判ばかりしている政府にこんな偉そうに言う権利があるのだろうか。
 更に佐賀県を敵に回した。安全宣言をして知事と町長の原発容認発言を引き出してから突然ストレステストをすると発表した。首長をコケにされた佐賀県民はさぞかし怒っているだろう。
 ストレステストの実施そのものは悪いことではない。しかし順番が逆だ。安全宣言をする前に実施すべきものだ。海江田経済産業相の甘言に乗せられた首長は阿呆の烙印を押されてしまった。結果的に騙す役割を担わされた海江田大臣も辞意を表明せざるを得なくなり閣内にまで敵を増やしてしまった。
 次に怒るのは全国民だろう。放射能汚染農産物に対するまやかしの安全宣言は全国民を愚弄するものだ。(下記の「汚染度偽装」参照)事ここに至っては内閣退陣では済まされない。民主党そのものが解体の危機を迎えている。解党して責任を有耶無耶にして誤魔化さなければ今後の選挙で候補者を擁立することさえ困難になるだろう。

汚染度偽装

2011-07-08 13:40:59 | Weblog
 福島県の学校給食で県産品排除の動きがあるそうだ。県産品だけではない。関東産でさえ拒絶して西日本産や外国産の食品に頼ろうという動きまであるようだ。県産品の安全性をアピールしていながら自らは県内産どころか関東産まで拒絶するのはダブルスタンダードとして非難されるべきことだろうか。
 2つの事情が考えられる。
 福島県東部の放射線量は多い。外部被爆だけで危険値に達しそうな地域もある。それだからせめて内部被爆量を少しでも減らして総被爆量を減らそうとすることは正当な権利だ。
 実はもっと困った事情がある。放射線量の多い地域の野菜はよく洗ってから検査される。当初はこの辺が曖昧だったが、今では必ずよく洗ってから野菜の放射線量を計測して「安全」と評価している。これは偽装だ。大半の野菜はよく洗わずに土や塵の付いた状態で出荷される。表面に付着した放射性物質は流通している期間だけではなく家庭の冷蔵庫の中でも野菜へと浸透する。よく洗った野菜が安全であってもよく洗わない通常の野菜は安全でない恐れがある。
 放射線量が安全基準を超える静岡県産のお茶が外国で見つかった。これは当然のことだ。よく洗ったお茶を検査してよく洗わないお茶を出荷しているからだ。
 これは国による汚染度偽装だ。日本産品が信頼を失って当然だ。実際に汚染が確認されているのだからこれは風評被害ではない。有害物の輸出という恥ずべき行為だ。福島県民は政府による偽装を目の当たりにしているからこそ政府による安全宣言を信じないのだろう。
 政府は国民の安全を蔑ろにしている。日本に対する信頼を損なっている。今すぐ、よく洗う前の野菜の検査に変更すべきだ。