ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

進めぬ壁

2019-10-04 04:44:11 | 短歌





これ以上 進めぬ壁を たたいては まだやりたがる 偽物の馬鹿





*大火節です。

現代語を用いてこう言いぬく清々しさは彼ならではのものです。言われた人間も、その通りですというしかない。

偽物というのは、人の顔姿を盗んで、勝手に作り替えた自分を生きている人間のことです。馬鹿は遠い昔からそういうことばかりしてきて、本当の自分を生きたことはほとんどないのです。

なぜなら本当の自分は、ずるばかりして、とても痛いものになっているからです。ほとんど自分の勉強をしていませんから、人間というよりは動物に近い顔をしている。それが嫌なことをして醜くなったという顔になっている。

そういう自分が嫌でしょうがありませんから、馬鹿は人から盗んだもので自分をきれいにして、そればかり生きてきたのです。

きれいになれば人がいいことをしてくれて、自分ではなんにもしないですむと思っていたのです。

しかし、いつまでもそんなことが通用するはずはありません。馬鹿はこの時代で、神に試されるのです。永遠にそんなことばかりしていくつもりなのかと、神がお尋ねになる。そのときに、そうだと答えれば、もうそのものは人間を落ち、人間世界とは別のところへ追い出されるのです。

それは、永遠に自分では何もやらず、人に依存して生きるという意思表示だからです。そんなことをすれば、この世界に苦しみが絶えることがない。人に依存して生きる者は、人を支配して、人になんでも自分のことをやらせようとするからです。

この世界を愛と幸福の世界にするために、神はご決断なさるのです。もう人に自分を押し付ける馬鹿は、この世界にいてはならないと。

そんなぎりぎりの選択の時代が来ているというのに、馬鹿はまだやりたがる。偽物の自分をこれでもかときれいにして、まるで天使か女神のように演出している。

そう。馬鹿はまさに、神の自分を盗むのです。神になれば、すべてが自分の思い通りになるとでもいうように。馬鹿はそうまでして、自分だけをいいことにしたいのです。





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