書道・仮名文字用の落款印

2021-05-18 21:04:07 | 篆刻


書道の落款印はご存知のように「作品と印のバランス」が大切です。
機会あれば日展、読売、毎日、謙慎などの作品展でも落款印中心に
鑑賞しますと結構勉強になります。
公募展などでは特大サイズの作品には落款印も約5~6cm四方の
ビッグサイズを見かけることがあります。
北魏のごつい楷書風にはやはりチカラ強い落款印になります。

一方、仮名文字は作品自体が山の清流の流れのように柔らかい印象
ですから、落款印も作品とのバランスを考えなくてはなりません。
ただ、仮名文字用の印は大きなサイズの印では作品の雰囲気を壊しますので
極力、小さめにします。

今回、作成したのは印面が12mmX18mm程度、文字の画数は18画ですが
文字と枠のデザインに小生なりに気を遣いました。

仮名文字は日本独自ですから中国の篆刻家の落款印は参考になりません。
まず、頭の中で大まかにアイデイアを練り、様々な参考図書を開いて
自分独自の構想を練ればあとは一直線です。
字入れから刻するまでは集中すれば約2時間程度ですが目はかすみ、
ショボショボ、年齢のせいか手もなかなか思うように動いてくれません。
(現状ではこの程度のレベルでもシカタナイ!と自分で言い聞かせ)

写真作品はまだ補刻をしていませんが9割程度は完成です。
数日後、補刻して完成です。
小さな印はホント ツカレマス。

比較するのは憚れますが、呉昌碩でも晩年は小さな印は随分少ないです。
今年の超・早い梅雨入り、室内でできることを優先しています。