今回のお題は「被災者」です。
1.6.1 Victims are heated sources located near the floor of the arena (centered approximately 7 cm above the floor).
1.6.1 被災者は発熱体で、競技アリーナの床の近く(大体7cmくらいの高さ)に配置されます。
1.6.2 Each victim has a surface area greater than 25 sq cm.
1.6.2 被災者の大きさは25平方cm以上です。
1.6.3 The organizers will try to keep enough difference (minimum of 10 degrees) between victims' temperatures and the indoor temperature. The temperature of victim simulates human body temperature between 28C to 40C.
1.6.3 被災者の温度は人間の対応に近い28℃~40℃になるようにします。また運営者は室温と被災者の温度の差が明確になるように、10度以上違いが出るようにします。
1.6.4 There will be a minimum of five (5) active victims in any round.
1.6.4 どのラウンドにも最低限5個(人)の被災者を配置します。
1.6.5 There may be objects that resemble victims in appearance, but are not heated. Such objects are not to be identified as victims by robots.
1.6.5 被災者と同じ形をしているが、熱を発していないものが配置されているかもしれません。 それらは、ロボットには被災者と判断されません。
1.6.6 Victims will never be located on black tiles or on tiles with obstacles.
1.6.6 被災者は黒のタイルや障害物が置かれたタイルには設置されません。
こんな感じでしょうかねぇ。
まず、1.6.1 で、被災者(ヒーター)の概略を説明してしますが、electrically というのが削除されました。 つまり、これまでは、電気ヒーター でしたが、2013年ルールでは、単なるヒーターです。 これは、メキシコ世界大会で、OC が電気式のヒーターを準備できずに、私が日本から持っていった、ホッカイロを被災者として使ったからでしょうねぇ。
それから、of thermal infrared (TIR) radiation (wavelengths greater than about 3 microns) という説明も削除されました。 これは、誰もそのような波長が出ていることを証明できないし、「赤外線」と書くと、「赤外線センサー」(いわゆる光センサー)で検知できると勘違いされるからですね。
さらに Victims may be coated with paint or fabric to ensure a high thermal emissivity. も削除されました。 意味無いし・・・
変更があったのは、1.6.3で、室温と被災者の温度差を10度以上にすること・・・という運営側の首を絞めるようなルール追加が入りました。(笑)
まあ、普通は会場内は25℃から27℃くらいなので、なんとかなると思うのですがねぇ。
電気ヒーターなどで、温度調節ができる被災者なら良いのですが、ホッカイロだと、温度調節ができません。 ルールを決めた人は、そこら辺が判っているのかなぁ。
1.6.5 で、ダミーの被災者を設定しています。・・・実際、メキシコ世界大会で設定されましたが、あんまり意味がありませんでした。
それと・・・1.6.6 で、黒のタイルには被災者は居ない、障害物のあるタイルにも被災者は居ない、ということです。
黒の領域には、被災者を置かない・・・というのは、常識的でOKなのですが、障害物は経路上に置くものではなくなったようなので・・・
障害物の配置された2×2の広間の壁に被災者を配置しても良い・・・と思うのですが・・・
これも、ルールの中で整合性が取れていない部分だと考えます。