円空佛・研究の第一人者で有名な長谷川公茂氏が今年8月末に91歳でご逝去されたとのことです。
噂は耳にしていましたがご逝去の日は某・弁護士さんのブログで知りました。
最初に円空佛の研究をされ草分け的なお方は岐阜大学教授の土屋常義氏です。
その後、谷口順三氏が円空学会の理事長に、更に丸山尚一氏が「新・円空風土記」を出版されています。
長谷川氏は円空佛との出会いは昭和30年と記されており、昭和35年ごろから本格的に円空佛の
研究に入られたと記されています。
その後、円空学会理事長を務めながら円空の歌集を発見し、それを解読され「底本 円空上人歌集」を刊行、
円空研究に生涯を捧げた方です。
写真掲載の同氏の著書は昭和57年の発行です。
哲学者の梅原猛氏と全国の円空佛を訪ねてもおられます。
数多くの円空佛の出版で長谷川公茂氏は有名で、円空佛研究と申せば直ぐに同氏の
お名前がでてきます。
上記図書発行時は円空佛の存在は4,528体とされていますが、2012年現在は5,281体です。
円空佛は日本の仏像史の中でも異色の存在になっています。
小生は10年ほど前に円空佛に出会い、模刻的にときどき制作という軽い縁ですが。