おひがたき おのれをおひて みちとせの 罪を清めよ 放蕩の民
*今週はあまりよいのが詠めませんでした。ゆえにこれは先週の作です。添島がまだがんばっているので、わたしにあまりエネルギーが回ってきません。
背負い難い自分を背負い、三千年の罪を清めなさい、放蕩の民よ。
みちとせ(三千年)というのは、長い長い年月という意味で、数字に特に意味はありません。数字でいうなら、万年というのが正しい。それくらい長い間、おろかな人間は、神に逆らって生きてきたのです。
自分を嫌がり、自分から逃げて、他のもっといい別の存在になろうとして、あらゆる馬鹿をやってきた。人のものを盗み放題に盗み、自分に飾り付けて、馬鹿らしい美人になろうとしてきた。
その、苦い罪を犯してきた自分を、すべて背負い、本当の自分をやり直せというのが、歌の意味です。
放蕩の民、というのがきついですね。人類の馬鹿の最も痛いところに、ぐさりと突き刺さる言い方です。そのおかげで、歌がきつい感じでよいものになりました。
確かに人間は、神の心を無視し、自分のことばかり考えて、放蕩の限りを尽くしてきた。その夢の中で、いつでも馬鹿なことばかりしている自分から、逃げようともがいてきたのです。
しかしいつまでもそれは許されない。
神は放蕩の民に、本当の自分に帰り、すべてをやり直すことを要求する。
それができないのなら、もう二度と愛さないとおっしゃる。
さて、どうしますか。