クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ブラームスのピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15 ゼルキン(Pf)・セル/クリーヴランド管

2007年07月20日 04時55分53秒 | 協奏曲
ダブり買いならぬ、ダブリ書き・・・・・。エントリー数が増えてきますと、ダブり書きも出そうです。すでに、「ダブリ買い」については何度か書いてきましたが(実はトリプル買いもあります・・・・・汗)。
記憶力の減退でしょう、このごろは、ここに書いたこともどんどん忘れます。注意してはおりますが、同じCDやLPをダブってエントリーしていることがありましたら、どうぞ笑ってお許しください。ホンマに、やれやれであります。

さて、今日もゼルキンを聴いてます。

ブラームスのピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15。
ルドルフ・ゼルキンのピアノ独奏、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏。
1968年4月、セヴェランスホールでの録音。CBSソニーのアナログ盤LP。

ゼルキンのピアノは明瞭なタッチで、音色はとても綺麗、響きは混濁せず、実に美しい。そして豪快・積極的な演奏で、聴き手をブラームスの世界に引きずり込んでゆく。
ブラームスの若きロマン・情熱がビンビン伝わってくる。迫力も十分で、燃えたぎる熱気で辺りを睥睨するような力強さがある。

それを支えるセルの指揮も、重厚で格調高く、申し分ない。クリーヴランド管の響きはいつもながらの透明度で、ヴァイオリンの揃い方など息を呑むほどの美しさ。見事な伴奏。

二人の巨人ががっぷり四つで聴かせるブラームス。これは横綱相撲的な名演であって、聴いていると、音楽がどんどん熱を帯びてきて、スタジオ録音の枠をはみ出しそうな感興がわいてくる。「丁々発止」というのは、こういう演奏を云うんじゃないか。
お互いが自己を主張しつつ、音楽は高みに登ってゆく。素晴らしい協奏曲。

また、ゼルキンのピアノだけの時の、音の輝きも素晴らしい。純度が高く、色にたとえれば、光を発する白。高潔な音だと思う。これには、ウットリとさせられる。

全編が聴きどころ。
第1楽章では、ピアノが一台でオーケストラと真っ向から渡り合う緊迫感がスゴイ。
ゼルキンのピアノの逞しさ、強さ、意志の力。これがイイ。

第2楽章では、ロマンが溢れる感動。セル/クリーヴランド管の音が素晴らしい。
満々と水をたたえて、ひっそりと静まる湖水のよう。木管が特に美しい。
ゼルキンのピアノは克明で、これもひときわ冴え冴えとしている。

フィナーレはメランコリックな伴奏旋律に乗って、ゼルキンのピアノが豪快に炸裂する。激しく燃えるような演奏。それをガッチリ支えるセルもさすが。

録音は良好。
この頃、LPを聴くときにはVM型のカートリッジを使うようにしました。
セルのレコードがふっくらとした音になります。
テクニカのカートリッジが、相性が良いようです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ゼルキンとセルのブラームス (narkejp)
2011-05-22 17:48:11
トラックバックをありがとうございます。ほんとに堂々たる演奏ですね。部屋でLPを聴くときは良いのですが、カーステレオがカセットからCDに変わってしまい、ダビングしたテープも役に立たなくなってしまっておりました。ようやくCDを入手して、車で聴くことができます。ありがたい限りです。田植えの終わった水田を眺めながら、ブラームスの協奏曲を聴いて走っております。
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>narkejp 様 (mozart1889)
2011-05-23 06:00:39
こちらこそ、TB有り難うございました。
これは懐かしいLPなんです。narkejpさんも同じレコードをお持ちのようですね。CBSソニーの国内盤でした。セルとゼルキンという二人の達人の芸が素晴らしいです。
カーステレオ、カセットを聴けるものがなくなってしまいました。技術革新は時に不便であります・・・・(^^ゞ。
昨日は畑にサツマイモを植えました。
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