謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。

お陰さまで、私の政治活動も7年目に入りました。浪人3年、国政3年。皆さまの温かいご厚情に支えられ、ここまで頑張ってくることができ、心より感謝しております。

今年は、参議院選挙の年。
これまで参議院選挙が政局の行方に決定的な影響を与えたことは幾度となくありました。したがって、私たちの戦い方いかんでは、我が国の将来にとってきわめて重要な年とすることができます。

選択肢は、ずばり、「旧い日本」の温存か、「新しい日本」への前進かです。

一昨年の「郵政解散」で小泉首相が断行した「政策の選択肢を示す選挙」という唯一の価値が、昨年末の郵政造反組復党劇であっさり否定されました。また、構造改革推進の試金石といわれた道路特定財源の一般財源化(最大のポイントは、利権の温床となっている道路整備をはじめ全ての特別会計を廃止し、一般会計へ統合することです!)も、与党・道路族の手によって曖昧な決着となりました。旧い自民党がよみがえり、業界団体の利権が優先されたのです。

新しい日本は、業界や団体のしがらみを断ち切って、生活者や納税者一人ひとりの自由な意思に基づく政治によって実現されます。そのためには、「自立の精神」が必要です。

政治家も、国民も、一人一人が「依存と分配」の旧いしがらみから自立しなければなりません。政治家にとって、掴みどころのない個々の有権者の意思に立脚するのは勇気が要ります。どうしても、一定の集票が見込める業界や団体に眼を奪われがちです。一方、個人や企業も、自助・自立の厳しい現実を避け、護送船団のぬるま湯を求め、政治の口利きや行政への依存に陥りがちです。そこを突き抜けるのが「自立の精神」だと思うのです。

内政では、従来型の「セーフティ・ネット」から真の意味で再チャレンジを後押しする「トランポリン」型社会を構築していかねばなりません。トランポリンとは、市場における自由競争を綱渡りにたとえるならば、転落した際の事故を防ぐための安全ネット(従来の社会保障の思想)だけでなく、たとえ綱から落ちてもバウンドして元に戻ってくることができる(つまり、競争に再チャレンジできる)という意味です。教育や職業訓練によって、再チャレンジを積極的にサポートしようという新しい福祉の思想です。

経済のグローバル化によってボーダーレスとなった今日の知価社会では、従来のように「依存と分配」で新たな富を生み出すことはできません。個々人が自立の精神に富み、創意工夫を凝らして何度でもチャレンジできる公正な競争を促す仕組みづくりが不可欠です。

その上で、思い切って挑戦でき、一度失敗しても何度でも再チャレンジできるような仕組みを政治が整えるのです。そのためには、最低限の生活を保障するセーフティ・ネット型福祉から、さらに一歩進めて、あらゆる世代に多様な教育や訓練の機会を提供し、再チャレンジを力強く後押しする「トランポリン型福祉」社会に転換していかねばなりません。いまこそ、英国の格差社会を克服した10年前のブレア改革に学ぶべきです。

明治の啓蒙家・福澤諭吉は、「独立の気力なき者は、国を思うこと深切ならず」と説いています。平成に生きる私たちに必要なのも「独立の気力」だと思います。

「一身独立して、一国独立す」 (福澤諭吉)

また、自立の精神がみなぎった新しい日本は、外交でも主体性を回復するでしょう。アメリカに対しても、中国に対しても、きちんと主張できる日本になるからです。自分の国は自分で守り、国際秩序の安定のためにアメリカとの対等な同盟関係を構築し、中国の外交攻勢にも動じない独立の気力にあふれた日本は、アジアのリーダーたる品格を兼ね備えるのです。それが、私たちのめざす「未来に誇れる日本」なのです。

今年も全力を尽くしてまいりますので、倍旧のご指導ご鞭撻を宜しくお願いいたします。
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