人生第2幕スタートして20数年、畑を掘り・印を刻り・木を彫りの半分・自然に親しむ生活です

篆刻(てんこく)という
漢字の文化、庶民的な
円空佛、こんな世界が
今も存在している!
つれずれ日記です

篆刻の字書・発売後10年で驚きの価格

2021-05-03 19:10:58 | 篆刻





篆刻は書道に比べれば極めてマイナーな存在で、参考になる字書は
決して多くはありません。(辞書ではありません)
篆刻は篆書特有の字例、特徴ある構成、微妙な筆致、更に文字の選び方など
優れた字書が必須です。
しかし初級から中級者に使い易い字書は稀です。

篆刻はもともと中国が発祥地ですが、中国の字書は使い慣れないこともあり
使い勝手は必ずしもよくはありません。

掲載の「篆刻大字典」綿引滔天編著・二玄社発行
2010年の初版発行ですが非常に使い易いと評判です。
定価6,000円(プラス税)

小生は初版を購入し重宝して使用しています。
こうした使い易い字書は初めてです。
それが直近では発行元は在庫切れでアマゾンでは約10倍のお値段に!

綿引滔天氏が10余年の歳月をかけ、甲骨・金文・春秋戦国篆・古璽・
簡帛・小篆・印篆の7書体35,000の字例全てを独力!で手書き上げられた
字典です。

筆で表す筆技、つまり筆での表現力がスゴ技です。
小篆でも生き生きとした動きが表現され、金文でも当時の古い味わいを
バランスよく配慮されています。
書作にとても役立つ字書ですが、在庫切れになっているとは残念ですね。

同氏は現代書道20人展で篆刻を出品されています。

こうした字書は篆刻を趣味とする方の机上の友として永く愛用されますので
篆刻界での貢献度は極めて大きいと思います。

同氏の写真は2010年10月発行の出版ダイジェストから。