クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

シューマンのピアノ協奏曲イ短調 ペーター・レーゼル(Pf)・マズア/ゲヴァントハウス管

2007年02月22日 05時03分16秒 | 協奏曲
高校時代からの故郷の友人二人に伊予柑を送りました。
早速電話をくれたので、ひとしきり仕事談義に健康談議。1月末にいつもの仲間たちで久しぶりに逢ったこと(オマエ以外は揃っていたと云われました)、皆それぞれに忙しく、またそろそろ健康に不安を感じ始めていることなど。なるほど、みんなトシを取ったんだなぁ・・・。

さて、今日はシューマンのピアノ協奏曲イ短調 作品54 であります。

ペーター・レーゼルのピアノ独奏、クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏。
1980年、ライプツィヒのパウル・ゲルハルト教会での録音。原盤は独シャルプラッテン。僕が持っているのはedelレーベルから出ているレーゼル独奏のピアノ協奏曲集10枚組BOXセット。
このCDのカップリングは同じシューマンの「序奏とアレグロ・アパッショナート」、「序奏と協奏的アレグロ」。シューマンのピアノと管弦楽の楽しみが一気に味わえる。

ペーター・レーゼルは東独・ドレスデン生まれのピアニスト。ソ連の名ピアニスト(名伴奏者?)レフ・オボーリンに学んだせいなのか、彼の演奏を聴いているとドイツ風堅実さより、音色の多彩さやヴィルトゥオジティなどを感じさせるところがある。

このシューマンは、しかし、レーゼルのピアノも良いのだが、オーケストラに耳奪われてしまう。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の響きが、とにかく美しいから。
ゲルハルト教会の残響の素晴らしさもあって、実にかぐわしい響きになっている。オケの音色はデリケートに変化するし。無理のないフレージングというべきなのか、各奏者の紡ぎ出す音の空気感が素晴らしいと云うべきなのか、聴いていてたまらない心地よさ。

レーゼルのピアノも軽やかで、その中に芯が通っていて、特に高音がウットリするほど美しい。

演奏はシューマンのロマンが噴出する第1楽章と終楽章が素晴らしい。どちらかというと、第1楽章の方が奔流のような勢いがあってイイかな。
さらに良いのは第2楽章の内省。心の奥底に沈み込んでゆくような感情。そして清々しい抒情がピアノから流れ出してくる。レーゼルのピアノはホンマに清潔、透明感があって全く綺麗。

惜しいのは、ゲヴァントハウス管のアンサンブルがもう一歩かな・・・というところ。
これは、マズアの指揮でいつも感じることではあるのだが・・・・・・。

1980年のアナログ録音のCD化。アナログ最末期(だから全盛期)の、ビロードのような柔らかさが見事に復刻されています。

僕はこのBOXセットを北陸CD通販の雄「ヤマチク」の年末バーゲンで購入したんですが、10枚で3000円もしなかったはずです。
恐るべき安価なんですが、音はさらに驚嘆するほどよろしいです。
こんな値段で買うてしまってエエんかいな・・・・と不安になるくらい。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿