アルゴルへ。
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「きたね」
「人気の集め方は、アルゴルだと」
「そうだね。
そもそもだけど、役者や俳優、女優志望の人間って、別に君が考えているほど技術を磨きたい人間じゃないからね」
「えー」
「君がそもそもマイナーさ」
「まあ自覚はあるけど」
「本来はもっともっと、軽くて軽薄で羊なんだよ。彼ら彼女らは。
自分の、ちょっと恵まれた顔面や身体素養で褒められたい。
可愛がられたい、賞賛されたい。
楽でいい仕事したい。
そういう人間が圧倒的だ。
で、大した決意もないそうした羊共が餌にされる」
「辛辣」
「女性のモデルだの枕営業だのグラビアだの性産業だのはそうだろ?
職業に貴賎はない。それはまったくそのとおり。
だが人間が貴賎をつくるし
「賎」とされやすい職業になめてかかる。
ようは、そういう腐った羊が集まり溜まりやすい場所や職業、ともいえる」
「おっぱいぷるんぷるんてきな?」
「胸の大きさで上下ができるとか、ほんと人間は面白い思考回路というか、思想体系を作り上げたよね。
胸や局部の大きさによって王権すら取れる。
それこそクリエイティビティだよ。
われわれ高次存在からしたら驚きの発想だ。
なぜああいう細胞や肉片が、そんな権威や才能を宿すのだろう?」
アルゴルは本気で、社会学者あたりに小一時間から小三時間あたり、そのへんの歴史と解説を所望しているらしい。
「おっぱいにはゆめがつまっているんですよたぶん。あとはのーこめんとで」
なんか今日はつかれたので、ここで止めておく。