クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

モーツァルトのピアノ協奏曲第27番 K.595 シュミット(Pf)・マズア/ドレスデンPO

2007年04月23日 05時03分27秒 | 協奏曲
春雨の中、自治会の会費などを集めておりました。
今年は我が家に役員が当たる年、区民運動会やお祭りなどのお世話をしなくちゃいけません。昨日はノンビリと、暖かい雨の中、地域を歩きました。
新緑が雨に濡れて、田舎らしい美しさでありました。田んぼも今年の準備が進んでます。春です。

さて、今日はモーツァルトのピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595。

アンネローゼ・シュミットのピアノ独奏、クルト・マズア指揮ドレスデン・フィルの演奏。
録音は1970年~77年頃、ベルリン・クラシックスから出た輸入廉価盤のCD10枚組全集からの1枚。この全集は激安もさることながら、どの演奏も粒ぞろいで質が高いのがイイ。録音も穏やかで豊かな残響を楽しめるもの。

この人はいいピアニストだったと思う。モーツァルトのピアノ協奏曲全集はその代表盤と思うが、どの曲も滋味あふれる佳演だった。

この第27番は、シュミット女史にしては力が入った演奏。他の演奏では、淡々と優美に弾くことが多かったが、ラスト27番は少し力みが聞こえる演奏になっている。
タッチは力強く克明。一音一音しっかり弾いている感じ。特に一拍目が強い。

モーツァルト最後のピアノ協奏曲。白鳥の歌のような曲、色で云えば純白のイメージ。彼岸の世界を表現しているような独特の曲想。
ギャラントな雰囲気は消えて、枯淡と云ってもいいような演奏がこの曲には多かった。

それだけに、(しかもシュミットだけに)、この力強さは特徴的だと思う。

ドレスデン・フィルの音が素晴らしく(ルカ教会での録音が効いている)、聴きごたえがある。何とも心地よく落ち着きのある音で、ドレスデン・シュターツカペレの音に近い。楽器の融け合いが美しく、優しい響きが全く印象的。
マズアの指揮は平均点的。可もなく不可もなしと云うべきか。テンポは中庸だが、時々個性的なアクセントがある。東独の実力者なのだろうが、僕にはちょっと、よく分からない。

第1楽章からフィナーレのロンドまで、克明で力強い演奏。早春の喜びというよりは、春たけなわの明朗さという感じ。

ピアノの響きは、よく粒が揃ってとても綺麗。
面白く、素敵な協奏曲に仕上がっております。





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