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20201024 核兵器禁止条約発効へ

2020-10-25 08:35:41 | 憲法・平和・沖縄

■核兵器禁止条約50か国が批准

史上初めて核兵器を全面禁止する核兵器禁止条約を批准した国・地域が10月24日、中米ホンジュラスが新たに批准し、発効に必要な50か国に達しました。

条約は90日後の来年1月22日に発効します。核兵器を非人道兵器とする国際規範ができることで「核なき世界」に向けた新たな一歩としていかなければなりません。

批准を働きかけてきたノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が24日、明らかにしました。

 核兵器禁止条約は2017年7月、国連加盟の6割を超える122カ国・地域の賛成多数で採択されました。条約は、核兵器の開発や保有、使用だけでなく、核兵器による威嚇、他国の核兵器を自国内に配備することなどを全面的に禁じています。発効から1年以内に締約国会議を開く予定で、オーストリアでの開催が有力視されています。

■進まない核軍縮への対抗措置

 現在の核軍縮・核不拡散の基盤である核拡散防止条約(NPT)は、米露英仏中の5大国に核兵器の保有を認める代わりに、誠実に核軍縮交渉を行う義務を定めています。しかし、米露間では中距離核戦力(INF)全廃条約が失効。来年2月に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)は1年延長の可能性が出ていますが、米露双方で「使いやすい核兵器」とされる小型核弾頭の配備や開発が進んでいます。このような核軍縮が進まない現状に対する非核保有国の危機感が批准を後押ししました。

 核兵器禁止条約は締約国でなければ拘束されませんが、ICANのベアトリス・フィン事務局長は「発効すれば(核軍縮を進めるべきだという)強い国際規範が生まれ、核保有国も圧力にさらされる」と指摘しています。日本や北大西洋条約機構(NATO)加盟国など「核の傘」に依存する国が参加することが「最初のステップになる」と話しています。今後は、署名・批准数をどこまで増やせるかが焦点になります。

■被爆証言を核兵器廃絶への力に

 今年広島に原爆が投下されて75年目になる8月6日長野県原水禁の総会で、長野県原爆被害者の会藤森俊樹会長に「核兵器をめぐる情勢と私たちの課題」についてお話を伺いました。

 藤森さんは、2019年10月国連へ訪れた際、ボリビアの国連大使で国連総会第1委員会のヨレンティー議長に10,517,872筆の核兵器禁止条約批准を求める署名を提出しました

が、翌日高見沢日本大使にも要請しましたが、「交渉に参加することは困難だ」という立場を繰り返すだけであったそうです。

「新型コロナの影響で、原水禁世界大会や被爆者の国連への代表派遣などが中止となっているが、何とか今年中に50か国が批准できるようにがんばる」というお話でした。特にボリビアは8月6日に条約を批准しています。今年も4か国が8月6日に批准しています。

 また、被爆者の一人である今井和子さんは「被爆証言を続けてきたが、今の世界の動きに無力感を感じる。しかし、テレビでアメリカの若者の70%が核兵器に反対しているという世論調査の結果を聞き、『人種差別・地球温暖化・核兵器が陣減の尊厳を奪うもので同じだ』と聞き、『被爆者の証言を聞いて気が付いた』と話したことを聞き勇気をいただいた」と語りました。

■唯一の戦争被爆国である日本は参加すべき

被爆国の日本は、核軍縮の進展に向けて核保有国と非核保有国の「橋渡し役」を担うと表明し、核兵器禁止条約をめぐっては「現実の安全保障を踏まえていない」として、17年3月から始まった交渉会議にも参加しませんでした。

唯一の戦争被爆国である日本が核禁止条約の推進役を本来ならば果たさなければならないはずです。世論の力で、日本を核兵器禁止条約締結国会議に少なくともオブザーバーとして出席するよう訴え続けましょう!

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